電波オデッセイ完結。

最近めっきり永野のりこ付いてるんで、昨日は心療内科とバイト先の間を移動する間に古本屋を巡った。
Give me（くれくれ）たまちゃんハネムーンプラネット (アスキーコミックス)NHK飛べ!イサミ (1) (テレビコミックス)

そして、ねんがんの

電波オデッセイ (4) (アスペクトコミックス)

を手に入れたぞ！
本当に泣けました。すげこまくんの土屋美奈世の救済萬画かなあーと思ってたんですけど。名作過ぎる。
中学校を舞台に、登校拒否の子、いじめられっ子、拒食症の子、ストーカーの子、いじめっ子、長期入院で留年の子、脳内妄想を見てる子、親に捨てられた子、レイプされた子、などなど、いろんなトラウマを描いています。自分の中学校で少し痛い思い出を持っている人なら、どこか自分を重ね合わせる所があると思います。
でも、決して暗いマンガではなく、永野のりこ独特の緩急のついたマンガ演出が力強く、圧倒的にポジティブな読後感が得られました。
どんなに傷ついた、傷つけられた人間でも笑って暮らそうと思ったら笑っていけるし、辛い事ばかりの世の中でも生きていけば楽しい事はいくらでもあるって思えるような素敵なマンガです。
最高なのは、セカイ系に近いテーマでありながら、決して魔法とかSF的な力や恋愛で恋人が出来たから救われた、とかでトラウマを解決して行くんじゃなくて、一人一人の中の命には充分自分や他人を救える力があるんだ！
という永野のりこ先生の人間に対する愛が最高です。LOVE!!
ラストシーンの美しさに感涙しました。マジで。
こういうマンガで泣けるって気持ちイイもんだな。
AIRよりも直球な内容でずっしりきました。
オデッセイ(メガネ白衣精霊)ともキタモリ(メガネ学級委員長)とも主人公の原純子さんが結ばれる、と言うか恋仲にならないのがいいな。中学生にはソレで充分！
いや、ラブな展開はいくらでもあるんだけども、ソレも割と寸止めー。
もそうなんだけど、俺は主人公とヒロインが仲良いんだけど結ばれないって言うような、っつーか、彼女が出来たから救われましたーみたいな安易な展開よりも、人間同士としてなんか良い事をしあうような関係ッつーか異性の友達ッツーかそういうのが好みッス。
っていうかさー！
色恋沙汰を上手くいくかどうかで人生が上手く良くかじゃないだろー！もっとLOVEってよー！もっとでけーラブよーッ！
つらそうだった登場人物が皆それなりに納まってうれしい。
にしても、原純子ってつえーな。素敵だな。綺麗だな。ラブい。
やっぱ人間って、小さい事で死ぬほど辛かったりするし、辛くなっちゃうけど、生きてるヤツが生きていこうとしたら生きていける分だけのスゲー力が湧いてくるんだよなっ！それがオミヤゲなのね！
俺も素敵なオミヤゲ見つけたいなりー。LOVE!!
んで、んで、たったの４巻でこんだけの内容をまとめる（つーか月刊で１６ページ）の永野のりこ先生の構成力と萬画ちからはやっぱりすごいや。
コミケに行きたい。