玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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鋼鉄の七人

今日はたまってたガンダムエースを2冊、THE ORIGIN と機動戦士クロスボーンガンダム 鋼鉄の七人を読んだ。
溜まってる場合、本ごとよりはコーナーごとに読んだ方がいいかもしんないと思った。
とかいって、明日に街に行った時に古本屋で今月号を探す予定なのだが。
金は無い・・・。
んで、鋼鉄の七人の最終回だが、非常に面白かった。うん。すげー面白かった。
プラモを売るための企画とかゲームとかのメディアミックスが根底にある萬画だったのかもしれんが、とてもおもしろかったのでよかったなあ。
ネット評では、富野信者からは長谷川裕一単体では毒が無くてつまらんといわれ、ガンダマー(ガノタよりも軽いファンと言うニュアンスで使っています)からは絵が汚いと言われるのだが、うん。好評の人には好評のようでとても良いな。
っていうか、こんな絵なのにすごい面白いと言うのは本当にヒドイ話です。
っていうか、絵柄はともかく荒れまくっている。ちょっとゆっくり描くだけで普通にきれいになりそうなものなのだが。だが、長谷川先生は20年くらいこれでいいといってるんだからいいんでしょう。
うーん。
僕は、「絵がきれいな萬画の方が内容も面白い」という経験則があるんだが、長谷川先生はイレギュラーすぎるので参る。
で、チット考えてみたのだが。
安彦良和先生の機動戦士ガンダム THE ORIGINもけっこうデッサンが狂ってたりするよな。手前のドムの方が小さかったり。(不敬罪かもしれんが、俺は命知らずなので書く)
だが、面白いので良い。
んで、安彦良和先生や安田朗先生の萬画はコマ同士とコマ内の視線誘導が心地いいから、映画的なリズムがあるんですが。
長谷川先生のマンガはまた違って、(特にアクションシーンで)ページ全体がバシーッと脳にぶち込まれるような勢いがあるなあと、僕は感じます。
ページ全体が分かってから、個々のセリフを読むような、そう言うニュータイプっぽい萬画
というわけで、僕の経験則は「絵の完成度にかかわらず描こうとする内容の絵が決まっている萬画は内容も面白い」と更新。
っていうか、目で読むんじゃない!心で読め!


ストーリーは風呂敷も畳んでるし、少年漫画的なキャラクターの落とし前もつけてあるし、構成うめえなあ。
七人の侍のオマージュっぽいのもありーの。
サイキッカーっていう設定は消化不良だったかも試練が・・・。
それは、新総統を見てたら、彼等なりに「自分がサイキッカーだと主張する事によって愚かな人類どもを殺す事を自分に正当化させる行為」だと解釈した。
Vガンダムへのつながりは微妙だなあ。
っていうか、こんなに綺麗に終わっちゃったら、ここから10年チョイでまた新たにカガチやムッターマ・ズガンを地球に送り込む木星帝国ができるわけで、それは主人公達にとって皮肉すぎないか?と思うのだが・・・。
まあ、一本の萬画としてはとてもいい終わり方で読後感はすごく良かったので、それを優先するという覚悟は良いと思うんだが。
木星帝国自体、Vガンダムでトミーノも満足に描けていなかったし、また木星帝国を討伐に行くハンゲルグ・エヴィンにウッソ・エヴィンはついていかなかったと言う事を考えると、富野監督の興味は世界の動きを大河ドラマ的に描くよりは、主人公個人の生活を優先したい、とか大きな世界よりも小さな関係性を優先したいと言う気分がVガンダムの頃からあったのかもしれん。
うーん。だが、ガンダムの歴史の裏に常に木星はあったのだから、それをガッツり描くガンダムも見てみたいものよのう。
うーん・・・。でも、トミーノの興味は∀ガンダムの続編とか、そういう遠未来に向いてるのか?まあ、ターンエーガンダムの続編は富野由悠季監督にしか描けないと思うんだけど。
いまさら宇宙世紀の中の年代記の1ピースはやらねえかなあ?でも、それも富野以外の人はあんまりやらねえよなあ。
ユニコーンもIFものの範疇っぽいし、正史を覆したり進めたりするほどの勢いはあるのかどうか・・・。まだ読んでないけど。長いし。OVAか・・・。



http://www2.hi-nobori.net/eironui/0703/kuro.html
すばらしい重田敦さんのシーブック風キンケドゥ。
無条件でネットから絵を保存するのは重田さんと後二人くらい。題材が好きと言うのもある。


話をクロボンに戻すと、泣きはしなかったが鳥肌が立ったし胸が熱くなったくらいの感動。
映画になれい。

長谷川先生は分かっている。
ガンダムマンガは、わかっている人が良い。
長谷川裕一先生は富野ではないが、かなり分かっている。ある意味わかりすぎるほどわかっている。
安彦良和先生もわかっている。
安田朗先生も分かっていると思う。
感覚的なものですが。
メカ的なフィーリングよりもキャラクターの情があり、その延長線上にメカのケレン味が乗っかってるような、そんなガンダムが好きなのかな。
あと、ニュータイプを自分なりに考えて描いてるとかかな?
徳光康之先生は分かってないふりをしているが、ガトーとシーマを同時に好きだというところを考えると、案外冷静で分かっているのかもしれない。