玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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二つのプレ∀ガンダム・あきまん月の風と佐藤茂Episodes


ターンエーガンダム 月の風

ターンエーガンダム 月の風

やっっとこさ、Gガンダムを見終わった僕ですよ。
これで、SDガンダムフォース(DVD発売決定おめでとう!)以外のアニメガンダムにはすべて手をつけた事に成る。長かった・・・。
あとは、∀ガンダムを見るだけというわけなのだ!ついに!本放送以来9年ぶりに通してみるのです。
その前に、ターンAガンダム本編開始前を描いた萬画と小説を読んでみる事にした。
Episodesは

  • 月の風

ロラン・セアックがディアナカウンターの地球降下実験献体候補生になってから、その選抜試験を兼ねたモビルスーツレースに出場し、陰謀に巻き込まれて見事解決するまでを描いた萬画
微妙に読みにくくなっている印象。去年単行本になったときは楽しく読めたのだが。http://d.hatena.ne.jp/nuryouguda/20070628/1183014753
おそらく、再読になると細部の情報を拾うようになり、以前は気付かなかった細かい書き込みなどを読み取って、それがノイズ化したのかも。
印刷が暗かったのは、カラー作画を白黒にしたようの印刷を印刷所がするべき。
セリフも最初の方は硬かったなあ。ロランやディアナ様は流石に喋り方が決まっているけど。
最終回にはセリフがこなれて、展開もスムーズになっていたので良かった。
あと、連載開始直後はどう転んでもよいように、色んな要素を詰め込んでて若干冗長だったかもしれないが、レースが決まって、(多分早期で終わることが決まって)そこから最終回までにきちんと風呂敷をたためるように取捨選択して、きれいに冒険萬画にまとめた手腕が良いな。
ロランのガタイが良くなってるのがやっぱり好き。
スピードレーサーだ。
バトラーベンスンナム(ネオフランスのモビルスーツ)が何気に出てるサービスが好き。
誤動作したフラットを調べた警備員が月面なのにヘルメットを被っていないように見えるのは気のせいか?

  • Episodes「卒業」

く・暗い・・・。こちらも、ロラン・セアックの月での訓練生活を中心に献体に志願した理由、卒業式でのディアナ様のキスを描いている。
のだが、安田朗氏版の痛快活劇の直後に読むと・・・。暗い・・・。真逆です。
そもそもゲンガナムの位置が、あきまん版は地球側で、佐藤版は裏側。
なにしろ、ロランは銀髪と褐色の「ちぐはぐ色」と呼ばれて遺伝的劣等人種として描かれている。苛められるし。太陽光線に弱いらしい。うわあ。
あと、月の風ではちゃんとしてはいないが強い父親に助けられていた(母親はうざいので出ません)が、佐藤版では、配給された養子。養父母はロランの事を月社会での点数稼ぎとしか思っていないし、また夫婦仲も悪く、ロランは居場所がなくなって地球に行くしかないという、ある意味逃げの姿勢。
ドロドロ。
ディアナ様も遠すぎるしなあ。あきまんがのディアナ様は明るく可愛かったのに。
akiman版でのロランは小学生の時から運河掃除夫見習として自活していたし、ディアナカウンターに入隊したのも地球に行くのが自然だと自分から思った。
訓練自体も、佐藤版は遠心重力で延々と辛い上り坂ウォーキングを続けるという物だが、あきまん版は重力訓練は古代宇宙船の重力子コントロール装置で行ない、選抜はカッコいいレースで行ない、最後はカルシウム同化ナノマシンで皆強い体になって元気に地球に降りられるようになる。
ここら辺は辛い気持ちを描く小説と、スカッと見て楽しめるマンガの違いなのかもしれない。小説は現実的で、月の人が地球に行く生物的な辛さを描いている。あと、小説の方が節約節約の月社会の現実を描いているのかも。まあ、萬画版も先生や親がテロリストになってしまったりという社会のゆがみと心のゆがみとか、超技術はあっても地球にも降りられず、外宇宙からもコソコソ隠れてないといけないって言うしょっぱさはあったんだが。
でも、僕としてはロランが元気で勝ちまくる方が良いなあ。
ムーンレィスの人ってアニメの印象では、冬眠はあるけどそれなりにおしゃれとか楽しんでそうだし。そこまで暗くしなくてもって思う。
まあ、ロランの親子関係の話は、どっちが正史なのかは判断つかないんだが。
どっちにしろ、ロランは地球に降りたら親の子とは全くスルーです。金魚は持つけど。基本的には女の尻を追いかけているだけです。そりゃあ、アンナ魅力的な尻が身近にあったら、そりゃあガンダムに乗ってハッスルしちゃいますよ!親の事なんか忘れますね!あぁーっキエルさんのスカートの中に頭突っ込みてえー。でも、キエル・ハイムお嬢様は高嶺の花だから、妹にレトロな格好をさせて、その中に突っ込もうっと!

キースはスゴイ良い奴。

  • Episodes「ソシエも月に吠える」

ロランが月に吠えるのを目撃したソシエ・ハイムお嬢さんが、帰り道に運転手のキャハランと会話しながらロランとの2年間の思い出を降り返る話。
ソシエさんのロラン大好きぶりが思いっきりツンデレお嬢さんで、ハヤテのごとく!かよ。みたいな。
「卒業」よりは大分明るい雰囲気になってるけど、それでもロランは地球に降りた当初は風邪を引いたりして大変だったらしい。それがだんだんたくましくなっていくのはとても良い。
あと、裏設定が何気に明かされてるのもよいね。

  • Episodes「ローラの牛」

フラン・ドールとキース・レジェが中心の短編。
ターンAガンダム1話の段階までの部分まで読んだ。
えっと、前の2編にも当てはまるけど、キャラクターが生き生きして、作者も乗って書いているように見える。あとがきにも「∀の作品世界で遊ぶ楽しさ」って書いてあった。同人かよ。
というか、それは∀ガンダムの世界観の度量の広さや人物の豊かさって言うことなんだろうな。どれが正史かと言う事もなく。黒歴史パラレルワールドも内包するのだ。
そもそも、機動戦士ガンダム小説版でアムロカミーユもハサウェイも死ぬし。