玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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タッチ

こないだのトミノ監督の講演会で、杉井ギサブロー監督も対談でいい事を言ってたので見てる。
タッチは幼児のころに母親と見ていた。でも、細かい話は覚えていないので見たいのだ。
で、アニメを見るだけだと罪悪感で心臓が痛くなるのだが、アニメを見ないと血圧が上がらないので仕方なく見た。
昨日はストレッチしながらNHKの語学番組をビデオにとって見ていたのだが、そういう時は親の監察は入らないんだな。
で、タッチ。
すばらしくおもしろいな。
まだまだ序盤なのだが、泣ける。
僕も弟のいる長男なのですが。達也の気持ちがよくわかる。
どういう気持ちかと言うと、何も努力してないのに子供のころから何でもうまいことできたタッちゃんが、努力型のカッちゃんの方が報われるべきなんじゃないか?とか思ってわざわざダラダラしたりお道化てみたりするのがせつなくてよくわかる。それで、いつのまにか弟に追い抜かれてしまったのを、良い、と思う弟思いがありつつも、少しは何かをやりたいと言う思いがあったり、それで弟からまた奪うことになるのが怖いと思っていたり、タッチャンの内面はいろいろと複雑で、苦悩が大きいほど魂に価値があると言うナウシカを思い出します。
ザ・たっちの母は

母親が漫画『タッチ』が好きで、二人が生まれた時、この漫画に登場する双子の兄弟「上杉達也」と「上杉和也」から名前を取りたいと思っていた。しかし、当時『タッチ』の上杉達也(兄)はダメキャラで、上杉和也(弟)は野球部のエースだった。兄には達也のようになっては困るということで「拓也」と名付け、弟には「和也」と漫画通りの名前を付けた。その後、『タッチ』作中で弟の和也は死亡し、それにより達也は野球部のエースになっていく展開となり、二人の命名に母親は後悔しているとのこと(以上、『東貴博 ニッポン全国 ラジベガス』『金スマ』『新堂本兄弟』にザ・たっちが出演した際の話による)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%81%9F%E3%81%A3%E3%81%A1

だそうだが、序盤でも達也は素敵なやつだよ。
僕も、運動はできませんが、高校までは何もしなくても成績は良かったですし、それで親の注目が自分に集まるのが、あれだったりそれだったりした。
まあ、弟はバスケがうまくて背も高くなったのでうまく棲み分けできたかなあと思うし、今は僕はニートで弟も留年したのだが。
今日は達也が野球部に入ろうと思ったんだが、南がマネージャーになったと知って、なんとなく逃げてしまうと言う話だった。
そういう、達也の微妙に回避性人格障害的なところも共感できる。まあ、僕よりは健やかなんだが。
それで、和也のほうも兄が自分に譲っていると言うところが分かっているがゆえにますます努力したり、兄に気を使ったりしていて切ない。こいつ死ぬんだよなあ。
兄弟の感覚のある話と言うのは好きなのである。鋼の錬金術師とか。シャンバラを征くものは兄弟物としては良かったが、ウィンリィは最悪だったな。かわいそうに。でも、俺は見たときは感動した。舞台挨拶でエルリック姉妹がガチ百合な感じでおそろいのコサージュをつけてて萌え死んだ。
だから、タッチといえば南ちゃんだと思ってたんだが、ちゃんと見始めてみると達也だなと思った。
島本和彦先生も言っていたが、あだち充先生は静かな熱血なんだなあ。んで、あだち先生は語らないけど分からせる演出がうまいと言うことも実感できるし、その演出だと視聴者が自分でメッセージを発見できた!と言う喜びを感じられて心が動きやすくて良い。
っていうか、こんなに兄弟がお互いを思いあっていると言うのに、和也死ぬの?かわいそうだろ。俺なら耐えられん。
バトンタッチして夢を継ぐというのがすごい物語の原動力になるのだろうか。
で、男の話なのだが、南ちゃんもやはり、いい。
というか、杉井監督の見せ方がいいのか、それともあだち充先生の絵柄が、高橋留美子先生などと同じく、劇画とマンガの融合する時代の萌え絵の先駆者であるからなのか。
21世紀のアニメに比べて生々しいな。おっぱいとか太ももとか股間とかブルマとか。うまいこと、そういうエロい部分に視線が行くようなレイアウトだ。特に今日は新体操部の女子が体をそらしながらターンするときの乳房の立体的な見せ方が、記号的でなく生っぽい感じの変形を見せてくれていてすごくうまいと思った。
で、割と以前はそういうお色気のカットが苦手な潔癖な童貞だったのですが。それもヤラハタを超えてみると性欲と情感と熱血のメリハリで視聴者の心情を効果的に揺さぶるテクニックなのだなあと分かるようになり、楽しく見れるようになりました。
だから、男の物語だからこそ、魅力のある女の子は必要なんだなー。