玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

伝説巨神イデオン30 捨て身の狙撃者

脚本 富田祐弘 絵コンテ斧谷稔 演出関田修 作画監督坂本三郎
あらすじ
http://www.sepia.dti.ne.jp/stillness/ideon/data/staff.html
今回は、もう、ギジェ・ザラルだね。
今のギジェのダメダメ振りには非常に共感を覚える。
たくさん人を殺して、罪を重ねすぎたし、失敗続きだったし、もう、自分が生きていても仕方が無い。
自分の生死には拘らないけど、イデの発現のなんたるかだけは、見たい。
うわー。
大富野教信者である僕の生き方と同じじゃないですか。
僕も自分が幸せに生きていけるとは思ってはいない。だが、富野由悠季の行く末はこの目で確かめたい。
カーシャのような女の子には、こんな人間は「死んじゃえ! あんたなんか自分で死んじゃえっ!」って言われるんだろうな。
「すまない。・・・が、今の私には償う術を知らないのだ・・・」
そういって涙を流すギジェは他人事とは思えないで、泣けた。


また、何万人もの同胞を殺したギジェを殺したいけど、今更一人の捕虜以下の難民異星人を殺しても何にもならないというベスたちの気持ちも、グッと来る。
「憎しみも悲しみもはらせぬ我々は、あなたと同じに苦しく、みじめでもある」

ああ、こういう真剣な大人の会話ってすごいな。哲学的だけど、用語の羅列ではなく人物の感情から発生していて、それでいてキャラ設定では決してなく、中二病的カッコよさでもなく、決め台詞でも名言でもなく、理性と知性をも感じられる高レベルの葛藤のセリフ。非常に上品。
こういう台詞回しは文語っぽいのでなかなか最近お目にかかれないけれども。
いや、素晴らしいシーンだ。
「良心に恥じないために地球を救援する」というベスはアメリカSFドラマっぽいが。
僕から見て、富野作品は常々時代劇(主に未来の時代)だと言っているけど、現代の視聴者に向けた安易なセリフを選ばないで考えを表現するのは好みだ。


いや、1980年のアニメと言うのはこんなものだったのかもしれないが?
そんな事はないか?
その頃から同人誌パロディーは今と変わらない感じで存在していたし、やっぱり本編で本気のシリアスをやりすぎるとファンが耐えられなくなってパロディーでバランスをとろうとするという心理は分かるな。
明るいイデオン富野喜幸はどう思っていたのだろうか?
って、まあ、興行師としての人格もお持ちの彼でもある。
ただ、パロディーを作るようにガイドする本編だったり、パロディーを製品化するような作品ではないのだ。キャラクターがハッキリしすぎてる。
でも、世界観は広いからガンダムの有象無象が生まれたりもして、面白いものもあったりするんだよな。
僕としては宇宙戦国時代でコミックガイアみたいなノリのものを見たいのだが。不発でしたようですね!
ガンダムエースガンダムXですら外伝が載ったのになー。


閑話休題
ダラム・ズバが死んだ。
かなり魅力的な男だったのに、ここで?
まさか?
マジ?
ハルルと最後に会うこともなく、いきなり、?
フラグとかもなく、ただ、撃墜されただけだぜ。
いや、撃墜されて、機体から脱出して敵に囲まれたらこうなるしかない。
普通の事だ。
普通の事なんだが!
いやー。イデオンはキャラクターをハッキリその場で殺しますね!
頭をぶち抜かれて!絶対死ぬ!
普通のものを見せられるだけで衝撃です。
ビックリです。
普通怖い。
でも、リンチじゃなくって、ギジェの怨念晴らしだという。
それで、またギジェとハルルとの因縁が。


一応、死亡フラグといえば、オーメ財団製の軍艦を前々回に破壊され、ルクク・キルにデータを提供する見返りに居候させて貰っている身分であり、今回も整備不良の重機動メカでおとりのように出撃させられた、という事だ。
正規軍でアジバ家とは別の派閥であろうルククがオーメ財団の私設武装組織に流れた元・侍でハルルと関係のあるダラムを捨て駒にし、ハルルと財団に嫌がらせをしようとしたとも見れる。
リアルな派閥争いだ。階級闘争だ。
ハルルのルククに対する復讐が恐ろしいぞ!という予想。


しかし、ダラムは服に核爆弾を仕込んでコスモと決闘した!
「死なばもろとも!」
しかし、ギジェが狙撃しなければ、核爆弾で脅した上でイデオンを奪取する事も可能だったかもしれないし、自爆したら見物をしていたソロシップのクルーは全滅出来ていた。
最後の最後まで勝負を捨てない、細かくて、かつ大胆な男であった。
それゆえに、衝撃的な死だった。


どうでもいいが、バッフ・クラン人は左利きが多いのか剣道の作法が左手のようだ。ギジェが銃を撃つ時も左。内臓の位置は同じらしいが。
コスモは右利き。
カララ・アジバがギジェを見つけたとき、右手で6回往復ビンタしました。
6回!
戸田恵子らしいといえば、らしいね。


今回のイデオンは、ギジェにそそのかされたシェリルさんが実験のために防衛本能の強い赤ちゃんと一緒にイデオンに同乗するという事が一つ。
科学者って、ひどいことするよな。でも、どこに居ても死ぬ時は死ぬって言うのが富野アニメの基本的価値感か?
シェリルが苦手な子どもを抱くのにロッタの手を借りないと出来ない、と言うのは上手い芝居なんだが、シェリルの妹のリンとの芝居でも良かったのに。
うーん。ロッタはシェリルとギジェの秘密を共有している、ということで協力するかどうか?という緊迫感を表現したのだろうか?ロッタはカララを殺しかけたし。


あと、イデオンは地球上でイデオンガンを使いました。
コスモが「前よりエネルギーが少ないっぽいし、大丈夫っぽい」
で、軽く水爆以上。敵艦隊を殲滅し、街とか滅んで、湾が出来た。
んで、敵の新兵器によってイデオン全体がオーバーフリーズされました。ゆっくりと温度が下がるので、凍死します。
乗員が全員気絶しましたが、またイデオンガンが発射です。イデが勝手に。
イデが撃った方がパワーが調整されて、敵メカのみが破壊された。
いや、イデはそもそも地表が壊れても壊れなくても、敵の多さにしか反応してないのか?イデったら!
というか、戦闘空域に居る生命体の意志全てを敵味方関係なく取り込むのかもしれない?その過程として個体生命を奪うのか?こわいこわい。


それにしても、毎度のことだが地球防衛軍は弱いよなあ。一応、バッフ・クランと地球は同レベルの科学力で、同レベルの宇宙植民で、同レベルの恒星間航行技術を持っているのだが。
重機動メカは強いよなあ。
地球の軍隊は単純なミサイルや大砲がメインだから、機動力を持ったメカには勝てないのか?
うーん?
もうちょっとがんばれよ。
あと、地球連邦なのか、地球連合なのか、ちゃんと決めてくれ。