玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

富野の講演が配信停止は有り得る事とも思う

言論の自由の保証は、富野監督であっても危ういという事が、今回の講演の不自然な配信停止で実感出来た。
また、世界全体に発言する、リアルタイム生放送でネットワーク配信するという事のギリギリのラインを富野が見せてくれたと思う。

地球について、全地球視野で発言するなら、「人口を減らすのが理想」「民主主義は失敗した」という意見も隠さないのが、言論の自由が保証された日本国という世界的に恵まれた国の良さのはず。だから富野は危険思想も隠さず叫んだ。


他の発言者の方は、運営に原稿を渡して読んだが、富野はほぼフリートーク。後半は質問コーナーでアドリブ。
学者の中のアニメ屋だから、開催者は「ガンダム人気が呼べるなあ。たいした話はせんだろう。フリートークで任す」と思ってたのでは?
で、富野荒ぶる。


これくらいの事件になる。問題発言をその場で止められずに、一週間も配信停止して発言の真意を確かめるという事態になってる。


富野が講演の内容で「組織が自己防衛のために保身して事故対応が遅れている」と発言した講演で、それがネットから削除されるという事態を引き起こした。
ワンセットで、この騒動事態が一つの作品に見える。配信停止の件も含めて。


言論の自由や、地球規模の思想、ネット配信の技術的問題や権利問題、組織の保身する姿を端的に見せてくれて、今の日本の言論の状況を浮き彫りにしてくれてる。ネットや講演会でも自主規制される現状、賛成派と反対派、知識人とあまり知らない人。たくさんいる。組織も一枚岩ではないようだ。
そういう、噛み合わない人達とも、ヒッピーの気楽さではなく、共存する社会を作るのが未来のために必要。
そこで、どれくらい噛み合わないか、富野監督は壇上で示してくれた。


もしかしたら、削除される事も織り込みずみの計画だったのかも?
と、すると富野はかなりの現代パフォーマンスアーティストだ。
しかも事態はまだ進行中だ。


全く富野はすごい。


そして、富野がいきなり民主主義批判を始め、全世界に通訳して配信したということが可能と見せ付けた。この地球を考えるイベントの総論や限界を自己批評的にえぐり出した。
しかし、それを一時的にでもネットワークに配信した事、総理大臣を選んだ民意を批判する声を封じなかった事、これは慶應義塾大学や日本の言論のゆるさでもあり、寛容さでもある。
だが、配信停止。危ういバランス。


富野はただトークをしただけじゃない。学生や警備に吊されることを覚悟した現代アートをやりやがった!富野*ラウンジ。富野マジパネー!


さて、配信再開が楽しみだ。


念を押すと、命や監禁の危険がなく個人が動画を送信したり録音したり複製したり、自由に発言できる日本って恵まれ過ぎた国だ。
配信が一次停止でも富野が最後まで喋ってちゃんと歩いて帰れたのはすごいことなんだよ。内戦中の国とかだと、無理。


だから富野や運営も痛い目に逢うことで社会なるものを痛感しただろう。それは評価したい