玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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伝説巨神イデオン22 甦える伝説

脚本
古賀あらた
富田祐弘
松崎健一
渡辺由自

演出
滝沢敏文
三浦将則
関田修
石崎すすむ
貞光伸也


作画監督
坂本三郎


構成・斧谷稔


作画監修・湖川友謙


あらすじ
http://www.sepia.dti.ne.jp/stillness/ideon/story/television22.html

総集編です。
ですが、回想シーンとか、会議シーンとか、羅列ではなく。
ソロ星を脱出するまでの展開を、新しく短編映画にまとめている感じです。
機動戦士ガンダムの劇場版と同じ手法ですな。
それを20分強のテレビアニメでやってしまうのだから、やっぱりイデオンはものすごいなあ。


一本の新しいドラマとして見れた。
39話のうちの22話での総集編というのはタイミングとしてはどうかと思うが。
それなりに基本設定のおさらいにはなったと思う。
けど、やっぱり混乱する人もいたかもなあ。


とにかく、全く説明が無いのがスゴイ。


あと、この機会に思い出したから書くけど、イデオンの編集のスキルはとても高いと思う。
具体的にどうか、と、申しますと。
アニメというのは綺麗な絵を書いて、それが動く所を見せて、楽しませる、という、映像作家的な芸という部分が在ると思うのですが。
やはり、綺麗な絵でも延々と見せられると、それはそれでうそ臭くなる事も在ります。
「いくら綺麗でも、絵じゃん」
と。
で、
イデオンの場合は、作画的にはかなりヘッポコです。21世紀のアニメに見慣れた目では本当にヘッポコです。
パースもおかしすぎるし、色も少ないし、そもそものデザインが破綻してるし、画材も安いし、出来よりもとにかく、速く書くことに重点をおいたような絵です。
ですが、それを補ってすごいのが編集。
綺麗な絵の映画の場合、絵を見せる事にスタッフがこだわった結果、一つのカットの意味性を消化しているのに、まだ絵を見せられる事があります。
コンマ数秒の世界ですが。
イデオンは逆で、
パッ!
と見せられて、大まかな形と動きを掴む、で、
「あとコンマ2秒見つづけたら荒が目立つぞ」
というタイミングで、次のカットに切り替わるというリズム感が、僕の生理にかなりあっている感じで、嬉しいです。
(だいたい、メカニックの戦闘シーンですかね?)
人によっては速すぎるかもしれないし、人によってはそれでもやっぱりヘボい絵に見えるんだろうけど。
かなりピーキーなチューニングは成されているなあという印象は受けます。
作画の不備を補うためにしかたなくやった事かもしれないが、それはそれで技術だなあと。
ドアップや引きが多かったりも、そう言う事情かもしれん。
もちろん、僕は専門教育を受けたわけではないので、印象論だけです。
しかし、実際問題として「この絵を後0.1秒も見れないぞ」というところで切り替わるという体験は何度もあったしなあ。


今日の機動戦士ガンダム00はきれいな絵だったけど、それをたくさん使ったり、わざと見えにくいようにグリグリ動かしたりしてたのでテンポ良かったなあ。