玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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#高橋真琴 #大丸 神戸店展に行ってきた

 高橋真琴とは!中原淳一に感銘を受け1960~80年代に雑誌や文房具やノートの表紙などにすごいクオリティの美少女画を描いていたけどここ25年くらいで再評価されて今も美少女の絵を描いている89歳のお爺さんだ!


 詳しくは公式サイトをチェキラ!89歳なのに美少女絵の公式ホームページがあるとかスゲーな。
macoto-art.com



 前回の竹久夢二展と同じく、僕は美しいものを見ないと死ぬ病気(具体的には重度の鬱病と身体化障害と人格障害と過労の後遺症による自律神経失調と親が自殺したPTSDと免疫不全)にかかっているので、アニメブログだけどアニメ以外の美しいものも普通に見に行く。
 あ、おととい、アイドルマスターミリオンライブ!のアニメ先行上映には行ったか。アイマスも美しいアイドルだよ。


 っていうか、僕の脳内妹の頭令そらちゃんの画像を見た人は分かると思うけど、俺はハッキリ言って高橋真琴先生とタカハシマコ先生と湖川友謙さんとあきまんに影響を受けている!


 絵柄がどうこうじゃなくて女の好みだ。美少女が好きなんだよっ!

 妹の睫毛の本数は上に7,下に2だ!



 絵柄を変えても睫毛の本数を変えてはいけないっ!(僕程度の下手くそ絵で高橋真琴先生の記事のお目汚しですみませんが、今回の展覧会も脳内妹と2人で見ましたよ)


  • 高値!直筆原画!

 今回は展覧会かなーって思ったら、なんかお洒落シティー神戸の大丸百貨店の画廊だったので原画と複製原画が売ってた。
 画集は展示物として置いてあったけど、触っていいのかよくわからなかったので放置。後で通販で買う。グッズ物販もない。
 まあ、画集や図録があると「別に原画を買わなくてもいいよな」ってなるからな…。


 しかし、ふっかふかのソファーと机の「商談席」があって「生々しい…」と思ってしまった。
 俺は無職だぞ!


 直筆水彩原画、150~330万円くらいする…。(300万円の絵を買ったら30万円消費税で持っていかれる!それを売ったらまた消費税を持っていかれる!そりゃあ不況になりますよ!モノを動かすだけで税がかかるので!このブログのAmazonアソシエイトでもインボイス制度の税務登録を求められている!無職に求めないでほしい!Amazonアソシエイトの収入、一年に数万円もないからな)



 シルクスクリーン的な数年前に秋葉原とかで売ってたような複製原画も十数万円以上する。


 営業のオバサンに「美しい絵があると生活が豊かになりますよねぇ~。いかがですかぁ?」と言われたけど、無職で100万円程度のアイマスグラブルFGOソシャゲリボ払いの返済にも苦労してメルカリで親や祖父母の遺産の掛け軸とか壺を売っているような俺が買えるわけがないので、
「ああ、いえね、ボクはただの展覧会だと思ってフラッと立ち寄っただけなので、まさか販売なさっているとは知らなくてですね。全然お金の用意もしてないんですよ」と見栄を張りました……。
 用意できるわけがねーだろっ!でも僕は美しい絵を見る時くらいは紳士を装いたいのだ。
真琴の美学


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 直筆原画が300万円とか、たっっかっっ!って思ったけど、よく考えたら僕が無職だから買ったら破滅するだけで、ちょっとした金持ちサラリーマンなら中古車を買うよりも安い感覚で買える値段じゃん。
 えっ?高橋真琴先生は日本の美少女画の歴史を明らかに作り上げた偉人の1人ぞ?


 その貴重な直筆原画を300万円程度で所有していいのか?所有したらちゃんと管理しないといけないんだが?その責任って300万円で足りるんか?
 高級車や戦闘機は高級や高性能と言っても複数制作されているマスプロ製品だが、それよりも安い値段で歴史的な一品物の絵を買っていいのか?管理できるのか?今は円安で海外に流出したら貴重な歴史が浮世絵や日本刀などと同じようになってしまう!


 まあ、大丸百貨店さんは歴史あるお店なので、「商談席」ではちゃんと身分を明らかにする人に売るようにしているのかもしれんが。(僕はコロナや感染症に弱い体質の無職なのでド平日の昼間に行ってきたよ!明日で終わりだよ)


 富野監督に対して安田朗さんが∀ガンダムの油絵を「100万円でも売らない」と言ったということが富野由悠季の世界展での談話で語られていたけど、まあ、富野監督と安田朗さんの仲なら貸し借りしてもいいと思うけど、やっぱり∀ガンダムも富野監督も安田朗さんも歴史に名を刻んでいる人なのでリアルに考えると100万円でも所有権としては安すぎるよな。
(富野監督は住宅ローンを払うためにガンダムの著作権をサンライズに30万円で売りました)


  • 高橋真琴先生の原画について

 まあ、値段の話はあんまり本質的ではない。僕はどうせ買えないし。
 むしろ、ショウワノートの表紙とか女児用色鉛筆などの文房具のパッケージに印刷されたマスプロダクション用の原画の保存状態がすごくいいということに非常に感動した。
高橋真琴のおひめさまものがたり (高橋真琴のおひめさま絵本)


 だって、もう、50年くらい前の絵ですよ?


 たしかに近くでじっくり見たら紙の劣化は多少ある。しかし、古いポスターを日の当たる場所に置いていたら青くなることは皆さんご存じでしょうが、高橋真琴先生の原画は赤色系の絵の具がほとんど褪色していない!(美少女絵が製品化される際の外枠の断ち切り部分になる塗りつぶし部分は多少、塗りむらがあるけど、当時の印刷には影響しない範囲)
 うわっ!保存状態がいい!文房具とか雑誌に載せる用とか、塗り絵のお手本程度のマスプロダクション用のお仕事だけど、高橋真琴先生は原画をお姫様のように大切に保管してらっしゃったんだなあ……。と、感動いたしました。
 貸本漫画や文房具のパッケージのお仕事をしていた30~40代の頃はそれほど世間的な評価は高くなかったと思うのですが。高橋真琴先生ご自身は原画をこれほどに大切に保管して、今も見れるようにしていたのか…。

高橋真琴のお姫さまとヒロインたち Etoile


 絵の保管法は素人なので分からんのですが、高橋真琴先生は世間の評価とは関係なく、自分の絵を大切になさっていたのだなあ……。と、お姫様に憧れるおじさんとしては感銘するのです。(まあ、今回の展覧会は大丸神戸店のフロアの1/4以下程度の面積だったので、それほど点数は多くなく、保存状態がいいものだけを持ってきたのでしょうけど。なにしろショウワノートとか沢山あると思うので。残念ながら貸し本時代の原稿の展示はなかった。(今回はどちらかというと画廊寄りだったので)記憶があいまいだが十数年前の京都国際マンガミュージアムの少女漫画企画展で高橋真琴先生の少女漫画を見たことがあるかもしれないし、そこには出展してなかったかもしれない)


 そして、高橋真琴先生の絵はマンネリとかパターンとか言われがちですが、1960年代にほぼ完成した絵柄を21世紀でもほぼ同じような感じで描いているというのはちょっと持続力が強すぎると思いました。
 長谷川裕一先生やあだち充先生でも多少はうまくなっているのに…。絵を描いている人は嫌でも描き続けていたら多少は上手くなってしまうのに…。
 高橋真琴先生は割と初期からお姫様や美少女の理想像を描く手法が決まっていて、それを90歳手前でも続けているというのが偉人過ぎる。


 金髪ロングヘアのお姫様が多いけど、たまに黒髪ボブカットとか出されるとドキッとするよね。


 そして今回、間近で原画を拝見してわかったことですが、「水彩画なのに筆致がない」ということです。
高橋真琴の宝石箱


 明暗や濃淡はキチンと表現されている。線画は恐らく鉛筆だと思いますが。デジタル絵に慣れている世代の僕としては、そもそもはみ出さないように塗るという時点で神業なのですが。
(なんで僕が水彩が苦手でデジタル絵なのかというと、アホなので絵の具や水をすぐにこぼすし掃除も苦手だからです)


 デジタル絵なら、画像処理ソフトのグラデーションやらの機能を使って濃淡や明暗をつけることはできる。僕はアニメオタクの割にそれほど絵画技法に詳しくないが、漆喰を用いたフレスコ画なども筆致を抑えて濃淡を表現できるように思う。
 

 しかし、水彩というのは筆跡が残りやすいものだ。油絵などはむしろ立体的に絵の具を盛りつけた筆致そのものを表現にするところもある。


 なのだが、高橋真琴先生の絵は水彩画だが美少女の瞼の上の影や花々の花びらの一つ一つの濃淡は筆致によるムラがほとんど全く見られず、自然なグラデーションとして描かれている。エアブラシのスーパーリアルやら、デジタル技術を用いた村上隆氏などのスーパーフラットとも全く違う。
 ハッキリ言って、僕程度の素人ではどういう風に描いたのか全く想像もつかない!しかも50年も前に!


 というわけで、水彩画というより、むしろ紙の上で作られた大理石の彫刻のような印象を受け、非常に美しいと感じた。描かれたものだし、眼がすごく大きくて輝いている美少女画なのだが、作り物ではなく自然にそのように在るのが当然のように創作されていて、やはりこれは神業。比べるのは野暮だが、永野護氏のファイブスター物語の単行本の表紙絵でも多少の筆跡は見れるのだが、高橋真琴先生の絵は古典的でシンプルな水彩画でありながら完璧に連なった濃淡に見えた。技法は全く分からない。
 僕は美しいものを見ないと死ぬので、美しいものを見ると魂がよみがえる。(また、僕の伴侶である脳内妹も美しいものを取り込んで、さらに美しくなるという存在なので、またかわいくなった)


 おそらく、高橋真琴先生の筆致を感じさせない水彩グラデーションの描画は、氏が大阪市泉尾工業高校色染科で学ばれたことに起因するのではないかと推察する。しかし、工業高校で学んだ技術を80歳を超えても維持し続けて描き続けるというのは驚嘆の一言。
 というわけで、現代の少女漫画やら美少女アニメや美少女ゲームの祖先でありつつ、日本画や織物などの伝統工芸品の流れも汲んでいるのではないかと。というわけで、やっぱり歴史的な作品群だなあ、300万円で売ってもいいのか?って思った。僕は買わないけど。
 僕はコピーされたポストカードとか、懸賞で当てた富野監督と主演声優のサインが入ったA2のGのレコンギスタのポスターを額縁に入れて飾って満足しているけど(自慢)。


 そのような超絶技巧なのだが、決して権威主義ではなく、むしろ西暦2000年前後に再評価されるまでは商業デザインの人であり、再評価された後も少女とその周りのかわいいどうぶつさんやようせいさんのハピネスに溢れたメルヘンな世界観を貫いており、本当に少女的なものを愛してやまない人なのだなあと感動した。僕もかわいい女の子やお花が大好きなおじさんなので…。毎日庭の木の調子を観察して季節に応じて世話をしているよ…。僕も老いてもかわいいものを愛していきたいぞい!
高橋真琴の少女ぬりえ 世界のおひめさま


 やっぱり、世界はめんどくさいし僕はお金がないし、みんな争っているし、みんなに夢を見せたアイドルのジャニーズ事務所も汚い部分が出てきているけど、非現実の美しいものに耽溺して元気をもらって、その日ぐらしをしていきたい。


 数学と芸術だけが価値を持つんだと思う。(数学を間違うと多くの人がたくさん死ぬ)



  • Amazonほしい物リスト。

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↑グダちん用


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