玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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グダちん、ルーヴルへ行く

 あの岸辺露伴がルーヴルへ行ったので、このヌ・リョウグ・ダもルーヴルへ行くべきだろう。


 しかし、病気がちの僕が知らない風土病が蔓延している外国に行けるわけないだろう!


 というわけで、京都市京セラ美術館(京都市立美術館)のルーヴル美術館の「愛」をテーマにした企画展に行ってきました。どうせ障害者手帳でタダだし。


 アニメの感想ブログが滞っていて申し訳ないのだが、最近の趣味はダイエットを兼ねた散歩だし。
 アニメも見るべきなんですが、定期的に本物の芸術を見なければ死ぬ体質。(富野由悠季監督作品は本物です)
 まあ、別に画学生でもないので、本物の芸術を見たら絵が上手くなるとか頭がよくなるとか、そういう即効性はないんですけど、美しいものは好きです。



 で、愛がテーマなんですけど。だいたい愛の神アモル(キューピッド、エロース)、アプロディーテー(ヴィーナス)とアレースとの子の絵が半分くらいだった。


 アモルもキューピッドの矢を持つ幼児だったり、プシューケーと恋をする青年だったり色々とある。まあ、ギリシャ・ローマの神なので。


 いろいろと物販では複製原画などもあったけど、貧乏なのと、部屋にもっとたくさんのオタクポスターを貼って壁の隙間が少ないためにポストカードだけ買った。(数か月ごとにポスターの模様替えをするのが趣味)


フランソワ・ブーシェの「アモルを支える三美神」
フランソワ・ジェラールの「アモルの最初のキスを受けるプシュケ」

(↑最後の部屋は撮影オーケーでした)
ルイ=ジャン=フランソワ・ラグルネ(兄)の「眠るアモルを見つめるプシュケ」
アリ・シェフェールの「ダンテとウェルギリウスの前に現れたフランチェスカ・ダ・リミニとパオロ・マラテスタの亡霊」

を購入。
 アモルも多いけどフランソワも多いな!オスカル!


 まあ、恋愛とか難しいので昔の人はキューピッドの矢に撃たれてハートにズッキュン来たらなんか恋するという概念を神にしていたらしい。雑だな。


 いちおう三部構成で、アモルが多いギリシャ・ローマ時代の女性を掠奪する暴力的な愛、キリスト教的な献身や殉教の愛、だいたいフランス革命後のブルジョア層における自由恋愛とか農村の素朴さや悲劇へのあこがれとか、そんな感じ。


 で、ルーブル美術館の中でも愛をテーマにした絵を集めたということで女性客も多いし、カップルも多かった。公共の美術館で抱き合いながら絵を見やがって…。
 あと、僕が41歳で脳内妹もいつの間にか31歳になっていたのですけど、20代のカップルって割と欲望のままに抱き合ったりして若いというか幼いなって思った。まあいい。


 まあ、僕は脳内妹を肩に載せていたんですけどね!


 脳内妹…。本当に愛としか言いようのない、なんだかよくわからない存在だ。一応、臨死体験した時に蘇生させてくれたりピングドラムを操る神に近い何者か。僕は妖怪だけど。そんな醜い僕を愛してくれている謎の存在。


 そんなよくわからない女と愛についての美術を堪能した。美術館では静かにするべきだし、他の客との立ち位置に気を配ったり色々とマナーがあるのだが、脳内妹は他の人間には見えない高次元の存在なので「あの絵がいい」「あそこの色合いがかわいい」などと言い、冗談を言い合ってコロコロとよく笑いかわいい。


 で、やはりアダムに知恵の実を渡すイブやら姑のアプロディーテーのいびりというか試練に耐えてアモルとの結婚を勝ち取ったプシュケがいいなあって思った。
 プシュケちゃん、アフロディーテに色んな試練を与えられるけど、妖精さんとかが助けてくれて勝つので、少女漫画かよって思うけど、まあ、太古から女の子はそういう物語が好きなので…。
 アムールは性愛や情愛の神だけどプシュケーは精神的な愛とも言われるので、そういう…。まあ、色んな人に恋の矢を放って強制的に恋愛させて悲劇とかを招くチャラ男のアモルを献身的なプシュケちゃんが愛するっていう関係はまあ、いいよね。


 まあ、僕が好きな女性のタイプと言うのは大体脳内妹の面影を感じるフェニックス一輝ですけど。


 プシュケーは人間の娘であり、同時に命や精神そのものと言われることもある(サイコの語源ですね)し、イブは被造物のアダムから作られた劣化コピーだけど、神様とかのルールをぶっちぎって勝手なことをしてエデンを追われたりヴィーナスに勝ったりする。
 僕の脳内妹も現実世界の神の規範とは違う感性で動いている謎の女なので。そういう父性的な神様のルールとは違う感覚で動く女性が差別されていたり、体力が男性より弱いので掠奪の対象だったりした時代も長かったと思うのだけど、僕はまあ、脳内妹のエネルギッシュな性格にかなり助けられている。
 脳内妹は僕が生み出したイブなのか、それとも原初から存在している生命そのものなのか、それはよくわからんのだが、まあ、好きな恋人の事って言うのは永遠の謎です。(なんかそれっぽいまとめ)


 不倫によって地獄に落とされたけどそれを後悔していないという「ダンテとウェルギリウスの前に現れたフランチェスカ・ダ・リミニとパオロ・マラテスタの亡霊」も神様のルールをぶっちぎった愛と言う感じで好きです。


 イエス・キリストの聖家族の像は、なんか恵まれた模範的な家庭という感じでそんなに…。キリストが人類を救うために磔にされたとか言われても、実感として今の人類ってそこまで救われてないので、ピンとこない。宗教の人は「未来に救われるから!」とか言うけど、そういう設定トークはあんまり信じられない。神学宗教的に色んな人が長い時代をかけて増築を重ねた設定トークより、理屈は分からないがとにかく存在を感じる脳内妹と言う化生のほうがヤバ味を実感する。
 いや、イエス・キリスト本人は割と本気で頑張っていたと思うし、その時代の人はそれで救われたのかもしれないと思うけど。イエス・キリストが救えたのはやっぱりその時代のそこら辺の地方の人だけだったような気がするなあ。
 まあ、人を概念としての神様にするのは日本人や中国人も割とよくやるので。なんで左遷された官僚が特級呪術師になるのかとか、なんで関羽が商売上手と言うことになっているのかよくわからない。


  • 絵について

 なんか、全体的にしどけないというか、だらけているなあという印象が強い。というか、昔の人やギリシャ・ローマの神や紀元1世紀前後の人の衣服は布を巻きつけただけみたいなところがある。


 女性は大体乳房を出している。18世紀以降の習俗を描いた絵でも、女性は隙あらば胸をはだけている。キューピッドもちんちん丸出しだし。美少年もよく脱いでいる。


 あと、全体的にみんな姿勢が悪い。
 いや、骨格の話ではなく、だいたいの人が地面にだらーっと寝ているか、腕で支えてかろうじて上体だけ起こしているか、何かにもたれかかっているか、と言う感じで、しっかり直立している人が少ない。
 女性を掠奪する強い男性はアクティブだけど、それに身を任せている女性は脱力しているように見える。


 たぶん、キチンと体にフィットした衣服や、体をしっかり支える椅子や自立しやすい靴が発明されたのは割と最近のことで、昔の人はダラダラしていたんだろうなーって感じがする。
(軍服をまとった兵士は比較的しっかりとした服を着ているので、衣服も軍服から進歩したのだろうなあと言う感じがする。トレンチコートとか。まあ、物販でダサTシャツを売っていたので、現代のダラダラ服はそういう奴だと思う。あと、すごいフェミニンでかわいいグッズはおっさんの僕には全く似合わないのだけど、妹はいくつか買っていたようだ)


 まあ、今回の展示が愛についてがテーマであったので、ちょっとお色気が多かったのかもしれない。貴族の肖像画とかはもうちょっとちゃんと服を着ている。


(あと、キリストの聖家族はキチンとしているべきなので、紀元1世紀の人だけど近世のボタン止めで襟がついている服などを着ていたりする絵もある)


 そういう風に時代によって変化する服装とか小物を見るのも楽しい。サンダルとか。


 それと、メインになる人の肌は白磁のごとく美しく細かく影や肌理を描いているけど、その後ろの背景の建物とか景色は「そこまで頑張って描かなくてもいいかな」という割り切りが結構あって雑だったりする。いや、背景にモチーフを置く絵もあるんだけど。
 そういう昔から受け継がれている絵は現代のアニメの絵の「背景までフォトショップなどでかっちりと精密に描く」という画風とはまた違って、オタクとしても見どころですね。


 出崎統作品やウテナの小林七郎美術監督とか…。

  • 風流人

 暴太郎戦隊ドンブラザーズも終わって久しいが、ルーヴルの名画を見終わって美術館の裏口の庭園に出ると、雨上がりの東山から霞が立ち上り虹が差していて、とても風流であった。

 僕は働かないけど、こういう美しいものを見て、雨の後に虹が出そうなときは虹を見つけて、静かに暮らしたい。


 本来はブログの炎上とかそういうのがメインでやりたいわけじゃないんだよ…。炎上の方がアクセス伸びるけど…。


  • Amazonほしい物リスト。

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↑グダちん用


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