玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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勇者ライディーン第43話 「殺し屋合体獣シャーゴン」の玩具パワーアップ

新たな武器を拒否するライディーンに、猿丸は今までの武器を改良して4つのパワーアップを考えた。その時、合体獣シャーゴンが現れ、ブルーガーが飲み込まれてしまった。体内の溶解液によってブルーガーに危機が迫る。パワーアップされたライディーンはゴッドブロックスピンとゴーガンを剣に変えたゴーガンソードでブルーガーを救出することに成功した。ジェットブーメランなどの新兵器で攻撃を続けるライディーン。最後はゴッドボイスでシャーゴンを倒した。
勇者ライディーン|WOWOW ONLINE

と、まあ、特に大した事のない、パワーアップのためのバトルに尽きる話だった。
ブルーガーが飲み込まれたけど、人質救出と時間制限の二つの見せ場要素が重なった結果、ブルーガーを飲みこんでいる怪獣をライディーンが殴るとか、よくわからんことになっていて、あまり良い脚本じゃなかった。
あと、前回、ゴッドボイスを使ったらひびき洸がぼろぼろになっていたが、今回は特に障害もなく、ブルーガーを敵の体内から取り出した後は、普通にゴッドボイスを使って敵を消滅させて勝った。パワーアップインフレ?
猿丸博士がパワーアップ手術の時に、ライディーンに何らかのエネルギーを与えたためにゴッドボイスのセーフティも強化されたんだっけ?


それはそうと、ゴッドボイスの胸の開き方は∀ガンダムのマルチパーパスサイロに似ている。
んで、ゴッドボイスやゴッドブロックが巨大になるゴッドブロックビッグスピンや、ゴッドゴーガンが伸びるゴーガンソード、ゴッドブーメランにジェットが生えるジェットブーメランなど、玩具のライディーンでは再現不可能な伸展変形を行っている。
玩具化不能と言うか、クリスマスお正月商戦が終わった後の玩具展開は、アイテムを付け足すというよりは変形とかそういう方向になるんだなーって思った。
∀ガンダム月光蝶とかもそうだよね。後半にいきなり出てくる新技。
機動戦士ガンダムは1クール目の中ごろにガンキャノンが出て、中盤でGアーマーという追加メカを出して、後半ではマグネットコーティングと、ニュータイプと言う実体のないパワーアップをした。あと、ジオンのモビルスーツも順次出ていた。ガンダムは意外とおもちゃ展開がストーリーに組み込まれてるなあ。


ライディーンは今まで追加武装や新メカってなかったんですけどね。コン・バトラーVの玩具展開はどうだったんですかね。
今の戦隊物や仮面ライダーの玩具展開は、ストーリーに合わせた企画として構成されていて、ビジネスとして熟練していますね。機動戦士ガンダムAGEはどうか。来週のガンダムAGEは世代交代するので、今までのおもちゃは一気に古びるのだが。ビジネスとしてどうか。


むしろ、ライディーンは1クール目の化石獣、2クール目の心理戦、3クール目の巨烈獣、4クール目の合体獣、という感じで、怪獣の側が順番に進化しているとも見える。怪獣の玩具はウルトラマンのように、当時出ていたんですかね?
そんで、怪獣の能力を攻略するのが毎回のストーリーだ。こういうスーパーロボットは怪獣の個性が面白みだったりする。リアルロボットものの敵は量産型だったり、敵がほとんど同じだったりして変化が少ないのだが、ライディーンは怪獣だなあ。まあ、ファーストガンダムは上手くザクとグフと水陸両用とモビルアーマーと、変化を付けていたが。
蒼穹のファフナーや創世のアクエリオンなどはそんなに毎回の敵に大きな変化はなかったなあ。
あ、グレンラガンは見てないけど。
毎回の敵に変化を付けると言うと、90年代の勇者シリーズもあるか。


というか、エヴァンゲリオンはそういう意味ではやっぱりリアルロボットのふりをしたスーパーロボットと言うか、ウルトラマンだなあ。毎回いろんな怪獣と戦うし、新劇場版ではなんだかんだ言って新しい怪獣が見せ場だったりする。まー、エヴァは玩具化しにくいS2機関っていうパワーアップもあれば、新劇場版のように色が変わったりロケットが付いたり、獣になったりしてフィギュアになってる。あとQでは宇宙に行く。
そういう怪獣とパワーアップとおもちゃの配分の面白みと言うのもありますね。ビジネスでありつつ、娯楽でありつつ、物語でもあるっていう。


あ、あと、今回のライディーンは敵の怪獣が冒頭で旅客機やタンカーを襲うのだが、それに乗っていた犠牲者の描写が残酷でした。
鳥の怪獣が旅客機をへし折ったら、乗客が外に吸い出されて死ぬ。女性客はパンツを見せながら死ぬ。
ジョーズのような怪獣は船を飲みこんで殺す。こわい。
ジョーズ』(Jaws)は、スティーヴン・スピルバーグ監督による1975年のアメリカ映画。明らかに76年のライディーンはパクっている。


あと、怪獣に飲み込まれた戦闘機の中で苦しむマリの顔が、ちょっとつのだじろうっぽかった。つのだじろうのいた、藤子不二雄などのスタジオ・ゼロは1971年に解散してるけど。
作画監督は坂本三郎。1954年に藤子不二雄寺田ヒロオとともに新漫画党を結成。トキワ荘などの漫画家仲間からは絵の上手さで一目おかれる存在だったが、編集者にケチをつけられたことから漫画家を引退しアニメーターに転身。
日本サンライズの『伝説巨神イデオン』や『聖戦士ダンバイン』などで作画監督などを務める。一連の富野由悠季監督作品では『イデオン』『戦闘メカ ザブングル』『ダンバイン』と3作続けて最終回の作画監督を担当した。
原画には佐々門信芳も。
ちょっと顔が濃い目だった。