玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

当サイトはGoogleアドセンス、グーグルアナリティクス、Amazonアソシエイトを利用しています

伝説巨神イデオン35 暗黒からの浮上

脚本渡辺由自 絵コンテ・演出滝沢敏文 作画監督上村栄司
あらすじ
http://www.sepia.dti.ne.jp/stillness/ideon/story/television35.html

今日もなんか作画が良かったなあ。
1981年あたりの作品なんだが、影なし作画をうけいれると、ポルフィの長い旅程度には上手いシーンが在った。
あと、陰の付け方も上手かった気がするし、人物の作画のディフォルメの仕方も70年代の古臭さと80年代のアニメーター表現主義の間で良いバランスで、なかなか見れた。
そして、超高速、超広域で小惑星デブリ(手書きの癖に、様々な画材を駆使して、とにかく多すぎ)の中を掻い潜り盾にしながら、誘導ミサイルと牽引アンカーの撃ち合いをして、分離合体を繰り返しながら戦うイデオンとギド・マック・ドゥ!
絵コンテは富野ではないが、やはり、富野アニメ。立体空間戦闘が上手すぎる。
勢いがついている感じです。
でも、二人。

作画 上村英司 秋野洋一 

秋野氏は本名を稲野義信というらしい。
http://www18.atwiki.jp/sakuga/pages/339.html
今までもたくさん参加してたのか。うーん。最後になって目にとまるとは、僕もまだまだです。
いや、イデオンの動きはいいところはすごくいいっすよ。
アニメスタイルでも、湖川友謙氏が珍しくほめてた。「キャラクターは、仕方がないので全部手を入れましたけど、メカの部分は、ちょっと足すぐらいで済んだんです。助かりました」http://www.style.fm/as/01_talk/kogawa04.shtml
劇場版も楽しみ。


また、今回はイデオナイトの偏光顕微鏡写真が壁掛けモニターに大写しになるというシーンが在って、それを背景にしてギジェとシェリルの科学的な愛情交換のシーンが描かれるのだが。
それもまた、偏光顕微鏡写真と相まって、実写的な雰囲気になっていて良かったなあ。キャラの作画も良かったし。

特殊効果 干場豊

ベテランで、攻殻機動隊95にも参加した特殊効果の人。
しかし・・・・・・・。
今回は、まあ、「イデオンソードで小惑星を粉砕!」という題材もタイガイなのだが。
パカパカが大杉。
しかも、富野が映像の原則で「僕の時代には絶対に使わなかった」「ポケットモンスターのスタッフは想像力が足りない」赤と青のパカパカ。
トーミーノー!
本当にあなたの言う事は適当ですね。
おれが小学生なら確実に脳に障害を負っていた。
いや、まあ、徹夜でイデオンを正座してみている26歳というのも、かなり脳にダメージがある結果のような気もしないではないが・・・。(笑)




とまあ、作画関係の話はこんな所だ。
まあ、すごかったんだが。文字では言いにくい。
文句を言うんなら、ナイト・スター(恒星を持たない遊星)とその衛星の区別がつきにくく、いまいち何が起こっているのかわからんかった所です。
一応、ナイトスターと、それを取り巻く小惑星帯、その中で一番大きな衛星、の概略図はハンニバル・ゲンによって示されたのだが、微妙に分からんかったなあ。
セリフが「巨人といえどもひとたまりも無かろう」だからなあ。もっとはっきりと、「衛星の軌道を準光速ミサイルで変えて、ナイトスターに激突させて、イデオンとソロシップをそこにはさんで埋める」と、まで説明するのは嫌だったのか?
最初から作戦を明らかにすると視聴者がハラハラしなくなるからかなあ?
まー、なんだかすごいことが起こっているということは分かったから、良しとしよう。
中盤くらいからは、何となく星の玉突き事故を起すんだな、という事は分かった。
つーか、小惑星大杉で何がなにやら。
背景スタッフ頑張りすぎ。
CGじゃねーんだぞ!しかも立体的に配置されてる。ありえん。
今日のガンダム00の隕石はCGで、ミサイルが当たったら、バスターミサイルが当たったみたいに消滅した。
イデオン手書きで破片をアホみたいに書いた。
今のアニメ業界は儲かるから、昔のようなバカの集団じゃなくなったんだな。


  • ストーリー感想、行くッ!

今回のキモは!
絶対的な武力を持つソロシップに対して、ついに、地球連合軍(のスカラベリィ艦隊)とバッフクラン(のハンニバル・ゲン部隊の生き残り)が手を組んだ!
ナントーッ!
よ、予想の斜め上を行く展開だ・・・これは・・・。
機動戦士ガンダム00と同じような展開なのだが・・・。ガンダムOOはわりと当初から絶対的武力によるソレスタルビーイングに対して世界が一つに統一されるまでを描く、という縦軸がしっかりしていました。
っていうか、視聴者の予想しやすい予想ゲームでしたね。出来レースというか。
まあ、その分、「世界が統一されたら自分達はどうせ殺されるし、死んでも良いや」っていう最初っから未来を諦めている集団がソレスタルビーイングで、その割には意地汚く戦ってたので、割とうっとおしかったです。

「世界が統一されたら、それを支えるためにこれからもシャッフル同盟は戦うぞ!」って言う方がまだ何ぼもマシ。
エクシアガンダムマイスター刹那・F・セイエイはアホの子だったので、組織的な絶望感よりも個人的なガンダム主義に殉じたのでかっこよかった。
まあ、機動戦士ガンダムダブルオーは本筋ではない。
イデオンですよ!イデオン
まさか、バッフクランと地球がなあ。
うわあ。全然考えても見なかった。ネットの情報でも「いつまでも争いを止めない二つの民族」っていうコモンセンスが流通してたし。完璧に騙されてた。
ハンニバル・ゲンはいつも食ってばかりいるし、卑怯で出世欲に囚われた俗物だと思っていたが、地球人を騙すこともなく、イデオンを引き付けるためにキッチリと死に花を咲かせた侍だった!
その侍に対して、スカラベリィのマーシャル・フランクリン将軍は戦士同士の友情を感じているような物言いをした。
あれぇー?
お前の行動原理は何なんだーっ!
いまいち、この二人の作戦目的がわからんかった。
ハンニバルはドバ・アジバの艦隊が到着する前に巨人をしとめ、その上で「出世」することが目的だったはず。
で、前回自分の艦隊を壊滅させた責任を取ろうとしたという理由なら判らないことも無いが、死ぬほどか?
地球軍を独力で糾合したとしたら、それなりの失地回復になるかと思ったし、あるいは地球人を土壇場で裏切ってソロシップに地球艦隊を巻き添えにする戦法を取るかと思ったら、本気で戦って死んじゃったよ!
フランクリンは最初はソロシップを連れ戻して地球軍に編入するつもりだったはず。
それがハンニバルに脅かされて、無限力の存在を確かめようとする。
で、いつのまにかソロシップを小惑星の中に埋めて殲滅しようとする。
無限力を消し去りたいのか?手に入れたいのか?
で、最終的にはイデが正義か悪かを目で確かめたいと思う。
どうもイデのせいでみんな正常な判断力を失っているようだ。


  • 「すみません、わざわざ」

セイラさんがテキサスコロニー戦の後にブライトに呼び出される所でもあったセリフ。
今回はシェリルさんがギジェを会席室に呼ぶ時に発言。
故・井上瑤氏が劇場版Zガンダム星の鼓動は愛にライブラリー出演した時は、セイラさんバージョンか?

  • 一度イデオナイトで集められた意志は自己主張をはじめる

第六文明人の意識だけではなく、今までイデオンの周りで死んだ者達すべてが取り込まれているのかもしれない・・・・。
ギャザースタイムか?亡霊か?
死んだものの意識を保存する技術はSF的だが、仏教的でもある。そもそも故障しているっぽいのだ。怖い。
イデによって弄ばれている、というのは、死者が生者を妬んでいるのかも????
3001年宇宙の旅なら、コンピューターウィルスで何とかなるが、イデはそんなのはお構いなしっぽい。怖い怖い怖い。


  • シェリルとカララの変化

シェリルはいつのまにかギジェとキスをしあう仲に。
シェリルさんは一番変化したキャラクターだな。かなりすごい変化なんだが。
イデ事件自体がすごいことだし。
また、コルボックというステップも踏んだし、あと、戦死したモエラとラポーの関係で、生きているうちに、生きているものが愛し合わなければ、という空気がソロシップに出来たのかもしれない。
つーか、富野キャラは性欲が在るよなあ。
あるほうが自然なんだけどね。
おたくっぽい「お色気」じゃなくって、「性欲」なのが良いな。オタクが作ると、オタクじゃないキャラクターまでオタク的思考や性的嗜好をしてたりするので、それをさせないで普通の人を描くのは良い事だ。
涼宮ハルヒの憂鬱キョンはおたくだよな?
ライトオタだけど。
で、カララです。つわりです。
い、いつの間に・・・。
いや、知ってたけどな。
しかし、いつから初めていつに出来たのか、という推理はかなり難しいものがありますねー!
下世話ですみませんが。
っていうか、何ヶ月くらいの話なの?



  • イデが自律しはじめた

さて、何がしたい?