玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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機動戦士ガンダム02「ガンダム破壊命令」

機動戦士ガンダム機動戦士ガンダム00を同時に見比べてみようと言う企画ー。
ちなみに、幼少の刹那・ファンロン・セイエイが見たガンダムはOガンダムというそうですね。南無阿弥陀仏ガンダムー。


というわけで、ガンダム2話。

  • 行間を読む

1話、ガンダム大地に立つ!からの直接の続きかとおもっていたが、行間があったようだ。
いくらサイド7が建設中のコロニーだと言っても住民全員をホワイトベースに乗せるのは無理があると思っていたが、ジーンのザクによる死傷者だけで無く、ムサイ艦ファルメルの攻撃によってもいくらか人間が死んでいたようだ。かなり激しい戦闘が冒頭の直前まであったようだ。
うーん。ガンダムは1,2度見ただけでは分からんなあ。
描写しないで何となく感じさせる。
スレンダーのザクはガンダム以外のモノ(おそらくサイド7の自衛砲)に破壊されて、スレンダーが腕を打撲したということが、スレンダーの包帯とシャアとドズルの会話から連想される。
しかし、1,2度見ただけじゃわからんかったなー。
シャアがV作戦を発見する前にも大きなゲリラ掃討作戦をしてきて、弾薬が少ないと言うのはわかってたけど、これも行間。

  • 印象的な登場シーン

セイラさん初登場は金髪さんの美しさが印象的で鮮烈。セイラさんを下から煽った構図がセイラさんの体型を良く見せて素晴らしい。
カイ・シデンの初登場シーンも、カイのひねくれて臆病だけど、人に助けを請われたら助ける、と言うアンバランスさを表現していて素晴らしい。
同時にセイラさんがカイにも名前を知られているくらい評判の(学園?)美人だという行間を匂わせて素晴らしい。
ミライがヤシマ家の令嬢ということもさらっと紹介。それで、道楽でクルーザーを運転できる小娘と言う事にかろうじて説得力を。
あと、アムロがミライさんに機械好きで有名だと言われたり、アムロ君の判断は的確だとパオロ艦長に誉められたりしてアムロの凄さがさりげなく。

  • リアルな戦闘描写

爆風や爆炎だけではなく、破片で怪我をして死ぬというのがリアルに痛そうで怖い。
老人も銃を取る白兵戦がリアルで怖い。
負傷兵に指導されながら動力炉を捜査するのが怖い。
あと、作戦の後に補給や整備をするのも当時としては斬新なのかな?
でも、一生懸命がんばった高校生が先輩の大学生にいきなり怒られた上に、いきなり人をつかって働けと言われるのは今見てもショッキングだなあ。一人で機械いじってたのに、いきなり知らない人と仕事かよ!怖いよ!
正直、ロボットモノの戦闘よりも怖い。
それで、戦闘描写だが、やっぱりこの回は空間戦闘が凄すぎる。映像の原則的にも。
だって、宇宙空間ではシャアザクがさかさまになったままマシンガンを撃つんですよ!ガンダムが上手やや下からパンチをして下手に抜けるのを、シャアザクが上手上方によけて、強さをアピールしたりとか、最高。
スゴイ昔のアニメで、アニメーションとしては今より全然たいしたことない紙芝居なのに、スゴイ興奮するなあ。多分、俺が目でアニメを認識しているのでなくって脳内でガンダムとザクの戦いを再構成してるからだろうな。
で、シャアザクはスゴイ強いわけだが、シャアがアムロを誉めすぎ。
「ば、馬鹿な、直撃のはずだ」「速い、な、なんという運動性」「い、一撃で、一撃で撃破か。なんということだ、あのモビルスーツは戦艦並のビーム砲を持っているのか」
はははははは。
全部独り言。
スレンダーには「当たらなければどうということはない。援護しろ」と言う。部下の前では偉そうに、一人の部屋ではビビりまくり。それがシャア。
というか、ビビリ過ぎ。
シャアがスレンダーザクのものすごい爆発(パカパカしすぎ)から数秒で立ち直って(それでも戦場では致命的だよなー)、「させるかぁっ!」とガンダムに再度向かって行くんだけど、竜のコアファイターが乱入しただけで「うぉっ」とか言って下がってやんの。
「うぉっ」じゃねえよ。
その後「変哲のない新型戦闘機か」とか言い直すんだけど、あんたメチャメチャビビってたじゃないですか。
つまり、「コアファイターごときにびびるほどシャアはガンダムにビビリまくり」
そんで、アムロが最後のビームライフルを撃って弾切れになったのを見て、
「か、火力が、ち、違いすぎる」とか言いながら撤退するシャア。
もし、シャアが後少し後退せずにいて、ビームライフルが弾切れだということに気付いたらガンダムは負けていたかもしれん。
うーん。ここら辺のディスコミュニケーションの行間を読むのは面白いなー。
っていうか、シャアはそんなに大した事ないかもしれん。

  • 変な脚本

だから、すごい神脚本ではない。むしろ、かなりダメな脚本だと言える。
なんで2メートルも離れたところからシャアのキックがアルテイシアに当たるんだよ(笑)
ガンキャノンの回路なんて拾ってどうするんだ。
ルナチタニウム製の部品をも溶かすスーパーナパームの分析をしたほうがいいだろ。
と言うツッコミだけでなく。
かなり分かりにくい変なところが結構あった。
スレンダーの怪我がいつのまにか治ってたり。スレンダーが「しょ、少佐!武器が違います!」というのだが、スレンダーはサイド7に再度侵入して逃げる時にシャアと一緒に直接ビームライフルに撃たれかけたじゃん。見てるジャン。スレンダーは記憶が混乱している。
ミライさんがジャケットを着たり脱いだりして、変だ。
しかし、一番変なのは、ノーマルスーツを着て宇宙遊泳しながら射出されたシャア専用ザクに乗り込んだはずのシャア・アズナブル少佐は、コックピットではわざわざ士官服に着替えている。
アホか。
そんなヒマがあるならもっと急げ。せっかく射出させた上の3倍なのに。あほ過ぎる。そんなにコックピットの中でノーマルスーツを着るのが嫌なのか。でも、仮面は外さないし兜も被る。
どこからツッコめばいいんだ!シャア!
シャアってやっぱりすごく変な人だと思う。
ファーストガンダムは確かに面白いけど、完璧に優れていて絶対に信奉すべき物でもないかな。というか、結構適当。ガンダム00のほうがまだちゃんとしてるな。
経典ではないのかなあ?
でも、僕はファーストガンダム好きです。
というか、脚本やキャラクターの行動をグダグダにする事で、シャアが変すぎる事と初めてのモビルスーツ同士の戦闘に敵も味方も浮き足立っていると言う事を表現したかったのかなあ?
高度テク過ぎるだろ。

ガンダムSEEDほどには真似てないね。
でも、2話で金髪変態のライバルが出てくるのは同じか。ダブルオーはそいつが出てきたのを引きにしてて、ガンダムルナツーに向かうのを引きにしてる。
ガンダムは話数と話数の間に行間があるが、ダブルオーはクリフハンガー
あと、ガンダムは移動型のロードムービーだけど、00はサンダーバードで世界中のいろんな所に急行するんで、グローバリゼーションっぽいですね。
あ、でも2話のラストではガンダム4機は地上に降りたままで、宇宙の母艦にはどうやって帰るんだろう?
それは見るのが楽しみだな。
っていうか、00は雑魚を掃討する戦闘1回とライバルとの戦闘開始の計1.5回だが、ガンダムはムサイとの撃ちあい(これが描写されなかったのは多分枚数がかかりすぎるから)、突撃部隊との白兵戦、シャアとスレンダーのザクとの戦闘の3回。
ガンダム戦い過ぎ。バリエーションも豊富だし、何よりも生っぽくて怖い。怖いと言う事は皮膚感覚がある。
っていうか、トミノはやっぱりサービスシーンとしての戦闘を入れると言う義務感がある人だったんだろうな。
でも、女性キャラのオッパイはダブルOの方がおおきいおっぱい。

  • 作画

作画のことはあんまりわからんが。
ガンダムと人の大きさの対比が多いね。フラウをガンダムが守ったり、セイラさんが移動する後ろでガンダムが働いてたり、ガンダムの手の上にセイラさんが乗ったり、シャアが大きな穴を壁に開けたけど、ガンダムと比較するとすごくちっちゃい穴に見えたり。
ガンダムでかいな。
あと、ジーンやデニムに引き続き、スレンダーの爆死も生々しくて怖いなあ。本気でビビりながら死んでいってるからな。死ぬのはとても嫌だよー。
00の雑魚が切り殺されるのはあんまり怖くなかった。ガンダムSEEDは人が残酷に死んでも、描写が残酷なだけで死が残酷と言う感じはあまりしなかったなあ。
鋼の錬金術師では、怖い感じの死に方があったので、ガンダム00でもそういう感情移入が出来たらいいんだけど、「残酷な描写があっても、作品のテーマを視聴者に見せるためにあえて残酷な描写をする」と竹田菁滋プロデューサーがいつも言ってるのは肩に力が入りすぎだと思う。
人が死ぬのが残酷なのって当たり前じゃん。たいした事じゃないよ。
当たり前の物を当たり前にあるがままに描く。