玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

#輪るピングドラム 劇場版後編はライブだった

 ぶっちゃけ、2時間20分は長い。


 そして、映画としてはかなり変な構成だった。好きだけどね?
 何が変かっていうのを端的な具体例で言うと、輪るピングドラムのテレビ版でも印象的だった駅の表示みたいな「回想」のインサートがどんどん後半で増える。しかも、「回想」の場面の中で「回想」が入ったり、もう「回想」で誰の回想なのかどの場面の回想なのかの説明が入ってなかったりして、ちょっと変な感じだった。


 あと、劇場版の前編は本当にまあ、音楽的な映画で生存戦略クリスタルワールドに入るバンクシーンの「ROCK OVER JAPAN」とか終盤の「Dear Future」とかエンディングテーマの「ノルニル」を映画館の音響で聞くのが気持ちいい映画だったんだけど。


 劇場版後編は、あんまり音楽的快感が少ない。まあ、もちろんエンディングでの畳みかけは素晴らしかったんだけど。トリプルHの劇中歌もほぼほぼBGM的に流れていて、あんまり「ROCK OVER JAPAN」ほど音楽的に盛り上がる感じはなかった。さすがに乗り換え前の世界と劇場版のクライマックスが同時に盛り上がるところの「HEROS~英雄たち 運命の乗り換え」はすごいアガったんだけど。


 でも、じゃあ、前編に比べて音楽的快感が薄く、かったるく長い退屈な総集編映画だったのかって言うと、まあ、そういうわけでもない。


 個人差もあると思うんだけど。


 なんか、こういうクッソ長いんだけど好きなものを延々と次から次へと見せられる感じって何だろうって思ったら、近いものは、アイドルマスターのライブだと思った。
 最近のアイマスのライブ、4、5時間は平気で休憩なしでぶっ続けでやることが多くなった。(まあ、曲目も演者も多いので舞台に出てない人は休憩してるんだけど、客席の人はトイレとか我慢している)


 そういうわけで、アイマスのライブも長いんだけど、好きな歌が流れると楽しい。Gのレコンギスタとか輪るピングドラムも総集編アニメなので、まあ、新作カットも多いんだけど、基本的に話は見たことがあるやつじゃん。


 見たことあるし分かってるけど、好きなので長い時間見せられると楽しいし、好きなものが大画面で大音量で流れるとうれしくて泣く。


 まあ、僕はあんまりライブとか行かないんだけど。リアルライブに行ったことがあるのは学生時代にクッソ暇だった時によく知らない人が出てるライブハウスに何となく行ったとか福山芳樹さんとかで、アイマスはチケット争奪戦がきついので基本的にライブビューイングか公式YouTube配信かDVDで見る。
 あ、クラシックのコンサートは脳内妹とのデートで行くか。クラシックは格調が高い割にチケットが取りやすいしあんまり疲れないし。


 いや、僕の音楽生活は別にどうでもいいんだけど。何が言いたいのかと言うと、この「輪るピングドラム 劇場版 後編 僕は君を愛してる」ってライブみたいな映画だなーって思った。ってこと。


 映画って言うと、割とシーンがシームレスにつながるのがいい、という演出方針のまとめ方をされることが多いと思うんだけど。このアニメってもともと30分番組を半年やったテレビシリーズの総集編で、しかも「回想」とか「図書館」のギミックを使っていて、割とシーンごとにバラバラだったりする。


 っていうか、劇場版前編からはっきりとキャラクターごとにチャプター番号が振られていて「この場面の主題はこれで、ここまで」みたいに「区切り」がある映画。


 キャラクターごとのチャプターもあるし、「回想」とか挿入歌とか音楽での区切りもあり、「荻野目苹果を追え」とか「色欲のカサノバ」「マタニティのM」とか謎のテロップ芸もある。
 んで、後編ではテレビ版の名言とかサブタイトルがテロップで挿入されてる。なので、テレビ版の話数の区切りも意識されている。そのテロップの入れ方も割と毎回、視覚的演出の工夫してるし。


 まあ、よっぽどつなぎっぱなしのオペラ演劇ミュージカルでない限り、たいていの音楽ライブも曲と曲の区切りはある。ライブでは曲と曲は区切られているけど、その順番とかつなげ方によってエモさが発生したりする。曲のアレンジとか新しいメンバー(今回だとプリンチュペンギン)とかでもエモさが出る。荻野目桃果の新衣装とかでも。

劇場版「RE:cycle of the PENGUINDRUM」MUSIC COLLECTION
(サントラも買いました。新しいトリプルHの歌も収録)


 んで、劇場版前編は結構挿入歌とかの占める割合が多くて音楽的に楽しめた映画だったけど、後編は「歌」ではなく「テレビ版の各話」も「曲目」として扱っていいんじゃないの?みたいな、ほら、モーツァルトとかベートーヴェンもオペラのお話のためのアリア歌唱曲のフレーズを使って変奏曲にまとめ直したりしてたわけで。そんな感じ。白浪五人男とか。
 ライブ的な映画なんだけど、必ずしも「歌」や「楽曲」だけを曲目の区切りにせず、「名シーン」もライブの曲の一つとして扱ってもいいんじゃないか、みたいなそういう珍しい演出の方向性があると思った。まあ、珍しい作り方ではあるんだけど。そもそも10周年に何となく記念イベントをやろうっていう話から膨らんでクラウドファンディングで新作映画になったという妙な映画なので。そこは普通の映画と同じような気分で見ない方がいいと思う。


 そういうわけで、長い映画だしシーンごとにバラバラな質感だったりして、これが苦手な人もいるだろうなって感じだったんだけど。僕としては「好きなバンドが10年ぶりに昔の色んな曲を演奏するライブで、昔の曲にもたまに新しいアレンジが入って、ラストアンコールでは10年前とは違った進化系のメッセージを出してくれた」みたいな。


「回想」とか「乗り換え」とかの細かいテロップ芸も、なんかDJがレコードをキュキュッとするアレみたいな感じに思えた。実際テレビ版とのシーンの入れ替えもDJが曲のつなぎ方を即興で変える感じに似てる感覚だった気がするし。


 まあ、そういう感じ。


 逆にボンソワール幾原としての音楽活動の帝子ボンボンではカバー曲の並びで、戦う決意を決める乙女のストーリーを表現しているし。幾原邦彦監督は自覚的だと思う。

tower.jp


 だから、映画館でライブ感覚で見るのもいいけど、ライブDVDで好きな曲だけ繰り返し見るような感じで、このアニメの円盤をチャプターごとに区切って好きなシーンやクライマックスだけ何回も見るのも楽しみ方の一つかもなって。長いし。劇場公開された初日に見て、もう円盤を買うことを考えているのも気が早いんですが。


 少女革命ウテナでも好きなキャラクターの決闘回ばっかり繰り返し見てる人はいるでしょ。そんな感じ。


 だよね?


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↑グダちん用


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