玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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GWはシグルイを読んで九州剣士の祖父を思い出した

 4月中旬からブログの更新が止まっていて申し訳ない。体調を崩していました。
 精神障碍者なので風邪が治ったあとも風邪のような状態が続いてしまう。用事があって気を張っている時は運動機能に問題がないのだが、用事が終わって緊張感が取れたら微熱、嘔吐、咳、呼吸困難などの症状で動けなくなる。
 まあ、よく考えたら僕はKLab株式会社(上場来安値の株価だから今買えば底値でお得!)で過労死しかけて臨死体験したのを三途の川で脳内妹から命をもらって生き延びて、肉体的にはとっくに死んでいるけど気力で生きているようなゾンビだった。僕も割とシグルイです。ゴールドエクスペリエンスです。
 なので季節の変わり目で気圧が安定しないと気力が乱れて体調が悪くなる。


 それはそうとして、ゴールデンウイークでシグルイが秋田書店チャンピオンのウェブサイトで(運が良ければ)「全話無料」キャンペーンをやっていたので読んだ。金がないのだ。
 感想としては、なかなか共感できる話だった。
(仇討ち編が終わるところまで読めた。)

シグルイ 6 (チャンピオンREDコミックス)



 というのも、僕の祖父も剣道の師範だったのである。あー剣道の師範の家ってこんな感じだよねー。という共感があった。


 もちろん昭和末期に九州の田舎町で小学生相手に剣道を教えている程度であったので別に虎眼流ほど無双ではないのだが。
 一応、祖父は九州の地方の金持ちの妾腹で寺に捨てられて、成り上がるために陸軍中野学校に入学し、憲兵として第二次世界大戦中は南方に行き、敗戦後は戦争犯罪を逃れるために名前と戸籍を捏造して公安組織に潜り込んで戦後も特高や陸軍の流れを汲んだ公安組織を勤め上げて叙勲もされたので、まあ武功というか暴力によって出世した人と言ってもいいだろう。


 しかしながら、僕はアレルギー性皮膚炎で喘息体質であり、とにかく基本的にカビている剣道の防具が不潔で痒くて仕方なかったし、師範の孫ということで割と標的にされて他の子どもから防具をつけてない部分を叩かれたりしたので小学一年生の一年間だけで辞めてしまった。剣道とかにのめりこんでいる人は剣の道とか剣による精神修養とか、なんか価値観が剣中心になってしまうので、剣道を辞めたしそもそも運動神経が弱く筋肉もつきにくいしアニメ好きの僕は、武人の祖父からほぼ無視されるようになった。


 で、僕の父親は大手商社の子会社のサラリーマンだったわけだけど、バブル景気の影響で脱サラして祖父を頼って九州に転居し、祖父の道場で師範代として剣道を教えるアシスタントをしていた。まあ、他にも何か儲からない仕事をしていたようだが。そして、祖父は剣道の時は偉そうだが、就職とか事業の関係での才覚はなく、僕の父親に仕事を紹介するようなことはできなかった。僕は父親の仕事が上手く行ってないのを子どもながらに感じていたし、九州男児の世話をする母親からはたびたび一家心中を匂わされている子供時代だった。なお、母親は12年前に自宅で首を吊って死んだ。シグルイあるあるですね。家の中や道場では偉そうな武人の祖父が資本主義社会や公安関係以外では大したことないのも虎眼先生みたいでしたね。



 そんな感じだったが、どうにも九州では父親の仕事が上手く行かない上に騙されていたらしく、母方の親戚を頼って祖父の家を離れたことは男のプライドに傷をつけたようで僕の母親が自殺するほど夫婦仲は悪化した。しかし九州の武人は嫁との関係が悪くなっても、自分がガンになると僕の母親を九州に呼びつけて単身赴任介護をさせた。母親の遺書によるとかなりひどいことをされたようだ。



 というわけで祖父は死んだのだけど。


 祖父の葬式には剣道の弟子も来ていた。特に印象に残っていたのは僕が剣道を辞めた後も祖父の家から転居するまで小学校のクラスメイトとして親交があった少年剣士である。僕が他の土地で暮らしている間に彼は実の孫のようにかわいがられて剣を学び、祖父の葬式でも実の孫のように大泣きしていた。


 僕は「こいつは祖父の剣道をしているところだけ見て、本当はどんなに糞で卑怯者の戦争犯罪人であるか知らんのだな」と、とても冷たい気持ちになっていた。


 それはそれとして、祖父の葬式では戦友会の老人たちが押しかけてお寺でどんちゃん騒ぎをして、僕の母親を含む女性たちがお酒を注いで回っていて、なるほどこれが生き延び老いさらばえた旧軍の九州男児か、と思ったものである。



 そんなわけで、シグルイはよくある人々の心理を描いた日常系作品として共感できました。女がコロコロポジションを変える所とかな。


シグルイ 1 (チャンピオンREDコミックス)


 まあ、僕は強いものや少数のサディストが狭い範囲でわがままを通すために暴力を振るうよりも、戦いを忘れた人のために戦う方が石森ヒーローっぽいかなあって思いますけど。
覚悟のススメ [DVD]


 最近は劇光仮面のおじさんのような格好で山に行っている。熊が怖いから。
nuryouguda.hatenablog.com

 山は一応、本屋で売っていて行政が監修している地図に「ここがルートですよ」って書いてあるから入って良し。入った結果、廃道だったりすることもある。台風が悪い。あと林業の衰退。
劇光仮面(3) (ビッグコミックススペシャル)


 熊は時速50㎞で森を走るので、多少機動性を犠牲にしても一枚は強化プラスチックやアルミの鎖帷子などの軽装甲をしたい。汗や体温や水分の調節も重要だ。
 だが、人間の恐ろしさは剣術より寄生獣やアシㇼパさんみたいな化学の力ですね。熊の毛皮には多分、剣は通らない。
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  • 結論

 つまり何が言いたいのかというと、剣道とかスポーツで人格修養ができるというのは僕の知る限り、因果関係はないです。剣術は暴力です。暴力が得意な奴は戦争を卑怯に生き延びて弱いものを食い物にして生き延びる。それが暴力だから。
 昔の剣術家がそれっぽいことを書き残しているのは、単に江戸中期以前の他の日本人の大衆の識字率が糞だったからで、坊主と政治家と軍人以外は物を考えたり書く余裕もなかっただけなんじゃないかな。
 それに剣術とか武術とか言っても熊には勝てないし、熊がいる山に行くのも単なるダイエットのための散歩です。
 武道も人生も大したことはないし、適当にやればいいんじゃないですかね。
 まあ、ガンダムの富野由悠季監督が天下国家をインタビューで語っていたり、何かしらの分野に特化した人は大仰なことを言うものだし、剣術家が空とか無我とか言うのもそういう感じの熱中しすぎたオタクのたわごとに近いんじゃないかなあ。
 なので、棒振り剣術やスポーツも部活動も芸術も軍事もダイエットも殺しも家族関係の構築も、あんまり根を詰めないでいいし、宇宙規模では何の価値もない人生だと割り切ったうえで、本気を出して死力を尽くして生きるべし。

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↑グダちん用


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