玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

当サイトはGoogleアドセンス、グーグルアナリティクス、Amazonアソシエイトを利用しています

キャシャーン Sins CASSHERN Sins キャシャーンSins第14話「真実は闇を照らし」

脚本:上代務 絵コンテ:宮下新平 演出:伊藤達文 作画監督:伊藤達文
最近、だるいので心理学の本を読んだら、抑圧された怒りが体を縛っていると言う事だったので、怒りを行動に消化しようとしたら、体に力が入ったけど人を殺しそうに成ったので、やめたら、また体に力が入らなく成った感じ。キャシャーンは強いなあ。
こんにちは。
最近、Vガンダムとか碇ユイとかオーバーデビルとか篤姫とかを見て、自分の意思で戦おうとする男(少年)と、他人の責任で戦わせようとする女(母親)という構図に敏感な俺。
今回のキャシャーンもそんな感じ。
女子

  • レダ

何かの目的のために軍団を作ったが、それはディオの力だ、とディオを持ち上げて、名義人はディオにしようとする。責任は取らない。
でも、ディオは本音では自分の力ではなく、軍団を作ったのはレダだとわかっているからイライラ。
レダは「”私が”あなたを選んだのよ」という。それは甘美な母の囁き、肯定感だが、同時に「あなたを選んだ”私”」に隷属しろと言うこと。
結果、ディオは「キャシャーンを倒して頂点に立たなければ、俺はダメだ」と、心がグズグズに。
男は与えられるだけではダメなんだ。自分で掴まなければ自分が生きた気がしないのだ。それは遺伝的揺らぎをもたらすために作られ、競い、旅をして、経験を積み上げるように作られた男の本能。
それは遺伝子を保存する女にはわからない事かもしれんが。レダはそれも利用してる?
また、レダはリューズやルナという他の女は徹底的に排除したがるぞ。アテナは二人も要らない。

  • リューズ

妹キャラなので、女と言うよりは未だ少女か?ボーイッシュでもある。
地味に強くなってきて、軍団ロボはボコボコにできるけどキャシャーン・タイプにはかなわないようで、そこらへんが車田ヒロインっぽい?
彼女もルナ生存の噂か、キャシャーンとの経験からか、復讐よりも守る事にシフトしたか?それも母性か?

  • リンゴ

キャシャーンは悪くない」という本質を突く子供は聖母的でも在るのか?でも、性能的には所詮幼女タイプ。
キャシャーンたちを半ば捨てたようなオージが彼女だけに入れ込むのは?ロボットっぽいが。
ロボットというのは、属性を人形浄瑠璃的に浮き立たせる。

  • ルナ

ついに月と呼ばれる太陽光臨。
まさに聖母。見た目は少女。
ルナ自身の行動はこれから?本物かどうかも謎。
癒しを求めるロボットはマリア主義に依存している事は明白。彼らは激しく滅びが進んでいる。
自らの信念で戦い続け、滅びを跳ね除けているジンとは対照的だ。
母性は救いと同時に自我と命を奪う。
男の信念は躍動する修羅。
どちらを選ぶか?


男子チーム

  • ブライキング・ボス

1世代前の男の中の男。陰から操って自分が一番に成りたがる女とは違うが、自分が頂点だと喧伝するために他の価値観であるルナを殺害させた。
間違った世界を作った張本人。団塊の世代代表。中の人も新造人間キャシャーンと同じだし。
自分の意思の無い平和ボケ世代(?)のキャシャーンにテロを起こさせた癖に全然悪びれない。謝り方を知らん。
むしろ、自分の意思の無い子どもは利用されて当然、利用されたと言う事もお前の決断だ、と言う決断主義
男は自分の意思の有無で責任を押し付ける、と言う悪の側面もあるかもしれない。
だが、今の彼はキャシャーンにもリューズにも殺す価値のないものとして、放って置かれてる立場でもある。
なんか言ってるけど、実際の力は既に無い?
落とし前をキャシャーンにつけろ、と言うが、彼自身の落とし前はどこに行くのだろうか。滅びは進んでいるようだが。

悪の父性に命令されてテロを起こした。オウム世代の子供?
親父と再会して記憶と罪を思い出したっぽい。
戦うことを迷っていたが、ボスやリューズに説教されて、子供がピンチになれば助ける。
超絶の力を「弱き者のために使う」と言う。
同時に「弱き者のために殺されてやる」と言う。
それはキャシャーンの信念か?逃避か?だが、ディオがキャシャーンの言う事を聞かないで人を殺しそうだとわかれば、ぶち殺そうともする。
今回はレダの人質作戦介入で痛み分けに終わったが。
今は折り返し地点なので弱いもののために戦う、というだけではなく、次の段階に行くような気もするが、その時に何を求めるのか。

ところで、こういうアニメって「世界が滅びないようにするにはどうすればいいのか」っていうのがハリウッド的に分かりやすかったんだろうけど。
キャシャーンを見てたら「滅ぶのは当たり前だから、その中でどう生きるかを見る」っていう雰囲気がすごい自然になってきた。
でも、キャシャーンはここへきて「滅びを止めたい」とか言い出しましたよ。どうすんの。

  • ディオ

自分の意志で、自分の力で、生きた証を手にいれようとあがく男の子。ゲイナー・サンガっぽいなー。好き。
キャシャーンに勝ちそうになったらキャシャーンに「殺されてやる」とか言われて、自分で勝利を手に入れることを否定され、負けそうになったらレダに後退させられる。
ストレスが溜まりまくりですね。
まあ、こいつもキャシャーンにやられた傷をそのままにしておいたり、自分のこだわりを貫きつつ、他人を気にしまくりなので。
学校の試験の結果を気にする戦後受験の子供かもしれん。シンジ君っぽい。(キャシャーンは天才タイプ)
個人的に一番気になるキャラかもしれん。
美形。

  • オージ

リンゴ愛。
奇襲したら地味に強い。この人も前の世代で世界を滅ぼした大人なんだが。子どもを守る事で贖罪に変えようとしているんかいな。

ディオの軍団に頼ったり、ルナに頼ったり、町の掟を作ったり、自分ルールの芸術を追及したり、いろいろ出たね。
これも自分の意志と依存って言う構図ですね。
おもしろいなあ。



来週は死神ドゥーンが登場
ガンダムSEEDっぽい横スクロール新エンディングにも登場。(みんな倒れているからイデオンとは違う?)
折り返したので再登場してまとめにかかりはじめるのか。構成キッチリしてんな。
フレンダーはエンディングにいなかった?
ヤッターマンより、キャシャーンの『蒼い影』の音屋吉右衛門世良公則さんも好きだったんだがなあ。新曲も最後の叫びが痛切で好き。