玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

機動戦士ガンダム 水星の魔女 PROLOGUE 雑感

 ああ、ガンダムはもう富野由悠季監督の作品ではないのだな。と、まあ、その通りのことを感じた。
 そういうわけで、僕は厄介な富野ファンなのでガンダムのファンではないわけで、文句が多めなので、ガンダムブランドが続くためならどんな作品が出てもいいというバンダイナムコグループに魂を引かれた人はこれ以上読まなくていいよ。
HG 機動戦士ガンダム 水星の魔女 ガンダムルブリス 1/144スケール 色分け済みプラモデル 2587102


 いや、ブランドの継続のために新規顧客の取り込みが必要、なんて商業理論をお客である視聴者が言う必要、あるんですかね。バンダイの社員ならともかく。
 まあ、ガンダムというのももはや作品ではなく、本質的にはバンダイの商材としてのプラモデル課というのが正しい気が、ここ10年くらいしている。
 ソフトビニール課がウルトラマン、なりきり変身玩具課が仮面ライダーとプリキュア、超合金系ホビー課がスーパー戦隊、キャラクターフィギュアとゲームはドラゴンボールやワンピースなど原作物を中心に、どれもぼちぼち、みたいな、そういう企業構造によってできている生産物という感じがする。(なので、ロボットだけど着ぐるみっぽいところがあるキングゲイナーの商品は当時はバンダイから出なかった)
Figure-rise Standard 機動戦士ガンダム 水星の魔女 スレッタ・マーキュリー 色分け済みプラモデル

 映画志向、という手塚治虫のような考え方は古いのだ。物語ではなく、生産物である。まあ、手塚治虫先生もアニメを作るために鉄腕アトムのキャラクターグッズの版権使用料というビジネスを始めたわけで、映画を作るのは金がかかるのできれいごとでもないんですが。


 そういうわけで、Gのレコンギスタの模型が出ないと不満に思う方も多いと思うのだが、昔は昔でおもちゃが売れないと映像作品が作れなかった時代があるので、おもちゃを売らなくても映像としてのGのレコンギスタの劇場版全五部作が作れたのなら、それはめでたい事じゃないか、って思う。オタクはまあ、自分でガレージキットを作ってください。
 完成品フィギュアに甘やかされてーッ!(円安とかでどうなるんですかねー、海外の安い工員によるフィギュア制作…。日本人の方が安上がりになるのかな。まあ、僕は労働者をやめた世捨て人なので基本的に他人の商売はどうでもいいんだけど)


 企業の株も持ってないし、興行収入ランキング上位の作品を愛好することで自分がマジョリティだと思うような、そういう愛国者精神みたいな、というか自己肯定感を商業ブランドと同一化させる買い支えるファンの心理も行き過ぎるとよくないかな、と。
 デレマスで僕が担当している野々村そらちんも僕は好きだけどあんまり人気がないので、あんまり課金しないで済んでいるというのがある。それはそれとして大槻唯はエッチなので30万円くらいとられた。
 まあ、僕も自分が好きな作品が売れたらそこそこうれしいけど、それは面白いものに対価が払われたらいいね、くらいなので。
 ガンダムはガンダムで好きは好きなんだけど、それ以前にアニメであり娯楽なので、所詮、網膜と鼓膜を通じて脳が知覚する視聴覚刺激が心地いいかどうか、面白いかどうかでしかない。


  • 機動戦士ガンダムは今や富野由悠季のものではない

 映像の雰囲気がもう、Gのレコンギスタやオーバーマンキングゲイナーなどの富野由悠季作品とは違う。
 ブレンパワードとターンエーガンダムくらいまで含めていいのかもしれない。


 機動戦士ガンダム水星の魔女のプロローグの映像的な質感としては、親が死ぬとかガンダムが起動するとかそういうストーリー構造も含めて、富野作品よりもユニコーンやら福井系ガンダムと鉄血のオルフェンズに近い気がした。
 めんどくさいので申し訳ないけどサンダーボルトとかトワイライトアクシズとかは見てないんですけど。大体僕が富野監督じゃないガンダムを見る動機というのは「冬の宮殿で黒歴史を見るディアナ様の悲しみに寄り添いたい」という感じなので。Gのレコンギスタに注目して∀ガンダムのBD-BOXを持ってるのに何となく見るタイミングではないと思っている時期なので、黒歴史である他のガンダムは「金を出してみるほどではない」というのが多い。申し訳ない。時間もない。(これは僕のスケジュール管理能力が糞だからですが)
 ビルド系も嫌いじゃないんだけど、テレビで放送してたら見るけど、なんか配信だと配信スケジュールを忘れて見る機会を逃しがち。いや、バンダイチャンネル月額会員なので見れるっちゃ見れるんだけど。SDガンダムもこないだ三国伝やってたと思ったら(おじさんなので10年前くらいはこないだ)、別のモビルスーツと英雄の組み合わせになっててよくわかってない。まあ、富野監督作品が好きだからと言って全部のガンダムを見る必要は、ディアナ様やキエルお嬢さんに寄り添うタイミング以外では、無いのだが。


 まあ、それはそれとして、水星の魔女はテレビでやるのでよっこらせ、とプロローグを見てみた。


 感想として一言で言えば「えらく真面目なアニメだな」ということです。まあ、氷川竜介先生か小黒裕一郎アニメ様も機動戦士ガンダムのリアルタイムについて「リアルというよりシリアスなアニメ」と評していたので、まあ、そういう伝統はあるのだけど。


 何と言いますか。Gのレコンギスタとか富野作品に慣れていると、水星の魔女は「テンションが低いな」というのが第一印象。
 具体的に言うと音楽がダウナー系。画面の色調もあんまり賑やかではなかったかな。
 うーん、まあ、僕もそこまで劇伴演出に詳しくないんだけど、4歳の女の子のお誕生日会のシーンではもうちょっと楽しそうなBGMが流れた方が和むと思ったんだけど、無音。
 お誕生日会の飾りはあったけど、なんか画面として華やかさがない。まあ、辺境っぽさを出したかったのだろうけど。
 こうもたびたび富野由悠季作品を比べると「ガンダムの」ファンの人にはやっかまれると思うので、本当に申し訳ないのだが、Gのレコンギスタはクンパ大佐の部屋の床と天井やらクソデカ構造物とか賑々しい背景美術で絵としての楽しさがあった。



 BGMが無音のシーンが多い。なので、感覚的に盛り上がりにくい。
 BGMをあまり使いたがらないこだわりの演出技法の人もアニメ界にいることはいるので、それ自体が悪いとは言わんけど。セリフもセリフ自体の音のリズムがGレコのクリム・ニックの勢い任せの言い方に比べて面白みが少ない。(たびたび富野監督と比べて申し訳ないですね)


 でも、攻め込んでくる悪い組織の人とか評議会とかが陰謀っぽい会議っぽいことをしてるところでは「悪いですよー」みたいな「ズーーーーン」みたいなダウナーなBGMが付いていて「シリアスにしたいんだなー」という感じだ。
 悪い陰謀シーン以外では、主役ガンダムの関係する起動実験シーンや出撃シーンにやや盛り上がる感じのBGMが付いていて、「あーUNICORNはめっちゃ売れたからなーパチンコでも大当たり」という感じがした。
 そういうわけで音のつけ方が富野作品よりも、近年の「機動戦士ガンダムシリーズ」に近いと感じた。
 富野作品だと無音でシリアスな顔で段取りセリフで受け答えして設定を説明する作劇にはならない。


 富野監督の「Gのレコンギスタはガンダムじゃない」発言はいろいろと物議をかもしているのだが。
 ユニコーン以降のガンダムの演出の方向性は富野監督の最近の方向とは違うなって、まあ、そういう感触はある。
 そんなわけで、ガンダムSEEDの時点からそうと言えばそうだったのだが、やっぱりガンダムは産業としても映像作品としても富野監督の手を離れたんだなと感じた。


 ガンダムエースもORIGINがジャブロー以降つまらないとはいえ一応完結したけどガンダムビジネスは金が回るので今も刊行されているし富野監督がチェックしてないスピンオフも膨大に製造されている。粗製乱造された神々が踊り狂っているんですよ!


 そういうわけで、ガンダムなんだけど、もうガンダムの方向性は富野由悠季監督とは違う道を歩んでいるんですねって感じです。

  • かわいいキャラとかわいくないメカ

 まあ、その、女性の伊藤悠さんがキャラクター原案の鉄血のオルフェンズもそこそこ人気を博したわけで。水星の魔女のキャラクター原案はモグモさんという方で、pixivとかでご活躍しているイラストレーターの人らしく、氏の性別は知らないんですが、まあ、美少女の絵をたくさん描いてらっしゃるようだ。
 機動戦士ガンダム00も高河ゆん先生だ。これも人気だ。機動戦士ガンダムSEEDの平井さんは男性だけど、美少年美少女がたくさん出て女性ファンも多い。


 というわけでキャラクターがかわいいんですけど。


 かわいいキャラクターの描きこみの線の密度と、メカメカしいモビルスーツやら戦艦やら建築物の、線の密度が違う。別の人が描いているんだなあという感じですね。いや、別の人が描いているんですが。


 なんか絵として擦り合わせができてない気がするというか。「キャラを描くのが巧い人」「メカを描くのが巧い人」「CGを制作するのが巧い人」が分業化されている感じで、なんかこう、全体的にスッとまとまってない感じがする。こういうことを言うの、めっちゃ老害オタクという感じだけど。
 安彦良和先生や重田敦司さんはキャラクターもメカもエフェクトも描ける人じゃないですか。庵野秀明監督はエフェクトはうまいけどキャラは趣味が出すぎてた印象。
 なので、アニメーションディレクターという作画監督より上位の統括者がいて、そういうすごい絵が巧い人が全体的にまとめていたのがガンダムの魅力だと思うんですが。
(富野由悠季監督も絵は自分で描かないけど、レイアウトとかはそのまま版権ポスターやDVDジャケットになるくらい巧い)


 まあ、その、どうもアニメーターの人とかに話を聞いたりする機会も40年とか生きてたらたまにあるわけで。
 アニメ業界の人は描き手でありつつアニメファンだったりもするわけで。で、ガンダムってメカアニメとしては比較的男女ともにファンが多い作品なのですが。(まあ、エヴァンゲリオン新劇場版の方がファンの女性比率が高いらしいけど)
 ジブリとディズニーは女性ファンの方が多いかなあ。


 どうも、アニメーターの人も自覚しているようだけど、キャラクターが好きなファンはキャラクターが好きで、メカが好きなファンはメカを見ていて、自分に興味のないマテリアルに関しては関心がない傾向があるらしい。


 えっ。


nuryouguda.hatenablog.com

 僕はアホなのでGのレコンギスタの各勢力ごとのコックピットの内装の描き分けで、キャラクターの所属やメカの性能が演出されていたということが面白いなあーって感じて全モビルスーツを紹介するというアホなことをしたのですが。


 そういうことをするのはどうやら僕みたいな偏ったオタクだけ、みたいなことを言われたりした。


 Gレコのモビルスーツが分かりにくいとオンエア中に知人女性に言われたので、お正月に放送休止だった時に第一クールに出たGレコのモビルスーツと、乗った人と、使った武装を図にしたんですが。
nuryouguda.hatenablog.com
nuryouguda.hatenablog.com



 そういう力技で無理やりアニメをわかろうと前のめりにアニメを見る人は僕みたいな異常者くらいで、モビルスーツが分かりにくいとかいう人は「分かりたいけど難しい」のではなく、「そもそもメカに関心がないのでわからない」という忠告を受けてしまった。


 ま、まあ、確かに大河ドラマとかもドラマや役者の演技に注目しても、なかなか甲冑や武器の考証まで分析する人は少ないらしいしな。黒澤明映画でも割と時代劇の細かい交渉はわらっちゃっていて、むしろクレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦の方が考証がリアルだったとか。(実写で投石とか長槍を使うと手間がかかるし撮影の危険度が上がる割に映えないので)


 そういうわけで、トータルで映画を見ている人は意外と少なくて、好きな役者とか好きなヒーローとか好きなジャンルとか好きなファッション感とか、個人個人の興味のある範囲をかいつまんでみている人の方が主流、との知見を40歳にして得た。遅い。


 たしかに仮面ライダーとかプリキュアも幼児が見ている部分とロリコンおじさんやママ友が見ている部分は違うよね。


 蒼穹のファフナーとかも人気だけど、一応理系の大学を出た僕としては「あんな結晶はない!」って嫌っているんですが。ユニコーンガンダムのサイコフレームとか。なんかアニメでは謎クリスタルが出ることが多いんですが、どういう結晶の形になるかとかは分子構造から云々なんですけど、どうやら普通のアニメファンは「なんかキラキラしててすごい」くらいで、分子構造がどうなってるのかとかまで気にする人は少ないみたいですね!
 ファフナーとかの結晶って割と物語の設定の中心にある気がしたけど、気にしてはいけなかったのか。
(ちなみに機動武闘伝Gガンダムのハイパーモードで色が変わるのは雰囲気ではなく、複層装甲材のナノマシンが相転移しているかららしいです。顔が出る理由は雰囲気です)
 宝石の国については考察を諦めた。


 そういうわけで、僕としては水星の魔女のフィルムって各分野が協調してない感じだなあって思うんですが。
 演出目的として「メカを見たい人のためにメカを詳細に最大限リアルにプラモデルが欲しくなる感じに描く!」「キャラクターを見たい人のためにキャラクターを最大限愛されるようにかわいく書く!」「SFっぽさを見たい人のためにモニターのCGとかを最大限ど派手に描く!」「社会風刺を見たい人のためにアメリカのニュース番組っぽいフォントやUIを使う!」という各部署が協調するのではなく強調する方針だと割り切ったら、まあ、それはそれで理にかなっている。


 まあ、こういうことを言うと「∀ガンダムやブレンパワードのメカも線が多すぎだしキャラクターは素朴だろ」「ブレンパワードも謎結晶だっただろ」と反論されるに違いないのですが。
 なんか、こう、やっぱりセル画時代はキャラクターもメカもセル画という共通規格で描くという制約があったので、トータルのクオリティはデジタル以降よりは低いけど、トータルの統一感はあったのかなーって。
 まあ、0083とかマクロスプラスとかセル画なのにハチャメチャにメカもキャラも描きこんでいたアニメはありましたけどね。0083を描いた後の逢坂浩司さんに「Vガンダムでは線を減らせ。影もあんまりつけるな」と指示した富野由悠季監督はひどいと思う。影がない方がデッサン能力をむしろ求められるので難しいのだが。
(ブレンパワードのオーガニックマシンの素材とかビープレートとかは徹頭徹尾謎だったので許してほしい)
(リーンの翼のアニメ版は、半分生ものだけどメカのCGの硬質さに引っ張られてキャラクターの表情もちょっとはじけ切ってなかった気がする)


 でも、最近のガンダム、って言うかまあ、ユニコーンも10年以上前の作品になったし(Gレコは無理やり8年やった)、最近でもないのだが、キャラクターとメカの質感がばらばらでもファン層はメカ好きはメカを、キャラ好きはキャラを見ていて、関心がないものに思考領域を使わない傾向があるらしい。
 そんな風潮なので安彦良和先生は全盛期はモビルスーツとかメカの絵もうまかったけどORIGINとかドアン島のメカはCGにして、質感も全然違うけど大人気ってなってる。


 まあ、これはガンダムに限らず、シン・エヴァンゲリオンとかもそうなんだけど。シン・エヴァ、キャラクターとCGが全然あってなくて僕は嫌いになったんですが、どうも大人気だったので。
 シャフトとかウテナはむしろ素材の異物感を強調する演出をすることもあるよねって言うのもあるけど、あにもにさんとかガチのシャフトオタクやさめぱさんみたいなガチの榎戸オタクに突っ込まれると怖いのでここまでにしておく。


 チェンソーマンのアニメもまあ、楽しみなんですけど、原作のスクリーントーンあんまり使わない週刊連載の絵柄に比べるとアニメ版はちょっと描き込みすぎでは?って気持ちになるところもあるんですが、なんかこう、オーバークオリティで作画がいい!みたいなのが受けるのかなあ。鬼滅の刃とかも・・・。
 それを言ったらジブリの背景の森とか空の描きこみ具合に対するキャラクターのシンプルさの問題とかもあって、うーん。細田守新海誠もそれを継承しているよね。(僕はハウルの動く城以降のジブリアニメについて、「キャラクターの服が布ではなくゴムに見える」という嫌な感想を持っている。かぐや姫の物語は質感としてはこだわっていたけど…)


 いや、僕の好きなGレコも割とキャラクターに対してクソデカ宇宙構造物の過剰な描きこみはあるやろって突っ込まれると思うけど。Gレコは塗り方を工夫していて、べた塗りのキャラクターと、ちょっと筆塗っぽいモビルスーツと、フォトショップっぽい室内背景と、めっちゃカッコいい戦艦と、CGモデリングのトンチキクソデカ宇宙構造物という風にリアリティラインにグラデーションをつけていた気がする。モビルスーツとキャラと構造物は異質だけど、塗り方に段階をつけることで、異質感を残しながら質感を統一しようとしていたんじゃないかとか。Gレコは撮影処理も滅茶苦茶頑張っていたらしいし…。(G-セルフの目とかもハチャメチャに大変だったらしい)


 あー、でも、そこを言うと、水星の魔女の絵のグラデーションとしてはモビルスーツと人間の間にサイボーグ部品ってのが挟まってて、そこがうまく決まったらテーマ性として見えやすくなるのかなあ?という反省もある。まあ、「顔はそんなに光らんやろ」とも思うんですけど。それも謎結晶とかと同じような分かりやすさ優先かなー?


 メイドインアビスもかわいいキャラクターがひどい目に合うアニメだけど、かわいいキャラクターとすごくキモい怪物の間にちょっとかわいくておかしい成れ果てとかボ卿とかが入っていて、怪異の段階のグラデーションになってるかな、とは思う。


 まあ、こういうところをこだわるオタクも本当にオタクという感じで、ライトガンダムファンからは嫌われるだろうねって思うんですが。
 こだわらなくても売り上げが出たらいいだろ!って「論破」されそー。


 でも、まあ、演出プランの方向性が違うだけで、別に劣っているとまでは言ってないので。ギリギリ。


  • リアルロボット残酷物語

 ていうか、「ガンダムってかわいいキャラクターが残酷な目に遭うアニメ」って思っている人がいるような気がする。イデオンとかもそういう目で見てる人がいるような気がする。
 それでキャラクターをかわいく、美しく描いて、銃器やメカや組織は硬質で残虐にシリアスに描くのが「ガンダムらしさ」と思っている人がいるような気がする。被害妄想だろうか。富野作品もそういう風に評される時が割とある。


 いや、伝説巨神イデオンは少年少女も酷い目に遭う話だけど、そこは本筋ではないって思う。イデオンはテレビ版ではメカの作画もシリアスというより、へっぽこだったので。重機動メカってテレビ版ではどれもキモい感じで、あんまりシリアスなカッコよさはなかった気がする。洗練されてきたのはアディゴの後くらいからかなー?
 まあ、作画語りも濃いオタクに突っ込まれるので、僕は基本的にどの分野も浅知恵なので止めておきますが。


 なんか、残酷でリアルなのがガンダムーみたいな風潮がなんとなーく水星の魔女の見せ方から匂ってきている気がして。うーん。僕はそういうのを求めてないんだけど、そういうのが売れるなら企業としては仕方ないのかニャーって。境界戦機もそういうところがあったかなーって。
 


 キャラクター原案の人がきっちり特徴を決めてるっぽいメインキャラクターはかわいいけど、モブおじとかはかなりリアルというかユニコーン系のシリアス気味の絵柄に描かれていて人間の間でもメインとモブで質感の差があるなあって気がしたけど。


 かわいい(特徴的、愛着がわきやすい、グッズが商品化されそうな)メインキャラと残酷でリアルなその他大勢、みたいなのが最近(と言っても21世紀になってから21年経っているわけだが)のアニメの流行りなのかなあ。進撃の巨人とか嫌いではないんですけど。リコリス・リコイルとかもかわいいキャラとかわいくない死んでもいい人の差が激しくて、なんかこうねえ。かわいいキャラが死んだら悲しいけど悪いおじさんが死んでも別にどうでもいいとか。うーん。ブラックロックシューターとかも・・・。カバネリもそうだったかな。激しい殺人アクションは描きたいけど、かわいいメインキャラクターは商材なのでメインキャラクターが殺す相手は殺してもいい感じにゾンビとかサングラスをして表情が見えないおじさんにして描く、みたいな差別感が。



 進撃の巨人はトータルでは面白いので嫌いではないんですが、「世界は残酷だ!でも愛する君は美しい!」みたいな当世風の価値観はあんまり好きではない。世界が残酷なんじゃなくて人間が糞ってだけです。人間は糞なので。世界は単なる物理法則です。むしろハビタブルゾーンに地球を置いてもらっているだけで人類は甘えていると思う。(まあ、ハビタブルゾーンにたまたまホモ・サピエンスがなじんで繁殖しただけで、ちょっと環境が変わったら微生物とか昆虫とか爬虫類が覇権生物になってた可能性もあるよなーって)
 


 まあ、水星の魔女のスタッフの人はGレコと兼任の人もいるのであんまり叩きすぎたくもないんですけど。


 ただ、まあ、老害としては「メカはメカ!キャラはキャラ!SF設定はSF設定!」みたいに視聴者の好みに合わせて作品内で分断が起きてる映像は何となく好みではないです。
 いや、それほど懐石料理やフレンチに詳しいわけでもないのだが。

  • 反省

 なんか「要素の統一感がないね」というだけの話でダラダラと文句を朝まで書いてしまった。午前2時に寝る前に24分見て、一時間くらいでサクッと感想を書いて寝ようと思ったけど。


 やっぱり俺もガンダムに変なこだわりがある厄介なオタクなんだなーすみませんねえ。


 ただ、Gレコとかの感想を書いているとテンションが上がって酒をめっちゃ飲みながら書くんですが。今回は水しか飲んでない。素面です。


 あと、本当に僕はテレビニュース番組っぽい画面構成とか最近はやりのドローンとかを未来SFで出されるのが嫌いなんだなーって。
 いや、理解を速くさせるために馴染みのガジェットとか、見慣れた構図や分かりやすく「この場面では泣くのが正解」みたいな誘導をする「わかりやすさ」がGのレコンギスタの劇場版ですら評価されるわけですけど。


 でも、反撃されてビックリしているキャラクターが死ぬ前に「こういう反撃を受けたので負けてしまう!」とか解説するのを見ると、「いや、お前にそんな余裕はないやろ」って思う。


 そういえばハッピーバースデーの歌が流れているときに誰もミノフスキー粒子っぽいものを撒いて通信を遮断しようとしなかったので、ガンダムで通信妨害ガジェットがあんまり出てこないのは意外だなーって思った。でも、遠隔操作メカを使うガンダムに対して対抗措置をする敵、みたいな分かりやすさのために大規模な通信妨害はしないのかな。
 えっ?主役メカの必殺兵器の対処法をプロローグで出して大丈夫か?なんかエヴァンゲリオンのシンクロテストみたいなバイオ脳みたいなのがあったので、水星の魔女の主役級メカのビットは高級で、ニュートロンジャマー・キャンセラーみたいなのがあるんですかね。そしたらガンダムなのかなあ?


 個人的には僕は機動戦士ガンダムのニュータイプのサイコミュが電波妨害されていてもつながるのがミノフスキー粒子の作用っていう設定は好きじゃないですけど。そこらへんは雰囲気でいいんじゃないですかね。イデオンの生体発信機みたいな・・・。イデオンの生体発信機ってめっちゃ厄介だったけどほとんど劇中で説明されてないよな。
 富野作品は説明しない。
 でも最近のガンダムは「この作品の世界にはこういう問題があってこういう風に対立しているんですよー」って提示して見方を誘導してくれるっぽいっすね。


 気に食わないので殺す、くらいでいいと思うけど。ダメですか。


(実は僕はガンダムのテーマが「人は分かりあえるか」だとも思っていないのだった。相手のことを分かった瞬間にシャアとかハマーンとかプルとか殺しに来るだろ)


 なんか最近の若い子は対立とか批判を嫌がるらしいし、そういう老害オタクの懐古趣味による文句みたいな文章になっちゃったので欲しいものリストは貼りませんが。
 まあ、若い子が新規ガンダムファンとして入ってコンテンツが盛り上がって継続して経済効果が発生したらいいですね!
 ガンダムはもうバンダイナムコのもので、富野由悠季監督のものではないし別物に成れはてたということがはっきりしたので。バンダイナムコの枠の中で対立せず、ファンが一致団結して盛り上がるといいですね!プラモデルもたくさん売れたらいいですね!
 水星の魔女のテレビ放送の各話感想、書かないかもしれない。多分同じことの繰り返しになると思うので。(よっぽど自分の好きな女や妹の面影が匂ってくるキャラクターでない限りキャラ萌えしないタイプなので、別にだれがどう死んでも大して感情は動かないですね)



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