玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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京都精華大学に通っていたもののお気持ち表明

  京都精華大学の教員の発言が炎上している。僕は京都精華大学に恩がある。Gレコについて書くべきだが、うっかり徹夜でミリシタに復帰したあと5時間しか寝てなくてコンディションが悪いので富野考察は難しいので、少し精華大学について書く。

  • 学生時代の恩義

 僕は頭が悪かったので(受験生の時に同時に父方の祖母の死による遺産相続争いと母方の叔父の自殺が重なって精神が限界だったので)京都大学に入学できなかった。
 貧乏だったので私立にはいけず(某私大のロボットを作っている学科に合格していたが)京都大学じゃない方の国立大学に通うことになったのだが、京都大学に比べると予算も機材もしょぼかったし、僕は実験が下手だったし、家庭は2012年に母親が自殺して崩壊するのに向けて壊れ始めていたし、精神が限界だったので休学して野宿で四国八十八ヶ所を巡ったり、引きこもって布団でガタガタ震えていたり工場でライン工をしていたりした。

 しかし、流石にそれでは人生が終わると思ったので、一応大学を出ておくかと一念発起した。でも大学に通うのはその時点で社会恐怖障害と回避性人格障害を発症していた僕には辛いことだった。で、立地的に僕の通っていた大学はツタヤと京都精華大学に近かった。
 京都精華大学はマンガ学部があることで、図書館(情報館)にマンガやビデオが置いてある。なので、「1日授業を我慢して受けたら、帰りに京都精華大学の情報館で1話富野アニメを見てご褒美を与える」というパブロフの犬実験を行って、大学を卒業できた。毎日、自転車で一山こえていたので運動になった。富野アニメは引きこもりに効く。オーラ力が伝わってくるので。
(まあ、結局その新卒カードは大阪支社で内定を受けたのに東京に3月になってから行けと言われたり精神論マラソン研修を初日にぶち込み、プロジェクトはリーダーがまっさきに逃げ出して僕の過労がマックスになるというラブライブ!スクフェスのKLabでボロクソになってしまい、僕は精神障害者保健福祉手帳を取得したのだが)
(その後色々あって念願の京都大学に就職したのだが、まあ、それはそれで非正規雇用と学部と中央の権力争いとかで…)


 京都精華大学情報館は今でこそDVDよりVHSの比率が高くてちょっと残念かもしれないのだが、ナウシカやエヴァンゲリオンのLDが揃っていたり、ガンダムシリーズもSDを含めて一通り揃っておりイデオン(劇場版)、ダンバイン、ブレンパワード、チリンの鈴も置いてあって、実写でも黒澤明監督、コマンドー、怪奇大作戦や蝿の王など、まあ中規模なレンタルビデオ店よりも充実した品揃えで、違う学校の学生だった僕も会員登録したらタダでビデオも見放題だった。蔵書も多くルドルフ・シュタイナーの「アカシャ年代記より」やブラヴァツキー夫人の本などの超マニアックな魔道書も借りて読むことができた。京都国際マンガミュージアムができるまでは漫画本も情報館にあり、アニメージュからニュートンや政治団体の広報誌まで雑誌も充実していた。


 (僕が通っていた大学の名前をなぜ出さないのかと言うと、僕が鬱だったときに全学のカウンセラーだった准教授が実は医師免許もカウンセラーの資格も持っておらず、員数合わせのためにカウンセリングをしていたとか、他の教授も4時間ぶち抜きの授業でもトイレ休憩を1分しか設けずに遅れた女学生を罵倒するなどがあり、嫌いだった)


 まあ、理系の数学や実験が下手だったので中途半端なプログラミングとオタク知識でKLabと、あと何個かのブラック系web起業にしか内定を取れなかった僕も悪いのだが。バンダイビジュアルは2次面接まで行ったのだが、バンダイビジュアルで過労になっていたら、僕はバンダイを恨むようになっていたのだろうか?


 また、竹宮惠子先生が学長になる前後だろうか?富野由悠季監督や安彦良和先生やダライ・ラマさん幸村誠先生、石川雅之先生、竹熊健太郎先生などの幅広い分野のオープン講義があり、違う学校の僕も参加して大いに影響を受けた。


 ともあれ、僕が京都精華大学のおかげでかなり金銭的負担が少なく富野作品を見れたことは、今、僕がこのブログを書くことに確実につながっているし、そういう面で恩義を感じている。僕は人間に対する信頼感がゴミのヤクザ人間なので、恩には恩を、侮辱には侮辱をもって行動する。

  • 京都精華大学の教員の発言炎上について

www.excite.co.jp

 京都精華大学で講師を務めている思想史家で政治学者の白井聡氏のフェイスブックでの発言が、物議を醸している。


松任谷の発言に対し、白井氏は先月29日に発言を取り上げたネットニュースを引用しつつ、フェイスブック上で、「荒井由実のまま夭折すべきだったね」とコメント。さらに、「本当に、醜態をさらすより、早く死んだほうがいいと思いますよ。ご本人の名誉のために」と厳しく批判し、コメント欄では「戦後日本の劣化と共に劣化していったということかもしれませんね」「老いとは残酷なものだ」とつづられていた。


 この投稿について、白井氏の元には「生活、人生をめちゃくちゃにされた国民の方が泣きたいよ」「ユーミンも落ちたもんだ」「確かに、と思わざるを得ない」といった共感が集まっていたが、ネット上では「人として最低だね」「自分が気に入らない人間だからって『死んだほうがいい』はおかしい」「安倍のことを1ミリでも褒めた奴は死ねみたいな発想ホント怖すぎ」といった批判や困惑の声が集まっている。


 で、大学はその教員を厳重注意にした。

www.kyoto-seika.ac.jp

このたび、本学教員によるフェイスブック上での不適切な発言がありました。
「人間尊重」「自由自治」を理念に掲げ、ダイバーシティの推進により多様性を大切にする本学では、個人の主義主張、思想、信条の表現や発言に寛容でありますが、今回の発言は、人間の命を軽んじた内容であり、人間尊重の立場をとるべき本学教職員として不適切な行為であったため、厳重な注意を行いました。
本件におきまして、不快な思いをされた方々、ご心配をおかけした方々に、深くお詫び申し上げます。


理事長 石田 涼

 僕は厳重注意は妥当だと思う。発言については白井氏が全面的に悪い。だが、悪さの程度と言えば、別に死ねばいいと言ったら本当にユーミンが死ぬほどの効力もない悪口に過ぎない。(悪いが)言葉で悪いことをやったので、言葉で厳重注意、というのは妥当だと思う。失言であり悪口だが、特に金銭や肉体その他財産を棄損する行為ではないので。それをもってして一気に解任まで行くのはラディカルすぎるだろう。(任期が短くなるということはあるかもしれないが)
 また、謝罪は必要だと僕も思うのだが、それは白井氏が松任谷由実氏に対して行うべきことであり大学が代わりにに親のように謝罪するのは違うだろうと思う。
 今後、松任谷由実さんが刑事罰を求めたりすると、また違った展開になると思う(もちろん松任谷由実さんにはその権利がある)が、それは法廷でのことであり、僕が意見することではない。
 大学の声明文で厳重注意を受けた白井氏の名前が出ていないことは多少問題だと思うが、事件の詳細を云々したり、事件を知らない学生にも報道するのが大学の声明文の目的でもないので、簡潔に「一教員に不祥事があったので注意した」という程度なのは、まあ、大学の立場としてはそうなるかな、と一定の妥当さも感じる。


 政治学者や社会学者として、そういうネットで失言をする人物に教育をさせるのはどうかという面もあるが、社会学者(追記、政治学者も大して変わりないだろう)というもの全体の品質が悪いとは僕も思う。(どの政治的主張が正しいのか、現状段階で正しく評論できる社会学者は世界に数えるほどしかおるまい)ただ、政治学、社会学を文系の大学としては開講せざるを得ないという問題もあると思われる。
 ネットで失言をすると思想犯として失職させるべき、というのも僕は極端だと思う。(もちろん怒られるべきだが)失言一つで職を失う世の中は怖いですよ。
 なので、僕の社会学者に対しての態度は「300年くらいの歴史に耐えた思想ではない現代の政治学や社会学者は、一応、社会を解説する係として必要ではあるが、信用はしない」という程度。変人も多いし。まあ、独りの社会学者を盲信するのではなく、広く浅く情報収集しておくのがよかろうかと。

  • 京都精華大学への侮蔑の数々


togetter.com




 かなしいことだ。


 白井氏は松任谷由実氏に個人攻撃をしたので、二者間の対立関係としては白井氏に否があると僕は思う。


 かといって、彼を雇用した京都精華大学全体が反日工作員養成所のように言われたり、大学の資格を取り消せと言われたり、マンガアイコンのサラリーマンに「所詮マンガ大学」と揶揄されたり、マリ出身の黒人のサコ学長が反日工作員だと言われたりするTwitterは白井氏以上の悪意に満ちていると思う。ちょっと悪いところがあると、その程度に関わらず強い言葉を振りかざす人が多い。ちゃんと射程距離を考えてほしい。
 留学生が多いのはクールジャパン戦略だろうし、マンガアイコンのくせに萬画を馬鹿にしているような中年サラリーマンは買春をしながら売春婦を見下すような男だろう。(まあ、それが普通の日本人男性と言えば、そうなんだが)
 僕は萬画が好きなので、萬画が文化的に劣っているように言われるのは怒りを感じる。確かにアニメ萬画ブームで萬画関連の学科を増やした大学界の風潮もどうかと思うのだが、日本で初めてマンガ学科を設立した京都精華大学は勉強の偏差値はともかく悪い大学ではないと思う。竹宮惠子前学長も性格や作風はともかく(毒親描写が読んでて辛い)トップクラスのマンガ家である。情報館の蔵書もオタク分野だけでなく歴史書や魔導書など充実しているし(流石に物理や化学の専門書は京都大学の方が多かったが)。
 京都国際マンガミュージアムの設立にも京都精華大学の功績は大きいし、僕はそこでもかなりの恩恵を受けている。


 人は自分が正しいと思うといくらでも残虐になる。なので、インターネットでは明らかに非がある人(白井氏)の関係者にはいくらでも悪意を向けていい、みたいな空気になってしまう。


toyokeizai.net

 僕は京都精華大学でガンダムを見るために通っていたが、知人に京都精華大学の学生で当時のサコ教授のゼミに所属していた人(僕の知人にしてはとびきりに優秀と言っても良い人物)がおり、気さく(学生とゼミ室でワールドカップを見て盛り上がる)だが有能(5ヶ国語を操り、専門は建築学)であるというサコ学長の評を聞いていた。
 僕は腕っぷしは弱いが、精神的にはヤクザなので、知人の恩師が黒人であるとか、その部下が反安倍晋三だからとかで悪口を言われると、怒る。



 ぼくは萬画を通じて世界の皆が楽しくなったり平和を愛したりしてほしいのだが、未だに「マンガ大学」と揶揄されたり、一人の教員の失言で大学全体が連帯責任で反日組織と言われたりという、萬画で描かれてきた差別やデビルマンの悪魔特捜隊みたいな感じの悪意があるのが、とても悲しい。それが多少なりとも恩を受けた大学に対してだと、怒りを感じる。(まあ、京都精華大学も私大なので寄付金が高いとか、そういう問題はあるらしいが)


 そういうわけで、僕の立場としては、そうだなあ…。一人の失言や思想的問題という事件が起きた時に、それに関わる人や組織の人にまで悪口の範囲を広げるのは嫌いだな。という感じです。
 まあ、ガッチャマンクラウズのベルク・カッツェとか輪るピングドラムの渡瀬サネトシ先生が好きな僕としては、それこそが人間だと思って香ばしく面白く感じる面もあるのだが。自分が正義の側にたった気持ちで多くのコメントに身を隠しながら外国人排斥の言葉を吐くのは猿の群れとしては本能的に楽しいんだろうな、とは了解できる。
 しかし、自分は京都精華大学に恩があるので「この喧嘩は白井氏と松任谷由実氏の間のもので、大学批判まで広げるのは不愉快だ」と感じる。これは僕が個人的に京都精華大学を贔屓しているだけなのかもしれないのだが。自分で喧嘩に加わる度胸もないのに、外野で不確定な情報で「反日」とか「工作員」とか言ってる連中は本当に嫌いだな。


 というか、大した才能もないくせに悪役がわかりやすい事件やイベントに対してTwitterでひとこと、雑なコメントをして自分が上に立ったように思いたいような人間が多く、僕はやっぱり人間が嫌いだなあって思うのだった。(まあ、これも僕が人間に対してマウントを取りたがっているのかもしれないのだが)
 僕は根無し草なので思想的に右とか左とかではなく、「人間が全体的に嫌い」という風にすぐ行っちゃう。これも良くないのかもしれないけど。基本的な人間への信頼感がない精神世界だと、すぐメンタルの病気が出るし。うーん。


 とりあえず、僕は萬画が好きなオタクなので、萬画を馬鹿にされると普通に怒る。正義の側に立って表現の自由が正義だから萬画が偉いとか、そこまで言うつもりはない。好きなものをバカにされたり、恩のある組織が黒人がトップだから反日と言われたりすると、普通に怒る。だから僕は愛国者とかにはなれないんだよなあ。組織の一員として敵組織を害する大義名分に身を任せるというのは苦手で、怒りは自分個人のものとして持っておきたいと思う。


 はー、しかし、80年代の子供時代に70年代の反戦萬画(ドラえもんとかも含む)を読んでいたら21世紀はもっとインターナショナルで相互補助的な社会になるかと思っていたんだけど、結局足の引っ張り合いになってて悲しいね。強権を発動させなくては、万民は万民への闘争本能を抑えられないのか。かなしい。

ザ・ムーン (1)


 安倍晋三の政治については、僕は公文書を守ろうとした福田康夫内閣のほうが好きだった。(経済的な数字はファクターが多いので僕は専門外だし、あまり判断材料にしていない)まあ、今回は「僕にタダでビデオを見せてくれた京都精華大学が悪く言われてはらたつ」という程度の記事なので、僕の政治的なポジションは特に重要ではない。


  • ほしい物リスト。

https://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/6FXSDSAVKI1Z


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nuryouguda.hatenablog.com
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 おかゆとスープはるさめがなくなってきた。


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