玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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ブレンパワード4話「故郷の炎」「サンキューベリーマッチ、ブレンパワード!」

ブレンパワード 第4話 故郷の炎(B-ch)

脚本:隅沢克之 絵コンテ:西森章 演出:小林智樹 作画監督:津幡住明

とりあえず、時間はないので、印象に残った所を抜粋して書く。
「サンキューベリーマッチ、ブレンパワード!」
国連の作業チームに誉めてもらいながら災害復興の土木作業をするロボットってとても可愛いと思うんだ。
あと、こういう風に天変地異の自然災害で地球が滅びかけているっていうのも新世紀エヴァンゲリオンセカンドインパクト的ではあるのだが、エヴァンゲリオンでは21話の追加シーン(ブレンパワード以降?)を除いて、セカンドインパクトで皆が苦労している描写は無かったねえ。人工進化研究所のあたりはもう清潔になってたし。復興後という点では未来少年コナンの方がまだ復興の苦労っぷりがあった。
水没した街並みも、主人公の気分からは遠かったし。
むしろ、エヴァにおけるセカンドインパクトは、前の世代の戦争とか共通のイベントで、碇シンジや視聴者の気分としてはそういう世代的イベントに乗り遅れて何も文化も熱狂もない失われた90年代の気分を強調する物だったなあと。
んで、サードインパクトも結局は親父やジジイどもが勝手に起こして、主人公達はその与えられた役割を果たす事も、それ以上の事をやることも出来ずに、状況に流されるまま混乱してアレですよ。
綾波碇ゲンドウに逆らったのはよかったけど、それで何をしたのかって言うと、うーん。よくわからん。一応巨大化していろいろやってみたけど、碇シンジの願いをかなえたり、碇ユイの願いどおりにエヴァンゲリオン初号機を宇宙に飛ばしたりで、綾波自身の欲望とか人間性が見えてこなかったねえ。序盤ではソレが目覚めそうだったんだが。結局初期設定以上のものにはなれんかったっつーか。
んで、エヴァ当時のエヴァ厨だった僕は、その無力感もこみで感情移入しまくりだったわけですが、さすがに25歳にもなるとそれでは、ね。まだまだ思春期気分ですが。
ブレンパワードを見ると次々に僕の中のエヴァンゲリオンが潰されていくような感じがしてカタルシスがあります。それくらい僕はエヴァ信者だったんだぜ?
ヱヴァンゲリヲン新劇場版 REBUILD OF EVANGELIONは、どうなるのかなあ?
庵野秀明監督は「この12年間エヴァよりも新しいアニメはありませんでした」と語ったが、どうか?
ブレンパワードエヴァの先を言っていると思うんだが。まあ、新しさという概念がどういう価値感化にも寄るわけではあるのだが。庵野から見るとブレンはエヴァの先祖がえりかも知れんし。
しかし、新訳エヴァは新訳Zガンダムのゲフンゲフン。庵野監督はなんだかんだ言って富野大好きだからなあ。エヴァで嫌われてしまってさあ大変だ。エヴァまでは仲良しだったのに。もう対談はしないのかなあ?
明日発売の前売券はどうしようかね?
あと、ブレンチームがエヴァチームと違って年齢も性別も人種も違うっていうのが良いね。
子供の方がパイロットとして適正があるって言うのはエヴァと同じなんだが、チームとして相互補完できるノヴィス・ノアはいいと思う。
特に、白人の優男ラッセと黒人のマッチョ童顔ナンガのコンビがナイスだ。
ラッセがナンガに「お前の国では豚汁というか、豚は食うの?」と日常会話の中で聴くのは何気に国際感覚があって、物語に広がりがあると思うんだ。
エヴァも序盤は国際組織ネルフを描こうとしてて、ネルフの予算が国連からどうこうという話があったんだが、結局は中学生と秘密結社が直結した世界系になってしまったからなあ。
世界は世間の延長線だよ〜。



えーと、あとは、カナンのパンツモロだしが面白かった。トミノはパンチラについては一家言あるようだ。カメラの視線なら見えるけど、人間の視線なら見えないのだろう。そうなのだろう。見えるのか?!


ナンガ 「襲われるぞ」
比瑪 「良いもん!ここは直子おばあちゃんの家よ」
http://damegano.web.infoseek.co.jp/brain04.html
っていう、やり取りは良いな。ブレンの芝居は見ていて心地よい。

勇 「カナンは、誰からも愛されていないって思い込まされてるんだ!」
カナン 「あたしは、生まれる前から愛されてなかった!」
勇 「見つけりゃいい!自分で育てればいい!愛ってそういう・・・」

というのも最高。ここのところのカナンは大崎ナナっぽいね。朴璐美朴璐美はこのころから上手いなあ。白鳥哲村田秋乃は声優というよりも俳優な発声法な気がするんだが、比瑪は可愛いのでよい。っていうか、村田秋乃さんのブログはお子さんのことばっかり・・・。10年か。白鳥さんはコードギアスの変態メガネー。
んで、勇の説教が17歳の男の子が言うものかな?ちょっと考えすぎじゃないかと思うんだが。
1年前に比瑪と出会って、その元気な生き方を見てから勇はオルファンを抜けようと思ったのだが、多分、その1年間で比瑪のこととか愛の事とか家族の事とかブレンのこととかを考えながらブレンパワードを整備してたんだろうなあと妄想する。
それで自分哲学を持ったんだろうと思う。でも、再会してみると宇都宮比瑪は哲学を持っているのではなくて天然でよく喋る女だった・・・。という風に勇が一目ぼれした女の子を勝手に美化してイライラしてると可愛いなと思う。
んで、俺もカナンっぽい所が在るので、勇の説教で泣いた。


あとは、ケイディの描写がなかなか良かった。脇役の敵キャラの不細工なのだが、カナンに勇を忘れさせて自分がカナンと寝ようと思ってるような男の生理を感じさせてくれて存在感があった。それゆえに、勇がケイディ・グランチャーを切り殺した時に高揚感や達成感ではない嫌な感じがして、リアルだと思った。
キングゲイナーのザッキなら生きてるが・・・。どうなのだ?
トミノは人を殺さないなあ。それまでに人を殺しまくってきたので、殺さなくてもいいくらいの達人になったのだろう。
アンチボディはロボットではなく金属生命体で、内燃機関がなくて爆発せず、殺されたらナノマシンに分解して雲になるという描写は斬新で面白かった。


一寸した感想のつもりが長く書いてしまったが、それでも5つの描写についてしか描いていないのだ。それくらいブレンは濃くて面白い。