玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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#Gレコ感想 「宇宙からの遺産」、殺人考察を超えた!

 えっと、私はオンエア中にGのレコンギスタの全話感想を書いたし、オンエア後にロフトプラスワン・ウエストでトミノアニメブロガーナイトという狂ったトークイベントでGレコを総括して、それを元に4年位かけて(劇場版第一部の公開前日に最終回について)ベルリ・ゼナムの戦闘を中心に分析した「ベルリの殺人考察」という感想コラムをブログに書いていた。


nuryouguda.hatenablog.com


 毎話3万文字程度書いていたので、自分でも映画に合わせて読み返すのがものすごくだるい。


 かいつまんでいうと、主人公のベルリ・ゼナム君は天才だし飛び級生だし世界中のエネルギー配給を担うキャピタル・タワーの運行長官の養子だし、現代っ子で生まれたときから優等生で自分は大人と違って何でもそれなりにうまくこなしてそこそこ幸せになれると思っていて、専門学校の授業も自分には低レベルで退屈だと思っていて、

 宇宙海賊との戦いのあとも殺人について超上から目線で説教するような「僕は何でもうまくできる」と思っていた少年ですが。


 まあ、そんな傲慢を持っている少年に富野由悠季が容赦をするわけもなく、毎回望まない殺人や戦闘やタブー破りをやってしまって、それでも自分が悪人だと思いたくなくて、自分は正しいことをやるんだって思って戦って、そのたびにストレスと罪悪感を溜めていって、最終局面では「最強のマシンに載っている僕が戦争のもとになるものを排除して、世界を平和にするんだ!」と、ものすごく気負って激闘に身を投じた結果、
「ラスボスの一番悪いやつだと思っていた敵は、単に自分のことが嫌いだった学校の先輩だった。僕は何年も同じ学校に通っていて仲がいいと思っていた先輩の気持ちのことも全くわからないアホだった。すみません。富士山に登って巡礼の旅に出て自分を見つめ直して第二の人生を始めます」という「出家エンド」だと僕は解釈している。


 さとり世代のあとのスマホ世代みたいな、「自分はバブル世代や氷河期世代の大人とは違ってクレバーに立ち回れる」って思い込んでいた現代っ子のベルリが「俺、世界のためにって戦ってきたけど、隣の人の気持ちもわからないアホでした」って痛感して出家エンドするのが僕のGのレコンギスタの解釈で。
うっせぇわ



 超でかい宇宙船で世界中に威光を示す姉と違って、出奔して地べたを旅して自分を見つめ直す旅に出ざるをえないくらいベルリがストレスと罪悪感を毎回味わうのがGのレコンギスタというアニメだとTV版の頃から思っていて、まあ、それはわかりにくいと言うよりしんどいアニメなのでTV版の人気が出なかったのはそういう面もあるのかと思う。
(僕は二十歳の頃に自分は呪われていると母をたずねて三千里のマルコみたいに思い込んで四国八十八ヶ所野宿巡礼をしたけど神と和解することにも就職も家庭も失敗してグノーシス主義に傾倒したクズなので、そういう気分は多少わかる)



 さて、ここからネタバレ感想考察ですが。


  • 人生リセットが早まった劇場版

 「僕はここから人生はじめます!」という劇場版第三部の予告CMが印象的ですが、本編ではそういうセリフはない。(アイーダさんの「好きになりなさい」もない)


 セリフはないけど、TV版のベルリは最終回に「自分は才能があるしクレバーに生きられるって調子に乗っていたアホだと痛感して、殺人を積み重ねてきたストレスもマックスに達して人生リセット巡礼」に行ったわけですが。
 劇場版第三部、もろにそのまんまのセリフをベルリが叫んでいる。すごいえらい富野監督が僕みたいな木っ端ブロガーに影響されたとは思いたくないが。


 アイーダさんが姉だとわかったあとのベルリの新作シーン、マジで自分の才能とか恋心とか戦闘行為を「僕のやってきたこと全部アホじゃん」と痛感しているので。テレビ版の最終回の反省がこの段階に繰り上がっている。


 ただ、劇場版とTV版の違いと言えば、まあ、機動戦士ZガンダムのTV版と新訳劇場版と同じって言えばそうなんですが、TV版のベルリは「クレバーに振る舞う僕」という自己像を維持するためにあんまり周りに気持ちを吐き出さずに溜め込んでいく傾向があって、劇場版では第二部でケルベス教官と男泣きを共有したり、今回の第三部では恥ずかしい叫びと告白をノレドと共有したり、アイーダさんに認めてもらったり、気持ちを吐き出してストレスを小出しにしていって、そんなに溜めてない。


 まあ、テレビ版と同じくガランデンに無理やり偵察に行ってザックスとは戦ってしまうけど。それはTV版のやけくそとは違って、「急にいい弟になろうとして張り切りすぎた」というふうに僕は思っている。


 まあ、とりあえずだな。僕の殺人考察でGレコはベルリの自己像が「何でもうまくできる僕」から「何もわかってなかった僕」に変わるストレス耐久テストみたいなアニメだと思ってたんですが。
 劇場版第三部で早めにリセットをかけてきた。


 これで今後の第4部(ビーナス・グロゥブ編)と第5部(最終決戦編)の動きが全く読めなくなった!(シロッコ声で)楽しみです。


 細かい指摘をしてもいいけど、一つの記事はあんまり長文にならないほうがアクセスアップする気がしてきたので、一旦切ります。


 トミリンピック期間中は感染対策のためにガチで引きこもるつもりなので、毎日小出しにGレコの記事を書いていこうと思います。
(2週目のイラスト特典がほしいけど、それまでにアンチボディができてたらいいのだが)





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