玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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読まれて、ちやほやされたいけど批判されたら凹む #シンエヴァンゲリオン

nuryouguda.hatenablog.com
 今年の目標はチヤホヤされるために良い記事を書くことなんですが。



 正しくは「しいたけ@しいたげられた」さんですけど。読者数が2100人を超えている id:watto さんから、「チヤホヤされたい」と書いただけでアマゾンギフト券をもらいました。チョロいな。
 あ、いや、ありがとうございます。僕も広く読まれるようなブログ記事を書きたいですね。


  • 2021年はてなブログ46位の僕

blog.hatenablog.com
 昨年のはてなブログの中で、アニメブログで唯一ランクインしたのが、僕の「シン・エヴァンゲリオン劇場版って葬式でしたね」って記事ですが。
nuryouguda.hatenablog.com


 まあ、Gのレコンギスタの記事の方をもっと読んでほしい気もあるわけですが。とりあえず、僕のアニメ感想は昨年のはてなブログのアニメブログの中ではナンバーワンだったのだ。チヤホヤされたいなあ・・・。ほめられたい・・・。女子大生と後腐れのない関係を持ちたい(無理)。



www.domustox.com
 こちらのブログさんで僕のその記事が「頭がいい記事」みたいに紹介されていて、ちょっとチヤホヤされた気がした。しかし、以下の文言がグダちんの逆鱗に触れた!

オリジナル版に比べれば、無難な結論に落ち着いたということは、それ自体が、大人になるということの象徴であって、いつまでも思春期の屈折した感情を抱きかかえ続けることは許されないというメタファーなのかもしれないとも考えられるので。


 富野由悠季のアニメが好きということもあり、どうにもこうにも、「大人になる」ということにあまりポジティブな印象を持てない性格である。 
 というか、新卒でKLab(本日、ラブライブ!のスクスタというアプリをマイネットに売却した会社)に就職して過労とパワハラで精神と自律神経がぶっ壊されたし、祖母は母親が自殺したことを認めずに事故死だと思いこんで老人ホームでワガママ放題で上げ膳据え膳だし、いくつか転職したどこの会社でもちゃんとした大人(寛容で、度量があり、むやみに敵対関係を作らず、後進を育てる器量がある人)を見たことがない。だいたい利己的で僕みたいないじめられっ子に損をふっかけてくる年上の人ばかりに遭遇してきた人生だった。
(富野由悠季監督のアニメは個人的に好きなのでおこめ券をおくったけど、富野監督の黒い噂もいくつか聞いているし、富野監督がインタビューの席で年下の鈴木敏夫さんに「僕はあなたに捨てられた」って80歳にもなって詰めるのはどうかと思う)



 というわけで、久しぶりに自分が書いたシン・エヴァンゲリオン劇場版の感想記事を読んだけど、まあ、コメントとブックマークコメントのひどいことひどいこと。
「大人になった俺はシン・エヴァンゲリオンを楽しめたけど、楽しめないお前は思春期で成長が止まっている!」とか「おとなになれ」とか大人の定義もしないくせに押し付けてくるコメントが多く、バズった記事だけど、やっぱり不快だった。
 あのさあ、あんなよくわからないスーパーロボット
(ぶっちゃけ、シン・エヴァンゲリオンのエヴァンゲリオンって人造人間という意味でロボットではない、というより、なんかよくわからない槍とかでなんかよくわからない作用を起こしたり、なんかよくわからない再生とパワーアップをするし、明らかに工業製品としてのロボットではないくらいの増殖をしたり、なんだかよくわからない存在だったなあ。あんまりロボットっぽくない気が)
が、活躍して、14年間停止していたシンジくんがちょっと村で苦労しただけで他のキャラクターの悩みをどんどん解決していって、世界を書き換えるとか言うトンチキなアニメ映画に対して「これを楽しめるのは大人になった証拠!」とか言うの、どうかと思う。
 そんなにアダルティーな渋みのある映画だったのかなあ。
 昭和初期の二十四の瞳みたいに小学校で子供に理科を教えたり闇医者をしてたら大人なのかなぁ。


 あんな珍妙な映画を見て「大人になった人はこの映画を肯定できるけど、肯定してないグダちんは精神的に成長してない」って、普段それほど僕のブログの読者でもないしTwitterでやり取りもしてない人が言うの、どうかと思う。
 自分の人生に本当に満足している大人は「お前は大人じゃないけど俺は大人だ!」みたいな雑な通りすがりマウンティングコメントはしないと思うぞ。
( 逆にピングドラムのイベントとかのオフ会で会ったことのある、かなりのエヴァ、カラー、トリガー、オタクの id:samepa さんには僕がシン・エヴァンゲリオンについてボロクソに書いたのに脳内妹との結婚式のご祝儀として3万円貰った。虚構と現実を等しく信じられる人なので。あと、さめパさんに僕は「少年のような瞳の人」とウテナ文脈ではちょっと微妙な評価を頂いた。僕は僕だよ)



 定職についていたら大人になったって自己規定する人も多いと思うんだけど、僕の精神科の主治医によると「仕事だけしていて、定年で退職して何もすることがなくなった男性の鬱はかなり重い」とのこと。むしろ僕みたいにうつ病を発症しつつも自分の執筆とかで自分なりのアイデンティティを持てることはある意味では強みらしい。まあ、金はもうちょっと欲しいけど、労働環境はクソなので。



 というか、最近の庵野秀明の行動も割と気に食わない。まあ、庵野秀明は変なやつなので、これまでも気に入ったことはあまりないんだが。(旧劇場版も気持ち悪さと妙な美意識を面白がる感じで、あんまり崇拝してはいない)
 風立ちぬは富野由悠季監督が褒めていても、やっぱり純文学の人とゼロ戦設計者をミックスした主人公がよくわからなかったし、そもそもゼロ戦設計者って戦後もなんやかんや設計に携わっていて、あんなきれいな終わり方じゃないですからね。
 まあ、宮さんのことはともかく、庵野秀明は特撮とかジブリとかを美術博物館として保存する仕事をしていて、まあ、ちょっぴりは偉いとも思うんだけど、どうも権威付けなんじゃないかという気もする。


 まあ、富野由悠季の世界展のキュレーターの人が知り合いなので、「美術史に於いて、作者の来歴を物語としてまとめないと歴史に残らない」という意見も聞いていて、やっぱり芸術の歴史に於いては権威付けや記号化も必要な作業なのかなーって思ったりもするが。

nlab.itmedia.co.jp


 庵野総監督は舞台挨拶内で「ニッチなロボットアニメ」というジャンルで100億円を達成する意義について、業界全体が「ロボットを出しても良いんだ」と活性化することにも期待を寄せていました。悲願の100億円達成に、Twitter上では思い思いの「おめでとう」が寄せられています。


 どんなテーマでもなぜかロボットアニメ(ロボットが出ない場合は忍者になります)になってしまう富野由悠季のオタクをしている僕としてはですね。
 庵野秀明監督が「シン・エヴァンゲリオン劇場版が興行収入100億円を超えて、ありがとうございます」というのはいいと思う。それはいいんだけど。「僕の作った映画が売れることでロボットアニメ業界全体が活性化する意義がある」とか、なんか、「自分が作った映画が売れた」ってことだけじゃなくて「自分の作った映画が売れたことは他人のためにもなっている」みたいな言い方をするのがなんか「気に食わねえ〜〜〜」って思う。
 「大人の言いそうなことだな!」って思ってしまう。
 というか、自分のやった作品が自分の手柄だけでなく他人のためにもなっている、みたいな言い方をするのが、TV版のミサトさんがシンジくんにイラついて言い放った「そうやって他人の顔色ばかり伺ってるからよ」という感じで、庵野秀明もやっぱり根っこの部分の他者評価型の性格は変わってないなーって思う。なぜかと言うと、僕自身も精神科医から「君は他者評価型の性格」って診断されているから。
 他者評価型の性格、他人の機嫌を取ったり他人の喜ぶことをするために親切だったり、いい部分もあるけど、自分が楽しいだけでは満足できず、むしろ自分が楽しいことに後ろめたさを感じて、他人にどれだけ貢献しているのか、というのをアイデンティティにするという部分があり、割と厄介。
 まあ、僕は他者評価型の性格というか、子供の頃から一家心中を匂わす親の機嫌を取るために優等生をやらないと生きていけなかった(まあ、結局親は自殺したんですが)ので、人格形成が歪んでいる。それはそう。
(他者評価型の性格はどうすれば人が喜ぶのかということもわかっているので、敵を善意で舗装された道に導くレトリックにも長けている)


 シン・エヴァンゲリオン劇場版が売れたことを素直にひとりの造り手として感謝するんじゃなくて、「これがロボットアニメ業界の活性化につながる」と政治的運動めいた言い方をしてしまうのが、他者評価型の行動っぽいし、権威を欲しがる感じで気に食わない。


 まあ、古のエヴァオタとしては、庵野秀明に対する恨みつらみはいくらでも出てくるわけですが。

  • 思春期の感情の持って行き場

オリジナル版に比べれば、無難な結論に落ち着いたということは、それ自体が、大人になるということの象徴であって、いつまでも思春期の屈折した感情を抱きかかえ続けることは許されないというメタファーなのかもしれない

 話を戻すけど。
 「いつまでも思春期の屈折した感情を抱きかかえ続けることは”許されない”」というのがどうにもこうにも。誰が誰によって許されないのか?


 そもそも、思春期の感情というのは、大人になったらきっぱりと消滅するものなのか?無難な大人として大衆の中に埋没していくことで許されるのか?


 思春期に感じた屈折した感情を記憶の隅に押しやって、無難な行動や感情表現をする平凡で透明な大人になることが果たして正しいのかどうか。


 そう考えると、新世紀エヴァンゲリオンは生理痛に苦しむアスカだったり、アスカに欲情するシンジだったり、地獄の苦しみをしているシンジに「お前はロボットに乗れるくせに」と恨み言の電話をかけてくるケンスケだったり、ゲーム中毒になったアスカに表面的な慰めしか言えなかったヒカリだったり、思春期の未熟さと、それ故の苦しみを描いていたと思う。ミサト、リツコ、加持の世代も大人になりきれていなかったし思春期の時のセカンドインパクトのトラウマを15年間引きずっていたようだし。ゲンドウと冬月も組織のトップとしてはおかしかったし、ゼーレの老人たちもリリスに母性を感じてオギャっていたような。


 じゃあ、思春期のそういう屈折した感情は苦しくて苦いものだとしても、それは悪いものとして大人になったら、きっぱりと捨て去り忘れ去るのがいいとは、僕は思わないんですよね。


 なぜなら、思春期とは動物に近い天真爛漫な子供から汚いものに溢れた大人の世界に移行するための必要な通過儀礼だと思うので。


 思春期の行動を「若気の至り」と恥じる人は多いが、しかし、思春期の迷走を経験せずに善悪、好悪、快不快の二元論で生きている子供のまま大人になって、政治などで意見の違う敵対勢力のことをまるで想像もせずただ自分が正しくて相手は悪で屑だと延々と言っているような人もどうかと思うんだなあ。これは右翼も左翼も同じ。


 まあ、思春期の懊悩は苦しいですけど。しかし、振り返ってみれば、新劇場版でのアスカがTV版とは違い、生理痛や年上のイケメンへの恋心に振り回されもせず若い美少女のまま母性を持ったり傭兵として成熟したり、シンジくんも思春期の苦しみや悩みをショートカットしていきなり大人に「アニメキャラではない現実の記号としての神木隆之介に変異して」成長してしまったり、結婚に焦りながらフラフラしていたミサトさんが母親という地位を手にして父親を乗り越えようとするのは、大人になることを称賛しているようだが、大人になる過程としての思春期の過程としての不安定さを都合よく除去して空白の14年間に捨て去っていて、あまりキャラクターの来歴に対して真摯ではないのではないかと思う。(スピンオフを作るみたいな匂わせもあるが)


 それに、これは僕が内向的であまり筋力体力財力のない男性だからかもしれないが、思春期の頃に感じたことを、大人になってから感じない、ということはないですよね。
 いい意味で若い感性を持つという部分もあるし、悪い意味で思春期の不全感を引きずっているという部分でもあるのだが。
 大人になったからと言って思春期のリリシズムを感じないわけではないと思う。少なくとも、マンガやアニメの分野では中年の主人公より学生の主人公のほうが多い。(小説では逆に定年に近い人物を描く浅田次郎とかが人気だったり。それはそれで仕事が暇になる年齢層なんだろうけど)
思春期の感覚はやはりそろそろ40代になる自分としても地続きだと思うし、そこを都合よく切り離して、「社会性のある大人である自分だけを中心にした自己像」はちょっとできないなあ。



 でも、そういうことを言えるのは僕が無職でダラダラアニメを見ていられる身分だからかもしれない。社会人として働くことや社会に居場所を維持することは辛いのだ。会社で出世競争をするために同期を蹴落としたり面倒事を押し付け合うのは大変な戦いなのだ。(僕には無理でした)そんなに辛い生活をしている人は、そういう辛い自分の人生に少しでも見返りを得ていると思うために、社会人としての自分は偉いので、思春期を引きずっているニートよりは偉いんだ!俺は納税者だぞ!という所に架空の報酬系を感じたいのかもしれない。


 とりあえず、端的に言うと、大人の定義というのもよくわかんないし、そんなよくわかんないものを基準にしてマウントを取られても、なんだかよくわかんねーなーっていうことです。


 でも、僕は一般的な大人が嫌いなコスモ貴族主義者なので、一般的な大衆の大人というものは僕みたいに「大人とは思春期があってこそ形成されるのではないのか。大人としての自分と青少年だった頃の自分の線引きは容易にできるものではない」とかうじうじと悩まず「社会の中で働いている俺は大人だから偉い!」とパターナリズムを振りかざして、都合よく、効率的に自己肯定感を摂取して生活を繰り返していくものなのかもしれないです。


 まあ、僕がおとなになるかどうかはどうでもいいけど、チヤホヤされたいし金がほしいしブログもアクセス爆発してトレンドの人気ものになりたいなー。
おれに関する噂(新潮文庫)



  • ほしい物リスト。

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↑グダちん用


 著者へのプレゼントはこちら。大人かどうかはともかく、クズなのでもらえるものは病気以外はなんでももらいたいしチヤホヤされたい。



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