玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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セイラ・マスはかわいそうな妹

この間、
出崎統のGenjiの紫の君はお兄様にないがしろにされても、お兄様が自分への愛に気付くまで追いかけた。
で、シャアもセイラさんをないがしろにして、死ぬ直前に妹への愛に気付くが、セイラさんは兄が隕石を落としても完璧に無視してるし、ブライトに『兄は死ねばいい』とか言う」
と書いた。
シャア・アズナブルは光源氏である - 玖足手帖-アニメ&創作-


で、id:mattuneさんに「幾原曰く、『セイラさんは人間のクズ』。」と言われた。
今回、ガンダムを見返す際に、それに注意した。
すると、セイラさんってすごくブラコンじゃないですか!一年戦争のセイラさんはすごく兄を追いかけてる。
つまり、ファーストガンダムはブラコンの妹が兄を見限るまでの話。

以前、「Zガンダムだけでなく機動戦士ガンダムは現実認知の話だから、アムロの求めたものは手に入らない。それでも求めつづける頑張りが感動できる」と書いたが、
現実認知の繰り返しはファーストガンダムからと - 玖足手帖-アニメ&創作-
セイラさんにとってもそれは同じだったのかも。
セイラさんはずっと兄を追いかけてたからなあ。いじらしい。萌える。
その度に兄に蹴られたり爆撃されたり手切れ金を渡されたり斬り殺されかけたりする。かわいそう過ぎる。
シャアはコードギアスルルーシュ以上に妹に迷惑をかけまくりです。
僕は妹に対してはサディスティックなので興奮しました。
その上、シャア・アズナブルは父の理想を曲解したばかりか、「アムロ君が待っている」とか勝手に彼氏をあてがおうとした。
これでセイラさんはシャアを決定的に見限りました。
ニュータイプ云々以上に、大好きな兄に勝手に「他の男と付き合え」とか言われたら、妹はブチ切れだよな。
で、以後、セイラさんはアムロも捨て、女投資家として一人で成功したのだ。



まあ、セイラさんは兄としてシャアを求めていたわけで、男女の関係になりたかったわけじゃないんだろうな。
だから二人が大人になるなら絶えるしかない関係だというのもわかる。
セイラさんは有能な女性だけど、壊れた家庭の子供時代を取り戻して、兄に子供みたいに甘えたい欲求があったような気がする。男女の愛よりは子供になりたがるというような。
子供時代からずっと気を張って生きてきたから、子供時代の愛が足りなかったんだろう。
ある意味、人格障害になりやすい生活史だ。
実際、兄に対しては衝動的だし。他の男はおだてたり冷たくしたりしてあしらうなど、自己愛や演技性の人格があるかも。
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シャアはララァに安らぎを見出だしたり、ニュータイプによる世界を革命する力に自分の欠落した子供時代やら精神的鬱屈をぶつける。
が、大好きだった兄を好きだと思うことを、戦争の中でやめてしまったアルテイシアは、その後誰かを愛することを覚えるでもなく、一人で生きる。
それはそれで、人の生き方だろうか。
一人ぼっちのアルテイシア、あなたはまだ、疲れているのでしょうか…。


ただ、僕はガチの妹萌なので、やっぱりお兄ちゃんと妹には寄り添い合ってほしいです!

妹にまとわりつかれて眠れないCD

妹にまとわりつかれて眠れないCD


オダギリジョーの「ぼくの妹」をちらっと見てるけど、まー、男女関係にならない兄妹愛をやろうとしてがんばってるよね。
なんか千原ジュニアをスパイスにしてる感じだが。
男女関係にならない兄妹愛は僕にとってはすごく難しそうな感じがするなあ。
人類愛ともまた違うんだよなあ。うーん。描くのが難しい題材だと思う。
蛍の墓はちょっとインセストっぽい。
蛍といえば、北の国からの兄妹関係がリアルな兄妹愛なんだろうかー?うーむ。


セイラさんは、シャアと心中してもいいと思うくらいシャアを愛していたようだが、それを求めても叶わないで他の女が死んでしまった、と言うのがガンダムの現実認知なんだよなあ。

ドラマとしてきれいに定形化することを避けて、オリジナルの話を作ろうとしているのか。