玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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魍魎の匣

京極夏彦はどすこいと巷説百物語を読んだ。巷説百物語のアニメはラスト以外は面白かった。
京極堂シリーズはゲゲゲの鬼太郎4期しか知らない(笑)
実質、初京極堂ですね。
実相寺昭雄姑獲鳥の夏の方が見たかったのだが、いろいろと調整がつかなかったので見なかった。
まあ、キャラクター自体は夢使いに出てきたので知っていますけど。たしか、榎木津礼二郎はボタンを押すと「僕は神だ」と叫ぶんだよな。
だいたいそんな感じです。
映画は長く因果が絡んだ原作をエンターティンメント娯楽映画に上手くまとめていたと思う。
その分、作中人物内的必然性因果関係感情帰結物語が見えにくかったが、そこら辺は文字情報の小説を読めばよいということで、映画は絵作りと役者の芸を楽しめればよろしかろう。
と、いうわけで
映像的には癖もなく、さらっと見られる娯楽作だったのかなー。まー、グロテスク趣味な原作が残っているので、どっちつかずな所も在りましたが。
出ている人が皆上手くてよかったです。
田中麗奈の映画は初めて見たと思う。パーツ自体はそれほど美人ではないが、かわいい雰囲気でよかったですね。うまいなあ。
というか、やはり、妹というものはとても良いものです。
ただ、中禅寺兄妹はうちの兄妹と違って、あまりべたべたせず自立しつつも仲のよい、適度な距離感が小気味よかった。中禅寺敦子は中禅寺秋彦と違うグループに入ったし。
まあ、京極堂は妻帯しているからなあ。大人です。
というか、兄妹と見れば近親相姦と思う僕もどうかしてるんだ。


永瀬正敏は病気降板らしい。


宮迫博之木場修太郎が一番狂気に駆られているように見えたが、お咎めなしだったので、怖かった。


京極夏彦が作った京極堂のアドリブがおもしろかった。
京極堂のすごさが、脚本やストーリーの中で必然的に見えてこず、京極堂ではなく堤真一が凄いんだ、という風に見えてしまった。まあ、京極堂の能力はわかりにくいし、映画でホイホイ呪文を唱えたらたたりがあるんで、まがい物にならざるを得ないのだが。


阿部寛の榎木津はそれほど便利ではない、神ではない。


原作は映画というよりもダラダラしたアニメっぽいエピソードの積み重ねのつくりだと思うので、ダラダラしてると思った。つまり、ここで次回予告だよなー、ここでエンディングテーマがほしいな、って感じ。テレビ映画で流すと長すぎるんだが。


勝手に改蔵では境界線として示された黒木瞳だが、今回は母なのかヒロインなのか、25歳の僕には判りかねた。つまり老け・・・。


魍魎の箱はサイバネティックス・オーガニゼーションというのはおもしろかったけど、あのデザインは映画人の作為的で機能性が無いのでボクの好みではない。
美術はウルトラセブンの人らしいが。
ラストカットは綺麗だったが、意味はつたわってこなかった。
まあ、イデオンほど考え込む内容ではない、というか大衆映画にしてるんだよなー。


パンフレットを読むと、古典映画からの引用が多かったらしく、そういう作り方は創作としてどうなのよ?と思う。が、見てるときは気に成らないくらいアクがない絵だったので、まあいいか。ストレスなく見れた。
作り手が考えていても、それが主張しないというのは良いことだと思う。



それにしても肩が凝りすぎて痛いので寝ます。