玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。旧玖足手帖から記事・ブクマを引き継ぎました。


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【第10話】さらざんまいは少年革命プリキュアだった

 さらざんまいはプリキュア!さらざんまいはプリキュアなんだ~っ!



 と言う叫びで毎週お届けしていたさらざんまいの感想ですが。今回もプリキュアでしたね!そして、幾原アニメらしくなってきた!
 第10皿つながりたいけど、つながれない。
 夢のクレヨン王国の頃からプリキュア全話見ていた古参プリキュアおじさんとしては、女の子ばっかり世界を救ってずるい!男の子も救われたい!という気持ちがあった。(仮面ライダーは作品によってまちまちだし、愛情とか希望とか、そういうハピなるな概念よりも闘争の方を重視しがちなので)(そう考えると、ハピなるな女児アニメだったプリティーリズムシリーズがキンプリシリーズになって男性にも開かれ始めているのは時代の流れなのだろう)

前回の感想で

nuryouguda.hatenablog.com

プリキュアでも終盤で幹部が自分で変身したりするのはよくあるので、プリキュアだ・・・。

 と述べましたが、予想では玲央がカパゾンビになるかと思っていたら、真武がカパゾンビになりましたね!


 プリキュアだ。そして、一稀たちにとっては玲央は燕太を撃った殺害マンなので殺されそうだと思っていたら、やっぱり殺されましたね。でも、玲央はカパゾンビとして殺されるのではなく、男の世界の久慈悠に射殺された。なので、ファンタジーっぽさより厳しさがある。でも、今までのカパゾンビと違って魂が完全に消滅せずにワッペンに成ってつながり続けて眠ることが出来たのはちょっと優しい。ケッピは覚えているし。そこは男のプリキュアであっても、マスコットのスーパーパワーなのだろう。皿も出すし。


 また、レオとマブ、ふたりはさらざんまいだったけど、彼らはカワウソ帝国に支配されていただけでカッパ=プリキュアだった!というのがまた!闇落ちしていたプリキュア!からの、相方を助けるために玲央がケッピに尻子玉搾取を自ら願い出てカッパに変身!!!!
 追加戦士!追加戦士ちゃんじゃん!!!!!プリキュアで見たやつだーーーーーっ!!!!


 闇落ちしていたプリキュアが愛のために光の力を取り戻して再変身して追加戦士になるとか、終盤に先代プリキュアの黒と白のふたりはプリキュア!の見せ場があるとか、めちゃくちゃ上がるやつやん!!!!(フレッシュプリキュア!イースとか、ハートキャッチプリキュア!ダークプリキュアのラストみたいな。ドキドキ!プリキュアのレジーナが仲間になるときとか!オールスターズでのキュアブラックキュアホワイトとか!)
レオとマブ~ふたりはさらざんまい~ (バーズコミックス ルチルコレクション)


Hugっと!プリキュアも男のプリキュアが出てきて、っていうか全人類がプリキュアになれる!みたいな感じになっていましたが。佐藤順一監督のセーラームーンでの弟子筋の幾原邦彦監督がプリキュアを自分なりにアレンジしてみたとも見えるさらざんまいですが、プリキュアの肝になる重要ポイントは抑えてあって、そこは男ばっかりのさらざんまいでも外してないんだなー。という感動がある。ただ、さらざんまいはプリキュアっぽいけどHugっと!プリキュアの放送よりも前に企画制作が開始されていたというわけで、佐藤順一監督が男のプリキュアを出したから、という理由ではなさそう。でも、未来に対しての男女の違いというのは、期せずして対照的な作品になっている。

nuryouguda.hatenablog.com

 Hugっと!プリキュアの最終回で野々はな氏は赤ちゃんを膣から放(ひ)り出して未来を作りますが、女性は子どもを生み育てることで人類に生物的に貢献して種としての未来を作ります。だけど男の子にはマンコがない。可愛い未来を生み出せない。はじまらないしおわらない。代わりに有るのは尻子玉というか前立腺。ケツマンコからは未来を生み出せず、欲望でつながりたいといきり立つだけです。
 男っていうのはそういう生き物なんだよ!



 生物の定義的にも子どもを産めない、生殖に関わることができないつながれないオスは生きていて同時に死んでいるのと同じなのです。しりあがり寿の方舟です。子どもを作らないセックスみたいなものだよ!
※追記 ケッピが蛙と間違えられるとカッとなって尻子玉を抜くのは、神話においてカエルが多産の象徴で家族に結びつくからなのかもしれない。単なる見た目かもしれない。
※追記の追記 芥川龍之介の河童からの引用でした。


 そんな未来のないオスたちがプリキュアになれるんか????という幾原邦彦54歳の熱い問いかけがさらざんまいだと思う。


「手放すな、欲望は君の命だ」と言うわけで、愛は欲望に内包されたベン図関係なのです。まずつながりたいという欲望がちんぽというか前立腺の尻子玉でむくむくと発生してから、それが愛になるかどうかというのが思春期のオナニーのことばかり考えている中学生男子です。

  • マブゾンビ姫

 これまでの「カパゾンビたちは欲望を暴走させて、つながらないので、愛ではない」という批評があったんだが。つながると円になって愛になるので、春河はゾンビにならなかったとか。


 しかし、真武はゾンビになることで、悪い魔女に封印されていた愛の言葉を伝えることが出来たと言う。人魚姫じゃん・・・。プリンセス・チュチュじゃん・・・。人間に化けていたお姫様は愛の言葉を伝える代わりに消えてしまう・・・。
プリンセスチュチュ 全曲集 ~Volle(フォレ) Musiksammlung(ムズィークザムルング)~【期間限定盤】


 女の子でも王子様になれるのか?というのが少女革命ウテナで、それは王子様ごっこになってしまったけど、友達を救うことはできた・・・。みたいなやつだった。


 で、成人男性もお姫様になれるのか?そもそもお姫様ってなんなの?と言う問いについては、あくまで異性装するアンリ君の個性としてのキュアアンフィニより、マブゾンビの方がお姫様感があった。
 まあ、本当のお姫様というより、寓話の中でのお姫様なんだが。(それを言ったら、ウテナの王子様も寓話だし、もっというと水死体という点ではカッパと変わらないのだが)寓話のお姫様は佐藤順一監督もプリンセス・チュチュで使っていたので、そういう熱さはある。


 寓話のお姫様は囚われていて、悪い魔法使いに呪われていて、王子様になかなか愛を伝えられない。だけど、最後には命がけで愛を伝える。
 そういう点では、阿久津真武、めちゃめちゃお姫様ができていた・・・。


 また、今回のマブゾンビはさらざんまいのうたを昔のように(現在の敵味方を超えて昔のように!)歌うゾンビなので、敵としてゾンビになったのじゃなくて、愛を伝えるために、尻子玉の欲望を玲央に見てもらうためにゾンビになった。命がけの愛。ケッピも玲央に真武の欲望と向き合えと言う。


 そして、マブゾンビは玲央のさらざんまいのうたをアシストする。他のゾンビと違い、最初から玲央にケツを向けている。

玲央 取り戻さなきゃ いけないものがある
真武「つながり」
玲央 好きなアイツに知られちゃう前に
   取り戻さなきゃ いけないものがある
真武「つながり」
玲央 誰にも漏らしちゃいけない ヒミツさ


ケッピ「カッ・パラ・エー!」


玲央 僕と君とは 真武「つながれる、はずなのさ」
ヨー・クー・ボー!
玲央 生命(いのち)の意味を 確かめるのさ
は・じ・け・て


玲央 泳げ人生 つかめ栄光(サクセス)
それは愛だと 真武「信じていいのさ」
Soul on a dish 重ねて
Catch the ball 抜き取れ
願い叶え さらざんまい!

 マブゾンビはツナガリゾンビだった。まさに最後のゾンビにふさわしい欲望。作品のテーマは「つながり」。欲望は独りよがりなものでつながれないものかもしれないけど、「つながりたい」という欲望があるから生まれる愛もある。マブゾンビはゾンビだけど、繋がれるし、愛だと信じていいと玲央カッパに呼びかけている。何という愛のデュエット。


 ここは未来の赤ちゃんを生みたいという女性のプリキュアに比べて、もっと直接的にセックスの話をしている。やっぱりヘテロセックスだと生産性とか、子どもを3人は産んでもらいたい政治家とか、未来の社会のために妊娠して種を存続させるとか、そういうニュアンスをどうしてもはらんでしまう。世代交代というか。それはそれで大事なんですが。

「手放すな、欲望は君の命だ」と言うわけで、愛は欲望に内包されたベン図関係なのです。まずつながりたいという欲望がちんぽというか前立腺の尻子玉でむくむくと発生してから、それが愛になるかどうかというのが思春期のオナニーのことばかり考えている中学生男子です。

 オスの本能としてつながりたい、エッチしたい、という欲望が先にあって、そこからやっと愛になる。ABCDEF、ときてG自慰があってHエッチがあって、そこからI愛を感じてJrが生まれるのが男なんだ。僕も男なので、そういう本能は感じる。いや、モテないのでゲイの人に告白されたことはないんですけど。ハッテン場に行くのは普通に知らない人が怖い。


 なので、セックスの話をする場合として、子作りという生物にとってとても重要っぽい要素より先に二人の間の愛を語りたいという構図の場合、同性愛というのはより原始的に純粋っぽく物語を描けるんですよね。子作りは本当にそれだけを目的にして生を終える生物が多い(まあ、その過程で生態系に関係していたりするのだが)くらい重要なんだが、それよりも「愛」を語りたい!というのが、今回のマブゾンビでよく表現されていたと思う。男のプリキュアがどういうものか、という答えの一つをマブゾンビは出していたんじゃないだろうか。尻を愛する人に向けて、しかも男性警察官(メガネ)という社会性というか強さを捨ててゾンビになって裸に成って、弱みを丸出しにして自分の欲望に触れてもらおうとする。その欲望は言葉では言えなくて、人形焼などで不器用に伝えようとして伝えきれなかった「つながりたい、そばにいたい」という愛で出来た欲望。男というのは女性より肉体は強いし規範的な社会性が強い。それが敢えて、力とか恥も外聞も捨てて尻をさらけ出すことで、女性が裸になることとはまた違った「命がけの本気」を示したんじゃなかろうか。
 女性差別とも思われかねないのだが、女性がセックスするのは子どもを生むための手段とか、オスをつなぎとめるためのテクニック、とも取れる。(独身の俺が言うのもどうかと思うが)だが、子どもを産めない男が男に欲望の尻をさらけ出すのは、それ自体が目的だし愛なんだ!という力強いBL讃歌がある。聞けい聞けい!男がなあ、男が命を賭けて尻を出しとるんや!!!
 そして、プリキュアになった玲央も半分、ゾンビになった真武が消えることを気づいていただろうけど、真武の最後の願いを受け止めるためにアナルに突入する。そして愛する人の欲望の尻子玉を抱きしめる。


 その欲望を伝えた真武はゾンビとして消滅する。が、カッパが生と死の間の存在というのを今回もまたテクニカルに使ってきて、真武はゾンビからカッパ=プリキュアに再変身する。


 そしてふたりはさらざんまい!


 自分自身の欲望の尻子玉をレオとマブがつながりながら王子に届けるし、その過程で玲央の本当の気持ち、玲央自身も気づいていなかった真武への気持ちが漏洩して二人で分かち合って、愛を告白して爆発する。オーガズムじゃん・・・。めっちゃセックスやんけ・・・。僕はあんまり人付き合いが得意じゃないので男女交際もゲイとの関係もないし、「ヘテロセックスの方がエロいやんけ!」という理屈で受けがほとんど女みたいなナヨナヨしたBLは苦手だったんだが。


 やっぱり幾原邦彦は同性愛が上手い。20年前にセーラームーンウテナレズビアンアニメの旗手として出てからノケモノと花嫁でもBLをやって、同性愛を考えてきたんだなあという感じ。


 しかも、真武がお姫様と言うだけでなくて、玲央のほうが女々しいというか些細な事で真武が伝えようとした愛を拒絶してきたという面もある。なので、どっちが受けか攻めかという、ヘテロセックスの概念を引きずっているBLじゃなくて、どっちも王子様だしどっちもお姫様でかけがえのない相棒なんだよ・・・。僕は上記のようにBLはあんまり読んでこなかったけど、これからは好き嫌いを少し減らしてBLも読んでみようか、とも思う。グランブルーファンタジーの天司イベントはやった。グランブルーファンタジー、ホモのや人愚滅櫻井孝宏がエンドコンテンツという・・・。


 でも、悪い巨人から出てきた欲望の玉をパートナーがキャッチして二人で奇跡を起こすのって、機動戦士ガンダム 逆襲のシャアサザビーのコックピット球やんけ!!!!
 逆襲のシャア友の会はホモ!だからガンダムを見ている僕も実質BLだといえるでしょう。(謎)


 共同脚本の内海照子さんのお気持ちもあると思うけど。

さらざんまい (上)

 欲望か、愛かと春河に聞いた星の王子さまは第六皿の新星玲央だろう。
 で、星の王子さまが故郷の薔薇の愛に気づけなかったことに気づくのも玲央の境遇に近い。
 星の王子さまは6つの星を旅してきたけど、これまでのゾンビもハコ、ネコ、キス、ソバ、サシェ、タマの6人。
 そして、愛に気づいたけど同時に別れに苦しんでしまった玲央の命を奪って愛する人のもとに返した、星の王子さまにおける蛇の毒はカッパを殺す久慈悠(誓から受け継いだ)の銃だろうか。蛇は悪魔の象徴でもある!


 星の王子様は「本当に大切なものは目に見えない」と言ったのだが、真武が消えてしまった後の玲央は未来を見失った。やはり、BLはプリキュアと違ってセックスをするだけで欲望を未来に繋げられないのだろうか・・・。でも胸に入ったマブの版権グッズによって愛はかろうじて残ったのだろうか。


 スタードライバー輝きのタクトに比べると狐が出てこないんだけど、カッパだった玲央にとって(馴染めない)カワウソが狐を兼ねていたのだろうか?というのは都合良すぎる?



 ケッピによって二人は版権グッズになって、つながって眠りにつくのだが。
 

 マブゾンビによって作られた皿が金の皿になる最後の一枚になって、ケッピが希望を未来につなげると言う。ホモセックスには未来がないと書いてきたけど、カッパのスーパーパワーによる希望の皿で少年たちに警官二人の命が受け継がれるのだろうか。


 天上ウテナが姫宮アンシーを救えたのは、ウテナが犯すだけの鳳暁生ではなく新しく命を生み出す母性を兼ね備えた女性だったから、という説もあるのだが。
 皿を生み出しちゃうカッパってなんだろう・・・。芥川龍之介の河童では、カッパの子どもは世界を見て生まれてくるかどうかを自分で選べるらしいのだが。
 さらざんまいでは吾妻サラがいるのでオスメスはありそうなんだけど。ここで最後に吾妻サラも残念!男でした!だったら泣く。BLの紅一点の田村ゆかりさんとか好きなので・・・。BLの中の美少女は特別感がある・・・。


 うーん。ただ、ケッピはセックスの当事者じゃないのにセックスの欲望の詰まった前立腺を食って皿に変える、という点では女性のような産み方ではないですね。(あと、カッパは肛門から生むけど、皿は甲羅を開いてウィーンって出す。甲羅は収納用品)なので、そういう本当の王子様だけの特権的なシステムというか、死んでいった民草やゾンビやメンズたちの哀しみをすくい取って未来に向かうエネルギーの道具に変える・・・銀河鉄道999メーテルみたいな?
 うーん。最終回のケッピがどんな姿になるのかは気になる。白ケッピは狂乱するレオに対しても慈愛のある感じで、謎拳銃爆発を防ぐくらいマッチョだったが。


  • カワウソと燕太の精神世界

 精神世界って出しちゃうのもどうかと思うんだけど。燕太はカワウソに都合の良い一稀のイリュージョンを見せられて皿を取られそうになるんだが、拒否して皿を割る。そして、自己犠牲はダセェって燕太が一稀を殴る。
 ある意味、カワウソの幻影に騙され続けていた玲央と真武、そして自分を消す刹那の最後に愛を伝えた真武に比べると、ふたりでさらざんまいをしていたレオとマブ世代に比べると、三人でさらざんまいの漏洩を受けたり傍観したりしていた中2世代の方がアップデートされて強くなっているのだろうか?
 あと、燕太は妄想癖があったので幻惑に耐性があったのだろうか?


 ゴールデンコンビより深い仲になろうとカワウソの化けた一稀が言ったけど、つまりホモセックスの誘惑があって、それに真武は乗せられてしまった。けど、燕太はそこまでの仲じゃなくて、そのままのゴールデンコンビで居たかったという少年っぽさの純真さがあったのかなあ。リコーダーは舐めるけどな!


 と言うか、自己犠牲はダセェ!というのはウテナピングドラムの否定というより、むしろウテナが第37話「世界を革命する者」でアンシーに言い放った「逃げるのか!」と地続きの友情だと思う。
第37話 世界を革命する者

 「最後まで悪あがきをしろ!」と言うか「未来を諦めない」と言う気持ち。それを死にかけているカッパが言うのがまた面白みがあるのだが。できることがあるうちは最後まで諦めてはいけない!というのが最終回の一つ前での主人公チームの意志の確認では?だからやっぱりいつか一緒に輝いていたい気持ちがある。
 真武の自己犠牲というか、命を賭けた愛と欲望の告白も尊いし希望の皿を生み出すきっかけにはなったのだが、若い世代のほうが前に進んでいるというような雰囲気を作ってるのかな。プリキュアも未来を向いてるし。そこは男女でも変わらないのかもしれない。子どもは産めないにしても、いつか一緒に隅田川の夕焼けで肩を組んで輝きたいという気持ち・・・。青春・・・。


  • カワウソと悠と世界の果て

 これまで、「さらざんまいには世界の果てや渡瀬眞悧先生のような世界に絶望した大人が出ていない」と書いてきた。が、どうやら悠が世界の果てに成ってしまうようだ。

nuryouguda.hatenablog.com

 さらざんまいでは社会や世界の全てを背負うラスボスは見受けられない。玲央と真武も完全な悪とも言い難い様に見える。欲望というか、エネルギーを奪い合う生存競争には善も悪もない。
 しかし、人の悲しみが表現されていないわけでもなく、社会からはじき出されて死んでいくカパゾンビの「(ある意味で悲しい)秘密の欲望」をカッパ三人組は知っていくし、自分自身たちの「秘密の欲望」もさらざんまいで共有される。
 なので、極論を言うと一稀が悲しみを知って人の業を背負い続けていくと、少年は世界の果てになってしまう、という話なのかもしれない。


 まあ、幾原邦彦監督にとって、世界の果てというテーマはもう古いのかもしれないのでやらないのかもしれないけど。
 しかし、東京スカイツリーの電波はある意味、世界の果てまで届くかもしれず、あの高さは鳳学園の決闘広場のようでもある。
 天空の城に届くような高さの東京スカイツリーを立ててしまった人間社会は希望を得られるのか、それとも憎み合い弱肉強食のまま朽ちていくのか・・・。


 隅田川を下りながら東京スカイツリーを眺めつつ、電話に出ない悠は何を思うのか・・・。

 8話の感想で「一稀が世界の果てになるのかもしれない」と書いたけど、むしろ弱肉強食の男の世界で親と兄を殺され自分も人を殺した悠が世界の果てに成ってしまうようだ。
 しかし、単純に中学生がいきなり世界の果てになるのではなく、カワウソの化けた兄の誓の亡霊に手を引かれて絶望が開放されて、世界のつながりが断ち切られんとする。


 また、黒ケッピが王子の絶望しかけた心を分離したものだというのは少女革命ウテナのディオスのようだ。ウテナでは封印されていたのは白い王子の方だったけど。


 カワウソがどういうものかはわからないのだが、カワウソは個人的な意志や損得で動いているというより、ブギーポップのような、世界が呼び寄せる自動的な概念というか、欲望にまみれすぎた人間社会が自然発生させる憎悪に光る百万本の剣のような、こどもブロイラーのような欲望のメタファーのシステムなんだろう。と思う。


 少女革命ウテナでは王子様の力はデュエリストの天上ウテナに与えられたが、さらざんまいでは絶望した黒い王子の力が憎悪に光る百万本の剣に宿り、その力で悠が絶望した世界の果てとして世界のつながりを絶とうとするの、かな?
 しかしもう一方の一稀と燕太には希望の皿を生み出す白い王子が居るわけで。でも希望の皿はもう使ってしまったわけで。じゃあ、やっぱりケッピには頼れなくて二人でなんとかするしか無いのかもしれないのだが。ケッピ自身も自分から黒ケッピと融合してカワウソを倒すために人間の世界に来たと言うので、ケッピにも何らかの作戦はあるのかなあ。


 というか、白い王子と黒い王子というのは地球へ・・・とかプリンセス・チュチュとか、BLやファンタジーの定番といえば定番。ウテナのノベライズを書いた大河内一楼さんのオーバーマン・キングゲイナーコードギアスでも有ったモチーフ。
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 最初は単なるマスコットに見えたケッピがセルフ分身でBLの定番の重要キャラになるとは。(まあ、プリキュアでもマスコットの闇落ちはあるっちゃある。キラキラ☆プリキュアアラモードの長老の体とか・・・)


 ただ、鳳暁生とディオスは一つになれなかった(というか大人の社会に出た鳳暁生がディオスの少年の力だけを悪用しようとしていた?)し、渡瀬眞悧と荻野目桃果は道を違えた。
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 ユリ熊嵐での二人のクマとヒトが一つになる展開を経て、黒と白の王子様の希望と絶望がやっと一つになって、思春期的だった幾原邦彦作品も人間的な成熟をするのだろうか?希望と絶望の両方があるのが人生なんだけど、良くも悪くもエキセントリックな幾原邦彦作品は両極に振れ過ぎなところがあるんだけど。大人として丸くなるのかなあ。そろそろ。まあ、丸くなるのはカッパの王子という妖怪なので、少年たちはやっぱり少年なのだと思うけど。中2で成熟はしてほしくない。まあ、中2だけど悠はガンガンやくざを殺害して覚悟が決まり過ぎてしまったけど・・・。(かわいそう)そういう殺人犯も仲間として迎え入れられるか?というのはテーマではない気がするなあ。殺されたヤクザは一稀たちにとっては知らん人だし。でも最終回という大舞台で絶望に飲まれた悠をなんとかするのだろうけど、そこでどういう技を繰り出してくるか・・・。

  • 最後の試練

 では、最後に、ここで吾妻サラが言う「試されている」というのは、誰によって誰が試されているのだろうか?つながりの力を見せるのがキーワードと言えば、富野ファンとしてはブレンパワードを思い出すが。ブレンパワードほどオーガニック的なキャラクターの人数が、さらざんまいは少ないので地球のみんなで手をつなごうというような話にはならなさそう。
 でもカッパ少年三人組だけで劇を閉じるのも浅草の街を描いた甲斐がないような気がしてなあ・・・。うしおととらみたいに今まで戦ってきたゾンビたちが大集合するのも加藤諒がちょっと多くて鬱陶しすぎる気がするし・・・。うーん。どうなるんでしょ。

 つまり男の子もキンプリや仮面ライダーのようにヒーローやアイドルや王子様になって王様に成れば社会的な地位を確立してつながりを実感できるのですが。(異世界転生ものも現実では社会的に認められないけど異世界で自分が社会のルールになることで褒められが発生する、みたいな構造が有る)
 20年以上前に女の子を王子様に憧れさせて、王子様のシステムからの脱出を描いた幾原邦彦、男の子がプリキュアになるような構図のアニメで、男の子を王子様にせず、生きているのか死んでいるのかわからない妖怪のカッパにする。
 Hugプリの最終回の前の男プリキュアは戦士とか王子様みたいな感じだったけど、そうしない。
 だから、カッパに変身は社会的にかっこいい認められた存在ではなくて、逸脱した、妖怪だけどかっこよくもないちょっと間抜けっぽいアレ。

 と、第一皿の感想で書いたとおり、社会に認められるという方向でもない気がするんだよなあ。矢逆家と陣内家の家族の心配は描かれていたけど。どこらへんまでリーチを広げるかだよなあ・・・。


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 って、毎回書いてるけど、くれる人は複数回くれるけど、くれない人は全然くれないので、適当でいいです!



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