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- 鹿の食害
北山から比叡山にかけて妙法など低い里山がある。鹿がマジでめっちゃいる。最近は有害鳥獣駆除で撃ち殺してジビエなどもあるのだが。
宝ヶ池を散策している時に6頭くらいの鹿のグループが全力疾走しているのに出くわした。ちょっと方向がずれてて当たってたら死んでた。
学生時代は比叡山で20匹くらいのサルの群れに取り囲まれたこともある。「如是畜生発菩提心!喝!」と八犬伝の真似をしてビニール傘を広げたりして威嚇して、サルが混乱している間に抜けた。猿は賢いし走る速度は遅いので市街地にはあまり来ませんが。
シカは速いので結構市街地に来たりする。(馬と鹿は胆のうがない、もしくは小さいため、植物を消化するために肥溜めの糞尿やミネラルが含まれる泥を舐めることがある。そして、最近は化学肥料に含まれるミネラルを摂取するために北山エリアなど閑静な住宅街の中にある農地(まあ、もとは農地の方が多かったんだが)に出没するというレポートも読んだ。
幸い、熊に会ったことはない。死ぬ。
で、京都府立植物園を京都ハンナリーズのメインアリーナでの試合やイベントに合わせて、にぎわう施設にするという案では、植物園の囲い柵を減らして防風防音の役割を果たすらしい樹を伐採して、出入口を増やすというのがまだ残っている部分もあるようだ。
土曜日は晴れてはあったかかったし、結構ピクニック客でそこそこ賑わっていたけど。入園料も200円と遊園地や映画館に比べて圧倒的に安いし。
精神障碍者なので無料で入れるけど、心付けで課金した。いや、安いな。
で、反対派は「出入口が増えると鹿が園内に入る」と懸念を示している。また、開館時間を夜間まで延長することで人間による花泥棒盗掘の危険が高まったり、ライトで植物のリズムが変化したりするのも懸念らしい。
というわけで、デモ行進の後、「どんだけ食害があるのかなー?」と調べてみました。「君の目で確かめろ!」が富野由悠季のオタクなので。病弱な子だったので、学校を休んで「いってみようやってみよう」とかチョーさんの「たんけんぼくのまち」とかすごい見てた。
正門です。周りの柵は高いんですけど、門扉は結構低い。鹿は2メートル位ジャンプするので、もうちょっと高いもんにしてもいいんじゃないかなあって思う。でも鹿は頭がよくないので、門の位置を把握できてないのかもしれない。ネットでちょっと見たら、犬や猫よりちょっとアホ、くらいらしい。
北側のカフェの近くです。写真ではわかりにくいですけど、ここも少し柵が低い気がしました。
北東部の、総合資料館閉館後にできた通路です。屋根と柵の間が30センチ程度なので、シカは入りにくい気もしますが。
何かの都合からか、柵が屋根から離れている部分があり、小柄な鹿ならすり抜ける可能性があるかと思いました。
(夜間の鹿のモニターはたぶん植物園もしていると思いますが、ちょっとネットで見つけられなかった)
シカは樹皮を剝がして食べるらしい。いくつか、樹皮が剥がれている木の写真を撮った。
もちろん僕は専門家ではないので、このような樹皮の剥がれがシカによるものなのか、飼育の都合なのか、成育の過程なのか、鳥や虫によるものか、雨風によるものかはわかりません。
ただ、明らかに皮が剥がれている部分があるということは確認できました。しかし、全部の樹皮や養成中の花芽が被害に遭っていたり、下草が食い尽くされているということもなく、被害は全体の1割未満というのが体感でした。
現在、そこまで鹿は大群では植物園に侵入していないようです。でも侵入が増えたら困りますね。
- 京都ハンナリーズの新設アリーナ
鹿も迷惑ですけど、人間も迷惑です。
まず、京都府立大学の敷地内にプロバスケットボールB-リーグの本拠地のメインアリーナを建てるというのが意味わからん。
大学の施設は基本的に大学生と研究者のものだと思う。年間、30試合はするらしい。
1万人規模のアリーナで集客を狙うらしい。府立大学の学生は2000人くらいのやや小さい大学なんですが。
そこに数千人の客が押し寄せるの?(まあ、現在はそんなにハンナリーズは人気がないし今のアリーナは2,500人のキャパシティーですが)
学生の邪魔にしかならない気が。
ハンナリーズだけでなく、イベント興業もおこなうらしい。
京都府立植物園のバックヤード縮小は反対意見で取り消しになった形だが、アリーナ建設計画は生きている。
- 「稼ぐ」が主眼、外資系コンサルが府委託受け提案
府が京都府立大学(京都市左京区)の敷地内に、プロスポーツ公式戦やコンサートなどが開催可能な最大1万人規模のアリーナを建設する計画を進めています。府立大と府立医科大、工芸繊維大の3大学合同体育館として設置しながら、民間企業が興行利用できる施設となる計画で、学生や教職員から疑問の声が上がっています。日本共産党の光永敦彦府議は代表質問(18日)でこの問題を取り上げ、同アリーナ含む「北山エリア」全体の開発構想を告発し、計画を見直すよう迫りました。
- プロ公式戦やコンサートも
同アリーナ計画は、国際的なコンサルティング企業である「KPMG」(本部・オランダ)の会員会社「KPMGコンサルティング」(本社・東京都)が府の委託を受け、3月に報告書(「北山エリアにおけるアリーナ的要素を持った体育施設の整備可能性調査業務最終報告資料」)をまとめたもの。
府立大学、府立医科大学、京都工芸繊維大学の3大学とともに、京都のプロバスケットボールチーム「京都ハンナリーズ」の運営会社「スポーツコミュニケーションKYOTO」が利用することとし、収容人数は5000人から1万人を想定。整備費用は140~155億円を見込み、「2024年度竣工」としています。
大学が授業や部活動、サークル活動にメーン施設を利用できるのは休日約45日、平日155日と年間で約3分の2に制限され、興行利用としてスポーツイベント(22日)、音楽コンサート(30日)を想定しています。
同報告書で示された立地図では、府立植物園の南端部分の敷地にも食い込み、現行の府立大体育館や大学会館、クラブボックスなどの一帯が示されています。
ぼろいけど青春って感じの雑多なサークルが入っていたクラブボックスが取り壊されるのは悲しい。よく遊びに行っていたので。
現在の体育館や校舎は耐震基準を満たしておらず現在は授業で使えないらしい。
それも問題だが、クソデカアリーナを建てて、学内に知らん人がたくさん入るのに、学生はそれを決められた日にしか利用できないというのは大学の自治に反しているような。
特に北山通の一本か二本、裏に入った路地はやや高級な住宅地で静かに暮らしたい人が多い。
また、北山通に面しては多くの飲食店や服飾店などがあるが、ショッピングモールが作られたら客はそちらに流れて、また地価が上がってつぶれる店も増えるかもしれない。
バスケットボールファンが流入したら北山エリア全体がにぎわうと考える構想なのだろうけど…。
なんでそんなにデカいアリーナを建てるのか?
Bリーグ事態の商業的なルール改変が発端のようだ。
https://hannaryz.jp/files/user/STEPUP_Flyer.pdf
2026 年、B リーグの体制が変わります。
新 B1 参入にあたり 2024 年 3 月までに達成しなければならない絶対条件。
それは、売上高 12 億円、入場者数 4000 人、新設アリーナ基準の充足。
昨シーズン西地区 8 位、そして、現時点でどの条件も満たしていない
ハンナリーズにとって、今季からの 3 シーズンはまさに険しい道のりです。
今、一人ひとりが変わる時。チームを変える時。
絶対に参入を勝ち取るという不屈の意思をもって、全員がギアを上げる。
チームにおけるすべてのスタンダードを引き上げることが、私たちに求められています。
スポーツ振興と言えば聞こえはいいが、デカい箱を作る利権を作り、売上ノルマを課して行くということのようだ。
スポーツマンはよく「絶対に負けられない戦い」「絶対に勝ち取る不屈の意志」などというが、スポーツのいいところは実際の戦争と違って別に負けても死なないところです。
新B1リーグの参入条件として売上や、大きなアリーナを作る資本力が求められて、それがそんなに強くない京都ハンナリーズにとって無理なら、諦めてチーム解散してもいいんじゃないかと思う。
少なくとも、地元の大学生と体育館を共用で使って学生さんに迷惑をかける程度のアリーナしか作れないんならやめてしまえ。
大河氏の後を継いだ島田チェアマンのリーダーシップのもと(中略)、
バスケットボールは100点近い点の取り合いになるためアップセットが起こりにくく、1選手あたりの貢献度が大きい(各チーム5名の選手しかコート上にいない)という競技特性がある。換言すれば、選手獲得予算の差が戦力差につながりやすく、閉鎖型の戦力均衡モデルと非常に相性が良いのだ。
こうしたリーグによる構造改革の未来像の提示もあり、新B1への参入条件(1. 1万人規模のフランチャイズ・アリーナの保持、2. 1試合平均4000人以上の観客動員、3. 年間球団収入12億円)の達成を目指して、多くの地方自治体や球団が新アリーナ建設計画を進めている。
金があるチームとないチームの予算が戦力差につながるとか、なんかスポーツもギスギスしているみたいになってきたな。
バスケットボールファンはうれしそうだけど…。
Bリーグが更なる進化を目指し、新たな基準をクリアしたチームのみがB1リーグに参入できるようになります。
その基準は、ハードルが高いものばかりです。その基準の一つに、アリーナ構想というものがあります。
簡単に言うと、各チームが5,000人以上収容できる専用アリーナを持つことです。さらに、そのアリーナは最高のバスケ空間を提供できる空間であることです。
まさに、夢のアリーナ構想です。
バスケならではの早い展開を楽しむだけでなく、映像や音響システムを最大限に活かした演出を生み出すアリーナです。
なんか陰キャとしては、「夢のアリーナ!で地域もチームもファンもWINWIN!!」みたいなキラキラ感はキツい。きついけど、一応紹介されていた8つのBリーグ用アリーナのホームページを見た。
うん。デカい。
東京ドームほどではないけど、デカい。ショッピングモールやオフィスやホテルと併設していたりして、デカい。だいたい、アリーナ自体がランドマークになるのを期待して設計建築しているようだ。
そして問題の立地だが、京都府立大学の体育館を潰してアリーナを建てるというアホな物件は他のチームにはなかった。元々ある運動公園やスポーツ振興地区や大型の駅やショッピングモールなどがあるシティーな感じ、もしくは臨海の埋め立て地でリゾートな感じを演出、というのが多く。
公立大学の中に作るというトンチキ計画は京都ハンナリーズだけ!貧乏くさい!
やっぱり、これ、アリーナを作っても他のアリーナに比べると京都ハンナリーズだけが「大学に寄生していてみっともない」って馬鹿にされそうだ。
どうも反対団体の人に聞いたところ、「西脇知事には利権のために東京の政治に献上できる京都府の所有している物件が京都府立大学と京都府立植物園くらいしかなかった。スポーツ利権は濡れ手に粟。東京オリンピックの利権から外れた京都は今度こそスポーツに食い込みたい」とのこと。文化庁が京都に移転するわけで、スポーツ庁とも連携を取りたいのかもしれない。
スポーツは政治と金の道具じゃねえ!そんな理由で大学を滅茶苦茶にされてたまるか!
- 他にアリーナを建てる場所はないのか?
もらったチラシに大きさの予想図が載っていたけど。デカい。
他のBリーグアリーナは明らかに地域のランドマークを目指して建てられるようだが、植物園自体がランドマークなので、そこと嚙合わせるのはどうかと思う。
で、現在の京都府立植物園と京都府立大学の地図ですが。
新設されるメインアリーナの大きさの南端は、墓地を少し潰して、府大の2号館や府大グラウンドの半分近くまで、になる様子。デカい。
で、同じ縮尺での(はてなへの画像アップロードに伴ってややずれてますけど)現在のハンナリーズの本拠地の京都市体育館ですが。まあまあ、府立大学の南に建てる計画の大きさと大差ない感じですね。これがもうちょっと大きくなるのかな。
というか、西京極総合運動公園が「京都でスポーツするところ」として長く認知されているので、本来はここを増築するのが一番手っ取り早いんじゃねえかと。
ただ、市立体育館は市の管轄で、西脇知事は府として利用できる土地がほしかったみたいだ。門川大作市長と連携していく方針のようだが。
確かに西京極はアクセスが若干悪い。阪急の駅は近いけど。しかし、若干アクセスが悪いところにあえて公共施設を建ててその地区を振興していくのが筋だと思うし、西京極総合運動公園は何十年もその役割を果たしていると思う。
そういう総合運動公園が西京極にあり、すでに北山には植物園という地域振興の施設があり、大学もある北山エリアにアリーナをぶち込むのはちょっと意味が分からない。
というか、西京極総合運動公園からバスケットボール体育館だけ抜けるの?バレーボールもするんだろうけど。
バレーボールなどは島津アリーナでやってた印象。
まあ、他にも剣道とか柔道とか西京極総合運動公園市立体育館は他のスポーツもしていると思うので、「バスケットボールに特化したアリーナをどうしても作りたい!」という場合には西京極総合運動公園から外れるのは仕方ないかもしれないけど。
だったら、府立大学の学生のサークル活動や授業で使うのと京都ハンナリーズの試合をごちゃ混ぜにして運用する方が難しいだろ…。
確かに府立大学はそんなにスポーツも強くないし小さな大学だし、京都の大学生は卒業したら他の都道府県に行く人が多いから4年しか選挙に影響しないのだが。弱い立場で選挙に影響しない人に負担を強いる行政でいいのかと。
岡崎公園はちょっと美術館や動物園など色々あるのでアリーナは作りにくいかもしれないけど、グラウンドを潰して平安神宮をちょっと削るとかしたら敷地は確保できる?
京都大学を潰す度胸はないんだろうな。まあ、基礎物理学研究所の司書は非正規雇用切りで2人からワンオペにされたけど。
とにかく小泉純一郎政権から、まあその前の自民党の派閥政治もダメだったけど、とにかく非正規で人件費を減らして、学術的なものの予算を減らして、権力者が金儲けをするという世の中になった。
僕が代替案として考えていたのは、植物園から地下鉄の駅で一駅東の、宝ヶ池の前の狐坂の様々な体育館が集まっているエリア。
しかし、ここは府知事の自由になる土地ではないらしい。あくまで、府知事が利権を東京に売るのが目的らしい。
ここも閑静な住宅街で五山の送り火の山に近いのだけど、国際会館などに向かう車が割とたくさん走っているし植物園ほど、比較的静かさは必要ないと思ったんだがなあ。
もしくは、国際会館の東側のスケボー運動公園と宝ヶ池の北東の林をちょっと削って、アリーナを建てるか。高級ホテルもイベントホールもあるし、地下鉄のアクセスもいい。車道もそれなりに広い。宝ヶ池の緑地を守りたい人からは、多少反対されそうではある
シカは沢山いるけど、さすがにアリーナの床は食わないだろ。
そんな感じかなー。アリーナは建てようと思ったら府立大学の体育館を潰すという奇策をしなくても建てられそうな土地は他にもあると思うんだけど。
やっぱり利権が先に来ている案件なのかな。
ちょっとデモ行進に参加した感想のまとめをするだけで長々とした記事になってしまった。
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