第52話 ファイナル・タイム 脚本:大野木寛 ストーリーボード:滝沢敏文 演出:関田修 作画監督:亥間我子
第53話 ザ・ディクテイター 脚本:渡邊由自 ストーリーボード、演出:川瀬敏文 作画監督:金山明博
第54話 ドリーマーズアゲン 脚本:渡邊由自 ストーリーボード、演出:杉島邦久 作画監督:大森英敏、園田美世
富野アニメの映像作品をすべて見終わった!20年かかった。あとはオーラバトラー戦記、シーマ・シーマ、破嵐万丈シリーズ、王の心を本棚に置いてあるので、読むだけです。
映像コンテンツとしてはGレコに間に合いました!
- 第52話 ファイナル・タイム
ポセイダルの首都のガストガル星の海上都市スヴェートにダバ・マイロードたち反乱軍とギワザの反逆軍とギャブレー君の艦が進撃を開始したぞ!もう、ガバガバですよ。ポセイダル正規軍とはなんだったのか。ポセイダルを指示する大衆はいないのか。一般市民の描写が無いので、ガバガバです。
隕石もアホみたいに落ちてるしなー。
真のポセイダルであるアマンダラ・カマンダラはラスボスな割に、徒歩でスヴェートのミアンのポセイダル基地にのそのそ梯子を登って行ったり、すっごい地味。お前、ラスボスなんだからもっとヘッドライナーのスーパーパワーで何とかしろよーって思うんだが、アマン商会(結局どういう集団だったのか)の部下とピクニック気分でもさもさ侵入するとかしょぼい。
ポセイダルに権力と永遠の命を与えられていたフル・フラットも、もさもさ排気口を伝っていくとか。
フル・フラットとミアンがポセイダルとの過去の恋のさや当ての昔話をしてて、フル・フラットも60年経ってもポセイダルとの初恋を引きずってるし、ポセイダルに人格を操られているミアンも不安定だし、全員メンヘラだよ・・・。そんなメンヘラに統治されるペンタゴナワールドの大衆もアホだろ…。
あと、ミラウー・キャオがリリス・ファウと同じように原子炉の被ばくで放射線障害に犯されるような症状を見せるんだが、結局ラストでは二人ともどうなってるかわからないので、設定がガバガバです。
ガバガバなキャオがポセイダルの私邸まで通風孔をたどって侵入してバズーカを打ち込むので、警備もガバガバだよー。ポセイダルの親衛隊もエルガイムMk-IIの進行を止められないでポセイダルも徒歩でMk-IIから逃げるし、ペンタゴナワールド宇宙の統治者なのに…。
もさもさ前世代のアマンダラ・カマンダラ、フル・フラット、ミアン・クゥ・ハゥ・アッシャーがもさもさ口論してバイオリレーションの機械をもさもさいじっている間に若手の反乱軍が侵攻してきて、ドサクサに紛れてエルガイムMk-IIが転んだ拍子にフル・フラットが潰されて死ぬ。えー。そ、そんな雑な事故死で…。でもなんかよくわからんけど、バイオリレーションのシステムが混線してフル・フラットの魂的な人格的なものがミアンの肉体にインストールされてアマンダラ・カマンダラのポセイダルに反乱するっぽいという流れ。
あーもう滅茶苦茶だよ。
アムとレッシィのダブルヒロインも我が強いし、結局ダバとの関係が有耶無耶だし、ミアンとポセイダルとフラットの人格が流れ込んでいるクワサン・オリビーもすでに精神崩壊しつつあるし、ほとんどすべての女性関係が発狂している…。
ラスト3分で雑に銀河万丈のマフ・マクトミンのアトールVもやっつけられて、なとなーくロボットアニメのアクションをしましたよーみたいな体裁をするので、本当にひどい。ペンタゴナワールドのダバ・マイロードが南無三と言うのは、まあ、日本語吹き替えとか、バイストン・ウェルのジャコバ・アオンの水晶玉の中の世界だからとか・・・まあ、そういう・・・。
- 第53話 ザ・ディクテイター
精神崩壊寸前の妹のバイオリレーションのバイオセンサーを使ってポセイダルを逆探知しようとするダバ・マイロードも、ミアンを利用するアマンダラ・カマンダラもどっちも女を支配する外道男なので・・・。ダバが妹を道具にするとか、主人公なのに…。悪い・・・。
ギャブレット・ギャブレー君は一目惚れしただけのクワサン・オリビーへの愛を貫いて戦おうとするので、滅茶苦茶恰好いい!ギャブレー君は癒し。ていうか、ギャブレー君が主人公でよかったのでは…。ダバは美少女の兄で高給HMを親からもらっているボンボンだし、立身出世しているという点ではギャブレー君だよなあ・・・。
妹が精神崩壊寸前ってのはダバも見て分かるはずなんだが、オリビーをMk-IIに乗せてポセイダルを探す道具にするとか、ダバ・マイロードは本当に悪い。あと、序盤では敵兵の命もとらないように気を付けていたけど、終盤のダバは正規軍のHM兵士を平気で殺傷するので、どうなんだろうね・・・。
すでに精神崩壊を始めているミアンがアマンダラ・カマンダラに反逆してアマンダラの知らない脱出口を使っている(フル・フラットの知識か?)だし、アマンダラ・カマンダラもラスボスな割に間抜けっぽい・・・。ポンコツだー。
いつの間にか通信を聞かれてポセイダルがミアンだということもダバ陣営にばれてしまうしな。あー、これじゃあアマンダラ・カマンダラが反乱軍を撃退しても正体がばれたら戦後の統治はできないじゃないですかー。ていうか、イデオンの発動編では名もない兵士がドバ・アジバ総帥に反乱していたのに、アマンダラ・カマンダラとミアンのポセイダルは指揮所でガバガバな口論をしているのを士官や兵士に聞かれているのに、裏切るのはギャブレー君だけとか…。
ギャブレー君は「腐りきった軍隊、こちらから捨ててやるわ!」と言うんだが、もう、全員の知能が低下しているように見える。最近のラノベかよー。
あと、ギャブレー君がなんで最後にバッシュに乗り換えているのかも意味が分からないし。A級ヘビーメタルの強さのランクもガバガバです。グルーンも雑に量産されてるし…。
ちなみに、ミアンのポセイダルが平安貴族、歌舞伎、宇宙服、の格好をミックスしている女王と言うのは、∀ガンダムのディアナ・ソレル様でやり直したんだろうなあ。ディアナ様は黒歴史の数千年の蓄積があって、ちょっとウィル・ゲイムみたいなブラッド・ピット似のイケメンに心を乱されたこととかキエルさんと戯れたこともあるけど、最後まで女王として頑張ったので、ポセイダルに比べると偉い。
というか、エルガイムの統治者が全員メンヘラと言うのは…。
富野監督は「ファティマを嫌悪する!」ってインタビューを出していたけど、バイオリレーションの設定もファティマと同程度に女性を利用しているし、その設定の奇抜さにフル・フラットとミアンとアマンダラのドラマが振り回されている感じがするので。ていうか、テンプルナイツとは何だったのか・・・。FSSがなかったら本当に意味不明な裏設定の羅列にしかないよな。
アマンダラ・カマンダラからポセイダルの正体を聞かされた十三人衆の残り2人も「なんのことだ・・・」とポカーンとしている割に、雑にダバに殺害されるので、全員ガバガバだよ。もっと考えようよ!!!あと、アマンダラ・カマンダラの髭もミアンに全部抜かれるので毛穴もガバガバだよ。あと、作画も引きセルとかで雑に動いてるんでガバガバだよ。
前回と今回に出番がなかったギワザ・ロワウもラスト1分で「メッタを隕石にして首都に落とすぞ!私が勝利するぞ!」とか言い出すので、もう色んな陣営がガバガバだし。
- 第54話 ドリーマーズアゲン
真のポセイダルであるアマンダラ・カマンダラが雑兵に羽交い絞めされているのを、腕力で振りほどいて、徒歩でオリジナルオージェのところまで走って乗り込むとか、ラスボスの威厳が全然ない・・・。徒歩・・・。徒歩はダメだ。
「バイオリレーションとはこういうことだ!人の精神エネルギーをパワーにする!(キリッ!)」とかポセイダルの正体に変身したアマンダラだが、スヴェートのせいぜい数十キロしかなさそうな都市の地下道でオリジナルオージェが離れたらバイオリレーションからのエネルギーが得られなくてエルガイムMk-IIにパワー負けするとか、射程距離が短すぎる…。イデオンなら亜空間の向こうまでイデオンガンを撃ったというのに…。オリジナルオージェの武器、鎌とか・・・。もっとすごいビームがあるかと思ったら、鎌で格闘ですよ。もっとがんばろうよ!!!!
オリジナルオージェって言う割に、片方の肩はブラッドテンプルだし。ラスボスなのにへっぽこでポンコツ…。
エネルギー吸収の射程距離が短いのか、ラキシスの心臓でなんかミアンが妨害したのかわからんけど、単体でもMk-IIに押し負けるとか・・・。うーん。最終戦闘なのに。
ラキシスの心臓というファイブスター物語に繋がりそうな裏設定の場所には誰も生きては近づけないという割に、レッシィは徒歩で偶然、辿り着くし。雑に徒歩で移動するのはやめようよ!で、ラキシスの心臓までレッシィがえっちらおっちらとミアンを運んでいくし。そんで、バイオセンサーとバイオリレーションが停止して、アマンダラ・カマンダラは老いて、死ぬ。
ラキシスの心臓とは結局何だったんだろうね…。まあ、ポセイダルって言うネーミングの時点で海のトリトンのポセイドンのやり直しっぽいので、オリハルコンの像みたいなもんなんでしょう。ヤーマン族の最後の二人もトリトン族の最後の二人みたいなものでしょう。
「お前の時代は終わった!」ってギャブレー君がダバと画面分割で合体して宣言してアマンダラ・カマンダラの真のポセイダルを討つんだが、ミアンがバイオリレーションを停止させた段階で真のオルドナ・ポセイダルは老化が始まっていたので、主人公とライバルが共闘してラスボスをやっつけたけど、新世代の若者のパワーが旧支配者を打倒したって言う爽快感が薄い・・・。
しかも、その後に雑に残った小悪党のギワザを消化試合で殺すしな。うーん。構成を練り直してほしかった。
最後にエルガイムにダバが乗り換えるところのBGMはカッコいいけど、アムとダバがすれ違いながらキスするの、ダバが女を雑に利用してる感じだし、反乱軍の雑兵が「カモン・マイロードがいる限り反乱軍は不滅だ!」とかキャッキャウフフするのも雑だ…。
結局、ギワザ艦隊もギャブレー君が温存していたスレンダー・スカラのプラネットボンバーで雑に殲滅されるし。
一応、ダバがバスターランチャーで最後に残った悪のギワザにギャブレーの協力を受けてラストシューティングをするって言う様式美の最終回らしさっぽさはでっち上げているけど、ギワザがこっそり母艦を逃げ出す小悪党なのでラスボスをやっつけた凄さがない。反乱軍が喜んでいるけど、反乱軍の脇役が勝利に喜んでいても、雑兵たちは雑兵でしかないので。なんだかなー。
で、戦艦ターナを貰って故郷に帰るダバの門出をガンダムZZの最終回のように反乱軍の仲間たちとギャブレー舞台の皆がそろって花火を上げて祝うんだけど、なんかみんな、永野護デザインのわりにガンダムZZ程度にクソダサいおめかし服を着ていて、ちょっと、うーん。ダサい。同じような構図は∀ガンダムの最終回でも再現されたけど、ターンAガンダムのラストシーンの見送りシーンの服装は20世紀前半のファッションと未来っぽさが融合していて、そんなにダサくなくて良かったです。
- カモン・マイロード大勝利!妹エンドにレディー・ゴー!
で、ダバが精神崩壊して人形に成ってしまった妹の面倒を一生見るというバッドエンドと名高いラストシーンですが。
でも、僕は妹萌えなので、めっちゃこれ、ハッピーエンドじゃねえの?って思う。
何でみんなこれがバッドエンドって言うのかいまいち分からない。妹凌辱エロゲーの螺旋回廊2とかと比べるとすごくハッピーエンド。
ダバ・マイロードはレッシィとアムっていうクソめんどくさいセフレとの三角関係を清算したうえで同情を買えるし、
クワサン・オリビーは支配を解かれて大好きな婚約者の義理のお兄ちゃんに抱っこされているだけでキャッキャウフフできて幸せだし、
ギャブレット・ギャブレーくんはダバという英雄が抜けた反乱軍のトップの座に収まって出世できるし、
ポセイダルも自分の親を虐殺したヤーマン族の最後の二人に嫌がらせが出来たし、
全員得している!
WinWinWinの関係ですよ!
レッシィとアムは普通に美人だし、ギャブレー君もイケメンなのでちょっと冷却期間を置いたら新しい恋愛ができるし。
ダバ・マイロードもエルガイムと戦艦を貰って育った故郷のコアムに凱旋するし、なんか圧政を解放した英雄としてちやほやされるし、コアムにはダバだけでなくギャブレー君の親戚とかもいて迎えてくれるから生活も安泰だし、最高じゃん。
精神障碍者年金と軍人恩給で一生妹とイチャラブとか、パラダイスじゃん!!!!!!
しかも、オルドナ・ポセイダルは60年経ってもミアンとフル・フラットの三角関係を引きずって最後の最後に邪魔されてぶっ殺されたけど、ダバは「俺はかわいそうな妹の面倒を見るんですよー」ってかわいそうアピールをすることでレッシィとアムっていう自己主張の強いセフレを振ってきれいに三角関係を清算できたし。ポセイダルのように女に反乱される心配はない。政治の責任も取らなくていいし。
ハーレムエンドだったらレッシィとかアムはどうせわがままをいうだろうし、それより妹エンドで二人で愛を育んで一生安穏と暮らした方がよっぽど楽しいよー。普通に老いて死ぬのも妹と一緒だったらそんなに不幸じゃないし、精神崩壊してる妹とか孕ませ放題だし、ダバも一応英雄扱いしてもらえるし子どもは適当に養子に出せばいいし、ヤーマン族も地味に復興するんじゃないですかね。
やったじゃん!!!
アマンダラは主人公のダバに「他人に自分の人生の枠を組まれて何が面白いものか」と言われ「ならばつまらなくしてやる」と返したが、結果的にアマンダラはダバのその後の人生をつまらなくした(クワサンの介護の為の隠遁生活)
https://twitter.com/ohagi23/status/516943727193882624
っていう説もあるけど、統治者を失って荒廃した世界の復興をめんどくさくやるより、それを他人に押し付けて妹の介護をしてだらだら暮らす方が絶対に楽しいと思います。クワサン・オリビーは精神障碍者だけど、一応排泄とかは自分でできるっぽいし、車椅子もいらない。そしてお兄ちゃんが大好き。最高じゃないですかー。
端的に言ってうらやましい。
あー、妹と一生ニートをして暮らしたいなあー。
これはハッピーエンドですよ!
ギャブレット・ギャブレー君が「オリビーにお兄ちゃんと言われるのは耐えられない」って言うけど、そのおかげでギャブレット・ギャブレー君がオリビーのストーカーになる心配もなくなるし、お兄ちゃんは妹萌えを満喫できるし、バッドエンド部分が見つからないと想いますね!
実際、Zガンダムでは強化人間の自称妹とかと揉めて精神崩壊したりしたけど、ガンダムZZでは妹だったし(ルー・ルカは長谷川裕一説では速攻別れている)、シャアも小説版では妹ラストだし、クロスボーンはちょっと違うけどおおむねハッピーエンドで、Vガンダムのシャクティも妹みたいな存在だし、ブレンパワードは姉と一目惚れ×2をゲットだし、∀は女王ゲットだし、いいよね。
キンゲのサラとシンシアには若干の面倒くささがあるが、ゲイナー君は祝日認定の英雄に祭り上げられたし。鈴木君はまだ若いし…。
そして、ぼちぼちFSSという沼を読む資格を得たのだが。
Gレコも始まるので、そちらにシフトしたい。
ガンダム Gのレコンギスタではどんなヒロインとのハッピーエンドが得られるのか?ていうか、1話からすでにベルリ君はチア部のかわい子ちゃんと付き合っているので、もう約束された勝利しか見えないんだが。(アイーダはは、まあ、オネショタなんだが)今後も色んな美少女とロボットが出たらいいと思いますね。
あと、エルガイムはロードムービーっぽかった次々と舞台が連結していく序盤のアマンダラに手形を突き返すところまでは最高に面白かったのだが、Gのレコンギスタは富野監督によれば全編が高速ロードムービーらしいので、一気に駆け抜けて楽しませてほしい。キンゲはほぼシベリアで進んだ感じが無かったけど、Gレコは地球や宇宙エレベーターや月に行ったり来たりするみたいなので、楽しませてほしい。
- 総括
エルガイムは序盤のレッシィが仲間になるまでのスピード感と、永野デザインが面白くて、後半はガバガバだったけど、妹萌えとしては満足できるエンドでした。
残った裏設定はファイブスター物語で30年にわたって補完され続けているので安心。(沼ではある)
あと、元ネタがスター・ウォーズだったけど、シスの暗黒卿って言うだけで悪人扱いされていた皇帝と操り人形になっていたダース・ベイダー親父と血がつながっている妹という問題点を解決して、皇帝としてのポセイダルにも人間としての過去があるという深みを与え、ルーク・スカイウォーカーよりは能動的に戦い、血がつながってない妹をゲットするということでスター・ウォーズを超えたとは言えるでしょう。
エルガイムの反乱軍はアクバー提督とかの組織に比べると正直ガバガバなんだけど、ジェダイの帰還のクマ軍団よりはマシかなー。
重戦機エルガイム(2) (ザ・テレビジョン・アニメシリーズ)
- 作者: 永野護,角川書店
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1985/04/01
- メディア: ムック
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