玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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新機動戦記ガンダムW32死神とゼロの対決

 宇宙に留まっていたデュオは、ガンダムデスサイズヘルを完成させるため、OZの輸送船を襲撃していた。それは同時に、モビルドール・ビルゴ製作を妨害するための行動でもあった。そのころ、OZのトラント特尉は、ウイングガンダムゼロに組み込まれている"ゼロ・システム"に深い興味を示す。そしてツバロフに報告もせず、試験をくりかえしていた。より優秀なパイロットを搭乗させ、ゼロ・システムのデータの収拾を試みるトラント特尉は、コロニーを楯にしてデュオにシステム解明の協力を脅迫する。しかたなく従いゼロ・システムを体験するデュオ。彼は、ライフルでヒルデを巻き添えにコロニーを爆破するという幻影を見せつけられ、恐怖するのであった。トラントの暴走に感づいたツバロフは、OZのMS部隊を派遣し、その実験を中止させようとする。しかしトラント特佐は、デュオをおろしてウイングガンダムゼロに搭乗する。ゼロ・システムに魅入られたトラントは殺戮を繰り返すのだった。

なんか、ガンダムWは批判的な目で見てしまうなあ・・・。僕はやっぱりホモじゃないのか。美形少年には興味が無いのか。萌えない。
釘宮少年なら萌えるんだが。
物語を盛り上げるかどうかと言う目でしか見れない。
だが、物語は破綻している。
テンションが上がらんなあ。
とりあえず、ニュータイプは宇宙に出たら無重力とか真空が体に作用するという身体性なのだが、ゼロシステムは機械なので気持悪い。
あと、マイナスイメージを見て混乱している間にいつのまにか敵をやっつけるマシーンに成っていると言うのは、危険性が大きいし効率も悪い気がするんだが。通信もしにくそうだし。
やっぱり、女子供向けだからバカにされてる?
スタッフがゼロシステムとか未来を見るというものを本気で考えてない気がする。
なんとなく機械は怖いねーという雰囲気さえ見せておけばオッケーと言うレベル。


それはなんか敵キャラの造形にも現れていて、こんなやついねーよ。
今回の敵はozの技術士官でたった一人でゼロシステムの調査をして(すでにこの時点で組織人としておかしいよな)、潜伏しているデュオの居所を全く調べないで突き止めて、独断でコロニーを破壊するぞとデュオを脅したり、調査のためにとても高価なモビルドールを独断で壊して・・・とかなんとかいろいろおかしい。
ゼロシステムという精神を操る機械に飲み込まれたっぽい描写もあるんだが、最初の冷静っぽいところから既に色々おかしいぞ。
何がおかしいのかと言うと、この人はozという軍事組織の人でイチオー公務員みたいな人なんですよね?
そんで、まあ、出世欲に駆られて暴走するって言うのは無いわけではないけど、独断の判断でコロニーを破壊してもいいんダー!とか、そこまで簡単に暴走するなよ。もうちょっと常識というか、「こんな事をしたら家族はどう思うだろうか?」「組織の中で勝手にやりすぎると怒られるからもっと地味にやろう」的なしがらみとか人間らしさってないわけ?
コイツは別にギレン・ザビレベルの巨悪でもないのになあ。




えっと、直感的に思ったのは、「ガンダム」というリアリティのある人間ドラマの世界観に存在する人間としての個性と「スーパーロボット」の悪役的なキャラの間でどっちつかずになってるんじゃないだろうか?と言う事。
ここらはガンダムSEEDでも同様のもどかしさがあったなあ。
人間ドラマ「ガンダム」の登場人物だから、出世欲が行動原理になってるんだけど、「スーパーロボット」の悪役でもあるから勝手に悪い事をしまくるし人の命も軽いし超能力っぽくデュオの居所も分かってしまう。
で、視聴者としてはそこに世界観の混乱を見て困ってしまいました。
支離滅裂です。
そこらへんに、作り手はどれだけ自覚的なんでしょうか?何となく作品を納品する事に捕われて世界観に対する目的意識が散漫に成っているよーな?


安彦良和がこないだ「ガンダムのテーマは戦争でしょうって皆にいわれるけど、戦争なんてくだらないゼ!俺や富野は人間が書きたかったんだぜ!オレのアニメを見ろ!レッツゴーつきぬけようぜ♪」ってゆってた。
いや、こんなに熱気バサラっぽくはなかったけど。


とゆーわけで、
http://randal.blog91.fc2.com/blog-entry-148.html
http://randal.blog91.fc2.com/blog-entry-147.html
を読むと、
ガンダムで「戦争」を描くぞ!という風にテーマ先行になるとツマンネーなーと思う。
テーマは在ってもいいけど、それは土台にしか過ぎんので、グフが乗っていないといけない。

水島
武器があるから、人はそれを利用して人殺しをしてしまうわけで、ならば、武器をなくして、最終的には対話で解決させたい。


水島
結局、人って、どこまでも争いを好む生き物なんです。それがわかったうえで、ちゃんと対話をして、理解を深めること。個人にとって大切な文化や信仰を否定することなく、理解できないことがあることを理解して、協調性を持つこと。お互いの違いを踏まえたうえで、コミュニケーションをとって、仲良くしていくこと。そういう普遍的なメッセージを、「00」では描きたいんです。まあ、そこまで行き着かない可能性もあるけど(笑)。

というのは、ガンダムWと同じで論理で考えすぎてて不安だ。
レ・ミゼラブルを見てて革命側を応援する気分だったらやっぱり武器があってほしいもんなあ。武器が無くても困ったら戦うよー。


僕は争いを好まないけどなあ。別に殺してまで手に入れたいほどの物ってないし。僕が生きるために人を殺すのも、人が生きるために僕を殺すのも客観的には同じだしなあ。
まあ、日本に生まれたってだけで間接的に田舎の人を殺すのに荷担させられてるって言うのは反省しないといけないかもしんないけどー。

水島
どんな時代でも、たった一人の野心家のせいで世界が大きく変わることもあるし、偶然だって大きく作用しますよね。そういう歴史的な事象も、ドラマチックに取り入れたいんです。


水島
いや、「ガンダム」ですから、なるべくガンダムを出そうと思っています。こないだ十何話のシナリオ会議で初めて、「この回はガンダムじゃなくてドラマにスポットを当てて」と言ったぐらいです。僕はもともとキャラクターを通して世界を描くのが好きなので、意識してそうしてます。

ここらへんは活気のあるフィルムになりそうなので良いかなーと思う。


ガンダムウィングの話に戻すと、敵の顔は単体のキャラクターとしてはよく描けてるけど、コイツと同じような顔のozは前にもいたので区別がつかない。
絵描きの引出しが少ない?
ゼイガンとかトクワンとか、ファーストガンダムの敵はすごい脇役でも名前と顔が一致するのが凄すぎる。あのころの富野は世界名作劇場だからな。


っていうか、脇役の癖にカミーユみたいに内側からバイザーを割るんじゃない。


ウィングガンダムゼロガンダムデスサイズヘルよりも強いのは分かった。
デュオはゼロシステム適格者ではないんだな。
でも、デスサイズもガンダムなんだからもっと活躍して欲しかった。