玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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構造主義

最近の私は痴水幼稚範の文章講座とか、富野由悠季の映像の原則を読んでいるのです。ちなみに、この本は買ってから4、5ヶ月経ってる。うは。
そう言うわけで最近のわたくしはポスト構造主義なのですよ。ちなみに意味はわかって言ってませんよ。
それをふまえて、
H2を最近読んでおるのですよ。弟が借りてきてるのです。マリ見て萬画3巻はまだ未開封ですよ。
あだち充先生の萬画をちゃんと読むのは初めてです。タッチは本放送で見てたが、もう忘れてしまった。
超感動した。最近こんなにマンガで感動したことはない。
何が感動したかというと、コマ割がうますぎる。
少女萬画や手塚萬画ほど、複雑ではなく、コマ間の距離も一定の少年漫画方式で、シンプルなコマ割だが、非常に躍動感があり読みやすい。
読みやすいというのは、コマの中でどこを見ればいいかが、コマの大きさ、形、モノの配置、モノの動き、目線で示されていて心地好い。
そうそう、目線の流れも自然です。実際の演技としては違うのかもしれないというか、GAINAXのアニメのモニター中の人物同士が目線を合わせるというような感じのソレを隣り合うコマでやったりとか。
ちょいメタかな。よく作者が出るし。まーそれはそれとして。
そんな感じで構成されてるんですごくスムーズに読めるわけだ。野球の動きがよく分かるです。
萬画を読むときの視線の動きを誘導して野球観戦時の観客の眼球運動に近い物をさせているんだローか?
日常シーンは野球シーンで多用される斜めカットのコマ割が全くなく、パネル型オンリーというのもテンポをつけられてて良い。
しかし、パネル型でもキャラの配置が計算され尽くしていて単に簡単だという事はない。繰り返して同じような配置の絵とかコマを書いたりとか、段階ズームアップとかで見せる。
(あーなんかこういう文章を書くのはもどかしいが、読めば分かると思う。読めばわかることをあえて書く)
んで、コマ割に凝りだすと変に複雑で読みにくくなるんだが、あだち先生のは1P単位、というか見開き全体で調和しているのですごいなあ、と。
流石ベテランだ、と匠の技を感じる。ただ、コマ割の種類自体はそんなに多くないので、一気読みしてると「またこのパターンかよ」とも思っちゃったりするんだが。もともと週刊連載だからね。読者にストレスをかけないで読ませる。パターン、つまり型にはめるという事もまた能や狂言に通じる匠の技っぽくてよい。パターンといっても、一つ一つのコマが考え抜かれて微調整されている所もまた巧み。
ま、たまに意図がわからない微妙なのも在るが、それは私のクンフーが足りないせいかもしれん。
いやはや、あだち充萬画をなめていたなあ。あだち充氏はアニメしかしらんかったので似たような絵と白い背景の人だと思ってたんだがね。
コマ割の人だからかー。
安彦良和のコマ割もうまいなあと思っていましたが。あだち充のコマ割はそれ以上に感動しました。
さんざん既出かもしれませんが、今の俺はあだちコマ割に感動しているので書きました。