怪人による #仮面ライダークウガ第27話、第28話　感想

　火曜日から金曜日にかけてブログを書いていなかったけど、ソシャゲとか録画の消化とか家の修理とか。まあ、事情があった！事情が！今日も色々と作業をしていて疲れた。短く書く。

ウミヘビ種怪人ゴ・ベミウ・ギの回

Episode27”波紋”、28”解明”

発売日: 2015/08/27
メディア: Prime Video

　今回の人間ドラマ部分でのお悩みは、五代雄介の妹のみのりの保育園での同僚の元城恵子先生。妊娠中だが安定期なのでおやっさんと朝比奈奈々とみのりと一緒にプールに遊びに来ている。
　前回は終業式の話で、今回は夏休みの話。クウガは硬派だと評判だが、子供番組として、割とキッズに合わせたリアルタイム感。（最終回の雪山もいい）まあ、この配信は9月に始まって2話ずつやっているので今は絶賛年末クソ寒時期なのでプールの感じがあんまりわからない。日本は温度変化が激しい。

　元城先生は未確認生命体の怪人たちによる殺人が起こっているので、子どもが生まれてきても幸せになれるのだろうかと不安をいだき、自分たちがさっきまで遊んでいたプールで怪人による殺人が行われたというニュースを見てショックで倒れる。

　まあ、それはそれでしんどいんですが、今回は女性の悩みなので、前回のガンダムのオタクの少年ほど感情移入はしなかった。

　悩んでいる妊婦に生まれてくることや人生を肯定する五代みのりは五代雄介と同じく親が死んでたり苦労をしているけど、やっぱり五代雄介の妹でもあるので力強い前向きさがある。（しかし、五代雄介も妹が行くと言っていたプールが犯行現場だと知らされて、無事が分かるまで心配しただろうな。あんまりそこは描かれなかったけど。バダーが邪魔してくるので）

　しかし、20年前放送で24歳の保育士の女性がちゃんとした仕事をしているような男性と結婚して妊娠しているわけだが。
　20年後の現在は晩婚化とか非正規保育とか不況とか過労とか、まあ、コロナウィルスの流行はあるにせよ、その流行以前から生活が苦しい。モーニング娘の歌が鳴り響くウォーターパークで遊びまくる若者やおやっさんは、当時の10年前だったパトレイバーの好景気振りを見ているような、そんな感覚。
　現実の日本は怪人がいなくても人類同士の経済競争によって多数が弱って少数の富裕層が超えているが、富裕層も不安定ではある。政治には僕は見切りをつけた。やっぱり人間の敵は人間といういつものオチ。

　次回は再登場した蝶野さんが生き辛さを炸裂させるので、それは僕も当時から共感していたのだが、38歳のおじさんになってしまった僕から見ると22歳の蝶野さんは、今見るとめっちゃ若者やん、全然やり直せるよ！って思う。まあ、僕はだめになりましたが。

　東京に怪人が居るのに疎開の話があまり出ないのだが（東京に行くなと他の県では言われている）、やっぱり首都なのでかんたんに引っ越せるわけでもない、と言うのはシン・ゴジラっぽくもある。

　ポレポレは未確認生命体のせいで客足が遠のいている、と見せかけてめちゃくちゃ混んだりするので、割と人間ドラマ部分も不条理だな。食事シーンでネタを挟むのは井上敏樹らしさでもある。プレイボーイ描写とか。

アクション

　しかし、前回が人間ドラマに比重をおいたのでアクションシーンが多い。

　21話から出てきて、謎のライダーとして五代雄介を挑発していたゴ・バダー・バがクウガとバイクで戦う。荒ぶる煽り運転。そして工場の中で互いに変身し、変形バイクで格闘して石油大爆破。
　仮面ライダークウガのバイクアクションはその後の平成ライダーでもあまり見ないレベルのものだったので、バダーとの決戦の時だけバイクアクションをするのはもったいなくて、ちょくちょくやるのか。
　しかし、実際のプール遊園地やホテルや海岸を使ったロケとか大爆破とかポレポレの謎の混雑とか、微妙に金をかけてるな。CGは今よりもしょぼいのだが、結構凝ったことをしている。見ている方は楽しいけど。

　メ・ギイガ・ギのゲゲルの時にズ・ザイン・ダが殺人をしようとしたら、薔薇のタトゥの女やメ・ビラン・ギにめっちゃ怒られたのだが。ゴ・ベミウ・ギのゲゲルの途中にゴ・バダー・バがクウガと戦ったのは、ベミウを利するとか、そういうルール違反ではないのかな？薔薇のタトゥの女はバダーに、「クウガはお前にふさわしいか？」と聞いていて、バダーがクウガの実力を試すのを容認しているようではある。ゴ・ガドル・バに対してバラのタトゥの女は「ゲームを程よく引き締めるやつだ」とそこそこ褒めている。でも絶対的脅威とは思っていないのか。グロンギは30人以上、クウガに殺されてるけど。ほどよいんだ。そもそも古代のクウガにグロンギは全員埋葬されていたのだが……。
　グロンギ同士が協力することは殆どないのだが……。ゴ集団は誇り高く知能も高いのでラ・バルバ・デやラ・ドルト・グなどラ集団の怪人とも対等で、ゲゲル以外の行動もある程度容認されているのか。

　ゴ・ベミウ・ギの長い鞭とクウガのドラゴンロッドの格闘戦も面白かった。一回、武器が壊されるけど、ライジングドラゴンフォームの新しいドラゴンロッドなら勝てる！という短時間でのパワーアップの見せ方もわかりやすい。
　今回は冒頭の怪人登場シーンやプールのシーンでもスローモーション撮影が多くて、クウガが一瞬で波間の流木を武器にして必殺技を叩き込むスローモーション撮影もカンフー映画っぽかったというか、2000年放送なのでマトリックスっぽさもあると言うか。

自称、死のコンダクター、ゴ・ベミウ・ギちゃん

　黒髪ぱっつんロングで黒チャイナドレスと黒ハイレグ水着を見せてくる人間態が美女なんだが。
　一条刑事を挑発するかのように自分のゲームのルールのキーになっているショパンの革命のエチュードを事件現場のピアノで弾くとか、口数は少ないけど自己顕示欲が強いのか？
　ピアノにも自分が引いていた痕跡を水滴として残すし。構ってちゃんか。ゲームの難度を無駄に上げているような……。

　まあ、それで楽譜まで推理する一条薫と五代雄介は教養があるというより頭が回りすぎる気がするのだが。
　犯行現場の頭文字が五十音とかドレミっていうのはキッズにもわかりやすいけど、殺害人数は音符の長さだ、っていうところまで推理する一条さんは謎すぎる。いや、結果的に合ってるけど。頭文字が五十音とかドレミっていうのはキッズにわかりやすすぎるので、音符の長さという要素を付けてちょっと大人っぽさを出したのかなあ。キッズは子供向けすぎるのも嫌がるので。

　そして、ゴ・ベミウ・ギちゃんはプールが殺害現場だと、楽譜とはあまり関係なく推理されて営業停止されたので、海に行く。プールでは怪人になることなく水中に潜って被害者に向けて超低温伝達鞭を泳がせて静かに殺害していたのだが。
　海では若者たちの一人を殺害したあと、割とあっさりと怪人の姿をザバーって晒して暴れて、そこを駆けつけたクウガと一条刑事に補足されて死ぬのだが。（民間人が逃げ惑う中、怪人の武器にライフルを当てる一条さん、異常戦闘者すぎる）

　なんで海上に姿を表したし。
　冒頭でストリートダンサーが聞いていたラジカセを勝手にいじってラジオから革命のエチュードを流させるという蛮行をしたので、外浦海岸でもラジカセを聞いてはしゃいでいるリア充の若者にブチ切れしたのだろうか。井上敏樹脚本の怪人はシャンゼリオンのダークザイドとか独特の美学とか変な習性があるからなあ。（メ・ビラン・ギも人工血液に誘導されなかったらよかったのに）
　

　まあ、前回出したペガサスフォームで海中を探すのもおかしいし、ドラゴンフォームでの格闘戦がメインなので怪人は早めに発見させる段取りなんだろうけど。外浦海水浴場に目星をつける推理だけでもかなり尺を使ったので、そこからさらに探索ってなるとモタモタしてしまう。
　でも、これまでサイレント殺人でスコアを稼いでいたのに、軽率に姿を晒すのは、ちょっとゴ・ベミウ・ギちゃんがバカだなーって思った。でも夏の水着リア充絶対殺すメンヘラ根暗女が夏のビーチでブチギレ、っていうのはちょっとワタモテ感がある。いや、怪人の内面描写は殆ど描かれないけど。
　あー、でも今回はさり気なくパワーアップアイテムをパクったコウモリ種怪人のズ・ゴオマ・グがニヤニヤしていたか。バダーも戦いを楽しんでいる。ゴオマとバダーは回をまたいで暗躍するので、単発怪人のベミウの描写は浅めだったのだろうか。

　でも、クウガってカメレオン種怪人の時もだけど、わりとサイレント殺人に弱いところがあるな。
　まあ、メ・ガルメ・レもゴ・ジャラジ・ダもサイレント殺人してたら勝てたのに、人間にコンタクトを取って舐めプしてクウガに殺害されるので。グロンギはやっぱり名乗りを上げて派手に戦うのが好きで、サイレント殺人はゲームの最適解でもあんまり楽しくないのかなあ。鎌倉武士か。

　ネイル大好きサソリ種怪人ゴ・ザザル・バちゃんはどうだったかなー。ヤンキーっぽかったような。