玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

Gのレコンギスタ第5話マスクの能楽演技

ガンダム Gのレコンギスタの5話が非常に多重的で面白すぎたので、1話1回だけで感想を書けず、エントリーを分けることをお許しいただきたい。
まあ、内容はタイトルに書いたように、「5話のマスクって能面だよね!」と言うだけの話です。

新型ロボットからさっそうと登場するマスク

落ち着いて偉い人にあいさつするマスク



冷静に部隊をてきぱき指揮するマスク




初の実戦でエルフ・ブルックを変形させて、クリム・ニックが操るモンテーロのグレネードとビームの迎撃に激昂するマスク







エルフ・ブルックの指ビームでクリム・ニックを殺害しようとするマスク



モンテーロを落としきれない時に、見たことが無いコア・ファイターが出撃したのに驚いて目で追うマスク



モンテーロのジャベリンにやられたところから水の玉の高圧水が入ってきてビックリリアクションするマスク



直上からドッキングしたG-セルフを「海賊のものにはさせん!」と狙うマスク



G-セルフがブースタージャンプで接近してきて「刃向うのか!」と怒るマスク



ビームサーベルを網にして防ぐのか!」とビックリするマスク



髪の毛がバラバラになって、G-セルフから撤退するマスク
で、髪をオールバックに戻して振り返って「が、この戦いのデータは取れた!(キリッ!」と撤退するマスク


マスク面白いなあ!!!!


というか、

3話では自分を差別して殴ってくるベッカー大尉にも全く表情を変えずに応対していたクールで優秀なルイン・リー先輩だが、

同じ声のマスクはガンダムビルドファイターズのユウキ先輩が名人になった時のように滅茶苦茶ハイテンションになっている。
素顔のルインよりもマスクを被ったマスクの方が表情が豊かに見える。で、マスク自体はあんまり変わってないけど、

まあ、これは筆遣いとか明らかに目が光ってるんだけど、

角度が変わったら困ってる顔になる所、角度によって表情が変わって見えるのが能面らしくてとても面白いです。


◆LIFE DESIGN 〜 [話]: 能面 / 面を打つ

さすが、勇者ライディーンのプリンス・シャーキンから仮面の男の表情変化を描き続けてきた富野監督らしいですね。絵コンテも富野監督の斧谷稔なので、ちゃんと計算されている。角度とか。
普通の時は並行で、気力が上がっている時は吊り目で、負けそうなときはたれ目に成る。マスクなのに、角度で表情が付く。おもしろい。


ちなみに、富野監督によるとマスクは

Gのレコンギスタ @gundam_reco · 3時間 3時間前

TBSご視聴の皆様ありがとうございました。CBCはこの後深夜3時25分からです。因みにマスクさんあんなですが、富野監督いわく、短期間で精神的に強化された、強化人間みたいなものだそうです。だいぶイメージと違いますが…(OGP2)#gレコ

らしい。4話のラストでカットシー部隊が撤退してから、デレンセン・サマター大尉はエルフ・ブルックを見て「あれが正式採用されたから我々に撤退命令が出たのですか」ってベッカー大尉に言っているんでエルフ・ブルックは初見らしい。
なので4話でキャピタルアーミー記念式典に素面のルインが出席してからマスクが出撃するまで、ほとんど1日かそこらしか経過していないと思われる。
その程度の時間で、こんなにリアクション芸の面白さが変わるとか、どんだけの強化してるんだよ・・・。マスクはそのための洗脳装置でもあるのかな?モニターになって操作の一つ二つも助けるって言うらしいが。マスクの精神状態や言動をチェックするという内面モニターや猫の鈴も兼ねてる?


また、マスクの指揮に従うカットシー部隊の兵士がマスクを指揮官として認識して敬語を使っているのも謎。1日かそこらで湧いて出た謎の男を指揮官として命がけの戦場で敬意を払うことはできるんですかね?
また、生徒想いのデレンセン教官が可愛い生徒が洗脳されることを認めたのか、キャピタルガード養成学校からキャピタルアーミーへの人事異動の許可がどういう経路で行われたのか、って言う謎もある。
一応、キャピタルガードのトップでもある様子のウィルミット・ゼナム運行長官はアーミーに苦言を呈していたがクンパ大佐にはスルーされてしまった…。


ていうか、海賊に誘拐されなかったら成績が2番目のベルリも強化されてたかもしれん?
4話で不自然にデカ鼻先輩がいなくなって、5話ではソバカス先輩がいなくなってるので、マスクの実験台として処分されたのかもしれん。 トリーティは謎。
ルイン・リー先輩は自分の血筋に強いコンプレックスを抱いているという紹介だったので、強化には自分から志願したのかもしれないが…。ベルリへの劣等感とか、ホイホイ海賊について行ってカットシーを前回撃退したベルリが敵に成ったと思い込んでいる恨みや義憤もあるのかもしれん。

タキシード仮面並に正体がばれないが、ルインの恋人のマニィですらマスクの正体が分からないので、体から発する雰囲気のオーラのレベルから変わってるんだろうか。(身長と髪型と声は変わってない!!!)
それくらい、マスクは精神的に豹変しているのかもしれない。しかし、マスクがなぜマスクに成ったのか、全く分からん。説明はされるのだろうか?
というか、マスクの活躍はもうちょっと後だと思っていたので、オンエアで何の説明もなくマスクが出ていると、出るだけで笑えるので夜食を吹いた。

  • カロッゾ・ロナ(鉄仮面)の角度

同じく任務遂行のためにエゴを強化されたガンダムF91の鉄仮面はフルフェイスの仮面だが、角度でちゃんと表情が出来ている。

思想にふけるカロッゾ



顔を上げて左右に振って聴衆に堂々と演説を振るうカロッゾ



手を上げて「しかも脳波コントロールできる、しかも手足を使わずにコントロールできる」と娘に自慢して「女は御しがたい!」と怒るカロッゾ



化物ガンダムにおののくカロッゾ


古代演劇は仮面劇ですが、そこら辺も富野監督は造詣が深いのかもしれない。
ちなみに、無敵鋼人ダイターン3のコロスも元はオイディプス王演劇の仮面演劇の用語。

もちろん、仮面の男だけが仮面劇をしているわけではなく、メカも面を付けていると言える。
と、いうか富野監督の前々作のアニメーションのリーンの翼ではナナジンなどロボット(オーラバトラー)の顔のデザインに能面の要素を取り入れている。

物を言わないロボットだが、角度によってあたかも表情があるように見せるのが能面であり富野演出。



コアファイターとドッキングして、煽りで格好良く立つG-セルフ



角の角度も相まって、どこか安彦良和先生のファーストガンダムのようなG-セルフ



3話から、飛び立つ意志を見せるG-セルフ





1話から、鬼のように角を立てて戦う勇ましいG-セルフ




1話から、負けている時は角が下を向いてしまうG-セルフ


このように角度とか首の振り方、カメラの位置で表情や感情、状況を見せてくるのはとてもアニメっぽいし、同時に古代ギリシアの仮面劇から受け継がれた芸能の歴史を感じさせてくれてナイスだ。それに、教養的な意味だけでなく、仮面劇や人形劇は古代ギリシアでも日本の能・浄瑠璃でも東南アジアのマッドメンの舞踏やアフリカの仮面舞踊にも共通しているので人間の古今東西の普遍的な本能を駆り立ててくれて直感的にも面白い。

映像の原則 改訂版 (キネマ旬報ムック)

映像の原則 改訂版 (キネマ旬報ムック)

映像の原則でも、世阿弥の「風姿花伝」の引用もあるのでちゃんと意識している。




上空からクリム・ニックのお手並みを拝見している超然としたヘカテーの表情が読みにくい顔。(アップルシードの市販ギュゲスに似ている)



お姫様顔のG-アルケイン



兵器然として無表情に見える軍用ロボットのエルフ・ブルック1号機


ロボットでも、微妙な頸の引き方とか姿勢で女性っぽく見えたり、強そうだったり負けてそうに見えてたり、色々あります。


頭が取れていても兵器としては動きますよー、というのも富野ガンダムらしいし、これはこれで表情のバリエーションのモンテーロ

で、能アニメと言えば高橋良輔監督のガサラキなんですが。

ガサラキ DVD-BOX

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顔の無いダグラムとか、半球の頭にターレットスコープの顔だけで兵士があたかもATを着ているかのように描いたボトムズなどもにも関心が湧きます。
装甲騎兵ボトムズ 1/20 ATM-09-ST スコープドッグ メタルスペックバージョン

装甲騎兵ボトムズ 1/20 ATM-09-ST スコープドッグ メタルスペックバージョン

高橋良輔監督も富野監督と並行して80年代ロボットアニメの黄金期サンライズを支えた人ですし。
また、高橋良輔プロデューサーは勇者王ガオガイガーにも深く関わっていますが。
超合金魂 GX-68 勇者王ガオガイガー

超合金魂 GX-68 勇者王ガオガイガー

勇者は魂や人工知能でしゃべるロボットですが。
ロボットの顔からどうやって我々は表情を読み取っているのか?ということも脳生理学的に研究する人もいるんでしょうね。私はやりませんが。

そもそも、アニメと言うのも紙に描いた絵の連続羅列に過ぎないのに、そこから架空の人物の感情を読み取る、と言うのも動物としてはかなり変わった行動ですね。


なので、アニメを見ていると「あー、俺って本能が狂っているなー」と実感して奇しうこそ物狂ほしけれ。アニメって色んな脳の細胞を刺激して、アニメを見るのは楽しいなあ!!!兄弟!!!アニメを見ていると生を実感する!!!!


でも、アニメってのはやっぱり絵に過ぎないし、生きて無いものの羅列の仮面演劇なんだよなあ。しかし、それが人類の数千年にも及ぶ文化として地球のほぼ全域で演じられてて、面白い現象だよなあ。



とりあえず、今晩は実況を追いながら画像素材を集めて、まだまだ語りたいことはありますが、今回はマスクの話に絞って軽く書きました。寝ます。


でも、見ていると元気のGで眠気が吹っ飛ぶんだよな!うーん。