玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

サイコフレームの結晶化の是非について

 1週間前に軽い記事を書いた。その後にしばらく仕事で文章を書いていた。
 それが終わったのでGレコの記事を書くべきだが、Gレコの絵コンテを読み込むのは時間がかかる。
 その間にブログが放置されていると何かと良くない気がしたので、軽く書く。

 サイコフレームは金属粒子の間にコンピューターチップを埋め込んであるものであるが。金属粒子より小さいものと言えば、電子か原子核位のものである。それをコンピューターと言っているのだから、まあ、実質的に量子コンピュータなのだろう。
(その後、F91ではその技術がさらに一般化して、装甲や構造材に電子回路を組み込むマルチプル・コンストラクション・アーマー(Multiple Construction Armor、MCA=多機能装甲)というのができた。これがMSの小型化に大きな役割を果たしたのだが、技術的に高度なため、宇宙戦国時代末期には生産不能になっているようだ)
MG 機動戦士ガンダムF91 ガンダムF91 Ver.2.0 1/100スケール 色分け済みプラモデル
機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST(11) (角川コミックス・エース)


 えーと、つまりですね。サイコフレームはコンピューターの回路なんですけど。コンピューターの回路にとって何が大事かと言うと「ちゃんと並んでいる」ということです。処理をするにあたって、分岐することなどはあっても回路の流れが整然としていなければ機能不全になります。


 ユニコーンガンダムが最終回で光の結晶体と呼ばれる状態になりまして、装甲の隙間などから水晶や石英や二酸化ケイ素のような結晶のかたちになります。これはファセット成長型結晶といえます。
 ファセット(Facet)というのは「平らな面」という意味で、宝石のように平らな面で表面が覆われたまま結晶化が進むことをファセット結晶成長と呼びます。金属が平らな面ではなく曲面上に凝固する時は不定形な非ファセット型といいます。


 鉱物学や結晶学は僕の専門ではないんですが、このような結晶化は

 過飽和の溶液や過冷却の蒸気のような均一な相から、固相の粒子が分離することによって発生する。

 ということです。
結晶としての固体 (バーンズ固体物理学)



 私が少年期を過ごした20世紀ではグルタミン酸など化学物質の結晶化が物質の特定や発明とされていて、子供の科学みたいな本でそういう科学者の結晶化の苦労話を読んだりした。


 なので、そもそも真空の宇宙空間は結晶のもとになる素材が供給されない空間なので、結晶が発生するだけでユニコーンガンダムの描写はよくわからないのですが。


 サイコフレーム量子コンピュータを内蔵した金属の塊、とした場合、真空で結晶に変化するのはどういうことかと考えたのですが、おそらく、外部から素材が供給されたと考えるよりは、金属内のサイコミュ量子コンピュータを形成する素子がエネルギー的に高まって運動して、もともとの格子状結晶を壊して、違うタイプの結晶格子に相転移したと考えられる。つまり、密度としては体積が増えた分、減少して、強度も減ると考えられる。が、原作者の人が発動したサイコフレームは強度が増すと言っているので、おそらく、サイコフレーム内で運動エネルギーを増した量子が何らかの電磁力か素粒子物理学における相互作用などで結びつきを強化しているのだろう。



 それはそれとして強度が増すことの説明にはなるのだが、もともと量子コンピュータとして精密に設計されたものが、サイコ・パワーみたいなもので、しかもかなりのランダム性を持った刺々しい結晶に急速に相転移している。なので、量子コンピュータとしての回路は崩壊していると推測できる。なので、サイコフレームの本来の目的である「思念などの情報の高速処理」としては機能不全になるのではないだろうか。


 まあ、原作者の人は高次元の力とか霊界とか時間を巻き戻すとか言っているし、実際ユニコーンガンダムは最後に結晶が縮小して、ひび割れた装甲も修繕されてユニコーンモードに変形し直した。なので、原作者の人に言わせれば、結晶化は人間からはランダムに見えていても、アレはアレで独自のサイキック的な回路がつながっている状態なのだ、と言われるのかもしれない。
 なので、物理学や電子回路としてサイコフレームを論じることは作中の描写によって不可能と言わざるを得ない。
 原作者の人は高次元からエネルギーを取り出せるとか言っているので、それが結晶の素材として物質化したとも言えなくもないが、霊界とか言い出すとなんでもありになって、逆に考えることがなくなる。




 ただ、僕はなんとなく「結晶化するロボのアニメ」とかが何となく嫌いなんですよ。アニメでよくあるけど、結晶ってあんな急速に育たないし…。ファフナーの結晶はフェストゥム珪素生物ということから考えると、ほぼガラスか石英と言えるので、そんなに強くないんじゃないの?とか思う。
 また、ユニコーンガンダムが光の結晶体になる前に、Fate衛宮士郎の魔術回路のような直角と直線を組み合わせたようなサイコフレームの伸長を見せたのだが、それはそれで錐状の結晶の集合体の光の結晶体で全身を覆ったユニコーンガンダムとは、また違う結晶パターンなので、なんなんだろう?って思う。

S.H.モンスターアーツ スペースゴジラ

  • 結論

 まあ、僕はあんまりユニコーンガンダム系列を好いていないのだが、シンギュラリティだのなんだのと言われても、いきなり発生するよくわからない結晶よりも、ちゃんと図面を引いて設計されたバイオコンピュータとかの電子回路の方がマシーンとしては信頼できると思います。
宝石の国(10) (アフタヌーンコミックス)





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