noteで有料記事にしたら案の定誰も読んでくれなかったので、仮面ライダークウガYouTube3,4話配信の後にはてなブログにも転載します。
僕のハンドルネームがヌ・リョウグ・ダ(電気羊種怪人)というのは仮面ライダークウガのグロンギ族から来ているのだが。ちょうど携帯電話とパソコンでインターネットデビューしたときが仮面ライダークウガの時期だったので。
仮面ライダーになる強さや社会への信頼感はないけど、人間をやめて怪人になりたいという気持ちがあったので。そういうキャラクターが仮面ライダークウガには出てくるので。ピラニア怪人の井上敏樹回で。
あと、キレる17歳が仮面ライダークウガの放送時期の2000年で問題視されていて、仮面ライダークウガはそういう少年犯罪へのヒーローの向き合い方もテーマのひとつなんですが。僕はまさにそのキレる17歳世代の1982年生まれだったので。親からも犯罪者予備軍みたいに見られていたので、辛いことだった。
仮面ライダークウガが20周年でYou Tubeで配信されるので、作品の感想とは別に、クウガの限界オタクとしての回顧を書いていくぞ。
- 平成仮面ライダーかニチアサか
限界オタクとしてクウガのことを語っていくので、自分語りになるのだが。
前述の通り僕はキレる17歳で1982年生まれなんですが。それはいわゆるテレビ朝日放送、東映制作の「メタルヒーローシリーズ」の第一作の「宇宙刑事ギャバン」が放送された年です。まあ、赤ちゃんだったのでメタルヒーローシリーズの視聴者デビューしたのは5歳のときの1987年の超人機メタルダーからですが。特に印象的に熱中していたのは小学3年生位の特警ウインスペクターからですね。なので、警察物としてのイメージが強いですね。まあ、警察じゃないの、ジャスピオン〜ジライヤとビーファイターカブト以降で、警察とか救急隊とかスワットとかの率が高いのですが。
メタルヒーローシリーズは1999年まで放送されました。
作品名 放送期間(放映日) 話数
1 宇宙刑事ギャバン 1982年3月5日 - 1983年2月25日 全44話
2 宇宙刑事シャリバン 1983年3月4日 - 1984年2月24日 全51話
3 宇宙刑事シャイダー 1984年3月2日 - 1985年3月8日 全49話
4 巨獣特捜ジャスピオン 1985年3月15日 - 1986年3月24日 全46話
5 時空戦士スピルバン 1986年4月7日 - 1987年3月9日 全44話
6 超人機メタルダー 1987年3月16日 - 1988年1月17日 全39話
7 世界忍者戦ジライヤ 1988年1月24日 - 1989年1月22日 全50話
8 機動刑事ジバン 1989年1月29日 - 1990年1月28日 全52話
9 特警ウインスペクター 1990年2月4日 - 1991年1月13日 全49話
10 特救指令ソルブレイン 1991年1月20日 - 1992年1月26日 全53話
11 特捜エクシードラフト 1992年2月2日 - 1993年1月24日 全49話
12 特捜ロボ ジャンパーソン 1993年1月31日 - 1994年1月23日 全50話
13 ブルースワット 1994年1月30日 - 1995年1月29日 全51話
14 重甲ビーファイター 1995年2月5日 - 1996年2月25日 全53話
15 ビーファイターカブト 1996年3月3日 - 1997年2月16日 全50話
16 ビーロボカブタック 1997年2月23日 - 1998年3月1日 全52話
17 テツワン探偵ロボタック 1998年3月8日 - 1999年1月24日 全45話
当初は毎週金曜日19時台後半のゴールデン枠に放映されていたが、シリーズ第4作である『巨獣特捜ジャスピオン』以降複数回にわたって放送時間枠が変更され、シリーズ第8作の『機動刑事ジバン』の放送期間中に日曜日8時台前半の時間帯に落ち着いた。
で、テツワン探偵ロボタックのあとに燃えろ!!ロボコンが放送されて、そのあと仮面ライダークウガからのニチアサにおける平成仮面ライダーシリーズが始まるのです。
というわけで、仮面ライダークウガを「平成仮面ライダー第一作」と捉えるか、メタルヒーローシリーズの後釜のニチアサヒーローと捉えるかで印象が違ってくると思うのですよ。
結果的に僕は現在38歳のおじさんですが、まあ、ヒーローものというのは大体独身で見てる人は20代くらいまでなので、仮面ライダークウガが原点、みたいに思う世代も増えているようです。(Twitterを見ていると)
小学1年生の時に好きだった電脳警察サイバーコップは日本テレビで東宝制作なのでメタルヒーローシリーズではない。後番組はミラクルジャイアンツ童夢くんとか機動警察パトレイバーとか。パトレイバーや押井守作品は特撮にも影響していった。
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で、メタルヒーローシリーズの歴史としては最初が宇宙刑事だったわけで基本的にお仕事で捜査をしたり、戦隊モノよりは対象年齢が高かったように思える。まあ、どっちもバンダイの村上克司さんが噛んでるけど。
警察ではないメタルダーもキカイダーのリメイクっぽさもありつつ、戦時中に作られたロボットというダークな雰囲気とか経済界にも影響しているネロス帝国の組織感とかあった。まあ、変な怪人もいたけど。5歳のときのメタルダーからメタルヒーローシリーズデビューした。
ジライヤはいきなり巨大ロボットが出たよね…。いや、ギャバンもでかい母艦を持ってたけど。
そんでジバンは再放送をちょいちょい見たくらいだけども、ギャバンを元ネタにしたロボコップの逆輸入みたいなところがあって。
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宮崎勤事件からフィクションの暴力が悪いと言われたので、バトルからレスキューに転換しようという時代の要請を受けたレスキューポリス三部作は宮内洋氏が演じる正木俊介本部長が大人っぽくてかっこよかった。エクシードラフト後半では変わるけど、警察と救助を合わせたリアリティのある設定だったが、パトカーや救急車や重機の好きなキッズとしては楽しめた。
ジャンパーソンは人間にならないロボットが主役だったけども、格好良かったし個性的な人間やロボットの悪役が魅力的だった。戦闘用ロボットが正義に目覚めるというのは、同じ1993年の疾風!アイアンリーガーにも通じてわかりやすかった。機動戦士Vガンダムは…正義とかあんまりなかった…。
で、ブルースワットではSWATということで警察ものだけども一気に対象年齢を上げて、商業的に不審だった。実際、見てても地味だったし。1995年に放送終了したので、エヴァや攻殻機動隊などディテールに凝った作風が評価された風潮をちょっと先取りしてしまったのかもしれないし、劇場版パトレイバーとかの影響があったのかもしれない。
ほんで、ビーファイターとビーファイターカブトでは子どもが好きでわかりやすい昆虫モチーフをメタルスーツに取り入れてブルースワットで上げすぎた視聴者層を下げた。
ビーロボカブタックとテツワン探偵ロボタックではマスコット型ロボットがちょっとシュッとした感じに変形するコメディ。古くは超力ロボガラット、最近では仮面ライダーエグゼイドみたいなアレ。ただ、当時の僕は中学を卒業して高校になるくらいで、エヴァンゲリオンや攻殻機動隊(それで遡ってアップルシードなど士郎正宗作品)などのマニア向けコンテンツに移行しており、マスコット型ロボットはちょっとなーという感じでニチアサを卒業しそうになっていた。
(ただ、同時にロリコンアニメオタクとして夢のクレヨン王国やおジャ魔女どれみは見ていた。ニチアサの女児枠も最初はキン肉マンとかビックリマンだったのが、GS美神のあといきなりママレード・ボーイのトレンディ少女漫画にシフトするというパラダイムシフトがあった。)
それで、ロボコンは旧作の世代でもなかったので、スルーしていたのだが。今回調べると、なんか世紀末の暗い世相に対して、明るいロボコンを子どもに見せたいという企画糸があったらしい。
あの頃は主に僕たちキレる17歳世代が殺人や暴力に勤しんでいたり、二千年問題とか景気の悪化とか、世紀末の暗さがあった。まあ、現在から考えると、経済的な景気は今よりもマシだったのだが。
あと、ロボコンは石ノ森章太郎先生の一周忌に合わせての回顧企画という面もあった。
なので、仮面ライダークウガがロボコンの後番組になるとてれびくんの立ち読みで知ったときは、石ノ森章太郎路線の継続と、長期シリーズによくある定期的な対象年齢の引き上げで、妥当だなあと思った。ハンドルネームで怪人になるまでクウガにハマるとは思ってなかったけど。
- 昭和仮面ライダーと戦隊
メタルヒーローシリーズと同時期にやっていた仮面ライダーBLACKはTBS系列 日曜10時の放送でした。
初代仮面ライダーは1971年に毎日放送で制作され土曜日の夜19時半からテレビ朝日の前身の「NETテレビ」でも放送されました。ここらへんは生まれる前だし、放送会社や制作会社のことはオタクコンテンツほど詳しくないのだが。
この枠は1975年3月に終了したシリーズ4作目の仮面ライダーアマゾンまで続き、翌年の仮面ライダーストロンガーはTBS系列だそうです。1975年の春からは毎日放送以外のNET系列(テレビ朝日系列)では土曜19時半に秘密戦隊ゴレンジャーの放送が開始されます。
ゴレンジャーは84話が制作され1977年3月末まで2年間放送されました。現在ではゴレンジャーも含めてスーパー戦隊シリーズということになっているそうですが。2作目のジャッカー電撃隊は1年未満の放送で、1979年2月から闘将ダイモスの後番組としてバトルフィーバーJが始まるまで、ジャッカー電撃隊のスタッフはテレビ東京系で放送されたスパイダーマンを制作しました。
その後、スーパー戦隊シリーズはだいたい土曜日の夜にやってたのが、1989年10月6日のターボレンジャー第32話から1997年3月28日のメガレンジャー第7話まで金曜日の夕方で、その後はニチアサになりました。
スーパーヒーロータイムについてウィキでは
2003年9月28日以降、(当時は『爆竜戦隊アバレンジャー』と『仮面ライダー555』を放映中)東映とテレビ朝日は両番組の枠を1つのヒーロー番組総合枠として位置づけ、それに伴い『スーパーヒーロータイム』(ロゴ表記は「SUPERヒーロータイム」)の呼称が初めて用いられるようになった。これは同年10月に放送開始となる東宝・テレビ東京制作の特撮テレビ番組『超星神グランセイザー』に対抗するための措置
とのこと。違うブランドの特撮ヒーローの場外戦もあるのですね。
プリキュアやバトルスピリッツも含めたニチアサキッズタイムについては、諸説あるので。面倒なので書かない。
カーレンジャーからゴーゴーファイブはキッズと言うよりオタクとして見ていたような。カーレンジャーは全体的にコメディが面白かったので子どもっぽさよりも笑いが楽しかった。ゴーゴーファイブにはみやむーが出てたし。
戦隊玩具はターボレンジャーくらいまでしか買ってもらってなかったけど。21世紀に入ってからは割とオタクとして見れた。
仮面ライダーに話を戻すと、仮面ライダーストロンガーは1975年にTBS系列で放送。少しブランクを置いて、マンガ家の島本和彦先生によるとリメイクブームだった1979年に仮面ライダー (スカイライダー)が放送、翌年に仮面ライダースーパー1(仮面ライダーTVシリーズ第7作)が放送されたあと、1982年から雑誌展開されていた仮面ライダーZXが10号誕生!仮面ライダー全員集合!!として1984年1月にTVスペシャルで放送され、仮面ライダーBLACKまでブランクが空きます。
同時期のリメイクブームは、出崎統監督によるエースをねらえ!劇場版、あしたのジョー2、ザ・ウルトラマン、ウルトラマン80など。その後アニメでは機動戦士ガンダムから機動戦士Zガンダムまでロボットアニメブームになっていったが、これはこれでややこしいので書かない。
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- ウルトラマン・怪獣・エヴァ
ウルトラマンについてもいくつかの空白期があるので、全部は調べたくない。(書いていて飽きてきた)
オタクの自分語りとして、自分が見ていた時期のウルトラについて書くが、まあ、夏休みの再放送などでマン〜タロウは大体見た。おとなになってからウルトラシリーズを見るとかなりシナリオも特撮もちゃちな回と、妙に凝っている回がある印象。
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テレビで新作がなくても、子どもはあんまり良くわかってなかったのでウルトラ怪獣大百科とかは普通に読んでいた。リアルタイムの世代的には小さい時にアニメのウルトラマンキッズを見て小学生の頃にウルトラマンGをレンタルで見た。パワードはなんとなく見てなかった。ゼアスは映画館に観に行ったけど、ちょっとその頃にはコメディ系のウルトラは苦手っぽくなっていた。キッズから中学高校に進むときはコンテンツの好みがコロコロ変わる時期。25歳位を過ぎたらずっとおじさんとしてずっとアイドルマスターしてるけど。
小学生から中学生の頃に図書館でアニメージュとホビージャパンを借りて読んでいるという嫌なオタク予備軍だったので平成第1期ウルトラシリーズ(平成ウルトラマン三部作)、特に1996年のウルトラマンティガにはかなりハマった。イルマ隊長が好きだった。
この頃は1995年10月からの新世紀エヴァンゲリオンブームとかぶさり、エヴァンゲリオンに影響を与えた実相寺昭雄のウルトラマンの新作、みたいな感じで盛り上がった。ティガはリアルな描写や、終盤に打ち込まれるクトゥルフ神話など、エヴァにかぶれた中学生が喜ぶ番組だった。
キレる17歳世代は同時にVガンダムのウッソとエヴァの碇シンジ、ブレンパワードの伊佐未勇、∀ガンダムのロランと同学年という面倒くさい世代。キングゲイナーも同時期に引きこもっていたし、リーンの翼ではダメな学生だったのでこの2002年頃から富野ファンに。
SDガンダム世代でもあったのでガンダムはF91,V,アナザー三部作、08三部作もみていたのだが、あまり富野監督は意識してなかった。∀ガンダムはリアルタイムでは設定が奇抜すぎて理解が追いつかなかった。(数年後に見返したらベースのストーリーはかなりしっかりしていると思った。しかし黒歴史の世界観とか、ミードデザインに慣れた頃にブち込まれるファンタジックな月光蝶など、リアルタイムでは咀嚼しきれなかった)
バンダイ的に、ガンダム20周年の割に当時はそこまで玩具が売れなかったらしい∀ガンダムの翌年が仮面ライダークウガなのだが。部署は違うか?
平成ウルトラマン第一期三部作と同時期に1984年の2歳の頃から見ていたVSシリーズのゴジラが1995年12月9日のゴジラVSデストロイアで一旦区切り。オタクとしてはよりリアルでハイティーン向けな感じの平成ガメラ3部作のブームが起きた。ナディアやエヴァに参加した樋口真嗣特技監督やパトレイバーとの関係とか。
21世紀に入ってからの平成第2期ウルトラシリーズ(ハイコンセプトウルトラマンシリーズ)は成人していたので子供っぽいと思ってたりしてそこまでハマらなかった。ネクサスはコンセプトは良かったと記憶している。映画も見たし。でも板野一郎はむしろブラスレイター。
2009年以降のウルトラマンゼロが仕切りをしているシリーズはコンスタントに作られているのだが、なんとなく富野アニメオタクとしての活動が忙しくて見れていない。
ゴジラもミレニアムシリーズは大学生で精神が限界だったので見ていない。その後、いくつかの海外ゴジラやらシン・ゴジラを一応見た。
- 東映不思議コメディーシリーズ
フジテレビ系で放送。これも僕が生まれた頃にロボット8ちゃんでシリーズが始まったのだが。
僕が物心ついた頃は魔法少女ちゅうかなぱいぱい!の時期で、ちょっと女の子向けな感じがしていた。1993年のシュシュトリアンはむしろオタクとしてパロディ目当てに見始めていた面もある。(ウルトラマンコラボ回とか)
バンダイの玩具的にはシュシュトリアンのパロディとかコメディの雰囲気が高松信司勇者シリーズのメタネタなどに通じていてオタクっぽくなった。(ダ・ガーンはキッズとして普通に感動していたのだが)
で、エヴァブームの後のガオガイガーになるんですが。ガオガイガーは熱血のフリしてかなり科学考証とかが細かかったので。90年代はネタとリアルが年度や作品によって色々と揺れてた感じがある。
- マイナー特撮
なんかつらつらとオタクの自分語りを書いてきたが。今でこそ原点であり頂点と言われる20年前の仮面ライダークウガだが、最初の方に書いたように、当時の印象としてはメタルヒーローシリーズから禅定されて仮面ライダーが復活したという印象が強かった。
ホビージャパンとか読んでるオタクの中高生だったので、当然造形に凝っている特撮も見ていた。特に雨宮慶太監督はエヴァンゲリオンが始まるまでは自分の中で特撮や造形のカリスマ的存在だった。
バンダイ主導の真・仮面ライダーにも参加した雨宮慶太監督はゼイラムのあと仮面ライダーZOと仮面ライダーJの監督をするが、ちょっと背伸びしたい感じだった小学6年生ははZOとJはスルーしていた。あんまりデザイン的な新しさも感じなかったし。石ノ森章太郎ライダーも原点回帰と新しさで苦労しているんだなあーって印象だった。その後のゼイラム2と人造人間ハカイダーはエヴァンゲリオンや攻殻機動隊ブームとも重なり、当時の僕はすごくオタク的に盛り上がっていたのだった。鉄甲機ミカヅキというのもあった。
今ではガンプラを面倒くさくて墨入れするだけでも面倒がってるのに、当時はガンプラのMGシリーズが始まったりして模型熱があり、LMのエヴァンゲリオンや使徒を塗装した上に可動工作をしたりしていた。まあ、一応高校受験には失敗しなかったのでギリギリ。でもLMHGのエヴァンゲリオンは零号機しか作っておらず、二十年以上放置されている。零号機は一応塗装したし、肉抜き穴をパテで埋めたり、肩や膝アーマーの造形をアニメ準拠にするために削ったりしたのだが・・・。シン・エヴァンゲリオンで終わるらしいし、デザインも新劇場版でコロコロ変わっているので、もう最初のエヴァのプラモは部分塗装の素組でいいかなあ、っておじさんは思っています。
そして、外せない怪作が人造人間ハカイダーのTVシリーズ企画が妙な方向に行った超光戦士シャンゼリオン。玩具展開をシュールなメタ演出にしたり、エヴァンゲリオンブームでの何でもありなストーリーとか、オタク怪人とか、変な作品なのだが。僕は好きですね。放送話数の変更など、妙な面もある作品だが。
あと、人間の生命エネルギーを怪人が吸うっていうのは割とスタンダードだけど、セーラームーンっぽさもあり。90年代だなあと。シャンゼリオンの主人公の暁はひどいやつなんだが、それを食う勢いの個性が強すぎる怪人で話を転がすというのはクウガに受け継がれた…かな?
長石多可男監督とか脚本の井上敏樹さんとか主役の萩野崇さんとか都知事の小川敦志さんとか、シャンゼリオンからクウガや平成ライダーに行ったスタッフやキャストもいまして。
で、90年代の妙な世紀末感とかエヴァンゲリオンブームは実写の刑事ドラマにも及び、古畑任三郎、沙粧妙子を経て、踊る大捜査線の大ヒットがあってクウガにもその影響はある。考証やディテールに凝るところとか。西部警察やあぶない刑事などのアクション刑事モノから変わって、心理戦みたいな感じのが90年代は多かった。NIGHT HEADとか。
ベストセラーでサイコパスや多重人格やプロファイリングや犯罪心理学も流行った。
社会不安があり社会に問題提起していくのと同時に、ミリタリーなどの社会的組織の考証やディテールに凝っていく作風とか。(ただ、踊る大捜査線やケイゾクは劇場版を重ねるほど、実写の芝居の面白さよりも押井守アニメ寄りになってしまった面もある。いや、小劇場系の役者のテレビ進出とか実験的な映像演出も・・・。これは脱線か)
深夜のアニメシャワー枠が始まったのもこの頃。1997年のフォーチュン・クエストLから始まり、過激な描写を攻めたデビルマンレディーやオタクの好きそうなアレを何したアキハバラ電脳組など。この枠は最近でも進撃の巨人などダークっぽいアニメや美少女っぽいアニメをやってオタクらしさを出している。
クウガ以降の平成仮面ライダーは現実的な考証は減っていったけども、毎年いろんなモチーフを変えていくことで、昭和ライダーよりも多くのシリーズを20年続けられたようにおもう。その点では毎年コンセプトが変わるスーパー戦隊っぽくなったとも思えるけど、巨大ロボットの玩具がメインのスーパー戦隊と変身ベルトやカード(ディケイド以降か)や、微妙な視聴者の年齢層の違いで棲み分けができているようだ。
- まとめる
やっぱりリアルタイムでニチアサキッズで、その後もしつこくオタクを続けている僕としては、仮面ライダークウガは平成仮面ライダーの原点というより、同じ放送枠のメタルヒーローシリーズと、劇場やビデオで描かれた石ノ森ヒーローと、そして世紀末のあの妙なエヴァや攻殻機動隊とか、そういう要素が結びついて出た作品という感じがある。
今では仮面ライダーやプリキュアが毎年やっているのは定番の雰囲気だが。あの受験に失敗しながら立ち読みしたてれびくん(高校3年生にもなっててれびくんを立ち読みする…)で見た仮面ライダークウガの放送予告の衝撃は忘れられない。すごいものが始まる予感があった。
仮面ライダークウガは今でこそ平成ライダーのうちの一つとして「仮面ライダーが出てくる警察もの」と、特徴をいわれることもあるが、宇宙刑事ギャバンで始まったメタルヒーローシリーズの後釜としては警察の描写は必然感がある。(ビートゴウラムの携帯電話で一条刑事と喋れる玩具はレスキューポリスぽさもあるし)クウガがいきなり警察要素を出したって言うより、メタルヒーローシリーズの警察要素がより実践的に洗練されたというような連続性も感じる。クウガの乗るバイクのトライチェイサーはヒーローらしいマシンだけど、現代人類の警視庁の科学で作られたし。
世紀末や少年犯罪の暗さをロボコンでは明るくしようとしたが、一転してテーマに据えたのも覚悟が感じられた。エヴァンゲリオン以降のメンタルが不安定な時代性にもマッチしていた。グロンギ族は連続殺人鬼だが、劇場型殺人が現実でもドラマや小説でも流行っていた。90年代初頭から始まった新本格ミステリがある意味定番の地位を確立していた。96年からのメフィスト賞の影響も大きいか。
ロボコンを否定したわけでもなくて、ロボコンで親子2代で見れる石ノ森ブランドというのをやった上で、親子2代で見れるからこそ、大人はリアルな描写を楽しめるし、子どもは怖いシーンも親と一緒に見れるというスタイルになっていたと思う。神崎先生とか大人世代もハッとする展開があるし。
仮面ライダーの原点回帰として、90年代ライダーはヒーロー性とダークな雰囲気のバランスを取るのに苦心した経緯がある。仮面ライダーBLACK RXはテレビでは基本的に明るく痛快で無敵だったけど石ノ森章太郎の萬画の仮面ライダーBlackは暗すぎた。(まあ、怪魔界は滅ぶのだが)仮面ライダーシンはリアルさを追求していたけど、ヒーローとしてのキャラクター性はあまりなく、ZOとJも1号ライダーやスカイライダーっぽいバッタ怪人の原点回帰に悩んでいたような印象がある。
そこで、仮面ライダークウガは古代ヒーローのウルトラマンティガの成功を受けてフォームチェンジも取り入れて、シンプルでわかりやすくヒロイックなシルエットに古代文字をあしらったディテールで、なんというか、品のいいデザインになっていて、良かった。オタクとしてもオリジナル古代文字は中二病っぽいかっこよさがある。でも、全体としてはそこまでクワガタムシという感じではない、シンプルな戦士という感じ。バッタにこだわる必要もないかーという点で結果的に平成仮面ライダーのデザインの幅を広げた。まあ、バッタの人もいますが…。
それで、ここでいきなり声を大にして言いたいのですが。
仮面ライダークウガはセクシーなんですよね!
いや、オダギリジョーさんや葛山信吾さんなどイケメンが多いクウガで、それも平成仮面ライダーの特色のひとつなんですが。
仮面ライダークウガの下半身の無地の黒タイツのムチムチした太腿と尻が凄くセクシー。というか、めっちゃ筋肉がついている感じで「蹴り殺す」というライダーキックに説得力があって好きですね。あー、仮面ライダーは強いんだなーというのが筋肉の付き方でわかるという。ウルトラマンCタイプが胸と肩の筋肉を強調したわけですが、クウガはもちろん甲冑の筋肉表現も強そうなんですが、太腿が競輪選手かよってくらい太くてセクシー。体型が良いので、ちょっとしたポーズもすごくかっこいい。単なる黒タイツなんだけどなあ…。まさに「マイティ」という感じで「筋肉!力!」。
もう黒歴史なんですけど、僕もクウガに憧れて(宙返りはできないけど)毎晩2m位の高さを狙ってブロック塀にマイティキックのマネをしてましたからね。浪人時代に。オタクだから・・・。
かと言って、真・仮面ライダーのグロテスクな雰囲気を撤廃したわけでもなく、そこは悪のライダーモチーフのズ・バズー・バとかグロンギ族のデザインと犯行のダークさとか、五代雄介の体内で霊石アマダムが謎のバイオ変性組織を作っていたり予言されたアルティメットフォームの不気味さなどで表現されていて、これもグッド。
ライダーや石ノ森ヒーローらしい同族殺しというテーマもクウガとグロンギとリントが徐々に似通っていくという展開に見えた。
あと、やっぱりちゃんとバイクに乗ってるのがいいよね。クウガ。トライアルスタントはちょっと後発の平成ライダーではやれないくらいヤバいことをしてた気がするけど。やっぱり仮面ライダー(劇中では呼ばれないとしても)はバイクを技として見せてほしいという気持ちはある。
今でこそちょっと古そうだけどもハイビジョン撮影もデジタル過渡期の当時の実験的な手法があって楽しかった。
それと歌もいい・・・。歌でしか仮面ライダークウガって呼ばれないけど、とても主題歌という感じでいい。キャラソンも謎なものも含めて充実していた・・・。
仮面ライダークウガが20周年で、僕も人生の半分をはぐれグロンギとして過ごしているわけだが。(ヌ集団でパソコンを調節したりする係。ゲゲルは虐殺文法をネットや敵陣にばらまいて敵を同士討ちさせる戦法なので主戦派のグロンギからは軽蔑されている、電気羊種怪人。人間のレプリカントとしてリントの社会に潜伏している)
それで、Youtubeで記念配信も始まったというタイミングで、仮面ライダークウガは平成仮面ライダーの原点と言われているし、それもわかるのだが、「いや、クウガは突然出たわけではなく、メタルヒーローシリーズやスーパー戦隊シリーズ、その他の特撮のブームや視聴者の変化やライダーシリーズの進取と原点回帰のバランス、そして90年代から世紀末の流れの中である意味必然として出た作品。それ故に強度がある作品だ」って言いたかったのです。
まあ、その一言を言うために仮面ライダー913記念日の深夜まで自分の幼年期からの特撮体験の振り返りをしてしまったのですが・・・。
- ほしい物リスト。
https://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/6FXSDSAVKI1Z
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