玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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グレートマザーを否定したシロクマ先生は世界と寝る

娑婆世界のメカニズムと個人の執着の在り処に思いを馳せてていらっしゃるid:p_shirokuma先生も、「アスカをシンジが選んだ」という幻想は相対化できない、アスカ萌えを捨てたら気が狂うと私のブログのコメント欄でおっしゃいました。
http://d.hatena.ne.jp/nuryouguda/20090215/1234623428
シロクマ先生って理論的な人だと思っていたので、最後の最後で非論理的に論理の外の絶対存在として惣流・アスカ・ラングレーを設定していると聞いて意外に思いました。
それが白熊先生の執着なのでしょうけど、それはどういうことかというと、アスカというのは「他者」とか「娑婆世界の代表」としてのイコンなんでしょうね。
「引きこもりを脱出して、理解しあえない他者と向き合う自分がかっこいい!」っていう執着。
だから、ぶっちゃけた話、アスカじゃなくても良いんですよ。他者だったら誰でも。
エヴァンゲリオンの終盤で、みんなが溶け合った中で他人っぽかったのがたまたまアスカしかいなかったっていうだけで。
アスカがシンジを嫌ってる女だから、それを落とそうとするっていう肉食系男子の本能を、「他者と向き合っている」という言葉で補強しているんだな。
あのエンディングを、世界に出て成熟したって言うことだけは疑えない。
つまり、シロクマ先生は世界と結婚している。エリザベス女王かよ。大きな存在に認められて、抱かれたいんだ。
碇ユイ綾波レイ)というグレートマザーを一個のサークルクラッシャーとして規定するシロクマ先生は、母には抱かれないが、不特定の他者の集団という社会という、別の大きなものには抱かれたいんだ。
そういうシロクマ先生って、なんだかかわいいじゃないですか。
エヴァンゲリオンって、ヒロインの設定がバランスよく両極端にできてますね。


グダちんは、脳内妹のお兄さん!
俺は世界にも母にも背を向けているのか、それとも、母や他人のいる世界に側、妹によってつなぎとめられているのか…。わからない。どうでもいい。
かわいい。やさしい。あいしてる。