純と愛が最期まで不幸の連続を描いただけの、非常にひどい最終回を迎えたそうです。
純と愛 最終回がひどすぎる件【働くモノニュース : 人生VIP職人ブログwww】
僕は最初の2ヶ月しか見てませんが、やっぱり最悪のドラマだったと思う。
なぜなら、影響を受けた私の50代の母親が自殺したからです。
以下、昨年末に書いたことを加筆して、もう一度掲載します。
連続テレビ小説純と愛を毎日録画して見ていた50代の母親がノイローゼになって自殺しました。
「純と愛」の中でショッキングで視聴者の興味をそそる材料として遊川和彦さんは借金と投資の失敗と認知症を露悪的に描いていました。でも、私の母は実際にそのことで苦労していました。
それで、純と愛を見て、母は自分の不幸を毎日テレビから見せられているように思っていたのかもしれません。
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誰も話さず、テレビだけを食い入るように見つめてお互いを必死に無視しようとしながら、拷問のように口に物を押し込むような食事が、本当に僕は嫌だった。僕自身もここ半年ほどずっと自殺したい。非常に鬱陶しい雰囲気の家庭だった。だから母親が自殺しても当然だと思ったし、全く驚きはなかった。
母親は早くに父親をなくして、典型的なアダルトチルドレンでした。自分の母(私の祖母)が認知症になったのに、母は祖母と口喧嘩が耐えなかった。
母親は規制緩和で大型スーパーが乱立してパートもクビになり、不仲の父親の退職金をあてにしてローンを組んだ。
そんな風に不仲だったので家族の会話はなかった。でも、NHK連続テレビ小説を録画して食事時に見るという惰性の習慣があった。家族は全然会話しないのに、テレビだけがいつも大声を張り上げていた。
全然面白くもなんともないクソみたいな純と愛のどんな糞アニメにも劣るような呪わしいわざとらしいギャグに脊髄反射して笑い声を吹き出すだけで、全く会話しない一家団欒だった。
父親は退職金が少ないことを母親になじられていた。だから、両親はへそを曲げて会話がなくなっていったのである。
純と愛は本当に不愉快なドラマだった。そのうえ、呪わしいほどにつまらなかった。僕はこんなクソみたいな番組は見たくないと言いたかった。
だが、NHKで放送されているドラマだから「きっと面白いはずだ」と親たちは思ってじっと見ていた。その程度に、テレビによる一億総白痴、思考放棄は60代にまで及んでいるのである。そうやって、母は少しずつテレビに思考力を奪われて、少しずつ死んでいって、自殺した。
母親はテレビが好きだった。
テレビドラマが好きだった。僕は21世紀に入ってからのテレビドラマは総じてクソだと思っていたが、母親は「テレビで放送されるものだから」とありがたがって見ていた。
僕は三谷幸喜の映画くらいは好きだったが、最近のテレビドラマは相棒やJIN-仁-ほどの大ヒットシリーズであっても、脚本がクソすぎて嘘っぽすぎて、クソみたいなテレビアニメに比べても全然練り込みが足りていないし、演出もカメラワークも見るに耐えないと感じていたから、それを愛好する親を内心馬鹿にしていた。だから殺した。親と一緒に楽しんであげればよかったのに。
その程度の知性しかない母親はテレビにかじりついていた。NHKあさイチの情報を鵜呑みにして、世間の恐ろしさに一喜一憂していた。
死ぬ前の週、母は僕にだけ言った。「なんで、現実はドラマの純と愛みたいにうまくいかないんだろう」って。
僕は「純と愛の脚本家は不愉快なイベントを不愉快に描いてショッキングさによって視聴者の興味を引いて時間を奪って、そのサンクコスト効果によって粗雑なオチで事件を解決したように見せかける話作りをするので、クソだし、そんなものと現実を比べる行為もクソだ」と思っていたけど、そのように理屈っぽく解説するとまた母親を怒らせたり、せっかくクソみたいなドラマを楽しんでる母親をがっかりさせるんじゃないかと思ったので、「まあ、現実とテレビは違うよね」、程度に流した。
その結果、母親を殺した。
死ぬ前の週、母は僕にだけ言った。「なんでうちの家族はドラマみたいにならないんだろう。あんたの理想の家族ってどんなの?」って言われた。僕は曖昧に答えた。
その結果、母親を殺した。
「純と愛」第53話(第9週)【はっぴーうぇでぃんぐ】〜/吉田羊の愛のムチに気付いた夏菜!|どら☆ぶろ〜テレビドラマ感想ブログの決定版
これが母親が見た最後の純と愛だ。糞みたいな現実に似たような糞ドラマで親近感を煽ったのに、こんな都合のいいクソみたいな取って付けたハッピーエンドの糞ドラマだった。現実はハッピーエンドにはならないということに母親は絶望して自殺した。
母親の遺書には、
「もう疲れた。
お父さんと結婚したのは間違いだったかもしれない」
ミュージックファイル 2015.04.05 | Mediacrit
と、純と愛の森下愛子のセリフそのままのことが書いてあった。テレビに影響されて死ぬ奴はいるんだ、と、目の前で実感した。
また、僕が心療内科に通っていて、精神障害者3級になっていることも母親の不安を向上させたと思う。純と愛でも、心療内科に行くだけで差別されて当然、というような描写が有り、私の母親の不安感を煽っていたようだ。母親はNHKの朝の連続テレビ小説ごときに影響されて死んだ。
実写ドラマは実物体の写真であるがゆえに、(いかに役者がヘタで演出家が何も考えていなくても)「ドラマの方が理想で、現実の自分は劣っている」という風に劣等感を掻き立てられて自殺する私の母のような人間もいる。テレビにはそれくらい、愚民に対する影響力があるのだ。だが、テレビはそれを単に金儲けの手段に使って、テレビのショッキング性、動員力を大衆の煽動にばかり使って、クソみたいなイメージを撒き散らす。
私の母はテレビに殺されたようなものだ。
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