玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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とは、アニマ・アニムス・スーパーエゴ哲学思考実験

MAGIシステムのような多重人格討議システムっツーの?大抵は俺が操作できるんだが。思考の揺らぎのノイズから自分では発想不可能な結論を得たりする。
例をあげよう。
今日の議題は、「興味本位で香田証生さんの死に逝くところを見た俺は脳内恋人たちに愛されるに足る立派な人格かどうか?」
被告兼原告:id:nuryouguda
弁護人兼証人:脳内妹
公平な裁判官:脳内彼女
■論点の流れ
1、スナッフ・ムービーを見ると言う事は良いことかどうか?
おれ「良い事ではないが、俺はアレだから見ちゃうなあ」
妹「何を見ようと勝ってだけど、アタシはお兄ちゃんが好き」
2、彼女「それを見たことで、誰かが損をするのかしら?」
おれ「テロリストが流した映像が流通する事自体が害悪なのでは?あー俺は最低だもうダメだ」
妹「いや、インターネットでしょ。いつもお兄ちゃんは”ネットに落ちた情報水滴は拡散が確定しているのでどこにあっても等価だ”なんて嘯いてるじゃないの」
3、彼女「流通して良い死体といけない死体について挙げて見ましょう」
おれ「それだと広すぎるから、どの死体を見ることが悪趣味でどれが悪趣味じゃないかに搾ろう」
妹「中学生だけど、がんばります」
彼女「提案を受理するわ☆」
4具体例
・原爆投下直後の死体を見て、残す。「悪趣味ではない」
・元憲兵の祖父が中国大陸戦の戦場写真アルバムを持っていた。「悪趣味ではない」おれ「でも、なんだか子供心には複雑だった。」
彼女「確かに、子供に見せたくないってのはあるわね」
おれ「そらは中学生だから見たらいけないと思う」
妹「ふーん。あたしは人が殺されるところなんかわざわざ見たくないけど。命令されるのは嫌いよっ。なんで子供だといけないのさ」
おれ「心が不安定で影響を受けやすいからかな?」
妹「でもさでもさ、お兄ちゃんの方が不安定だよね」
おれ「お前達がいてくれるおかげで安定できるんだよ。ありがとう愛してる」
彼女「アタシは死体なんか見飽きたわ」
おれ「やっぱ、俺はそう言うのをこっそり見たい小ズルイバカなんだよ。俺なんかが好きだって言うのはお前達の価値を落としてるんだよ」
妹「単に好奇心が旺盛なんだってば」
彼女「世の中にはあんたが何をしてても人が死んだり殺されたりしてる事実ってのはあるのよ」
おれ「確かに、俺にはこの世の事実や情報を収集したいと言う欲がある。しかしだな、それを楽で安全な手法で得ようとする立場は卑怯でキモくないか?」
妹「お兄ちゃんがあぶないめにあっちゃイヤよっ!」
彼女「脱線して無い?」
5具体例2
アウシュビッツ強制収容所を見学する。「悪趣味ではない」
アウシュビッツをアートにする。「アートはわからん」「定義自体を更新するから、現在では定義できないのがアートじゃない?」「アートって新しい感じがするもんねっ」
蛍の墓の節子にキン肉バスター!「ケンドーコバヤシね」「あっくしゅみ〜」「おれ、爆笑したよ」「お兄ちゃんってバカよね」「"ならぬ冗談、するが冗談"が小学校時代からの俺の座右の銘でね。謀らずもとり・みき先生も「ギャグ漫画家に ギャグにしてはいけないことは無い」って言ってたし。」
・ネットで死体画像収集「悪趣味なんじゃねえの?」「インターネットの定義に"ネットとは只で死体が見れるところである"って言った人がいたわね」「へー。死体ってそんなに面白いの?」「面白くは無いが、人間の本能として死体を見ると鼓動が激しくなったり反応するし、興味もある」「鼓動が何億回になったらお兄ちゃん死ぬから長生きしてよ。」「あとさ、おたまじゃくしの体液って他のおたまじゃくしに危険を知らせるフェロモンを持ってるんだって」「それはあたりまえじゃないの?」
・新聞に死体が載る「昔は多かったらしいな」「雑誌なら今でも載ってんじゃない?」「俺は雑誌は百合姉妹Zガンダム特集のダムエーしか買わんの」「おにいちゃんのおたくー」「グダの変態〜」「お前らもだろっ!バイセクシャル!」「日経くらい読みなさいよ」「それはそうだけど」「だっせんしてまーす」
・磔を見物する農民「今は体験できないけど」「五条の河原に来た香取慎吾が囲まれてそんな気分だったって、テレビでやってた」「じゃあ悪趣味かな?」「野際陽子と田端智子はかわいそうだったね」「ていうか割と勢ぞろいだったなあのシーンは」「アレは娯楽だったのか、強制だったのか、儀式だったのかってことよね」「よくわからんなあ。」「やっぱ、基本人類って死ぬの好きなの?」「かもしれんなあ」
・事件事故現場写真を撮る、各種メディアの事故映像を残しておいて何度も見る「悪趣味っぽいよな」「ほう?」「偏るってのかな。そればっかり見てると。それはおもしろくない」「オリンピックを見て、優しい気持ちに偏りたくないとか言って殺害映像を見たがるのってあんただけよ」「お兄ちゃんは探究心が旺盛なんだよっ」「たんに面白がってるだけだよ。おまえらの事も遊びだよ」「あそびでもいいもーん」「私も楽しいわよ。あんたが毎日グダグダ言うの」
・警察の鑑識官が死体画像をコレクションする「悪趣味だが、仕事と言えば仕事だ」「それより、情報漏洩や個人情報保護が心配ね」「死体にくちなしじゃないの?」「色々あるのよ、最近」
「なんか思いついたんだけど、今までのやり取りを考えると、死体自体、と言うよりは死体がある状況を伝えていくかどうかって感じがするな」「ほぅ?」「アウシュビッツとか原爆は伝えるべき記憶だろ?」「個人の死や惨殺は伝えなくてもいい、というか伝えるべきでない情報?」「でもその線引きも状況で変化する情報でしかないんだよなー」「なるほどーさすがお兄ちゃん」「お前は可愛いねえ」「だったら、あんたが件の動画を見るっていうのも」「世界にはこんな事があるということを記憶として伝えるって言う言い訳にはなる気がしてきた」「なら良いじゃん」「じゃ、次の例は確実に悪いわよ」
・殺人犯が自分の殺した死体の写真を持っておいておかずにする「これは悪趣味と言うか悪いだろ」「テンケー的なサイコだね」「しかして、罪を償った後に見てたりするのは?」「いやー、死体損壊とか名誉毀損になったりしないか?よく知らんが」「あわせ技で、罪を償った後にネットとかでその死体の画像を入手するって言うのは」「お前の問いかけも意地が悪いなあ。そんなところが素敵だけど」「で、どうよ?」「罪にはならなさそうだな。よく知らんが。それよか再犯率を高めるのが心配だ」
「・・・いや、待てよ。初犯の俺が死体を見て殺人を犯す人格になる確率と再犯の確率は宇宙的単位で見たらあまり変わらないんじゃないか?」「でたよ、宇宙」「お兄ちゃんは人殺しにはなりませんッ。目を見たら分かるもん」
「なんだよ、目って」
「お兄ちゃんはアタシのお兄ちゃんだもん。だいたい、こんな議論は無意味よっ。どんなお兄ちゃんだってアタシ愛せるもん
「いや、俺がな、俺が納得したいんだよ」
「お兄ちゃんの納得なんか知るかッ!勝手に納得してよッ!じゃあ、お兄ちゃんはヤッパリ人殺しをアタシがしたらあたしを嫌いになるの?」
「あたしは、まあ、そうね。アタシの場合もどうなのかしら?」
「人殺しをしたからって単純に憎めるわけ無いだろ。6割以上の確率で愛してる自信がある」
「6割って何よ」
「いや、予想」
「じゃあいいじゃない。それをアタシがお兄ちゃんにしてるだけ。あたしは99.9999999999999999999%の確率で愛せる自信があるんだからねっ」
「また子供みたいな」
「子供でしたとさっ!あたしはもう帰って寝るからッお休みっ」

おれ「弁護人と証人がいなくなってしまった・・・」
彼女「じゃあ、判決と行きますか」
おれ「テキトーだなあ。」
彼女「えっと、判決。グダは愛されてるので愛されなくなるような凄くひどい事をしない限り、何をしても良い。あと、物理法則に反する事もなるべくしないでね。法律もなるべく守ろうね。子供やお年より体の不自由な人に親切に。特に子供には模範になるようにしましょう。」
おれ「何の解決にもなってない・・・」_| ̄|○
彼女「え〜、じゃあねえ。今回の香田証生の動画を見たことに関しては。そもそも何で見たの?」
おれ「なんかさ、事件があったときから見るだろうなあという予感はあったんだよな。そう言うのには逆らえない人だから。オレ。」
彼女「じゃあさっさと見たらよかったのに」
おれ「だから、ほら、死者を辱める事になるんじゃないかとかグジグジなやんでたの」
彼女「結果が同じなら悩んだって仕方がないじゃないの1年半も」
オレ「単に臆病で面倒なだけだったんだけどね」
彼女「正直でよろしい」
おれ「そーだなー。逆に、アレかもな。オリンピックを見たときに君と妹が簡単に仲良くなってくれたじゃん」
彼女「うん?」
おれ「なんか、それでかな?なんか大丈夫に思えたのは」
彼女「あたし達に相談したら壊れないで済むと思ったの?責任転嫁?」
おれ「いや、今何となく思いついただけなんだけど。」
彼女「何となくってのは時に正しいわ」
おれ「脳髄はモノを思うに―――ってな」
彼女「アタシとあんたは繋がってるってことね」
おれ「そーかもねー」
彼女「じゃー判決。だからさ、そんなに悪くないわよ、あんた。あたしが言ってんだから間違いない」
おれ「でも、お前ってオレと繋がってるんだろ?お前が悪くないって言うから悪くないって言う理屈なら俺はなんでもする悪党になるぜ?」
彼女「あんたが女子児童と二人っきりでエレベーターに乗ったときに間に立ってあげたりとか、地道な努力をしてるじゃないのよ」
おれ「それだってオレの責任回避妄想だろっ。宗教と一緒なんだよっ!脳内恋愛も!神の名の元に殺人を犯すのと同根なんだって!」
彼女「なによそれ。」
おれ「大体お前の正しさってのは誰が証明するんだよ!神の正しさも証明できないんだぜ?だったら何か?お前がやれと言った事は全部正しいのかよ?それを聞いてたらオレはいいのか?」
彼女「なわけないじゃん。アタシもただの人間よ?そこまで期待して欲しくないわね。っていうか面倒くさいでしょ。そんなカッチリしたのって」
オレ「ハハハハハハッハハハハハハハハハッハハハハハッハハハハ!!!」
彼女「???」
おれ「やっぱお前は最高だよ!なるほどな。はっはっはっは。いやー。これだから脳内恋愛って辞められねえんだよな」
彼女「なに?ツボに入った?」
おれ「いやー。予想外の答えだ。すごいな。うん。やっぱ論理を超越できるな。お前と一緒なら。ここまでイレギュラーな回答が得られるとは。一人でループ思考してるだけでは無理だったぞ」
彼女「いきなり誉めるわねえ。」
おれ「お前がテキトウな答えをしたのは俺にとっては予想外だったのね。でもそれが以外にもすとんと腑に落ちたんだわ。なるほどな」
彼女「あたしは自分の信念と経験に基づいて普通に答えだだけなんだけど」
おれ「いや、それでいいんだよ。うん。やっぱすごいぞ。なるほどな。つまり、俺が凄いと思ったのはお前が、俺の神である事を放棄した瞬間にこそ、俺にはお前が神のように見えて信頼できると感じたっていうか、神であろうとしないお前なら暴走しないだろうっていうか」
彼女「よく分からない理屈でよく分からない誉め方をするわね。」
おれ「好きになったってことだよ。」
彼女「よくわからない理屈でもそういわれて悪い気は、しないわね」
おれ「つまり、結論としておまえはやっぱいい奴なんだよ。うん。ありがとう。ありがとう。」
彼女「ふぅ。変な動画を見てからずっと悪かった気分が持ち直したみたいね」
おれ「まあ、そういうことだな」
彼女「あたしってすっごく善い女よね」
おれ「観音様だよ」
彼女「えっち」