出崎統版エースをねらえ!
第3話 「涙の地区予選」 シナリオ馬嶋満 絵コンテ吉川惣司
新・エースをねらえ!
第3話「仮病といじわると思いやり」 シナリオ荒木芳久 絵コンテ出崎哲
ここで皆さんに謝らなければならないことがあって、原作と新旧のアニメでどのエピソードが拾われたのかという比較の作業を行うのはつまらないということに第3話で気づいたのです。端的に言うと飽きた。
新旧で進行速度にずれが出てきたので、細かく違いをチェックするのがめんどくさくなったのです。そういうマニアックな作業はいらない!エモーション!
というか、僕は基本的にうつ病患者で、先日見事に障害者等級が2級にクラスアップしました。富野アニメと出崎統アニメを見ているときだけ精神的エネルギーが充填されるのですが、今回はさきまくらコンテじゃなかったので、なんか物足りない。いや、吉川さんも偉い人なんですが。
岡ひろみのテンションは今回も激しく上がったり下がったりして、地区予選試合でやる気を出したところで痙攣を起こしていきなり終わる。
あと、アニメオリジナルキャラクターのハンバーガー屋のサブちゃんがテニスのルールを教えてもらう親切展開があったり。(原作では欄外コラムで解説してあった)ていうか、岡ひろみは毎回ハンバーガー食ってるな。めっちゃ食うよな。
逆に、新・エースをねらえ!の方が出崎統の兄の出崎哲さんの絵コンテで画面分割とかカットインとか鏡の中で芝居させるとか、凝ったことをしていました。これも出崎演出。
音楽や効果音は劇場版エースをねらえ!やベルサイユのばらなど、同時期のトムス制作アニメと一部共通している。
原作も1巻の中頃まで読んだんですが、百合というジャンルが確立してない時代なので、お蝶夫人がヒロインなのか憧れの人なのか応援する人なのか恋敵なのかはっきりしない印象。色々と優しくしたり冷たくしたりしてくる。(奇しくも大正時代から同性愛小説を描いた吉屋信子が亡くなったのが出崎統版エースをねらえ!の1973年なのですが)
男性の相手も藤堂生徒会長がイケメンとして出てきて、宗方コーチは妙な男なので作者も扱いかねているようすなのが序盤の印象ですが。宗方コーチの理不尽な指導を藤堂がマイルドに翻訳して岡ひろみがやる気になるような感じ。
女子スポ根マンガとしてもわりと先駆者的な作品なので、恋愛重視で行くのかスポーツ重視で行くのか、百合で行くのかコーチで行くのか、序盤は構想が揺れている感じです。あと昔の漫画なので1ページ毎にエピソードが二転三転するし。
後発のアニメのほうが整理されている印象はある。
まあ、同じことを何回も書いてもしょうがないので、その回で見どころというか僕の心から何か反応して湧いてくることがないとこんなものです。
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