シドニアの騎士の2話、豪華だなー。って思ったのは、1話でも2話でも敵を倒さないって所ですね。
ロボットアニメは初代ガンダムと新世紀エヴァンゲリオンとザンボット3とマジンガーZとコン・バトラーVやVVVなどの比較で、「1話で主人公をロボットに乗せて敵を倒せるか」というレースで評価される面もある。近年で1話で敵をやっつける所まで行ったのはヴァルヴレイヴですが。
エヴァンゲリオンでも実質的に敵を倒したのは2話だし、庵野秀明さんも「初代ガンダムは完璧すぎる」って言ったわけだが。だいたいのオリジナルアニメだと世界観とキャラクターとロボットの説明で1話を消化して、敵の登場で盛り上げて引いて、敵を倒すのは2話、って言うのが多い。キャプテンアースもそうだったし。でも、同じ五十嵐監督のスタードライバー輝きのタクトは1話で敵を倒してたけど。殺してないけど。
ダイミダラーも殺してないか。
だけど、シドニアの騎士は原作付きアニメだし、逆に敵を倒すのが3話以降になるってのが豪華ですね。原作の力を信じた構成ですね。じっくり見せてる。追加シーンや追加セリフも多いし。
2話でも奇居子を排擲しただけで終わるってのがすごい。むしろ味方が。
まあ、キャプテンアースも実質的には2話でも一時的に追い払っただけだけど。
雰囲気的に敵の撃破を引っ張ることで、敵の無敵感とか人類の追いつめられてる閉塞感を強調している。
1話でシドニアの世界観を説明して、2話でロボットと敵の動きを見せて、3話で敵に勝つけど、その間に並行して人間ドラマをしてるので丁寧な印象。また、1,2話で敵を倒さないけど不服な感じがしないのは、敵を倒さなくてもシドニアの奇妙な世界とか衛人のCG映像を見るだけでもアクションのカロリーが充分ってことなんじゃなー。
1話でバトルを消化するだけがすごいロボットアニメってわけでもないんだなー。
でも、原作は初撃破の後が怒涛の新展開ラッシュなので、アニメはどう構成し直すんだろう…?ていうかどこまでやるんだろう。
しかし、改めて読み返すと原作は敵を倒すのに月刊連載で半年かかってるんだな。おそっ!
5話で水着回をするというのは何故か谷口悟朗の原則に忠実なんだが。敵を倒す前に水着回を入れてるんだよなー。やべえ。
やっぱり弐瓶勉先生は一風変わってるなあ。
初撃破は原作2巻の6話だけど、アニメ3話は6話の撃破をクライマックスにするのか、7話の栄光をクライマックスにするのか、どういう構成になるか楽しみだなー。月刊誌だから1話1話が結構独立してるんだけど、アニメはそれを混ぜてるので、原作ファンも楽しみですね。
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あと、原作ファンだけど僕は単行本派だから感想は書いてないけど、やっぱりアニメは人目に触れるし週に一回だから速報性があるのでブログに感想を書いてしまいますね。