玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-第2話 太刀花ユキノジョウ いざ、参る!

 と、言うわけでプリズム1の大会が始まったのですが!


 バンダイチャンネルが水曜日から有料で配信するけど金曜日から無料だという謎課金してくるので金曜日以降に見ようと思ったけど、レコーダーのHDDも限界だったのでガンダムORIGINとか見てたんですが。キンプリ見ました!さらざんまいを金曜日に見て、キンプリを土曜日、ORIGINを月曜日という感じで回していきたいのだが。Gレコ・・・。
 なるべくタダで見ていきたい!


 ともあれ、TVシリーズのキンプリは流石に映画クオリティなのですごいです。そして驚いたのが1番手が太刀花ユキノジョウということです。まあ、最初の映画キンプリに登場した順番ではユキ様が最初なんですが。いきなり重いテーマをぶつけてきてびびった。


キング・オブ・プリズム -PRIDE the HERO- 太刀花ユキノジョウ まふもふくっしょんカバー 450×450mm

  • 太刀花ユキノジョウという男

 まず、キンプリキンプラの映画を見た時点で、俺は太刀花ユキノジョウの事がよくわかっていなかった!まあ、他の4人もプリズムショーをしてないのでわかってないんだけど。
 太刀花ユキノジョウは人気と実力があるが、イマイチ伸び悩んでいて、しかし迷っている割には困っているようなシーンが映画にはなく、どういう男なのかよくわかっていなかった。また、一条シンに選手権を譲るシーンも自信がありそうな感じだったけど、理由はわからなかった。





 その映画でのイマイチキャラがつかみにくいユキノジョウがなんであんな奴なのかという解決編が今回のユキノジョウ回と言える。
 選手権を譲った理由が「シンがプリズムのきらめきをエーデルローズに思い出させてくれたから」と同時に「逃げなのでは?」ということが本人にも認識されて、苦悩が強まって、という展開になる。
 あと、生い立ちについても自分で思い出したり仲間に話したりして、更に悩んだりもする。
 そして、プリズムショーの大会だけでなく、歌舞伎の大舞台も控えているプレッシャーという要素ものしかかる。


 ユキノジョウ、普段は飄々としているというか、颯爽としているのでわからなかったのだが、裸で喧嘩したり鏡を殴りつけたりという熱いものを抱えていて、その出口がわからない、という青春の男だと言うことがわかった。


 英語の副題が”Every man is his own worst devil.”と出ているが、国立屋や親子関係など、いろいろな難しさがあるが、ユキノジョウ自身がユキノジョウに蓋をしている部分もある。
 で、自分自身をどう表現するのか!
 というのがプリティーリズムRLから続いているテーマのひとつなので。


 それで、ユキノジョウは母から話を聞くことで父親と祖父とも向き合う。そして、母親のアシストで父親にプリズム1の出場を許してもらう。
 自分と向き合って意見を言って、家族の絆が試されるというのがプリティーリズムだ。


 女性フォロワーから「このユキノジョウの回をグダちんさんがどう感じるか気になる」という書き込みがあったのだが。
 母親の要素が大きいからだろうか?まあ、僕の親よりも太刀花家の人はよほどしっかりしているし、実家も極太だから、僕とは違うんですけど。
 僕の家には愛情がなかったけど、太刀花家は祖父と両親の間に愛情はしっかりあったので。ユキノジョウの場合は愛情はあるけど、それが本当にどんなものか高校2年生になるまで親から聞く勇気がなかったということだろうか。普通の家のように愛情に包まれて育ったと思いたいのだが、歳を重ねるに従って厳しくなる稽古、厳しくなる母親、産んだことを親に詫びられる、などの困りごとが重なり、ユキノジョウは歌舞伎というか家族に目を向けるのが嫌になったのだろう。それでプリズムショーに逃げた、と自分では思っていたが、そこにはきらめきがあったということをマザーに改めて認めてもらって再起する、というのか。


 速水ヒロのキンプラでのプチ失踪もマザーに認めてもらうところで逆転したので、やっぱりマザー愛みたいなのが大事なのかもしれない。しかし、マザーに応援されるだけでなく、仲間と技をぶつけ合うことで自分自身を見つめ直すという熱い展開もあるわけで。そこで家を認めつつ、独立した自己を確立するという青春と成熟のイニシエーションが描かれるわけです。

  • 太刀花ユキノジョウのプリズムショー

 しかし、アニメという芸術作品でプリズムショーという架空の芸術を描くだけでも結構芸術点が高いのだが、そこに歌舞伎という他の実在の芸術の要素が入っている。芸術を描く芸術はメタ芸術が難しいのだ。
 そこで、このアニメは逃げなかったね。いや、俺も歌舞伎は生では5回くらいしか見てないのでそんなに詳しくないんだけど。祖父・雪翁の藤娘のアニメならではの表現も素晴らしかった。翁が娘に重なって見えるという歌舞伎の妙を絵で表現している。キンプリは正直、そこまで細かい絵柄ではないし、雪翁のカットも短いのだが、それでも僕はハッとさせられた。それでユキノジョウの父の菊右衛門が芸に目覚めるのが、名優・麦人山寺宏一の演技で短いながらも深く表現されていた。久川綾さんのマザーも深みある。


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 また、↑のショートストーリーで描かれたような歌舞伎の化粧を施されたヌイグルミのアンディが象徴するように、歌舞伎とヌイグルミ、歌舞伎とプリズムショー、血と魂、男と女など、異なる芸術や要素が重なり合って新しいものとなるのが太刀花ユキノジョウのプリズムショーとして表現されていたと思う。 
 左手は振り袖で右手は甲冑という男女合体したようなユキノジョウの衣装がそれを表している。
 陰陽師フィギュアスケートと合体させた羽生結弦選手もアイディア元だったのかもしれないけど。


 正直、鳥肌が立ちましたね。びっくりです。僕は断然速水ヒロ推しのメンヘラメガネ君ですが、オバレに勝るとも劣らないショーをプリズム1の第一走者の太刀花ユキノジョウが見せてくれて、マジかよ・・・。今後どうするんだ・・・。って思った。プリティーリズムシリーズは常に高みを更新し続けててやばい。


 歌詞もユキノジョウのセルフストーリーみたいだし、その進行に合わせてステージをしながらユキノジョウ自身が自分自身の殻を自覚して破って、それを親に見せつける!
 プリズムジャンプ3連続目の夢見心地恋地獄では、親子関係が男女関係に翻案されていてびっくりして、その色気に父菊右衛門と同じく、僕も画面の前で「ハウァ!」ってなった。
 プリティーリズムシリーズは基本的にプリズムジャンプを飛ぶと誰かが「ハウァ!」ってなって何かが解決するストーリーですが。そのおはなしの基本フォーマットに忠実に、しかし歌舞伎という題材をパロディではなく真摯に取り入れてプリズムショーにしていて、しびれたねえ。


 それで、速水ヒロ様のプリズム分身みたいに百花王連獅子回転炎舞で祖父の雪翁をスタンドとして呼び出して、菊右衛門は弟子で息子のユキノジョウに師匠を重ね合わせて見て、いろんなものが重なって行く名門の伝統の血脈と歴史そのものを表現したようなプリズムジャンプなのですよ!国立屋七代目であり、重なってプリズムスタァでもある太刀花ユキノジョウとして立つ!
 そして、父の菊右衛門は「弱さが強さになる」と、また「重なり」を暗示するようなことを言って、息子を認める。
 それが父に向けただけのショーではなく、ちゃんとアカデミー系として観客の女の子にきらめきを届けるショーとしても成立していて、素晴らしいなあ。と思いました。
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 太刀花ユキノジョウ、気高さと激しさを併せ持つ、素晴らしいプリズムスタァですな。イマイチわかってなかった僕にも太刀花ユキノジョウという男をわからせてくれて、そうか。そうなんだな。これがプリズムショーという「表現」なんだなあ。というお気持ちです。レインボーライブの無料配信も32話で止まっているのですが、まあ、多分本放送のときに見始めたのがそのくらいなので・・・。いや、プリズムショーって本当に素晴らしいですね!


 しかし、結構トリッキーな構成で、毎回「それぞれが課題と向き合う修行編」と「プリズム1の試合編」で時系列が二段構成になっているのを連続TVアニメで描くっていうのはすごい面白い試みですね。
 さらに、課題と向き合う修行編では過去も語られる。重層的な厚みのある作品だなあ。それを各キャラクターごとに1話でバシッとまとめて、ドン!とショーで見せる!
 それでその回のメインキャラクターを掘り下げつつ、エーデルローズの7人の絆も深めていくと。ユキノジョウと同じく大きな家を背負っているカケルと、家庭人でもあるミナトのさりげない距離感の風呂の芝居など、細かいところも熱い。
 構成力と迫力、インテリジェンスと疾走感のあるアニメ作品ですね。短くてもドラマとエンタメがきちっとまとまっているので、すごい充実感があるし、プリズムショーは美麗で迫力満点なので正直何度も見たいと思いましたし、映画館に通う人の気持ちがわかりました。(僕は映画館に行くと風邪引くのでちょっと、ですが)


 楽曲も毎回いろんなジャンルの歌が高クオリティで出てきそうで楽しみです。エンディングの小室哲哉もプリティーシリーズでいい・・・。

氷上白浪男

氷上白浪男



 というわけで、明日はさらざんまいを考察したら、今度こそ土曜日にタイガ回を見るぞ!まあ僕はプリズムスタァに比べると格段にクズなので12時間位寝てるし、ゴールデンウィークの友人の誘いも「金がないし、三十代後半になると持ってる人の家族自慢や車自慢に付き合わされて、持ってない僕はしんどくなるから」といって断るくらいのクズに成長しましたし、家でグラブルをしていると自殺してない方の親にうるさいと小言を言われる子供部屋おじさんです。グラブルFGOもミリシタもイベントをこなすことで精一杯でメインストーリー全然進めてないけどな!


 まあ、そんなクズの心にもプリズムのキラメキは感じられるんですよね!(強引な締め)なんとか、寝ている時の夢よりもアニメのほうが素晴らしいので起床する、というふうに活動していきたいのだが、僕の人生は悲惨なので目を開けるのがしんどいのじゃあ。


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