玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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探偵オペラ 逆襲のミルキィホームズ劇場版がダバダバ

まあ、ぶっちゃけるとスクフェスの運営のKLabで過労死寸前退職まで働いてた時にテレビアニメが始まった探偵オペラミルキィホームズの方がラブライブよりも声優アイドルユニットとして本家本元本筋だと思っているから。
なので、最近ラブライブ!が調子に乗っているのを見ると憎い!と、キンプリのエーデルローズを憎む法月仁みたいな気持ちがある。
ギャラクシーエンジェルの流れをくむアイドル声優ユニットとしても畑亜貴としてもブシロードとしてもミルキィホームズが本家であり、あくまでスクールアイドルはトップ探偵ミルキィさんの一部がしば犬子みたいに学生バイトをしているような格下だと思っているから。大事なのは格ゥ↑ラブライバーにそのことを教えてやりますよ。


逆襲だ!七転八倒しても最後にはミルキィホームズがμ'sを超えるんだ!

と、意気込んで、昨日の公開初日にキング・オブ・プリズム応援上映会の前に見に行った。同じスクリーンで連続で森脇真琴監督ふでやすかずゆき脚本のミルキィホームズと菱田正和監督のKING OF PRISM応援上映を見るとか、正直脳と眼球のプリズム摂取の限界に挑戦したし、見終わった後は世界がかすんで見えた。


しかし、俺は法月仁のように殺気立ってラブライバーに逆襲するためにミルキィホームズを見に行ったのだが、そんな殺気などどうでもよくなるようなハッピーな映画だった。
というか、どうでもよくなった。
やっぱり、総監督は森脇真琴総監督だが、桜井弘明監督の作品でもある。桜井監督のアニメは楽しいから好きなんだよなあ。
美少女アイドルアニメかと思ったらマサルさんだった。
ダバダバだった。
なんかいきなり温泉シーンでミルキィホームズたちの草津温泉の民謡 草津よいとこ一度はおいで 湯もみ唄『草津節』から始まるので。かわいい。

話題はアフレコで苦労したシーンへ。三森と橘田が「歌!」と声を揃えて言い放つと、橘田は「監督の作った歌を歌うのが大変だった」と続けた。その歌はシャロとコーデリアが囚人服を着るシーンで流れるそうで、橘田イチオシの場面だという。
animeanime.jp

オペラだからね。


しかし、しっかりした歌とかミュージカルではない。ストーリーも公式サイトに書いてある程度の物以上ではない。



というか、驚愕したのは「作画」。
全編がマサルさんのような「ダバ絵」だった。霊剣山よりダバダバだった。


ヒロインであるはずのミルキィホームズやG4の顔の絵柄や頭身がほぼすべてのカットで変形しまくる。
統一感が全くない。基本は6頭身だが2頭身のキャラと5頭身のキャラが混在したり、グチャグチャだった。やばい。
昨今のアニメは作画の統一性とかウェルメイドにしっかりした感じが評価される風潮があるが、劇場版とか逆襲という気負いが全くなく、ミルキィホームズだった。


ていうか、こんなにグチャグチャの絵柄、逆にどうやって描いているのか全く理解できなかった。キャラクターデザインのキャラ表とかどうなってるんだ?
ギャグ頭身とかギャグ顔も、全然統一性がない。ほぼカット毎のアニメーターのアドリブなんじゃないかというくらいグニャグニャだった。
じゃあ、下手なのかっていうとそんなことはなく、むしろアニメーションはメタモルフォーゼ表現がその歴史の最初の方にある映像手法なのだが、頭身が変化しまくるし絵柄や体形もワンカットの中で変形しまくるのだが、破たんしたり動画がつながってない箇所が全く無い。


びっくりする。こんなグニャグニャ変形するキャラクターをよく描いたな…。絵コンテ段階で指定しているのか原画なのか動画なのかわからんのだが、とにかく作画がフリーダムだった。きちんとそろえた絵柄でしっかりした映像美を描くのも一つの価値なのだが、今回の劇場版ミルキィホームズは一見下手っぽいギャグ絵柄なのだが、それを1時間強怒涛のように描き続けたのはパッと見の評価は得られないのに、よくやるよな!!!ディズニーのスーパーアニメーターを捨てて3DCGに行ったピクサーが全世界で猛威を振るっている中、もはやミルキィホームズのこの手書き作画の技術はオーパーツレベルなんじゃないのか?と妙に感心してしまった。しかし、技術をひけらかす感じはなく、基本的には楽しいアニメ映画になっていて、いやー、楽しかったです。


でも、作画がこんなにグチャグチャなのに、音楽と美術はしっかりしていて、そこは一貫性があってドラマとしてとっちらかってなくて、しっとりした場面ではキャラがどんなにギャグ顔でもしっとりした雰囲気の音楽や光処理がされていて感情の波としては繋げて見ることができた。
ギャグで体が変形しまくってるのにキャラが背景から浮いているようなことはなく、ちゃんと色合いとか背景美術の手書きボードとかCGにマッチしている。
なので、一見ふざけているようにみえるのだがベテラン監督たちのテクニックも気楽に感じられるという、なかなかフリースタイルな感じだった。
あと、芝居も(歌も)グニャグニャの絵とアップダウンが激しいドラマと突発的なギャグに声優たちがきちんと合わせていてリズミカルで、そこも楽しかった。


そして、やはり感想として強調しておかなくてはいけないのはアルセーヌ様ですよ!
いかにミルキィホームズやG4や怪盗帝国や敵の怪盗や時空が歪んでも、幻惑のトイズを持っているはずのアルセーヌ(アンリエット)様だけはずっと美しいのです!
こ・・・これはネタバレになるから詳細は書かないけど感動するよ……。
これは崇拝するだろ…。
ヴァイスシュヴァルツ 【魅惑の怪盗 アルセーヌ】【箔押しサイン】 MKSE09-19-SP ≪怪盗帝国の逆襲≫


新曲のエンディングテーマも楽しかった。
激情!ミルキィ大作戦


じゃあ、楽しいだけのアニメなのかというとそうでもなく、これまでの6年間近いミルキィホームズの歴史に登場した超多いサブキャラがモブで細かく登場していて、そのネタを味わおうとすると、ずるずる出汁が出るガチのミルキアン向けのサービスもある。私はあまり詳しくないが、ミルキィらしくミステリネタも多いのだろう。
やっぱりミルキィホームズは楽しいな。また見返そうかな。忘れてないよ!
と、そんな気持ちになるのでした。
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