玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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リーンの翼のネタバレはしないし、ネガティブな事は絶対書かない。

皆に気持ちよくリーンの翼を見てもらいたいからだ。
本当に、皆がリーンの翼を見ると良い。美しい国とか、愛国心とか、教育とか、文化とか、語る人はリーンの翼を見ていないとお話に成らないと思う。
偉い人にお説教されても知ったことではないが、すごいアニメを見せられたら素直に愛国心を感じてしまう。
というか、世界中の人に見せたい。日本という国はこんなに美しい物があり、美しいアニメーションを作れる美しい国なのだと誇りたい。
いや、まあ、俺は何もしてないですけど。
さくらばなが日本の花で嬉しい。オオムラサキが日本の蝶で嬉しい。着物が嬉しい。
そんな風に自然に思えるのですよ。
思えば、富野由悠季監督は大人もアニメを見ると言う風習を作った人です。そして、そのときの時代の視聴者の抱えている政治問題や社会問題をガッつりとぶち込む人でもあるんだよなあ。
僕が信者になってから見たのは、キングゲイナー以後ですが。リーンの翼で改めて直撃を受けた感じ。
でも、単なる時事ネタではなく、一つのエンターティンメントとしても一級品というのがまたすごい。たとえばVガンダムをユーゴ紛争から10年経ってから見ても作品の力はある。
特に今回のリーンは富野節の議論を最小限にして、富野コンテの構成とレイアウトと動きの勢いとか迫力で情念に訴える感じ。情念ですよ。

  • エンターティンメントというよりは、やはり芸能なんでしょうなあ。

情に訴える。それでいて、面白いだけではなく何かを残す。もちろんものすごく面白い。
情報的には色々欠けてもいるのだが、そこはそれ、能舞台や狂言のような疾走感ですよ。
型にはまったパワーと言うか、定型によって枝葉を切り落としたような、それでいて枝ぶりの広がりを感じさせるような、そんな芸術作品です。
芸術的な絵を感じたアニメは今までもあるんだけども、芸術体験だと言うアニメは今はリーンの翼が一番だと言いたい。
(この芸術と言う言い方も、ちょっと違和感があるんだが、上手いこと言い表せない)

  • 神話、だろうか?

あの、荒ぶる勢いと、巨大なスケール感、張り詰めた言葉、視聴者の想像を超越、人知を超えた美しさ、ぶっ飛んだハイテンション、っていうか、なんかそう言う雰囲気は、やっぱり神話です。
サコミズが神であり、王であり、かといって人間らしい感情や生臭さやチョッとしたドジとか可愛さを持ってるのは神話のような雰囲気です。
古事記ロード・ダンセイニを読んだときに受けた感覚に近い空気感を感じる。大塚ひかりさんとも対談してたしね。
ゲド戦記ブレイブストーリー*1見る限りでは、あとベルセルクとかハリー・ポッターもファンタジーなんだけども、ファンタジーをパスティーシュしたアニメーションと言う感じです。小道具を借りたような。面白いからいいんだけど。
リーンの翼は、ファンタジーがあってのファンタジーではなく、「ファンタジー」だなあ。
オーラバトラーもロボットというよりは、カミのヨリシロという感じだし。海の中から現れるバイストン・ウェルの軍勢はカミの力を振るう異界のものどもという感じ。リーンのオーラバトラーのデザインがあんな感じで非常に合ってる。カミと人のいくさ。うぉう。燃え。
この夏一番のファンタジーはやっぱりリーンの翼だな。ポスト宮崎駿競争は富野由悠季に軍配が上がりました。(笑)
つーか、一番のファンタジーは、見てるときはどう見ても1時間以上なのに、機械で測ったら25分しかないと言うマジック。

  • やっぱり、ネタバレする。









1話のジャックもワーラーカーレンか?
鈴木君も、ワーラーカーレンへ帰っていたら、主人公だったなあ。サコミズ王が凄すぎたが。
マンガ版では鈴木君にもっとフォーカスしてるし、漫画も楽しみだね。
というか、時事問題的に天皇はタイムリーすぎるんだが。天皇陛下に言及したアニメって、他にある?
皇居上空での戦闘を許すような今上天皇天皇の息子でも、もはや帝ではないと言う事か?
裕仁こそがサコミズ・シンジロウの天皇だと言う事か?
アレックス・ゴレムが最後に良いところを見せた。大川透さんはうたわれるもののインカラと同じ人なのにしっかりしててえらいなあ。
ロウリのように、日本人は減った方が良いと思ってる僕だけど、アニメになって見せられたら、エイサップの方がカッコいい。反省しなきゃ。
日本人を養うとか結婚するのは嫌だけど、誰かのために生きた方が退屈がまぎれるなら、フォスタープランの送金を就職したら再開しようかな。高校のときは小銭がたまったら送ったりしてたよ。
機動戦士ガンダムSEEDイザーク・ジュールが難民船を撃墜したのに、対した裁きもなかったので、ガンダムSEEDもそれを見ているファンも大嫌いになったんだけども。それよりも大虐殺をした金本とロウリは本質的には悪い奴じゃないと思えてしまう。救助してくれた海楽さんにぺこぺこ御礼を言う金本とか。でも、悪いことは悪いので、それなりに裁きを受けてくれると良い。これから大変だが頑張れ。
オーラ力のせいで心神耗弱とか、北条軍に脅されていたとか、裁判頑張れば死刑は免れる?
リュクス・サコミズは姫なんだけど、ディアナ様と違って普通の女の子って言う感じがいいね。ディアナ様とは又違った趣が。張り詰めて張り詰めて戦って、キスキスキス。
もうしないかと思ったらまたキス。
エイサップも男の声になっててカッコいい。
コドール・サコミズも少しは迫水真次郎を愛してもいたというような感じが見えて、複雑な人間が。勘が鈍る前、王が聖戦士だった頃はパートナーだった?
アッカ・ナナジンが不時着してボロボロになっていたのは、バイストン・ウェルからのオーラ力の供給がストップして素材が劣化したため?
リュクスは元気そうだけど。
使命を果たした主役メカは、朽ちる。だが、志を残す。そこが富野アニメ。
ラストシーンが美しすぎる。穏やかなサコミズが美しすぎる。安らいで去っていくリュクスも美しすぎる。青年の涙が美しすぎる。
ラストの絵も美しすぎる。

*1:見てないけど予告編とか評判を