玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。


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Gレコ劇場版関西最速上映会と富野監督トークショーレポート

 前回、富野由悠季の世界展の図録が気に食わないとブログに書いてプチ炎上してしまったのですが、昨日、兵庫県立美術館富野由悠季の世界展に行ってきて、後半はGのレコンギスタ劇場版I「行け!コア・ファイター」の上映を見てきました。


 展示の感想は別にして、まず速報としてGのレコンギスタ劇場版の関西最速感想(ネタバレ無し)と、富野監督のトークショーレポートを書いておきたいです。

 ネタバレ無しですが。感想が書きにくい。というのは、やはり1回見ただけで全部を評論できるとは思えないからだ。ともあれ、第一印象としては「おもしろかった!」少なくとも確実に、まったく退屈はしなかったですね。
 しかし、Gのレコンギスタは僕にとってはTV版から既に面白かったので、それの作画や演出のリテイク版の映画が面白いのは当然なので、本当に一般のお客さんから見て、普遍的に面白いのか、それはわからない。なにしろ、50回もTV版Gのレコンギスタを見て、もう、セリフの音程からBGMの長さまで記憶してしまっているくらい、実家のような安心感でGレコを見ているので、一般人の感覚とは乖離している自覚はある。ヒットはしてほしい。



 というご意見もあるので、やはり見やすくはなっているようです。


 で、まあ、オタクなので細かい差異とか、その演出的意図がどうこうとか思ってしまう面もあるのですが。(それについては展覧会の後のオフ会で多少話した)


 ただ、まあ、改変はあるにしても、なんというか、普遍的に面白いかとか上等な作品なのかどうかという客観的評価は1回では言い切れないのですが。
 確実に感じたことは「好きになれる」という感じです。キャラクターの行動がちょっと変わっていますが、そういう点でベルリやアイーダの新しい面を見れて、もっと彼女ら、彼らが好きになれそうだな、と感じたので、それは良かったと思います。
 ただ、富野監督は「好きだけで映画を作ってはいけない」とかおっしゃっているので、オタクとして好きになるだけではいけないのか?とか思わされてしまう厄介な監督ですが。
 でも、アイーダさんもベルリもノレドさんもラライヤさんもカーヒルクリム・ニックもデレンセン大尉もケルベス・ヨー中尉もウィルミット・ゼナム長官もクンパ・ルシータ大佐も(!)、ドニエル・トス艦長もハッパ中尉も、みんな好感度が上がった感じがして、幸せな映画だと思いました。
GGG ガンダム Gのレコンギスタ アイーダ・スルガン 約1/10スケール PVC製 塗装済み完成品フィギュア


 また、5年も前のアニメの映画なのに、ほとんど同じようなアクセントや声の音程で吹き込みできる声優さんと音響監督って凄いなと思いました。(TV版と同じ素材を使っている部分もあるかもしれないけど、同じセリフでも細かくテンポが結構変わっていた)演技プランが変わっている人もいたけど、そこも納得がいく感じでした。ベルリ・ゼナム役の石井マークさんは新人だったので、普通に演技力が格段に向上していましたね!(えらそう)

 まあ、大体いつもの富野監督だったので、公式のイベントレポートとシャア専用ブログさんのイベントレポートを読んで下さい。


 僕が特に印象に残ったのは、脊椎管狭窄症なのに、中途半端な高さの机の上のポスターにかがんでサインをする監督を心配する気持ちと、トーク中に用意されたゲスト用のペットボトルの水をトーク後に「これ、持って帰ってもいいですか?」と子供のようなことを言う監督が可愛いという気持ちでした。いや、黙って持って帰っても誰も怒らないと思うぞ…。

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本当に申し訳ないんだけれども、13インチ以下では見てほしくないっていう気分は昔からありまして、「映画にしたい、映画にしたい」という気分を持っていた。ですから最低でも今日くらいのサイズでやってもらえれば大体、初期の予定通りに見えているだろうというのが予定の内です。

 スマホでも配信されるGのレコンギスタ劇場版ですが、やっぱり映画なので大画面で見てほしいという気持ちが富野監督にはあるようです。
 僕のタブレットは10インチですが、パソコンとテレビの兼用モニターは23インチだったので、まあ、なんとかクリア。13インチは昔のブラウン管テレビくらいだろうか。そう考えると、富野監督のハードルは割と低いのでは。
 とりあえず、スマホでも配信されるけど、大画面で見てほしいし映画館で見よう!
 というか、富野監督は今回も新海誠監督が100億という話をしていて、新海アニメの内容がどうこうというより売上重視でライバル視していたので。
 なるべく興行成績を上げたいというのがファンの心理ですが。ちょっと映画館が遠いので交通費が…。バンダイチャンネルで配信も見るけど、1回1100円じゃなくて、1週間1100円なので、普通の配信としては妥当な値段だけど、映画の興行収入としては伸ばしにくい…。他の配信サイトに登録し直すのもめんどい…。最近はネットフリックスとアマプラが元気だけど、1,2作品を見たいために会員費を増やすのもなあ・・・という。
 前にもブログに書いたけど、初日は障害者手帳割引を使わずに劇場で見て興行収入を上げていこうと思います!ジャニーズのオタクの女性も興行収入を上げるために割引を使わない人が多いそうですね!そういう次元のオタクになってしまった…。

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それはもうガンダムファンのお父さんやお母さんは『G-レコ』は絶対わからないんだから観る必要はない。ただ、言っておきたいことがある。それは、お子さんたちには見せてやってほしい。「これはガンダムじゃないの?」って言うと、「うん、ガンダムじゃないらしいんだよね」って、だけど、とりあえず観ると面白いから観てみたらっていう薦め方はして頂きたいなって。そして、お父さんとかお母さんとかが分からないことの問題っていうのをきっと『G-レコ』の中に見つけてきて、「う~ん」って唸るはずだから、それだけでいいからそういう機会を与えてやって欲しいなというふうに答えておきました。そういう意味では騙されたと思って観てみたら、とりえず最後まではきっと観ることができる構成になっているつもりでいますので、その部分に関してはお子さんたちに伝えて頂きたいなというのが僕のお願いです。

 ガンダム世代じゃなくてSD〜Vガンダム世代で、Gレコもめちゃくちゃ好きな僕としては…。わかっているのかわかっていないのか。
 しかし、富野監督は「ガンダム世代の大人はGレコがわからないけど、子どもには刷り込みや先入観がないので分かる」というおっしゃりようですが、富野監督はガンダム世代よりも上の手塚治虫初期世代なので。富野監督は自分の精神年齢が何歳くらいだと思っているんだろう?
 ぼくは独身の子ども部屋おじさんなので、僕が他所様の子どもさんに「Gレコおもしろいよ!」とか言うと確実に事案なので。このブログを読んでる中学生とかいるのだろうか…。高校生のGレコファンの読者は先日観測したのですが。





 若手スタッフへの文句もあり。どういう世代感覚なのだろうか。子どもの理解力を高めに設定するのは、高畑勲監督の流れだろうか…。イデオンとかZZでも子ども至上主義だったけど、そんなに子供って賢いのかなあ…。


 ちなみに、小林学芸員さんが「親子で見てほしいですね」と言ったら富野監督は「無理だよ」って吐き捨ててた。めんどくさい…。親とは関係なく自分でGレコを見に行くような気力のある子供に期待しているのか…。

  • 補足

 まあ、大体いつもの富野監督だったので、特に云々することはないのですし、公式のイベントレポートとシャア専用ブログさんのツイートで大体OK、なんですが。
 僕も速記でノートに13ページに渡ってメモしたので、シャア専用ブログさんのレポートで割愛された小ネタを補足しておきます。





 想像力を喚起するものがなぜ大事なのかというと、動画は観客のみなさんの頭の中でつながって認識されるものだから。
 トータルにメカの質感や、使われ方が映画のボリュームで表現されている。TVバントつながりの密度が違っているクラウンの外と中を想像させる構造になっているので、物語が見えてくる。
(作品の印象は脳内で補完されて記憶になるということ?)



富野「映画は広く、老若男女に開かれている。小説は文字を読むことを億劫がらない人しか読まない。舞台は公開期間と場所が狭く、好きな人だけが愛好するものになっている。詩や俳句はさらに、それを理解したり作るセンスの有る人だけの文化。そして、詩や俳句を作れる人と、詩が作れなくて、詩や俳句を数寄者の遊びだと思っている大衆は、互いに相手をバカだと思っている」
小林学芸員「たしかに、現代美術なども目のこえた人向けですね。対して、ガンダムは広く愛されている。私は幸い、両方が好きだったので、美術展として富野監督の作品を残すために今回の展示を企画しました」

富野「同時開催のショパン展の展示を見て愕然とした。ショパンについては音楽の授業で聞いた最低限の知識しかなかった。甘ったるい曲を作る作曲家だと思っていて、ベートーベンの方がカッコイイと思っていた。だが、ショパン直筆の楽譜を見て、その筆致から感覚や好き嫌いで作曲していなくて、緻密な計算と全体の構成を意識した上でたくさんの音符を書いているということがわかった」
富野「アニメでも、表現は思いの丈だけでは作れない。気分を乗せる方法論を見つけなければならない。」

富野「最近、100億で落札されたモダンアートのバスキアのことだが、あれは本当にアートなのか?」
小林学芸員「一括りの人たちのためのものになっていますね」
Pen(ペン) 2019年10/1号 [ニューヨークを揺さぶった天才画家 バスキアを見たか。]
Basquiat
バスキア分割 Tシャツ

富野「バスキアの123億は気に食わない。下手な絵だとは思わないし、感情の爆発的な気分の直情的なものが表現されていて、作品にはなっていると思う。またニューヨークで有色人種が生きていくときには、ああいう気分になるのだろうと思う。でも、僕が値段をつけるとしたら1000万円以上になるとは思えない。結局、オークションで高値がつくのはバスキアに対する価値ではなく、バーチャル経済なのだろう。
 だけど、みなさんはバスキアみたいな絵が描けるか?かけないでしょう。最近のデジタル技術のせいで、だいたいみんなコピーばかり。
 だけど、本物に見紛う最新の印刷技術でコピーを展示するということは、それで気が済むのかもしれないし、作品の保全の観点からも有効かもしれない(ちょっとここらへんはメモがあやふや)」
富野「映画は複製芸術の真骨頂なので、広く公開できる」


 いつもの話だが

富野「好きだけで作品は作れない。中高生の時に、当時数少ないSF映画を見て、それは好きだけど、他の映画も見ていたし、SF好きやミニチュア好きが作る映画はつまらないと感じた。
 ロケットがなくてもお話があればおもしろい。月まで行って帰るだけではお話ではない。だから、ロケットの中に悪役を乗せて揉め事を起こさせてお話にしている作品もあるが、それは付け足しのドラマにすぎない。
 映画を作るなら、文芸を知らなくてはいけない。メカは物語を作らない。メカを作る人、使う人の関係を考えると迂闊な作品は作れない。
 ファーストガンダムで親子がガンダムを作って使う関係を描いた。それはガンダムが初めてかもしれない(マジンガーZやコンVなどは?)」


 黒澤明小津安二郎の話

富野「映画はドラマを描くものだが、しかし、ドラマ一辺倒でいいのか?名作もあるし、七人の侍はそれなりに評価している。でも長すぎる。後ろの30分は切れって思う。
 適当な長さで紹介できる映画は、小津安二郎東京物語
東京物語 ニューデジタルリマスター

 話自体はつまらないが、映画の技法が詰まっている。日本間で立つ、歩く、などのカッティングが素晴らしい。今の動画を見慣れている人にはわからないだろうけど、昔は動画をつなげて撮影することはなくて、立つカット、歩くカット、すべてワンカットずつ撮影していた。だから、今見てもすごく見えない。
 しかし、足を挙げないでスルスルと歩くスピード感、昔の日本人ができていた所作の綺麗さがある。今の日本人の動きは雑。僕もできません。
 東京物語は世界の映画のトップ20に入ると思う。黒澤明はひどい」



質問コーナー1.エネルギーと宗教の話

Q,Gレコでエネルギー論と宗教をくっつけたのはどういうつもりなのか


富野「タブーを設定する時に、人はルールは破るけど、宗教のタブーは破らない、ということです。」
富野「スコード教は宇宙のへその緒(スペース・アンビリカル・コード)の宗教なので、キャピタル・タワーありきの宗教。キャピタルというのは、首都と言うだけでなく、資本という意味がある。
 人類にエネルギーを触らせない、ということにした。Gレコの時代には、地球の(埋蔵)エネルギーはないのではないか?
 自分も10年位前はサハラ砂漠などに太陽光パネルを張ればいいと思っていたが、気候変動の問題があるのではないか、と思うようになった。そのとき、太陽光パネルを張るのは善なのか?
 フォトンバッテリーは太陽のエネルギー。地球上でエネルギーを取り出すのはどうなのか?風力発電太陽光発電には問題がある。地熱や海流エネルギーというのもあるので、一概には言えないが、再生可能エネルギーというものはここ10年の最近の迷信ではないのだろうか?そういうエネルギー論を吹聴するとグレタさんに怒られるんじゃないか」


質問コーナー2.女性からの質問

Q.ノレドとかフラウ、ファなどの主人公と最初から一緒にいる女性キャラクターはなぜ結ばれないのか?


富野「知るか!」
富野「……僕が嫉妬深い性格なので、メインの二人をくっつけたくないといういじめグセというか、作者の問題があるのかも。ほとんど全員のキャラクターに肉付きがあると言えるようなキャラを作り上げたいという欲がある。今回、ノレドに関して女性からこういう意見をもらえたので、ノレドのキャラクター設計は成功だと思う」

 細かい言い回しは違っていますが、まあ、だいたいこんな感じでした。


 グレタさんについては、僕はバックに汚い大人がいるのかもしれないと思っていて、あんまりよくわかってないし、特に調べてもいないのだが。富野監督は若い世代が大人に対して発言して来ることは嬉しいと思っているようだ。若者の直感的なものを信じている人なのかなあ。

  • 富野展のグッズで遊んだ

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 トミスタグラム、ネタアイテムだと思ったけど、かなりプレイバリューがあるな…。富野名台詞Tシャツは大体双葉杏と同レベルの着回しをしたい。F91を作る時間はない。
 他にも色々グッズはあるけど、貧乏人なので最低限に抑えた。今回、クリアファイルになた∀ガンダムのポスターは持ってる(自慢)。一人暮らしで過労で死にそうだった東京時代、部屋にディアナ様が貼ってあることがかなり心の支えだった。

  • TV版に僕はまだケリを付けられていない


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