今季の〜サンライズユーチューブチャンネルですが〜。
星方武侠アウトロースターか銀河漂流バイファムかママ4かという追加ラインナップだったけどロボットとか宇宙メカアクションはいずれ見るとして、ママ4は今見ないとちょっと見るきっかけがなさそうなので見ました。
まあ、サンライズのメカアニメ、バンダイチャンネルで大学生時代から20年近く見たいリストを埋められてないので本当に良くない。富野由悠季に偏りすぎて高橋良輔さんのラインが薄すぎる。ガサラキおじさんに劣っている・・・。
まあそれはそれとして富野由悠季監督がオープニングの絵コンテをサイバーフォーミュラと同じく、暇だったので切ったという1992年のママは小学4年生を見ることにしました。月曜日20時更新!
輪るピングドラムとGのレコンギスタの劇場版の考察記事が進んでいないのだが!
読むべき参考資料も山積みなのだが!富野絵コンテを読むのはかなり労力なのだが!
- 機動戦士Vガンダムとプリティー・リズム
富野由悠季の世界展の図録を読んで「ママ4の監督の井内秀治監督も魔神英雄伝ワタルやクラッシュギアをきちんとヒットさせてサンライズの屋台骨を支えた人なんだが?富野由悠季の世界展の図録は富野ageが多すぎて他のスタッフへの言及が少ないのでは?」と若干キレ気味のプリティーリズムのプリズムヤ、いや、プリズムエリートとしてのブログを書いたところ、実は富野由悠季の世界展の企画の人が20年近くのインターネットでの知り合いだったということが発覚して、ちょっと困ったりした。人の縁は不思議なものですね!
(富野由悠季の世界展は5回くらい行ったし富山にも出張したので許してほしい)
まあ、サンライズも複数スタジオがあるし、バンダイナムコフィルムワークス名義になって、ちょっと今は微妙な時期ですが。
しかしですね。ママ4、星雲賞を受賞した名作という知識はあったんですが、僕も当時小学4年生のジャスト世代だったんですが、なんとなく放送圏外に住んでいたので見てなかった。その翌年に機動戦士Vガンダムですが。
機動戦士Vガンダムもママは小学4年生も、主人公の小学4年生のこおろぎさとみさんが子育てをする。おさんどんする。あと、どっちも大型犬が出てくる。便利メカが出てきたり、SF要素もある。
劇伴音楽は機動戦士Vガンダムで交響組曲も作った千住明さんで、オープニング・エンディングの歌の作曲は機動新世紀ガンダムXやリーンの翼(待望のサントラ発売!)の樋口康雄さんで、非常に上品。ていうか、この時点で富野監督はVガンダムの音楽を千住明さんに発注しようとか構想していたのか…。
富野由悠季監督はママは小学4年生のオープニングの絵コンテを切っているので当然その内容を把握しているのだが。こおろぎさとみさんが赤ちゃんの面倒をみるという共通点があるのに、ママは小学4年生を参考にしてお出しされたものが機動戦士Vガンダムなのか…。そうか…。
今週のガンチャンでは機動戦士Vガンダムのギロチン回です!これは190センチ位身長がある黒人女性ゲリラ兵士のマーベットさんが小学六年生か中学1年生くらいの主人公男児に「ギロチン処刑動画配信を見ろ」って強要する、非常にネット社会を予見したジェンダーフリーな回です。ギロチンを実行するのも女性指揮官のファラ・グリフォンですね。ていうか、マーベット・フィンガーハットさん、本当に作中の全部の男性キャラクターより背が高いけど別に白兵戦で強いということもなく、何となく自分より背が低い白人のメガネ男子と結婚して母になるので非常にジェンダーフリーですね!???
シュラク隊も背の高い美女揃いですけど、全員スネに傷を持ってそうな過去を持ってる女戦士でセーラー戦士とはまた違った魅力というか戦士のかがやきがありますね。
- ちゃんとしてる部分とちゃんとしてない部分
機動戦士Vガンダムは監督の富野由悠季監督自身が「見てはいけない」というくらいちゃんとしてないアニメなんですけど。(登場人物も宇宙戦国時代もだいたいみんなちゃんとしてないし、中央政府が崩壊して独立宣言する宗教国家に対して民間ゲリラ同盟が戦争を起こすというオウム真理教事件直前でチェコ・スロバキア紛争当事の時代性で、みんなおかしい)
ママは小学4年生の話に戻ると、小学4年生が子どもを育てる話というあらすじを知っているので、まあ、その主人公の水木なつみちゃんは、さぞかし母性愛に溢れたちゃんとした小学生なのだろうと期待していたが、そんなことはなかったぜ!
冒頭では2007年の時点(放送当時の1992年から15年後)が描かれ、宇宙開発も順調で、明るい未来が描かれている。住んでる家も広くてデカいテレビが置いてあって、裕福そうで、安定感がある。
ネタバレすると未来の自分の子どもが何故かタイムスリップして1992年の小学4年生のなつみのところにくる話なんだが。
現実の21世紀はめっっちゃ不況で25歳の美しい女性が安定した家に住んで子どもを産んでるのはちょっと贅沢、というくらい少子化が進んでいるのですが、まあこの作品が出たのはバブル崩壊の当時か直前くらいなので、まだ未来が明るかった時期。
ヤダモンとかも同時期ですかね。パトレイバー初期OVAはちょっと前か?
で、1992年当時の水木なつみちゃんのご両親はイギリスはロンドンになんかの仕事の都合で家族ごと転勤するというエリート的な家庭で、なつみちゃんご本人もクラスメイトほぼ全員からお別れ会をしてもらって盛大にお土産をもらうくらい慕われているというご立派な女子だ。
最初の方は21世紀の未来も20世紀も順調でちゃんとしてるっぽいのだが。なんかよくわからない雷で赤ちゃんがタイムスリップしてしまうところからおかしくなる。(第2話の時点ではタイムスリップの原因はよくわからない)
1992年の水木なつみちゃんもご両親と一緒にロンドンに行く予定だったのだが、なんかよくわからない飛行機かなんかの都合で一日だけご両親と遅れることになる。そのたった一日に狙ったように赤ちゃんがタイムスリップしてくる。
あと、赤ちゃんがタイムスリップしてくる前だけど、水木なつみちゃんも火垂るの墓の節子みたいなオカッパの女子だけど短パンを履いて男子とプロレス的な喧嘩をするような、あんまり女の子らしくない活発な一面も描かれている。
なつみちゃんのご両親はちゃんとしたエリートサラリーマン家庭なのだが、御母堂の妹に当たる島村いづみおばさんは二十歳の若い女性ですけど、漫画家のアシスタントをしつつバイオレンスマンガを描いてデビューを狙いつつ、家賃を滞納してアパートを追い出されて仕方なく、ロンドンに出張する姉の家の留守番として住むことになるという、割とちゃんとしてない女性です。子供のことも犬のことも嫌いだし、態度も粗雑です。(でも素の顔は美人)
声は魔神英雄伝ワタルや逆襲のシャアでも大活躍した伊倉一恵さんです。今作ではなぜか伊倉一寿の表記ですが。
冒頭では明るい未来、ちゃんとしているエリートの両親、クラスメイトに慕われている主人公、デカいおしゃれな家、という安定感が描かれているのですが。タイムスリップしてくる赤ちゃんの登場と前後して、なぜかホラー映画を見ているなつみちゃんとかで不穏感を演出して、ちゃんとしてない漫画家志望のアシスタントの乱暴なおばさんが来て、わけがわからない赤ちゃんがタイムスリップしてきて、安定感が崩壊します。
一応この世界にも警察がいるけど、警察官もどこか頼りなくてちゃんとしてない感じです。ちゃんとしてない警察にちゃんとしてないおばさんが赤ちゃんを届けようとしていざこざがあったり。
まあ、なんだかんだ言って昔のアニメだし一年くらいのスパンなので徐々に子育てに対してモチベーションとか責任感が湧いてくるんだろうなとは思うので、成長前の初期設定値としてはなつみもいづみもあんまり女性らしくないし、子育てに向いてなさそうです。それは当然だとは思う。
いちおう未来の結婚相手のことも匂わされていてそこは安心感があるんですが。
その、子育てに向いてなさそうな男っぽい女児と女性が子育てを通じて女性らしくなるというんだろうな、という予想はつく。つくのだが、第二話まで見ても、赤ちゃんが何者なのか、なんでタイムスリップしたのか、という大枠の設定についてほとんど登場人物が関心を払わない。目先のいざこざで喧嘩しているシーンが多く、あんまりちゃんと話を進める感じではない。
いちおう未来アイテムで赤ちゃんや未来の自分と通信したりというグッズ販売要素はあるけど、通信は不安定なので、それはそれでちゃんとしてない。
基本的に女児のなつみと女性のいづみの二人と赤ちゃんのみらいちゃんと犬の劇なので、あんまりハードウェア的なSF設定のミステリ要素の解明より、目先の感情をぶつける日常芝居に重点が置かれていて、設定が明らかでないと不安になる男性の僕としてはまどろっこしい感じがするのだけど、これは女児アニメなので、設定とかメカニズムより感情優先です。(いや、女性の方が感情的と言っているわけではなく、男児向けロボットアニメに比べるとメカの説明や描写が少ないね、というくらいですけど。SDガンダムで当時売れっ子だった佐藤元さん(バルディオスの人)が通信コンパクトのデザインをしていて、赤ちゃんが泣いているシグナルの顔が佐藤元さんの絵柄で、ボンボン世代としては嬉しくもあり)
なので、設定がなかなかスムーズに明かされないので、すごい不安感がある。まあ、一年くらいあるシリーズで大枠のタイムスリップの設定を第二話の段階で解説したら一瞬で話が終わるからな。序盤は不安感があったほうがいいのだろうか。
いづみおばさんもちゃんとしてない女性の割に、「子どもが子どもを育てられるわけないだろ!」と、ちゃんとしたことを言ったりもする。あと、いづみおばさんが警察に赤ちゃんを届けに行くときに変装するコート姿がVガンダムの最終回のカテジナさんみたいなんですが。それは。
女性的な母としてのジェンダーになるのが正しいのか、どうなってしまうのか、今後を見守りたい。
- プリティーリズムですが
まあ、劇場版KING OF PRISMで一定の完結を見たプリティーリズム・レインボーライブですが。
菱田正和監督をフォローする形で井内秀治さんが関わっていたり、劇場版前になくなったりという。
菱田正和監督はターンエーガンダムやGのレコンギスタの絵コンテを描いたり、まあ、富野由悠季監督との縁も深いけど、キャリアとしては井内秀治監督の下で演出をした時期も長い。井内秀治監督は魔神英雄伝ワタルなどをヒットさせた良い監督だが、菱田正和さんに「富野監督のやり方だと潰れるよ」とアドバイスしたりしたらしい。そんな井内秀治さんが富野監督より年下なのに先に亡くなったりして、諸行無常だなあと。
プリティーリズムもかなり濃厚に家庭環境を描いた女児アニメですが、(制作はタツノコプロですが)その源流としてママ4があるのかなあと。プリティーリズム・レインボーライブはヒロ様がカッコよくて、たいそう楽しく見れたので、ママ4もその源流をたどるように見ていきたい。
プリティーリズム・レインボーライブの主人公のなるちゃんも明るいが、あんまりちゃんとした子じゃなかったけど、色々あって成長したので。
- F91
全然関係ないし、本編の絵は神村幸子さんのマンガっぽい絵ですけど。オープニングで多くの登場人物がヌルヌル動くところは機動戦士ガンダムF91の冒頭の学園祭崩壊シーンみたいなサンライズの躍動感がありましたね。ママ4の本編はVガンダムより影が少ないし作画カロリーは軽く押さえているけど。
短いカットで未来への成長の予感をさっと描いたのはちょっとガンダムZZのオープニング・一千万年銀河っぽさもあり。
そういう作画カロリーが低い子ども向け日常アニメを参考にして、富野監督が翌年にお出ししたのが機動戦士Vガンダムなのか…。そうか…。まあ、Vガンダムも戦時中だけど日常の描写を大事にした名作劇場的な部分はある。あるのだが…。うーん。Vガンダムは難しいと言うか、軽々に語れるアニメではないので、とりあえず、見てください!ガンチャン無料配信の第7話のギロチン回以降から見てもシュラク隊登場には間に合うので、大丈夫!ザンスカール帝国軍のベスパのイエロージャケット部隊とリガ・ミリティアが敵対しているという程度の認識で大丈夫です。第十話以降、もっとめちゃくちゃになるから!
(大丈夫ではない)
飯食ってるだけで冒頭から「ねえ?どうして?どうして?おしえて?」って子供目線でちょっとキレられてる感じなのが面白いな。
- ほしい物リスト。
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↑グダちん用
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