KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- 第10話如月ルヰ プリズムの使者

• 人の情

　今回の冒頭、前回の香賀美タイガの減点処分をした十王院財閥九曜会の真田常務をメッチャ怒る法月仁。真田常務は法月仁総帥は「勝てばなんでもいい」と思っている人だと思っていたので良かれと思ってやったのだが。そして、機械による採点は公平だけど操作もしやすいとか開き直る。そこで、法月仁が「心から聖を屈服させないと意味が無いのだ！！！！」ってキレる。ヒロ様に心から屈服してしまったからな・・・。

　真田常務は「めんどくせぇやつ・・・」とこぼすのだが、めんどくさい心をどうにかするがプリティーリズムなんですよ。
　プリズムショーは心の煌めき。プリズムジャンプは心の飛躍。

人の頭脳を加えた時に〜〜〜。

　しかし、「プリズムショーは心の煌めき。プリズムジャンプは心の飛躍。」という事を山田リョウさんに教えてくれたプリズムスタァ「響ワタル」は実はプリズムワールドで作られたプログラムのシャインだった！

　まじかよ・・・。

映画館でSSSのⅣ章を観る度に一時停止したくて仕方なかった所！ #kinpri pic.twitter.com/8uszxX3DEc

— オトギリ (@ura_otogiri) June 17, 2019

ハツネ・イヴ：プリズムショーの始祖。プリズムの煌めきの伝搬に貢献
カドワキ・ミコト：「コーデ」を通じて新たな価値観を創出
ヤマダ・カナエ：プリズム空間とプリズムストーンを発明。プリズムの煌めきを広めるための基礎を築いた

北条コスモ：ファッションデザイナーとして世界的な成功を収める。先進的なコーデを着想し、広めた。
滝川ケイ：オーロラライジングを着想。世界中のスタァにとっての最高基準になった。

春音あいら：プリズムクイーンとなる。オーロラライジングドリームに成功。世界中のスタァたちに夢を分け与えた。
上葉みあ：グレイトフルシンフォニアを完遂。プリズムアクトを世界中に広めた。

氷室マリア：プリズムクイーンとなった後、死亡。世界中の人々を感動させた。

そなたプログラム：流通完了

　多大な犠牲を出しつつ成果を上げた、そなたプログラムが完了した後、さらにプリズムの煌めきを広めるためにりんね/シャインプログラムが配布開始した。

　えーーーーーーーーー。

　なんだよおおおお！！！！

　あいらやみあなどプリティーリズムシリーズの主人公、氷室聖の母、プログラムだったの？？？？しかも平行世界も管理されてるの？

　いままでも菱田正和監督からりんねはプログラムとか言われてたし、プリパラもシステムが強調されていたけど・・・。
　あいらとみあやコズモ姉さんもなの・・・？なんか「アニメキャラは作り物だよ！」ってマイトガインみたいに言われるとマジかよ～---！ってなる。
　しかも、プリティーリズムシリーズは熱い泥臭い人間ドラマが持ち味だし、「心の飛躍」がテーマだったわけじゃん。それが機械による作り物だったなんて・・・。

　僕はグノーシス主義者なので、この世は不完全で邪悪な創造主のデミウルゴスによって作られた牢獄だと思っているけど、それを映像で見せられるとうげーってなる。
　こんな邪悪なアニメは作ってはいけません！！！！（富野）

　ちなみに、M型とF型というのは、SF的には筒井康隆の幻想の未来を思い出しました。プログラム人格は虚人たちっぽくもある。アンドロイドは電気羊の夢を見るか？ぽくも有るしー。ゼーガペインとかマトリックスとかニューロマンサーとか・・・。
　ゲーム原作アニメは利益誘導のためのそういう作り物だーってぶっちゃけるの、ここまで人情味の深い話を続けてきてやってしまうの、やっぱりマイトガインぽいというか、富野監督の弟子は一度はそういうことをやろうとしてしまうのかという感じ。

• 人の情を持ったプログラム

　で、劇中を見てもらえばわかるように、いろいろあって、F型スター養成プログラムのりんねがM型スター養成プログラムのシャインを抹殺したり、実は抹殺して無くて、改めてりんねが化けている如月ルヰがシャインを宿した一条シンを封印したり、開放したりした。

　謎の石版G.O.D.はプリズムの煌めきを広めるために活動してるっぽいけど、プログラム人間にも情があって色々悩んでいるという人の心がわからない。

　ここがメタアニメっぽい。アニメ制作会社や女児音ゲー制作ゲーム会社は心の煌めきを広めてゲームやアニメや版権グッズを売るためにキャラクターを作る。なので、キャラクターは道具なので簡単に設定をリセットしたり没にしたり設定を流用したりする。

　だけど、作中ではアニメキャラは生きているんだ！心があるんだ！というお気持ちも作り手には有って、そこがいろいろな軋轢を生む。
　ゲームとかグッズの販売促進アニメとしてキャラクターを作るアニメ制作者の心の葛藤を感じる。
　アニメ以外にもアイドルとかも、ファンの心を高ぶらせてきらめかせて商売するけど、運営は冷徹だったりする。そういうのなーーー！
　見ている視聴者のこちら側も、確かにアニメキャラは作り物だとわかっているけど、キャラクターに人格とか愛とか悩みを認めて、それを見て感動したりするのだが。「それはファンの煌めきを盛り上げてお金を出させるためのプログラムやで」って見せられるとエヴァかよってなる。今回のサブタイトルの出し方も新世紀エヴァンゲリオンっぽかったし・・・。

　ていうか、山田リョウに「プリズムショーは心の煌めき。プリズムジャンプは心の飛躍。」って教えてくれた響ワタルがプログラムのシャインっていうのは驚きだ。
　というか、プログラム人間が人の心の成長を促すし、プログラム人間にも感情が芽生えるというのが、すごい矛盾をはらんでいる。G.O.D.はそれがわからんのだろうか・・・。

　あと、響ワタル（シャイン）が前回のプリズムキング（４年前）の山田さんの幼い頃に薫陶を与えたのは長く見積もっても十数年前だと思うのだが。そして、如月ルヰはなるちゃんにハピなるを教えてもらった個体のりんねちゃん（それともハピなるの記憶は他の個体にも並列処理で教えられてるのか？）に男の体のデータを上書きして作ったっぽいのだが。
　せいぜいRLが終わってから数年じゃん！ルヰ君の「１０００年の時を越えて会いに来た」ってなんなの？？？盛り過ぎでは？？？

• ルヰくんとシンちゃんのデート

　プログラム人間のルヰくんと、プログラム人間を宿したシンちゃんがデートすることになった。
　ルヰ君の服装、本当は中身が女（Femininn型）人格だとしても、かなり攻めてるな・・・。
　ラズベリー色のベレー帽、透け感のある白いトップスにインナーは白キャミソール。謎のふわふわした白い球を散りばめている。胸に赤と青とピンクのリボンを装着。
　ボトムスは赤い水玉模様のピンク色で裾が広がったハイウェストパンツに腰には藍色のリボン。アクセサリーで金色のネックレス（というよりチョーカー）をあしらう。ピンクのポーチも持っているぞ！

　俺はおっさんだからよくわからんのですが、これはおしゃれなんですかね？？？
　シンちゃんは普通の帽子に普通の赤いポロシャツに白のチノパン。気合の入り方の落差がひどい！！！
　シンちゃんは「事務所は違うけど同じプリズムショーに打ち込む仲間としての友達のルヰくんと遊びに行く」位の感覚かな。（プリズムショーに最初に誘ってくれたのはルヰくんだけど、オバレのインパクトのほうが大きい）（あと、プリズムキングカップで封印を解いてくれたルヰくんの葛藤とか、シンちゃんはしらない）
　ルヰくんは中身が女で、シンちゃんの中身の男に惚れてるし、G.O.D.に逆らったりして命がけの激重感情をシンちゃんに向けているのだが、シンちゃんはそんなこと知らんで普通の高校一年生のメンタルなので落差がひどい。

　なので、シンちゃんの無自覚ぶり（というか、一方的に視聴者に明かされたルヰくんの激重設定）にハラハラしますけど、プリズムランドでキラキラフレームでデートしているので（蒼井翔太の歌！）、ルヰくんはそれなりに嬉しかったのかなあ。せつねえなあ。

　で、シンちゃんはあくまで山田さんに教えてもらった言葉として「プリズムショーは心の煌めき、プリズムジャンプは心の飛躍！」って言うけど、それは元はシャインの言葉なのでルヰくんは「はうぁ！」ってなる。
　んで、プリズム電車じゃなくて普通の電車で帰宅。ルヰくんに肩を預けて寝ちゃうシンちゃん。シンちゃんは思春期なので女の子とのデートだったら普通に気を使って寝ないと思うんだけど、ルヰくんを男だと思っているので気を許して寝ちゃう。嬉しそうなルヰくん。なんだこれーーーー！
　そして別れ際にはぬいぐるみをプレゼント。シンちゃんは男同士で友達感覚だけど、ルヰくんは激重アンドロギュヌスだから・・・。きつい・・・。

　それを何かの波動で感じた元プログラム人間でりんねプログラムの天羽ジュネさんが聖さんに「奇跡って２度も起こるの？？？」って泣きついてくる。ルヰくんは人間になれるのか、消されるのか・・・。
　（というか、このRL世界線のエリアにはジュネさんと響ワタル（に化けたシャイン）と初期型りんねと（事故で堕ちてきた）荊りんねちゃんが投入されて、そこにまた如月ルヰくんが投入されているので、ちょっと多すぎでは・・・）

• ルヰくんのプリズムショー

　デートの服でプリズムショーするのか！！！！！
　そして舞台袖に集まる法月仁、反対側に山田リョウ、氷室聖、天羽ジュネ。関係者多すぎ！

　ルヰ君のプリズムショーの内容、ほぼシンちゃんとのデートの思い出なので。シャインじゃなくてシンちゃんが好きになったというホモ（まあ、中身はFemininnプログラムなのだが）のフォーリンラブ・フォーリンラブ・フォーリンラブ♥
　うーん。キンプラのルヰくんのショーはポールダンスで芸術点が高い感じだったけど、今回はもう、直球でめっちゃシンちゃんが好き！好き！好き！という感じのアピールのショーとジャンプ。
　だったのだが、逆にシンちゃんではなくその中身のシャインの封印を解いてしまった！愛が強すぎたんやな？
　ショーの途中だけど謎プリズムプログラム空間に転移して、ルヰくんもりんねのすがたになって、シンちゃんの中のシャインも現れる。ジュネさまもびっくり！

　シャインなー、「１０００年にも渡ってプリズムスタァ達を見てきたけどM型(男)は利己的で本質的に他人を愛するものなど誰もいない。F型の気まぐれにもほとほと手を焼くけどね」とか演説してしまう。お前なー！シンくんの中で何を見てきたんだー！エーデルローズの友情パワーは見てなかったのかーっ！ていうか、やっぱりシャインはそなたプログラムの後だとすると、1000年も（というか10年も）生きてないと思うんだけど、パラレルワールドも含めてのべで千年なんですかね？

　まあ、僕もこういう記事を書いてしまってはいたけど。
nuryouguda.hatenablog.com

　復活したシャインはわがままで、シンちゃんの記憶＝ルヰくんとのデートを人質にとってルヰ君の中のりんねに、シンちゃんがオーバーザサンシャインのプリズムジャンプで使った謎ステッキで攻撃する・・・。「愛してる」と言いながら・・・。エグい！

　そしてショーの途中でルヰくんは意識消失。かつてDJ.Cooや氷室聖がRL本編でやったような落下の抱きとめを法月仁が！法月仁が徐々に善の心を取り戻していく！
　でも若い頃の法月仁のような美しいルヰくんの意識が消えているので法月仁、大丈夫か？

　心の歪んだおじさんとしては法月仁が一番感情移入できるんですが。（法月仁は二十代です）法月仁・・・。

　そして復活したシャインに操られてシンくんがステージへ・・・。

　監督脚本と絵コンテ・・・。

• 法月仁は生きている

　かつて、手塚治虫は「フィルムは生きている」というマンガを描いた。

　で、今回のキンプリ、「キンプリを含め、プリティーリズムシリーズの世界自体がプログラムに管理されているものだよ」みたいなことをやらかした。まあ、プリパラのルート分岐する映画とかで、データっぽさはやってきたわけでもあるけど。プリパラの映画はあくまでお祭り感覚だったのだが、機械に支配されてショーを行う作り物のアニメ、みたいなマイトガインみたいな世界観を出してしまった。

　でも、法月仁とか森園正とか、こじらせているおじさんの生々しい生き様を描いてきたのもプリティーリズムRLなわけで。法月仁はテンションや幸福度と持ち金が激しく上下する生き様の人なので。それがプログラムデータだーって動物化するポストモダンみたいなことを言われても困惑する。でも、作り手からすると、やっぱり物語の構成のために便宜的に作った要素にすぎない、という気持ちもあるのだろうか・・・。
　富野アニメ好きとしては「キャラクターは生きている」と思いたいのだけど、同時に富野監督も「物語のパーツとして必要だから思いついたキャラ」も出してきているし。

　法月仁、今回はタイガの減点に憤ったり、ルヰくんを助けたり、徐々に更生し始めている。それはデータに操られているのではなく、法月仁の人生の心で動いている、という感じで生き様を見せてほしい。
　まあ、フィクションばかり見て、フィクションから煌めきをもらって生きていて、マイキャラの脳内妹と婚約している僕は現実を生きてないのかもしれないけど。現実の人から元気をもらったり現実の人を頼ろうとしてのしかかったり一方的な願望を押し付けたりして相手を傷つけるのもこわいんじゃ・・・。ていうか、おじさんだし・・・。おじさんを助けてくれるのは概念・・・。ウッソー

• ほしい物リスト。

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nuryouguda.hatenablog.com
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　情けない話ですが、一番必要なのは寝酒に合うストロングゼロです。

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