玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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蘇る蘇る蘇るグダちん 発達障害とアムロ

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前回までのあらすじ
nuryouguda.hatenablog.com


 ここ半年ほどほぼ毎日嘔吐していたので仕事とブログを辞めた。ひどいうつ病と自律神経失調。精神科の入院を薦められているが入院はベッドの優先順位などがあり自宅療養中。20時から13時まで、食事や排せつを挟みつつ17時間も眠ってとにかく休養している。腹痛や嘔吐が1週間おさまれば、簡単なリハビリから復帰作を考えていたのだが、やはり三日ごとに吐いたり下痢をしたりする。


 精神的にもつらい。とにかく眠っているのだが、覚醒度合いが高まると母親の自殺で頭がいっぱいになったり自分のふがいなさに死にたくなるし、呼吸不全になったり吐く。


 こんな状態ではブログは書けない。


 しかし、そんな状態が1ヶ月半も続くと、先行き不透明で鬱が深くなる。なんとか…復活するために……


 ガンダムを見た。


 大学の時にも精神障害を発症して留年していたが大学に1日行ったご褒美としてガンダムを見ることで引きこもりから脱した。辛いときはガンダムガンダムは心の栄養。プリキュアを見ても「でも現実にはプリキュアはいないし誰も助けてくれない」とか劣等感を感じるし、そもそも光と音の刺激が脳に悪い。
 Gレコや他の作品、富野作品は心の栄養だから見たい。しかし、天才なので気付いたことを論文にしたくなる。疲れる。嘔吐する。パンチドランカーのジョー


 そんな時こそガンダムです。


 親の顔よりも見たガンダム。たくさん見たので感想を書く義務のないガンダム
機動戦士ガンダム Blu-ray Box


 僕の心は階層状態になっている。


 眠り

 まどろみ

 鬱

 自殺衝動

 日常的な動作

 読書

 知的な活動

 社会的な活動

 創造的なブログ

 神


 と言う段階だが。普通のアニメやゲームは楽しい気分のサプリだけど、知的レベルになる前に中途半端に鬱状態になって余計疲れる。


 ガンダム機動戦士ガンダムのBDの第1話[ガンダム大地に立つ]を見た。あらゆる過程をすっ飛ばして「ガンダムは神!」ってなった。少しずつ元気になる、とかじゃないんだよ。ガンダムを見たら一気に上限解放される。


 ブロガーとして辞めるやめる宣言したりとか欲しいものリストで物を貰ったり、リハビリに段階を踏んで目次やHTTPS作業を先にとか、そんな段取りはどうでもいいんだよ!ガンダムは神!


こまけーことは良いんだよ!

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著者へのプレゼントはこちら
nuryouguda.hatenablog.com

 ここまで20分くらいかけて現状を説明したところ、やはり胃酸が過剰分泌されて胸やけと吐き気と、キーボードを叩いているだけでの指の痛みや呼吸困難を発症した。


 やはりガンダムを見ている時だけハイパーモードになるけど、ガンダムを見終わるとクロスボーン・ガンダム DUSTのフォント・ボーみたいにメンタルがダメになる。(5巻買いました)
機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST (5) (角川コミックス・エース)


 というわけで、今回、感想を書くつもりはなかったけど、「アムロって発達障害じゃね?」と言うことを第一話を見て感じた。
 それを書きたいと思った。でも血管が気持ち悪い。以下、箇条書きで。



前日にフラウにもらったっぽいサンドイッチを放置している つまり徹夜でコンピューターの回路を自作していた 避難しない そもそもサイレンを聞いていても避難命令の内容を理解していない 運転しながら飯を食う 退避カプセルから勝手に出ていく ガンダムのマニュアルをパクる ガンダムを父親が動かそうとしてるのに勝手に動かす めちゃくちゃバルカン砲撃つ ジーンのザクの射撃より先にいきなり鼻を捥ぐ 戦い方の作法がなってない ジーン絶対殺す 15歳にして2人目でいきなりコクピット狙いで殺す


 など、とにかく社会通念や常識やみんなの決まりを守らないで浮いている姿が目立つアムロ


 結局、ザクがガンキャノンとかガンタンクをボコボコに爆破してサイド7がハチャメチャになってから、みんながヤバいと思ったのかホワイトベースかサイド7駐屯基地から、避難民に退避カプセルから出てホワイトベースに向かえと言われたのか、群衆はカプセルから出て行きます。
 なので、アムロが先にカプセルを出たのは一般の人の行動を先取りしているとも見えますが、そこでアムロは非難の陣頭に立つわけでもなく、避難民を無視してガンダムのマニュアルを熟読。常識とか場の空気とかカンケ―ない。ガンダムのマニュアルが面白そうだったら命がかかってても読む。アムロ、天パだからとか言う次元を超えて決まりを守らないしロックンロール。(後年、小説版ではアムロは自分のそういう性格を自覚して「戦争の中に身を置かないと落ち着かない」とかやばいことを考える。)
 で、ここでマニュアルを読んでいたおかげでガンダムを動かせて生き延びることができる。まあ、フィクションなんだけど、庵野秀明をして完璧と言わしめたガンダムの1話のアムロの行動にはほとんど無駄がなく、美しい。


 こういう一見、異常にも見える行動、周囲と違う行動で結果的に生存する能力がアムロ・レイには最初からあって、マジパねえ。
 これは発達障害とかADHDとかアスペルガー障害とかなのかよく分かんねーけど、俺は患者サイドの人間だから理論的な診断はどうでもいいからとにかくこの痛みをなくしてほしいんだけど、アムロの精神はどうなんでしょうね。


 有名な発達障害ブロガーの借金玉さんやシロクマ先生にも考えてほしい。
 僕は特に精神科の専門ではなく、単なるガンダムの天才なので思い付きを書きなぐるだけです。

syakkin-dama.hatenablog.com

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術



p-shirokuma.hatenadiary.com


karapaia.com

 ニュータイプは後半から富野が他のスタッフをだまくらかしてぶち込んだ俺設定、みたいな説もあるのだが、最初からアムロはヤバい。
 退避カプセルのなかで「この振動の伝わり方は…爆発だ」と、何にも外が見えない状況で感じる。
 ハ?


 しかも、「爆発の音だ!」じゃない「この振動の伝わり方は…」なのだ。つまり全身で振動の周波数の強弱によって、爆発なのか衝突なのかとか観察して判断している。感覚が鋭敏すぎる。これも発達障害とかアスペルガーの個性の一つかもしれない。まあ、俺は患者サイドだから精神科医がどういう診断名を下すのかは知らんけど。って言うか、そもそもアムロは健常者じゃなくて70年後には「サイキッカー」と呼ばれる人種だからな。
 ていうか、振動の種類を嗅ぎ分けられるアムロ、普通の15歳とは思えないんですけど…。理系だからなのか、戦時中だからなのか。


 これだけではない。


 さっきまで会話していた人が乗ってた車が爆発してるのに、その破片からガンダムのマニュアルを見つける。
 ガンダムのマニュアルでガンダムの外観を知った後に、大混乱の中でガンダムを発見する。父親のテム・レイが牽引車を持ってこようとしているのに、「この場でもガンダムが動く」と発見して動かす。ガンダムに乗り込んだ後に、マニュアルを手元に戻す。
 マニュアルを読みながら、使うべきガンダムのレバー、点灯させるべきモニターパネルをほぼ瞬時に次々と「発見」して起動状態に持って行く。


 まあ、フィクションだからなんだけど、とにかくアムロの「気づく力」「ごちゃごちゃの中から必要な情報や物を見つける能力」がさりげなく、しかも効果的にリズムよく描かれていて、まあ、端的に言ってアムロ様最高だし神。
USJ名探偵コナン2018 安室透 腕時計 バーボン 零

  • それっぽいサイトを張る

 50分書いてる。疲れた。視点が定まらない。ガンダムは神。俺はメンヘラ。
togetter.com
https://adhd.co.jp/kodomo/about_adhd/

blog.livedoor.jp
http://d.hatena.ne.jp/sosokusa/20170203
https://ddnavi.com/news/293844/a/

 とにかくすごいのは、アムロがやろうとしていることがほとんど脈絡なく瞬時に変わることだ。ガンダムの第1話がすごいと言われるのは、このスピード感にもあるだろう。
 コンピュータつくり
 避難
 退避カプセルから出ていく
 テム・レイに会いに行く
 ガンダムのマニュアルを読む
 フラウに声をかけられて読書を中断した瞬間にガンダムを見つけるのでガンダムの所に行く。(ずっとマニュアルに没頭しているわけではない)
 テム・レイホワイトベースに行けって言われる(行かない)
 フラウを元気づける(機械にしか興味がないわけではない)
 マジギレしてガンダムに乗る(義憤)
 ガンダムを起動させる
 ジーンのザクに気づかれたのでバルカンで応戦する
 弾切れするが、弾切れを起こしたことを認識できる
 怯えながらライフルをガンダムに向けるジーンのザクの銃口を「絵コンテでわざわざ”すごい”と明記するくらいの早業で」、左手でふさいだ次の瞬間、鼻を捥ぐ。(ジーンも新兵だが、相手が発砲するより早く攻撃する覚悟の決まり具合)
 ビームサーベルのアプリを起動させる(とにかく見つけるのが早い)
 ジーンのザクを真っ二つにする
 エンジンの爆発に耐える
 エンジンが爆発するとサイド7も傷つくことを学習する
 興奮して猪突猛進タックルするデニムのコックピットを冷静に正確に焼く


 課題を見つけて遂行する能力の異常な高さ。どこかで発達障害アスペルガー障害は非常時に判断能力が向上すると読んだことがあるが、そういう感じ。
 前後の脈絡や自分の社会的地位とはほとんど関係なく、生き延びるために最適な攻撃行動を猛スピードで1話のアムロは遂行できている。


 やはりガンダム1話は神

  • 目的や方針が少ない人たち

 言われるがままに避難して右往左往しているうちに死んで行く住民
 ホワイトベースができたらジオンをボコボコにできると思ってたのに、サイド7の中から攻撃されたらほとんど無策で蹂躙される連邦軍(サイド7の外のシャア専用ムサイにだけ警戒していたっぽい?)
 ガンダムを作ったけど自分で動かさないで、正規のパイロットを待ってしまうテム・レイ


 アムロが異常に高い観察力と判断力で個人として勝手に行動しているのに対して、大衆や組織人は常識、定石、社会的な役割に縛られて行動しています。


 これはジオン軍も同じで、ジーンは手柄を立てることだけにこだわり(その癖ガンダムに鼻を捥がれたらすぐに逃げの一手だが)、デニムは偵察が任務だと繰り返し、スレンダーは指示待ちで待機。
 アムロが10個くらいの課題をクリアしている一方、他の人は一つか二つくらいの行動パターンでしか動いていない。これは脇役だからなのか、オールドタイプだからなのか?

  • 達観するシャア

 アムロはほとんど反射的に瞬間的に目標を発見して目的を遂行します。
 普通の人は常識に縛られて、判断を社会や組織にアウトソーシングして思考停止してあんまり動けない。


 で、そこで一人だけ異彩を放つのがシャア。(服装だけでなく)

シャア 「私もよくよく運のない男だな、作戦が終わっての帰り道であんな獲物に出会うなどとは」
  「フフ、むこうの運が良かったのかな?」
ドレン 「はい、シャア少佐。しかし、あんな僻地のサイドに連邦のV作戦の基地があるんでしょうか?」
シャア 「あるよ。我々のザク・モビルスーツより優れたモビルスーツを開発しているかも知れんぞ」
ドレン 「まさか、あんな僻地のサイドで」

 シャアはゲリラを掃討する作戦の後、偶然ホワイトベースを発見した。発見して行動するのはアムロと似ている。しかし、この時点でのアムロが発見したものに対して反射的に行動している(ドラクエで言うと一本道で進んでいる)のに対して、シャアは偶然発見したホワイトベースをV作戦に結び付けている。僻地のサイドだから侮るということもしない。常識や定石に縛られない。そして自覚的に攻撃を「選択」する。


 アムロは行動の多動性や観察の検索の速さが本能的にすごいのだが、シャアはそれに上乗せして、観察して発見して、反射的にではなく自覚的に攻撃を起こすことができる。
 ここで、シャア・アズナブルアムロ・レイと終生のライバルになる、ある意味での似た者同士と最初から示されているのである。
 反射的に戦士になったアムロと、軽口を交えて部下を従えるシャアとの、この時点での実力差も示されている。


 しかし、シャアも「デニムが新兵を抑えられなかった」というジーンの暴発は予期できなかったようだ。
 むしろ、シャアはこれまでも偶然を利用して獲物を狩って戦場の戦いで勝って出世する、と言う部隊運用をしていたように見える。それはシャアがザビ家に近づくために出世を望んでいた復讐心からなのだが。そういうシャアの臨機応変だが気まぐれにも見える部隊運用で、ジーンはシャアへの劣等感を持っていたのかもしれない。銀河英雄伝説のフォーク准将の暴発のように、ジーンはシャアへのコンプレックスから「自分も臨機応変に攻撃できるぞ!」と自分の器より大きな願望を抱いたのかもしれない。


 そのように、シャアは偶然見つけた獲物も狩って戦果を稼いで出世していく行動を1年戦争の8か月の間にやっていたようなのだが、今回、ガンダムアムロという化け物を呼び起こしてしまい、さすがに反省したようだ。

「認めたくないものだな。自分自身の、若さゆえの過ちというものを」

 1話のアムロは瞬時に見つけ出したもので反射的に課題を解決した。
 シャアは自分が偶然発見した獲物を選択して自覚的に手柄に変えていたが、それが部下の暴発を招き、自分も出世を急ぎ過ぎていたことを、やはり自覚する。だが、それを単に反省するのではなく、「認めたくないものだな」と言う。


つまりここで、行動回数が少ない大衆や脇役、観察力と検索力が高く反射的に目標を達成するアムロ、観察し選択している主体である自分のことも達観しているシャア、という図式が提示されているのです。ロボットアニメの第1話でまず敵を倒す、と言うより、アムロとシャアのライバル関係の暗示の導入になっています。キャラクターの視点の高さの違いが示されている。
 また、ガンダムは大衆批判も大きなテーマなので、自分で目標を設定できる少数のエリートと、自分の安逸にしか興味がない愚民との対立もすでに示されています。

nuryouguda.hatenablog.com
 これはシャアとアムロニュータイプとしてのありようの違いとして、小説版の密会のテーマの一つにもなっている。それがテレビ版の第1話からしっかりと伏線として押さえてあるので、やはり名作なのだなあと思います。



 すごく疲れた。嘔吐しないように気を付けます。
 あと、ガンダムはたくさん見てるのでいまさら発見もないし書くこともないだろうって思ったのに書くことがあってすごい!2話以降も心の栄養として毎日見ていきたいけど、感想を義務にしたらしんどいのでゆるふわで行きます。

 
 体調を整えたい。


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