玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

当サイトはGoogleアドセンス、グーグルアナリティクス、Amazonアソシエイトを利用しています

オーバーマン キングゲイナー 2526 ゲイナー君を奮い立たせる「ヤーパンという大きな物語とヤーパンの天井のタコツボ」

25話 氷の中で

26話 ゲイン・オーバー

前回までのあらすじ
OVERMAN KINGGAINER オーバーマンキングゲイナー 25氷の中で 26最終回 ゲインオーバー 感想の枕 - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマンキングゲイナーラスト 「マルチナ・レーンは女だとわかる!」byアデット・キスラー(男と女の戦い) - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマンキングゲイナー2526スクールカーストその1.サラが母親ぶってすごいムカツク - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマン キングゲイナー2526 スクールカースト2 メガネ男子と愛され女子とボーダー女子 - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマンキングゲイナー2526 オーバーデビルの知恵 絶望は世界を教える - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマン キングゲイナー2526 反対に、徹底的に大局を見ないシベ鉄三バカトリオ - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマンキングゲイナー 2526 ゲインとアスハムとルルーシュとスザクとシャアとアムロとミイヤとイオリア・シュヘンベルグと男と女 - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマンキングゲイナー 2526 エターナルフォース氷の中で望むもの(相手は死ぬ) - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマン キングゲイナー 2526 信じろ!君の幸せの青いオーバースキル! - 玖足手帖-アニメ&創作-
オーバーマン キングゲイナー 2526 父を越えるよりも、母を捨てる力を手に入れろ!そしてリア充へ - 玖足手帖-アニメ&創作-
キングゲイナー君のレイプ未遂ファンタジー - 玖足手帖-アニメ&創作-
NHKスペシャル「女と男」から「妹背」へ〜未来の母「カリン・ブーン」〜 - 玖足手帖-アニメ&創作-
↑一ヶ月かかってる・・・。これでラストォ!


いやー、2003年のキングゲイナーがここまでゼロ年代の想像力(ネットでの人のうわさの拾い読みレベル、理由、「富野の戦争と平和」をまだ読んでないから)
を、なぞってるとは!超意外。
まあ、大河内一楼氏はPLANETSで特集されたり、ゼロ年代でプッシュされてんだけど。でも、ギアスやシゴフミはちょっと薄まったり、テーマ的に退行してる感じがした。やっぱし、富野アニメが原典。
決断主義ラジオ聞いた。↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2432417
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5223742
宇野常寛さんはとにかく「本当はモテたいんだろ?」っていう一つ覚えで、端的に言うとオナニーが下手そうで可哀想でした。
俺はモテるよりは自分が快楽を得られたらそれでいいって言うことを自覚してるから自重してるぞ。承認というのも、単に悪寒を忘れたいだけですよ。紫豚ですよ。
東浩紀氏の方が真っ当に観鈴ちんを可愛がってるから良いね。うん。観鈴ちん可愛いじゃん。出崎ヒロインだし。
ま、トミノの方がガチだから、彼らはいい。でも、アニメトピアに出た頃の富野はもっとふざけていた。三ツ矢雄二氏とオカマのコンビだった。
セックスよりもそういうアホな話をして暮らしたいぜよ。わしは脳をやられた。もういかん。
別にそんな難しい事じゃなくて、アニメやゲームが面白いってだけじゃん。面白きこともなき世に面白くすみなすもの。
ただし、あずまんはあずまんで「なぜ、現実に宇宙人が来ない!」と言う所で止まっているのが残念と言えば、残念。
宇宙人が来ないなら、宇宙人をに匹敵する毒電波を自ら発射すればいいだけの話ではないか!


とっぴんぱらりの閑話休題
要点を言うと、
「自分という存在は皆から見ると、入れ替え可能で意味はないけど、とにかく走るしかないだろ!」
というのがオーバーマンキングゲイナーです
キングゲイナー最終回というのは、全てのキャラクターが失敗する事で予期しないハッピーエンドを手に入れる物語。と、言うことができる。
つまり、キャラクター個人が想定する「自分の物語」を徹底的にお互い同士で粉砕しあうことで、それでも日は昇るという喜びを。物語を否定して、キャラクターの設定の否定して、興奮、オーバーヒートを浮き立たせる構造と言うか。


プロットで言うと、「ゲイナーが悪魔に取り込まれた→テレパシーで正気に戻る→ゲイナー君が元に戻って悪魔を倒す」という、能力ものバトル的な、設定の能力をうまく組み合わせて勝つ、って言う一本筋はわかりやすい。
つまり、物語やプロットって言うのはラストと言う目的に向って行動して成功するって言うビジネスプロセスにも似てるわけね。
だが、絵コンテ演出レベルでは、ものすごーーーーーっくどうでもいい失敗行動が描かれていて、なんだこれ、確信犯か!
例えば、

ゲイナーとシンシアがサラをさらっていくのを、ベローやコナがチェルノボーグから見上げたら、列車の扉が邪魔になって見れない。だから扉を押して外す。

シベ鉄とヤーパンの最初の連合作戦では、フォトンマット砲やチェルノボーグのエンジンの自爆でオーバーデビルをやっつけるつもりだった。いつのまにかその作戦はお流れ

プラネッタコートを探そうとして、シベ鉄の情報を握っているアデットが見つけられず、素人のアナ姫が見つける。

リュボフがプラネッタコートをハンガーから外そうとして、シルエットエンジンのマニピュレーターでボタンを押そうとして何度も失敗するけど、頑張る。

ここ、特に重要。というのは、ゲイナーとゲインの戦いやサラのジンバとアナ姫やガウリ隊の激しい戦いの間で、妙にゆったりと時間を取ってるシーン。テンポ調節もあるんだが。
リュボフがやるよりもママドゥ先生が機械の操作をした方が速いに決まってるのけど、リュボフも興奮状態にあるのでママドゥより先にロボットに乗り込んで、ママドゥはその手にしがみついてる。という状態。
できるかどうかよりも、とにかくやる!

で、そのとき、ジンバにどつかれて倉庫に入ってきたアデット隊のドーベッグがよろけてプラネッタコートにぶつかった衝撃でワイヤーが外れる。
■プラネッタをコナたちが運んで逃げるまで、アデットはコールドサラのジンバを牽制する。

できるかどうかより、とにかくがんばってやる、けど、なんか偶然の衝突で努力が意味も無く成功しちゃったりなんかする。(笑)
(ただし、その偶然のぶつかりを起こすためにはやっぱりみんながそれぞれ走っていなくてはぶつからない)
サラにしてみれば、敵対するアデット隊を攻撃して、逆に手助けしちゃったり、というウラハラ感

サラのジンバとカリンのゴレームがいきなり衝突して、カリンは落下しちゃう

シベ鉄三バカがリマン・メガロポリスの警備隊に乗り込んでいって出動しろと檄を飛ばすけど、ジャボリがテキトウに操作してたらケジナンとエンゲは落下。しかも、ケジナン副総裁の「首都防衛が任務だろうが!」という正論の(ケジナンの癖に正論!)の命令は誰も聴かないで、命令書待ち。
しかし、ケジナンとエンゲがへこたれないで、シルエットエンジンを拾って使えるオーバーマンを探す。
そこで、カリンのゴレームを偶然見つけて使おうとしたら、カリンと出会ってしまう。
で、アスハムの妹と聞いて、アスハムのドミネーターのところまで案内することに方向転換。

ケジナン、エンゲって頭の固い地方公務員と見せかけて、ヤーパンたちを追いかけて色んな部署を転々としている間に臨機応変さを身につけた模様!

リマン・メガロポリスのシベリア鉄道首都防衛隊はヤーパンの自警団をやっつけるというのが任務だが、ヤーパンの自警団を見たことがない都会人だし、っていうか明らかにオーバーデビルの方が直感的にやばいし、アデット隊のドーベックを味方と勘違いしたりして、そういうのをひっくるめた、なんかノリと流れでオーバーデビルとの戦いをヤーパンと協力する。

ゲイナーはゲインをアガトの穴に追い込んだつもりが、ゲインはそこがプラネッタの受け渡しに有利だと思っていた。

プラネッタコートをゲインに渡そうとして、トラックを傾けすぎてコナがアガトの大穴におちそうになると言う地味なピンチ。

サラのジンバの指がちぎれたけど、無理してナイフを掴む。ジンバの腕はあんまり伸びないけど、がんばってオーバーデビルに立ち向かう。

ゲイナーは独り立ちしようとしていたのに、シンシアを助けられず、助けられただけで、しかも落ちていく!メガネもなくして、シンシアの声に教えて貰えないといけない。
でも、独り立ちには失敗しても、シンシアやヤーパンの皆の応援を受けて、オーバーヒート!

ゲインとアスハムのカリンに対する印象は間違っていて、ゲインは逆に未練を感じてしまって、照れ隠しに格好をつけてジャンプ。
そして滑って転ぶ。

ここまで、(他にもあるかもしれないけど)、トミノコンテの重力描写や、大道具小道具の立体描写、機械の不自由さと人間の幅の広さっていう演出を盛り込んである。
もちろん、どこまでが脚本にあって、どこからが演出家って言うのは僕は知らないけど。でも、小芝居レベルのところは斧谷稔のしわざっぽいなあ。
単純に「オーバースキルを組み合わせて、ラスボスをやっつけました」っていうロールプレイングゲームみたいなプロットのロジック主導だったら、たぶん、「うまくやったね」とは思うけど「オーバーヒート!」っていう感じにはならないんじゃない?
失敗を乗り越えて、むしろ失敗を乗り越えるかどうかも無意味なくらい偶然に支配されてる。でも、走るしかないだろ!
走る爽快感!走る熱意!
そして、一人一人の物語、と言うか目的は半分くらいしか成功しない、でも、それでも、それが組み合わさったら大成功!
みんなでやろうぜ!
そういうお祭り感覚って言うのが、オーバーヒートの原動力だったりするんじゃね?
ゲイナー君がゲインに認められたり、シンシアと二人乗りしたり、って言うこと以上にたくさんの人の応援とか熱狂と言うか。
(ゲイナー君はネトゲ廃人ゲームチャンプだから、とにかく自己顕示欲が強い。本名コテハンだし。独り立ち欲求も強く、誉められたがりでもある)
メタな事を言うと、アニメ自体のテンションの盛り上がりやら主題歌BGMの必殺技補正とか、そこらへんもひっくるめてオーバーヒート!
すげー!


アナ姫がラストに「絵本ではそう書いてありましたよ」とベローに語る前、カット頭の前に端折られたところでは「もともとキングゲイナーにはオーバーヒートの機能がついていて、オーバーデビルのオーバーフリーズの調整弁だったんですよ」と言ったのかも知れない。
けど、そういう設定主導は萎えるから、カット。
魂が燃えたらオーバーヒートするのが当たり前だろ!っていう。


ゼロ年代の想像力的な事を言うと、「皆が自分の役割(人生)が入れ替え可能なものである」と自覚してる。つか、自覚もクソも無く、実際そんなもんだし。
で、っていう。走るしかないだろ!
その本気パワーのダッシュ中に

「個人の小さな成熟のためにコミュニケーションをしなければいけない」
「小宇宙の中で断絶させながら、一つの所で失敗しても別の小宇宙に転校したらいい」
「酸っぱい葡萄状態に陥っていないか、本当の幸せなのかどうか、常に自己診断ツールを走らせるべき」

なんて、そんな細細とした事を考えて生きてるわけねーじゃんwwwwwwwwwww
もっとぐちゃぐちゃ!
「みんなで海を見たいんだろ?できるって!」そ ん だ け !
うおおお。おれ、すごいネガティブでキモヲタヒッキーなのだが。キングゲイナーのことを考えてるとすごいポジティブだな。大富野教ヤベえ。


これが、overman キングゲイナーの小さな物語の積み上げで大きな物語にしていくカタルシス・グルーヴ感なわけ。
つーわけで、ヤーパンの天井ってのは地域共同体的小さな物語です。
同時に、豊穣の国ヤーパンを目指すエクソダスという民族の物語も在る。その過程で、「同じヤーパンでも犠牲はつきもの」と言ってゲイナー君の両親が仲間に殺されたりって言うイスラエル的な宗教原理主義の物語も在る。
で、それはゲイナー君的にはすごいウザい。
ウザいけど、「あだ討ち」っていう物語に飲まれることなく、ゲイナー君は「ガウリさんには僕の思いやみんなの思いを背負って生きてほしい」という呪いのような自分の意志の物語を作っていくのね。スゲエ。
でも、やっぱり五賢人が大きな物語を利用してゲイナーの両親を殺すのは、ほんとマジ許せん。
それを、どう、最終回で決着をつけるのか?
答↓

ミイヤ「はい。また若々しく!」
ゲイン「エクソダスを目指すのかい?」
ミイヤ「ええ、五賢人はその心を奮い立たせるもの、ですよね?」
マンマン・ガッハ「左様じゃて」
ペルファ「へっくし(くしゃみ)」
シトラン「今日という日を、『キングゲイナーの日』とするのも、思いつきでおじゃろ?」
マンマン・ガッハ「それは嬉しい」
ミイヤ「じゃあ、みんなが集まったら、お祭やれるんだ!」
アナ姫「なら、こういうんだよ!
♪キ〜ング、キ〜ング、キングゲイナー
メタル〜オ〜バ〜マン、キングゲイナー!…」

工業、飲食業、公務員、医師会、のトップ。これがヤーパンの賢人達の正体でしたね。(マルチナ・レーンも一緒にいたけど、彼女は科学者か、昔の歴史の語り部と言う所か?)
つまり、実業のトップが大衆を扇動して儲けを得るために(つまりもっと発展できるヤーパンを侵略するために)大きな物語であるエクソダス神話を利用した、と言う側面もあるんです。すっげえイスラエルと言うか宗教原理主義の裏のユダヤ資本って言うか。
もう、富野アニメはそういうことをする・・・。
で、社会のつまはじきだった不良忍者のガウリは大きな物語にすがって、資本家に命令されて暗殺までやっちゃう。
で、ダメじゃん。それ。ゲイナー君の親を殺しちゃダメだろ。その上、ゲイナー君がパイロットになったら死ぬまで利用したり切り捨てようとするのは、ダメだろ。
そういうダメな五賢人は、ミイヤという宗教の巫女に統合されます。
で、現世指導者は大きな物語や歴史を利用した罪をチャラにするために、実際行政よりも祭日認定、役に立たないが率先して前に立ち大衆の心を奮い立たせる象徴型指導者にシフトしていく。ってわけ。
天皇制!貴族主義!
キンゲ天皇機関説を書くとは思わなかったぜ・・・。富野作品ヤベえ・・・。


今のミイヤもここへ来て急に成長したと言うか、覚悟を決めましたねえ。種死のミーヤ・キャンベルもカリスマに整形した女の子で「ラクスになりたい!」と変なアイデンティティクライシスを起こしていた。
でもミイヤ・ラウジンはマドンナみたいなマリアのコスプレですよね。影武者とかじゃなくて、コスプレと割り切ってる。
ラクス・クラインに説教されるまでもなく、自分の歌や魅力が商売になるって知ってる。カリスマとかクライン派の盟主とかじゃなくっても若い女性は目に目映いというだけで充分萌え萌えだっちゅーの!
で、「あたしだって覚悟を決めたんだから」「あたしが死んだりしたら、東の海に向けて、ちゃんとしたお墓を作ってもらいますからね!」
と、共同体の中で祀られる事でカリスマになる。
ラクスは実際の軍事行動に出たりして、正直キモい。でも、祭られるとか、皆に好かれるとか、皆でお祀りして歌えば楽しいよね。

  • ポイント2!祟り神から守り神

キングゲイナーの日」
はい、ゲイナー君、聖人認定されました!おめでとうございます!セイントの称号を与えられました!
ゲイナー君ははっきり言って、スクールカーストの最下位です。キモヲタです。
で、ヤーパンの天井の格差社会の中でも、大学教授の息子から孤児にランクダウン。学費もヤバい。地域の権力に親を奪われたり不当逮捕されたりという、いじめられすぎです。
そんなゲイナー君が・・・出世したねえ・・・(泣
キモヲタ→ゲーム廃人→ゲームチャンプ→ダメパイロット→エースパイロット→クラスのヒーロー→地域のヒーロー→アデットの家族→サラの彼氏→ゲインの相棒→ダブルフィールドチャンプ→オーバーデビルの申し子としての祟り神→世界のヒーロー→聖人→出説!!!!
はっきり言って、歴史の教科書に載るっ!
ゲイナー君の出世街道サクセスストーリーすごすぎだろ。
キモヲタの承認欲求なめんな。
人を傷つけたいな、と思いながら自分が怖いのでやらなかったら、いつかノーベル賞でも取れるくらいにがんばってるんじゃないのか。
氷の世界


あー、ゲイナー君最高すぎる。
で、そういうキモヲタというか、虐げられた不可触賎民が必死こいて歌舞いて、命がけで承認欲求を満たそうとすると、祟り神になったりもするんですよね。
あ、田母神論文に見る誉められない自衛隊の鬱憤が過去の歴史の再解釈を志向したり、戦前の不況で食い詰めて陸軍に入った三男坊たちの集団の鬱憤が大東亜共栄圏とかの大きな物語イデオロギーになったり、って言うものですね。
大きな物語や過去の捏造と言うのは、現在の不満と合わさると、そういう破壊的なパワーが在る。
では、キンゲ世界ではどうするか?


過去の大きな物語を復活させるより、自分で希望の未来の物語を作り出していく!
そして、聖人認定!
靖国神社
いや、靖国神社も今は過去のものや外交カードになってる気がするなあ。今、頑張っている人を正式に誉める(勲章を得る有名人も良いんだが、祟り神になりそうな被差別民を昇華する、と言うような感じか?)


というか、ゲイナー君を祭神にするくらいのことはしないと五賢人は許されないだろ。ゲイナー君の親を殺したのにゲイナー君を利用したことはヤーパンの天井の周知の事実になってしまったわけだし。
で、ここまでやって、一応物語的には因果応報は完結した、と言う事かしらん。
で、ゲイナー君はキングゲイナーマークの入った陣羽織というか特注コートを作ってもらいました。ちょっと恥ずかしいが。ゲイナー君は自己顕示欲の塊だから良いか。(エイサップのすごい鎧みたいに押し付けられたものかも?(笑))
アナ姫も貴族として、ゲイナーの勲を称える歌を作ります。正直、福山芳樹ですらキーを下げないとライブで歌えない鬼のようなキングゲイナー・オーバー!を8歳の女児が作詞作曲して歌いこなせるとは思えないのだが!(笑)


で、ゲイナー君自身は
「このメガネ、合わないみたい 3 3」
と、ヘタれメガネ男子としての本分を失わず、聖人になってもちゃんと地に足がついている。
(こういうところで効果的に新しい派手目デザインのメガネに戸惑うっていう演出をするのが、リアルメガネ爺でTPOに応じてメガネをたくさん持ってる富野由悠季だなあ。メガネスキーとしてはハアハアが止まりません)
そういう日常感覚を持っているゲイナー君は神に成ったということで浮き足立ってはいない。
逆境ナイン的に言うと、できる男は次の目標が見えてしまうからだ!
水平線の向こうにはヤーパンも見える。
それから、

ゲイナー「このメガネ、合わないみたい」
シンシア「似合うようにすりゃいいんだよ、ね?」
サラ「そ! 似合うようにね」
シンシア「ヤーパンへもね」

新しいメガネが似合う男になる。のも目標。
二人の彼女とキャッキャウフフするのも目標。
というか、サラとシンシアって悪魔を倒した神のような英雄に向って「脱ヲタファッションが似あうようなイケメンになってね☆」って言ってるのか?うわあーーー!
聖人に成った男に、また別分野でのハードルを持ってくるのよね!女の子って!
(笑)
まー、ゲインも序盤で「スナイパーなのに心臓病の注射」っていう不得意ハードルを乗り越えたわけだし。人生のイベントって色々です。


これは終わりの在る物語とか、小さな成熟で満足するって言うことだろーか?
神になるのも、悪魔を倒すのも、ファッションを変えるのも、思春期ライフを送るのも、人生イベントに大小ってそんなにないかもな。
ゲイナー君はこれからもいつでも全力でやってくれるんじゃないでしょうか。
宇野常寛氏は「小さな成熟を目指せ」というのは、まあ、それはそれで間違ってないけど、人の人生を小さいとか言うのは失礼だろ。
むしろ、全力で熱く生きようぜ。
これはそういうアニメ。
ただし、現実がそういう設定になってるかは知らん。
承認欲求は現実の僕も強いが、それって「人に見ててもらいたい」っていうその程度の事だと思う。それで心は熱くなれるんじゃないか。
むしろ、そういうのも現実の人間関係でおっくうがっているという反省はある。
あと、ネットでアクセスしてもらったりコメントやはてなスターがうれしいからと言って、何度も気にして逆にすぐ寂しがったり、って言う自覚症状も在る。承認中毒になってるような。
引きこもってゲームチャンプになったゲイナーみたいにブログを書いてる。
承認と言うか、他人に見てもらうことに助けられた、と言うのは富野監督本人の言葉。それは僕も同意できる。
それを中毒っぽく求めすぎたりまいあがらないで、一度認められたら、次にちゃんと一歩踏み出すようなところは、ゲイナー君を見習えたらいいかな。
って、こんな変なロボットアニメを見習ったりするのか。うん。大好き。



あああああああああああああ、やっとキングゲイナーの感想が終わったー。
アニメ30分見ただけでパッと思いつくことを出力するのに、1ヶ月くらい徹夜の連続でした。ウッゼえ。現実めんどい。
しばらくはパソコンつけたくない。寝る。っていうか現実の仕事をしないと死ぬ。