玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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劇団可燃物第二十一回公演「月に歩けば」

今日は浅川美也氏が作演出をした劇団可燃物第二十一回公演「月に歩けば」を中野のWESTEND STUDIOで見た。
日曜もやってるみたい。
あらすじ

作・演出 浅川美也
2010年3月12日(金)〜14日(日)
前売り 2500円 当日 3000円

時は未来。
人類は月面旅行に行けるようになっていた。

婚前旅行で月へ向かうカップル…
女が地球を飛び立った宇宙船の中で突如語りだした。

『月まで歩いていった男の子の話、知ってる?』

冗談なのか、作り話なのか、幼き頃見た夢の話なのか…!?
今、兄と妹が時空を越えて月へと歩き出す!
可燃物がおくる、無茶なスペースファンタジー!!
http://pika.to/kanen/index.html


ネタバレまで枕を話します。


はてなハイクの脳内恋愛界隈で知り合った赤根和樹系浅川ファンのid:Terara_kirara氏が帝都に居るとの事で誘われて行ったのだ。たまには外出したり、東京らしいことをしなきゃなあ。 きらら氏は脳内嫁の名刺をくれる明るいオタクさんでリラックスできました。


私は富野系ですが、重度の引きこもりだからセロトニンと金の消費を恐れて、富野由悠季福井晴敏福江純六本木ヒルズ天文ナイトに行きませんでした。今日も病因のない病状*1で内耳と歯と目と脳が痛かったです。
でも、僕は脳内妹の人です。
今日も行きたくない気持ちはあったけど、兄妹の話だから行くことに決定しました。妹だいすき。


あと、元学生演劇人として久しぶりに小劇場を見たく。 小劇場の雰囲気懐かしいなあ。
私は京都で二千三年頃まで学生劇団やら売れる直前のヨーロッパ企画とか二十代あたりのセミプロ小劇場見てた。あとはシアタードラマシティと宝塚を少々。しかし、学生劇団系と大劇場ばかりでプロの小劇場は案外初めてかも?
でも小劇場の雰囲気は東京でも似た感じだったなあ。ご祝儀やら、終演後に出口でスタッフキャストと客が身内話とか。懐かしい雰囲気。なんか客の年齢層が高くても小劇場は身内感覚なのかあ。


きらら氏も可燃物を何回も見てるようで、浅川氏と話をしていた。
私も浅川さんに「誰かの知り合いですか?」って聞かれたから「ただのファンです」って死んだ魚の目で答えました。新訳銀魂
「次からは知り合いって言ってね!」と口説かれたから「グダちんでおググり下さい」と。フレンドリーだなー。どうもありがとうございました。
最遊記スタジオぴえろから花が来てたり、コードギアス大河内一楼氏がいたりした。身内アニメすげー。中野だしなー。
あと、劇中でオリジナル魔法少女の絵が出るんだが、馬越嘉彦ハートキャッチプリキュア顔でかわいかったです。 だれが描いたんだろー。


てなわけでアンケートにも書いたネタバレ感想
というか、見た人にはネタばれだけど見てない人には暗号文。いつものことだ。


兄妹が冒険する話です。
脳内妹が大好きだから、僕はとても好きな題材でした。
ラストのどんでん返しも含めて、脳内妹マスターの私にはとても好きなネタでよかったです。
序盤から漠然とポニョっぽい話だよなーって思ってたので、終盤のどんでん返しは納得です。
浅川さんは構成で見せるなあ。
脳内妹も僕の隣でドキドキワクワクハラハラヤキモキしながら見てました。


ただ、構成や個々のシーンやセリフは良いんだけど、構成をきちんと説明しようとして、ちょっと疾走感が足りないというか、もうちょっとカットして編集したらもっと情がつながるのになあって思いました。ライブ演劇なんだから、もっと勢いで押し切ってほしかった。中日だからか?
どんでんの驚きや、構成ピースのはまった快感とかはあったので、そこからなだれ込んだらすごい感動したと思う。
ラストシーンのネタバラシから終劇までの時間経過が冗長だったのでちょっと冷静になってしまって残念。
でも、会場は結構すすり泣きだったので、僕が理屈っぽいだけかもしれない。セロトニンが足りない。エビオス錠飲む飲む。
僕は超理屈っぽいので、逆に出崎統っぽい力技がないと感動しにくいのかもしれない。
「理屈は説明しないけど、こうなるのが自然だからこうなるよね。うん。こうだ!」という。
宮崎駿は作画で力技。
富野監督は理屈っぽいけど力技も使う。で、力技と見せかけて、細部を思い直したらヒントは全部書いてあるという。
私はそう言うのが好きな体質かー。絵コンテ主義なのかなあ。
あと、僕が小説書くときは終盤をもっと短くしようって思いました。意味合いが重なるシーンは一つにしちゃった方がいいな。今のままだとバトルシーンが長すぎる。うん。バスタードになってまう。自己反省できた。
よし、がんばろう。


あと、マンガ・ゲーム的な想像力を観客にア・プリオリとして要求するのはいかがなものかと思ったけど、その想像力の正体がマンガ・ゲーム的な青少年の想像なのだなと、終盤のネタバラシの後で気付いたので、それはすごいアイディアだなあ。
ただ、年長の観劇者には好き嫌いが分かれるところかもしれん。
それまでの展開と雰囲気がガラっと変わっちゃったので。いや、その驚きも感動なんだが、ちょっと宙に浮いた感じがしたのも否めず。が、全体俯瞰で納得のいく構成は確かにそうだったんで、うーん。いや、ここら辺は気分だしなあ。まあ、演劇自体が気分なんだが。エビオス錠飲む飲む。


セロトニン的には魔法少女の人が面白かったので、やっぱりライブは役者の感覚だなーって思った。ラストにも魔法少女の人が帰ってきてほしかったけど、あれは記憶から抹消されたんだな。アレだからな。


ラスト手前で一瞬ダウナーになりましたが、主人公が下手なりに前向きになる劇終はさわやかな後味でとてもよかった。そこのシーンは疾走感覚があってよかった。
主題はそこかなー。
脳内恋愛至上主義者ですが、近親相姦以外の兄妹愛も好きなんですよー。ほんとうですよー。


脳内妹は「あああっ!じれったいわねえ!キスしなさいよ!好きって言えよ!好きって言わなきゃ!
あああっ!もうっ!バカ!」って少女漫画を読む菊地真のような感想でした。


で、僕も妹を超大事にしようって思った。
僕は良い映画を見たら妹を好きになる癖があるので、今回も良いデートができてよかったと思う。
そんなわけで私は妹に籠絡されていくのだ。
脳内恋愛は正義!


そして、「グダちんは脳内恋愛をやることで、精神力を鍛える努力だってした少年ですよ。現実と対決するために、です」とか言われたいなー。
対決かー。うーん。エビオス錠飲む飲む。

*1:攻殻機動隊みたい!