ちょっと体調が悪いので箇条書き。
物語では思いの強さが感動を呼ぶ
思いの強さは段取りによって補強されるというアプローチと、演出の勢いで強化するというアプローチがある。
先日のMAGネットで「今年下半期最大のヒット作輪るピングドラム」という特集があった。ということは、つまり、上半期はまどか☆マギカだということだろう。ガンダムUCとか不定期や通年の作品は省いてるっぽいし。
- 段取り主義の魔まマ
魔法少女まどか☆マギカは非常に段取り臭い話で、僕には不評だったけど、人気はあった。(イヌカレー時空は怪獣バトルは僕でも面白かった。)
主人公の鹿目まどかが魔法少女に成る思いの強さを視聴者が納得するのは、最終回はそれまでの他の魔法少女という段取りがあったからだし、まどかの対になるヒロインの暁美ほむらが最後の最後までまどかと一緒にいたのは、10話のメガほむループという段取りで補強されたからだ。
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- 段取りを解体するエネルギーの輪るピングドラム。
高倉兄妹は妹だから陽毬が大事なんだよ!(初期段取り)
↓
高倉兄妹は本当の妹じゃなかったけど、それでも陽毬が大事なんだよ!
(段取りが破壊されても思いの強さが残る事で思いの強さを印象付けている)
他にも、ピングドラムやペンギン帽子とは何か?という事をはぐらかし続けたり、「バンクシーンというからには毎回陽毬がプリンセス・オブ・ザ・クリスタルに変身するんだろう」という段取り予想を放棄していたり、予想を裏切りまくり。多蕗が妙に凝った罠から陽毬を助けた所はほんの一瞬で描写し終わったし。
ゆりの体の傷も見えそうで見えないし。陽毬の本当の母親は重大な事を陽毬にしたけど、彼女は全く映らないし。
段取りよりも、段取り無しでも成立する思いの強さがあるという事を主張している。
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上手い事対照的だなー。
ただ、どちらも「段取りの積み上げ」や「段取りの解体」それ自体を「面白い」とか「愛らしい」という風に美しく演出しているのが、良い所。
やっぱりマミさんはマミさんだし、さやかちゃんは本当に馬鹿だし、ほむほむはほむほむだし、
陽毬はかわいいし、晶苹も晶陽も冠晶も冠陽も山晶も夏芽真砂子も女優も多蕗の関係性も「愛の話」なんだよ!
そこら辺は大事。
あと、境界線上のホライゾンは「好きな女の子を助けに行く」「学生たちが若い力を燃やす」っていうだけの話を、超能力バトルや台詞の応酬で、延々と段取りで引き延ばしている。でも、段取り自体が面白いビジュアルになっている。美少女とかアクションとかメカとか、あとインドとか。
境界線上のホライゾンは実に段取りしかないアニメなんだけど、段取りにどういう方便を持ちだすか、って言うアクロバティックなアイディアが次々に開陳されるのが楽しい。
ホライゾンの「歴史をなぞる」っていうのが、既に段取り主義だと開き直ってるわけだしなあ。
その中でちょっと渋い台詞や泣ける話があって、良いよね。
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他のアニメも段取りをいかに描くかと、段取り自体をどう面白く見せるかという命題はとても大事だと思うので、考えて見たら面白いと思う。でも、全部を明文化して批評するのはしんどいし、風邪が1週間くらい治らないので、この3作品についてだけ書いて、寝ます。
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