玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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伝説巨神イデオン17

まー、岡田斗司夫が「イデオンを見てないトミノ信者ってどうなのさ?」というが、僕はまだ覚醒したばかりなのだから。
それはそれとしても、見たら面白いので、見る。家人が借りてきて只だし。まあ、ライディーンから順番に見たいんだが。それはそれ。
教養とか、オタクヒエラルキーなどはしるか。
というか、僕は富野ゾンビなので、富野をエンジンにしないとうごかん。
まー、ブログは微妙かもしれないけど。
たしかに、イデオンのブログを書くと時間を消耗する。
が、イデオンを見てると、毎回爆笑するくらい面白い。


第17話 激闘・猿人の星
脚本 渡辺由自  絵コンテ 斧谷稔  演出 関田修  作画監督 湖川友謙 制作進行 今西隆志
人に歴史あり
0083のシーマが何かにつけて「ったく、、」というのはなんとなく演出らしいと聞いたのだが。
フォルモッサ・シェリルが髪を書き上げる時の基準って言うのは、どうなのかな?
嘘をつくときとか、信じてない正論を言う時とか、ストレスのある時っぽいけど、確証はない。
キャラ付け?
でも、萌えキャラでもない訳だしー。神経質と言うサインですかね。うーん。タイミングか?
とかいいながら、その仕草自体は嫌いじゃない。髪質がパラッとしてて。ピンクかよ。


あらすじ
http://www.sepia.dti.ne.jp/stillness/ideon/story/television17.html


みどころ
独房(っていうか、檻)の前に新人パイロットによるイデオンの訓練振りや戦闘を映すテレビを置いて、謹慎中のコスモとカーシャが戦闘を忘れたりしないようにするベスという上司はなかなかの策士。
「自分の方が上手くできる」とか、戦闘に対する欲求不満を植え付け、見捨てられ不安を煽るのだ。
そんで、パン一個とコップ一杯の水を与え、食欲を揺さぶり、カララが「期待するからお仕置きするのよ」とか言う。ベスが言わせたとも思わんが。


バッフ・クランも幕藩体制、と言うような大きなものと言うよりは、今の所は会社っぽくみえる。
創業者一族のドバ家と、それを取り巻くサラリーマンのサムライと、その下の非正規労働者とか。
創業者の次女に惹かれたりとか。部下の手柄を横取りしようとしたりとか。単身赴任とか。


そこら辺が、やっぱり、イデオンは軍隊と言うよりは企業経営の縮図っぽい。笑える、と書いたのは、言葉の綾ですが。すみません。
うーん。
最近、安田朗氏が

10. Posted by あきまん 2008年03月03日 03:52
戦争を知らないはずの監督さんが戦争を知らない子供たちへメッセージを伝えているというのなら
それはとても滑稽と云わざるを得ないです
戦争を知らないから戦争ごっこを描いて
背伸びをしている
それがガンダムというもののの正体ですよ
とはいえ背伸び盛りのお客さんが
戦争を知らない制作者が賢明に想像力を駆使して構築した
ガンダムという架空世界の深刻な状況に感情移入して
自分なりに真剣に戦争のことを考えたりする
きっかけになったりはするかもしれませんね
ボクは強いメッセージ性のある作品がとても嫌いなことがおおいので
00にはそうであって欲しくないなー
11. Posted by あきまん 2008年03月03日 04:04
戦争は知らなくても
高ストレスの中で目的を持ったそれぞれのキャラクター達が
どのようにぶつかり合い
葛藤が生まれていくか
そういうのは描けると思うし
それには普遍性がある
でも
「本当の戦争とはこういうモノだ」
というのがメッセージだとしたら
それは「うそ」に他ならないと思いますよ
ガンダムは嘘の世界だけど
メッセージが嘘だなんて悲しすぎる

http://blog.livedoor.jp/akiman7/archives/51467219.html#comments
って、仰ってて、イデオンは、軍隊というものの実感は分からんけど、軍隊に近いような企業とか組織とか役所を取っ掛かりとして、それらの中の人たちが命がけの状況になった場合に、どうなるか?
と言う事をシミュレーションして描いている気がする。
富野は従軍体験はないけど、CM製作会社で一般社会を観察する機会があったっぽいし、かなりの読書家だからなあ。いろんな実体験が生きてるんだろう。
そー言う訳で、かなり他人事とは思えないし、他人事と思わせないと売れるので、グッジョブだ。
まー、ホラー映画とか、他人事ゆえの面白さもあるジャンルもあるらしいが。
でも、スクイズって女性ファンも多いというような事を聞いたりもする。いや、スクイズにはイデオンは出てこないけど。
結局は身体感覚なんだよなー。
戦争の真実!とかいって、情報を教えられてもテーマにはならん。知らない世界の鉄砲の口径をどのように実感したらいいんでしょうか?フェティシズムじゃないですか。そんなもので殺されてたまるか。
というわけで、僕は結構ミリタリーオタクを嫌っている所があったんですけど。軍事知識を事実として認識出来ている人は、案外好ましいな、と最近思うところも在る。
事実は生活に連結できるからな。


どうでもいいけど、戦後生まれの団塊の世代が戦中の歴史に拘ったり、団塊の世代ジュニアが近隣国を敵視するのは、幼児期に戦争や冷戦に影響を受けていた割りに、それに参加できなかったと言う幼児的不能感に大人になってから復讐しているのかもしれない。
自分が成した事でもないのに、自分に影響しているから、自分が行動しなければとか思ってしまう。
トミーノも「人間の基本は9歳までの、当時は解決方法が見えなかった欲求で、それからは逃れられない。それが何だったか思いだせ」って言ってる。
僕は小学4年生の9歳くらいまで、よく転校したり、親の仕事が変わったり、早生まれの上に小型で運動が出来なかったと言うことが欲求にあるのかもな。萬画はずっと書いてた。脳内恋愛はすでにしていた。SDガンダム世代だった。F91は見た。
僕はそう言うものからもっと自由になりたいのに!過去に決められたことではなく、現在の事象に適応できるニュータイプになりたいのに!
しかし、悟りたい、と言う事も執着なのだ。嗚呼。
妹「それで、毎日吐いてるの?それは自由じゃないんじゃない?」
病気だよ。わかってる!


富野アニメを見たら、信仰告白みたいにいらん事ばっかり書いてしまうな。



カーシャが隣り合った独房、と言うか檻の中で顔の見えないコスモに身の上を語るのは、COWBOY BEBOP 天国の扉のレビューの地下牢のシーンみたい。
http://homepage1.nifty.com/44DA/cowboy.htm
ただし、コスモは同じアフロでもスパイクと違って、女の話は聞いてくれません。一生懸命ナイフで穴を掘る。
カーシャもブチ切れですよ。ロマンチックにならねーなー!
つーか、カーシャが厳しい星で両親から話されて訓練されたとか言う話は後付けっぽいですねー。最初の方で、「軽飛行機しかやったことがないわ!」とか言ってた。
いや、未来の軽飛行機だからすごいのかもしれんが。


ロボットに乗って敵を殺すに行くのに、コスモはすぐに行くのだけど、カーシャがごねるのは、男の子と女の子の社会的な承認の受け入れ方の違いか?とも思ったり。
「自分を守るのを人任せにするのは嫌、人の言いなりになるのはもっと嫌よ!」
エヴァのアスカっぽいけど、ちょっと違いますねー。アスカは人に頼まれて自分の能力を誇示したがってたし。頼まれて、言いなりになるのはいや!とはアスカは言わない。
カーシャは人に認められるよりは自分を認めたいのだろーか?
イデオンエヴァよりもなんか死に易そうというだけかもしれんが。
ラストにコスモに「どうして乗る気になったんだ?」と聞かれて、「さっさとすませてしまいたかったのよ」っていうのがかわいい。


っていうか、子ども以外の奴も訓練しろ。
まあ、子どもが乗ったときの脳波とイデオンのパワーの相関関係のデータが出てきてしまったが。
こういう風に理由付けされて子どもが乗ってしまうのは辛いねえ。
池原しげと先生の萬画イデオンだったら、しょっぱなから「大人が動かせないんなら、俺たち子どもに任せてみたらどうだい?」というマンガ展開。


ちょっと考えたが、子どもの方がパワーが出るというのは、戦闘行為の自己目的化が純粋だからっぽいなーって。
大人だと、戦闘目的が出世のため家族のため国のため大義のため、何かのために戦うと言う理由付けの段階が在るんだが、子どもの場合は戦闘に勝つことそのものが目的化してるっぽく見える。
子ども兵士の本は読みたくて読んでないが、イデオンはそんな感じに見える。
おそらく、子どもは自我が確立していないから、道具とか勝敗をダイレクトにわが事として感じるのだろう。
そして、登場人物の中で一番世界と個我が未分化の赤ん坊がイデのエネルギーを左右していると言う・・・。ものすごく考えられて作っているようにも、子どもがロボットに乗る状況を作っているうちに偶然そう言う構造になったようにも見える。
まあ、とりあえず、すごい。
「子どもはみんなニュータイプ!」よりはまだマシかと。


戦闘描写的には、ギジェがロゴ・ダウで見つけた「謎の粒子」(って、自分で言うなよ、名付けろよ。)を使うと、なんか知らんけど、合体中のイデオンバリアーが破られて、ドッキング崩しをされる。
禁断の、合体中攻撃です。
うわあ。お約束を破壊するなよー。まだ1981年だろ!勇者シリーズがかわいそう。
で、合体できないから困った!
とおもったら、
敵に曳航されているBメカにカーシャがそのまま突撃して合体!
うげえ!ゲッターかよ。死線上の戦いだなあ。
合体したと同時に頭と腕のないイデオンの足からミサイルを発射して、自分をつかんでいた重機動メカを爆殺。機械は機械だ!という主張が凄すぎる。
それでいて、畸形的な人型でもあるので、気持ち悪い。イノセンスより数倍気持ち悪い。100メートルだし。
トミーノは「イデオン・ガンまでは殴るだけのアクションしか出来なくって、人気が出なかった」っていうけど、いやー。
どうなんだ?
イデオンでは今まで見たことのない殺陣が次々と出てきて、ビックリしまくりなんですが。
1981年って!
今回の絵コンテは富野だしなあ。