玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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メンタリストDaiGo等に見る現代的な機動戦士ガンダムF91評

 昨晩、酒の無心の記事を書いて、土曜日はゲームもせず、なんとなく食べて食器を洗ったり水樹奈々さんの無料ライブが土曜日の真夜中までだったので、それを見たりしてぼんやり過ごしていたのだが。ぼんやりしていると日付が変わってしまい、ちょっと一日に充実感がなかったので書く。まあ、思い出してないけど細々と何人かとツイッターでやり取りをしたりもして、それで時間がかかったのかなあ。



 時事ネタと絡めて、ガンダムについて少し気にかかったことについて短く書く。時事ネタはあくまでガンダムの話題をするための枕です。ガンダムの方が現代社会より、その、強い。
(精神的に不安定だからか、夜になって書くぞってなると短いつもりで3時間かかったりする)(体感は30分くらい)
機動戦士ガンダムF91 完全版


 最近は障害者への風当たりが強く、無職の過労死寸前生還自死遺族自律神経崩壊うつ病精神障害者としては覚悟するべき時に覚悟する準備をしておこうという感じですが。(ジン・ジャハナムおじさん)
 なんかメンタリストとかで有名になったDaiGoさんが優生思想でホームレスの命はどうでもいい、などと言って話題になっている。

tsukuroi.tokyo

 DaiGo氏は、本年8月7日に公開されたYouTubeの動画の中で、「僕は生活保護の人たちに、なんだろう、お金を払うために税金を納めてるんじゃないからね。 生活保護の人に食わせる金があるんだったら猫を救ってほしいと僕は思うんで。生活保護の人が生きてても僕は別に得しないけどさ、猫は生きてれば得なんで」、「自分にとって必要のない命は、僕にとって軽いんで。だからホームレスの命はどうでもいい。」と述べました。DaiGo氏が猫を大切に思う気持ちは尊重されるべきとしても、猫と生活保護利用者やホームレスの人の命を比べて、後者について「どうでもいい」と貶めることは、明らかに一人一人のかけがえのない命を冒瀆するものです。


 さらに、DaiGo氏は、「どちらかというといない方がよくない、ホームレスって?」「いない方がよくない?」と繰り返し視聴者に問いかけ、「正直。 邪魔だしさ、プラスになんないしさ、臭いしさ、ねぇ。治安悪くなるしさ、いない方がいいじゃん。」とホームレスの人に対する差別と偏見に満ちた認識を示したうえで、「もともと人間はね、自分たちの群れにそぐわない、社会にそぐわない、群れ全体の利益にそぐわない人間を処刑して生きてきてるんですよ。犯罪者を殺すのだって同じですよ。犯罪者が社会の中にいるのは問題だしみんなに害があるでしょ、だから殺すんですよ。同じですよ」と述べて、社会からの排除や抹殺まで示唆しました。


(中略)


 なお、批判を受けて、DaiGo氏は8月13日夜、今回の発言を「謝罪」する動画を配信しました。長年ホームレス支援をしているNPO抱樸の奥田知志氏と連絡をとり、近々、現地に赴いて支援者や当事者から話を聞いて学びたいとしつつも、しばしば笑顔を見せながら、「ホームレスの人とか生活保護を受けている人は働きたくても働けない人がいて、今は働けないけど、これから頑張って働くために、一生懸命、社会復帰を目指して生活保護受けながら頑張っている人、支援する人がいる。僕が猫を保護しているのとまったく同じ感覚で、助けたいと思っている人、そこから抜け出したいと思っている人に対して、さすがにあの言い方はちょっとよくなかった。差別的であるし、ちょっとこれは反省だなということで、今日はそれを謝罪させていただきます。大変申し訳ございませんでした」と謝罪の言葉を述べたのです。


 しかし、ここで示された考え方は、他者を評価する基準を「頑張っている」(と自分から見える)かどうかに変えただけであり、他者の生きる権利について自分が判定できると考える傲岸さは変わりません。しかも、貧困や生活困難を社会全体で支え、生存権を保障するために、権利としての生活保護制度があることについて、根本的な理解を欠いていることに変わりがありません。少なくとも現時点においては、DaiGo氏が、自らの発言の問題点を真に自覚していると評価することはできず、その反省と謝罪は単なるポーズの域を出ていないと言わざるを得ません。

mainichi.jp

news.yahoo.co.jp

twitter.com


 客観的に考えてガンダムの方がDaiGoより重要なので、DaiGoを糾弾することはしない。記事を記録するのみ。


 Youtubeのフォームから通報はしておいた。


 僕は前々回の記事でも書いたとおり、「本心では邪悪でも、表面的にはいい人ぶっていたい」というスタンスです。(邪悪なのは自覚している)
nuryouguda.hatenablog.com



 僕は本質的には邪悪ですし、汚言癖もあるんですが、表面的な倫理観はニチアサスーパーヒーロー&プリキュアタイムでマスキングしている。
小説 ハートキャッチプリキュア! (講談社キャラクター文庫)



 また、同時に、障害者雇用で働いている人と裁判になっている借金玉と言う人も問題視されている。
(彼の問題はややこしいので深堀りはしない)
 借金玉さんは発達障害なのに、自分が稼げるようになった、というノウハウ本を売ってヒットして、有名になった人です。
 しかし、自分の財産について「障害者が障害者に本を売りつけた金」と表現しています。広告は貼らない。

借金玉@syakkin_dama
人権や社会的弱者に関わる活動をしてきて「弱者を憎む」気持ちがわからない人、この社会が「弱者の力になりたい人ほど弱者によって潰され、弱者を憎むしかなくなる」みたいなことが起きる場所なの、わからないわけがない。わかってない人はやってない人。
午前8:59 2021年8月14日
https://twitter.com/syakkin_dama/status/1426332503602733057


おれや大事な人間の人生をぶっ壊しかけた人々、ほとんどが「弱者」でしたよ。助けてやりたいと願ったやつはおれの財布から金抜いて逃げたよ。だから、弱者を憎んでしまうのは仕方ない。でも、仕方ないと気づいならもう憎まないで済むと思うよ。これが僕の答え。
https://twitter.com/syakkin_dama/status/1426332959125086212

 
 

  • 小形プロデューサーはガンダム原理主義だ

news.yahoo.co.jp

映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』はなぜここまでヒットした? その成功の裏には、富野監督と向き合ってきた“富野番”敏腕プロデューサーがいた
(前略)
イシイ氏:
 (笑)。なので、まず「『ハサウェイ』はなぜこんなに面白いのか」という話をしてから、どうやってそこにたどり着いたのかという段取りにしたいと思っています。


 そこで最初に、僕がなぜ『ハサウェイ』をこんなにスゴイと思っているのかという話を、まず軽くすると。もともと僕は『機動戦士ガンダムUC』(以下『UC(ユニコーン)』)が、ある意味、ポスト富野『ガンダム』の上限なのかなと思っていたわけです。
 いわゆる“富野節”というものをすごく再現していて、僕らファンが欲しいものを「こういうことでしょ?」って出してくれていて。「旧『ガンダム』原理主義者もこれを大切にして生きていけよ」っていう感じがあったんです(笑)。


 でも今回の『ハサウェイ』はそれを軽く凌駕して、まるで富野監督が生まれ変わって作ったように思えたんですよ。


(中略)


小形氏:
 その縁もあって、『Gレコ』を自分のプロデュースでやることになったんです。
 富野さん自身としては、やっぱり『Gレコ』こそが今いちばん見せるべきものだと思っているんですよ。


 僕らとしては『Gレコ』を作っていて、「これはもうちょっとこうしたほうがいいんじゃないかな」と思うところもあるんですけど、富野監督は全然先を行っていて、付いていくのがやっとなんです。僕が今年47歳で、富野さんは80歳じゃないですか。
 つまり富野さんは僕らより30年先を生きているんです(笑)。


(中略)
HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム(クスィーガンダム) 1/144スケール 色分け済みプラモデル 2530614


イシイ氏:
 今振り返ると驚きなんですが、『ハサウェイ』の原作って9.11が起こる前に書かれた小説なんですよね。


小形氏:
 そうです。ぜんぜん前なんです。


イシイ氏:
 なのにリアリティが少しも古くなってなくて。逆に、現代社会のほうがまだ『ハサウェイ』のころから更新できていないと思えるぐらいに。


小形氏:
 原作は約30年前に書かれた作品なので、じつは企画当初から「そんな古いものをどうするんだ」と言われたりもしていたんですが、全然そんなことはなくて。
 「暴力の中心は戦争からテロリズムに変わっていく」というのを、富野さんはこの小説ですでに予言していたんです。


イシイ氏:
 そこは本当にスゴイとしか言いようがないですよね。むしろ、30年前にここまで到達しちゃったら、もうその先はクリエイターとして行く場所がないよね、ぐらいの話ですよ。
 だからその後の『F91』とか『Vガンダム』になると、社会としてはもう描くものがなくなって、近世のテーマにまで戻っちゃうじゃないですか。それは現在の社会の限界を近世に求めないといけないところまで富野さん自身が追い詰められたんだって、今回の『ハサウェイ』を観て改めて思いましたね。

 じつは今、富野さんがこの当時に感じていた絶望を、今になって僕らが追体験しているんじゃないか、という感覚があるんです。


小形氏:
 そうですね。


イシイ氏:
 でもね、一方でプロデューサー陣の偉い人たちが、「そこが古い」っていうのも分かるんですよ。でもそこで小形さんは、これをやりきって「いや古くない」というのを証明したのがスゴイなと。


小形氏:
 そこでさっきの話にも繋がるんですが、富野さんは今『Gレコ』を作っているじゃないですか。
 あれはたぶん僕らが30年後に観たらめちゃめちゃ面白いと思うんですよ。『Gレコ』はもう完全におじいちゃんの視点から、孫たちに対して訴えかけている作品なんです。


 だけど僕らはまだ、現世への欲もある。富野さんが『ハサウェイ』を書いたのはちょうど40代後半か50代ぐらいで。
(後略)

 富野由悠季原作の閃光のハサウェイがヒットしていて監督作のG-レコ第3部がハサウェイほどではないというのは、富野監督のファンとしては忸怩たる思いだ。まあ、小説の新装版を買って読み比べをして、印税が富野監督に入るのならよかろうとは思うが。
 また、小形プロデューサーが両作を統括しているのも、オーバーワークな気がする。(婉曲表現)
小説 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(中) 新装版 (角川コミックス・エース)



 両作を担当している小形プロデューサーは有能な方でいらっしゃるだろうし、イシイ氏もインタビュアーができるくらい有能なライターであるのだろう。(僕はコミュニケーション能力がクソなのでできない)
 しかし、まあ、両方やるならG-レコの方も面白がって作って欲しいとは思うのだが。


 しかし、「閃光のハサウェイは現代のテロ戦争に似ていてリアル! F91以降は近世や、おじいちゃんのおとぎ話!」とまとめるのも短絡的ではありませんかね。


 そりゃあ、ファーストガンダム世代の方々からはそう見えましょうが……。(ガノタの世代間闘争は泥沼)(AGEの再評価の機運が高まったりとか)
 ファーストガンダム〜逆襲のシャアを「リアルだ!」って見ていた世代より、僕は少し下でむしろSDガンダム世代とかVガンダム世代なんですね。(F91の時に小学3年生、Vガンダムが小学6年生頃)
 そういう世代が大学生くらいになって新世紀エヴァンゲリオンを通過して、20世紀末にターンエーガンダム前後に、やっとファーストガンダムのTV版がパッケージ化されてレンタルビデオにも流通して、改めて見たわけです。


 そうすると、やっぱりCGも使われだした90年代のTVアニメとか作画黄金期のOVAとか、3DCGも使うようになったプレイステーション、セガサターンの映像を見ているわけで。それらに比べるとファーストガンダム〜逆襲のシャアは必ずしも「リアル」に見えず、むしろ安彦良和先生の絵柄の温かみというか柔らかさや、悪く言うと80年代アニメの作画の未完成さ(というか過渡期?)から「かわいい」に近い感覚で見れたという感覚があります。90年代初頭は大友克洋先生とかビーボォーとかの影響からか、比較的「硬い」作画が多かった気がする。そこから少女漫画やゲームとかと接続して美少女萌え絵柄が起きつつあったりしたが。
安彦良和アニメーション原画集「機動戦士ガンダム」



 なので、「リアルロボットの革命としてのガンダム」という、ファーストガンダム世代の人の意見には必ずしも乗れない。
 細田守監督でさえもこの間の「世界一受けたい授業」でファーストガンダムのリアルさをおっしゃっていましたが。


 僕より年上の50代以上の人は「それまでの(マジンガーZ、ゲッターロボ、長浜ロマンシリーズなどの)ロボットアニメより、ガンダムはリアル」って、よくいいますけど。
 1963年あたりに始まった鉄腕アトムと鉄人28号は乗り込むタイプじゃないので除外しますが。
 マジンガーZが1972年放送開始で機動戦士ガンダムが1979年放送です。この間、たったの7年。


 そしてファーストガンダムの14年後の1993年に小学生の僕が機動戦士Vガンダムに色んな意味でやられていた時点で、すでにガンダム以降のロボットアニメの期間のほうが長かったわけです。トランスフォーマーもあったし、ワタル、ふしぎの海のナディア、勇者シリーズ、エルドランシリーズもあったし。
 そんな世代なので、「ガンダムは”それまでの”ロボットアニメよりリアル」とは言えないわけです。ガンダムの影響を受けたロボットアニメのほうが多くなってたもん。
 OVAは小学生には手が出なくて夏休みのアニメ大好き!という特番で天地無用!とかを見ていたわけで。放送が映らなくてもアニメ雑誌ではテッカマンブレードの作画回特集とかを読んでいるガキだった。
 そういう年代からすると、「ガンダムはリアル」というのも、一つの世代的な刷り込み、思い込みに過ぎませんかね?と思うのだが。まあ、僕も30代を終えようとしている年齢になってしまったが。
(設定や絵柄のリアリティと言うより、富野由悠季作品から臭ってくる切迫感の方にリアリティを感じる世代ですね。アナザーガンダムで富野ガンダムより作画がきれいで端正でリアルっぽく見えるガンダムは、僕の成人以降も作られたわけですが、むしろ大学生の時に見た伝説巨神イデオンや聖戦士ダンバインの方が作画がヘロヘロでも「リアルな切迫感」が匂ってきた。なかなか言語化できないやつだが)


  • F91の現代性

 で、話を現代の2020年代の障害者差別や福祉の貧困、自己責任主義に戻します。9.11同時多発テロ事件ももはや20年前の過去となっている。中東やアフガニスタン戦争は今もって泥沼であるが。そのことに哀悼の気持ちはあるがハサウェイ的なテロ戦争も微妙に古いのかもしれない。


 それで、若干文章として強引ですが、機動戦士ガンダムF91と言う作品はある意味2020年代的とも言えます。もちろん、フロンティア・サイドの経済や学生生活の描写などは日本のバブル景気時代を感じるものがありますが。
機動戦士ガンダムF91 クロスボーン・バンガード(上) (角川スニーカー文庫)


 機動戦士ガンダムF91の敵役であるクロスボーン・バンガードの母体になるブッホ・コンツェルンという巨大企業はもともとは宇宙のゴミ拾いのような、いわゆるジャンク屋という中小ベンチャー企業から成り上がって、マフティー動乱以降、多少平和だった地球圏で経済的に発展した巨大企業複合体です。言ってしまえば現在のGAFAのようなものを予言した、と強引にいうこともできる。(そして現在の富野監督はGAFAを問題視している)
 で、ブッホ・コンツェルン、あらためコスモ・バビロニア帝国は独自にモビルスーツを設計したり、血縁者を政界に送り込んだり、自分たちに従う若者を集めた職業訓練学校(クロスボーン・バンガードの軍隊の母体)を作ったり、という経済と政治に食い込む活動をします。
 また、成り上がりが貴族の家名を買って貴族社会的な世襲制が横行している地球連邦政府(表面的には絶対民主主義)の政界に発言力を持とうとしたのが、ブッホ家がロナ家に改名した経緯ですが。先日、開催された東京オリンピックに関係する国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長も平民からの成り上がりで、クーベルタン男爵などの貴族が始めたオリンピックの委員会の中で、バッハ会長は「ボッタクリ男爵」と揶揄されています。


 まあ、そこまで富野監督が30年前に予言していたというのも贔屓の引き倒しのように思えますが。


 しかしながら冒頭に上げたDaiGoさんや借金玉さんの問題を見ますと、コスモ・バビロニアのコスモ貴族主義を信奉するザビーネ・シャルが「実力主義で他人を出世の道具にする障害者(片目を隠している)」というのはかなり現代的というかDaiGoさんや借金玉さんに通じる問題だと思われます。
 彼は不幸な家庭環境や障害を乗り越えて16歳の時に入学したクロスボーン・バンガードの職業訓練校ハイスクールを働きながら卒業し、地球連邦軍の士官学校にも合格して正規軍の兵役も経験し、優秀さを認められてクロスボーン・バンガードの特殊部隊の隊長を任されます。
 彼らはクロスボーン・バンガードの思想を持ちながら地球連邦軍の勤務を三年間勤め上げる中で、政治と癒着して給料と年金をもらうだけの正規軍の腐敗を見て体験して、そのような社会に軽蔑を覚えて、クロスボーン・バンガードに戻っていくのです。
 ザビーネの「高貴で実力のあるものが政治でも戦争でも先頭に立つべき」という主義は美しさもあるのですが。
 実際、彼はクロスボーン・バンガードの軍部のトップのカロッゾ・ロナがごく少数のスタッフと秘密裏に勧めていた「バグ」というドローンによる大量虐殺作戦の非道さに憤って、その関係者である上官を処理するという正義感はあります。
 反面、ザビーネは出世のためにロナ家の令嬢に近づいて、そのことで破局した元恋人の女性パイロットに「感情を処理できん人類はゴミだと教えたはずだがな」と吐き捨ててモビルスーツ戦闘で殺害します。
ガンダムトライエイジ/ビルドG3弾/BG3-012 ベルガ・ギロス(ザビーネ・シャル専用機) C
 ここでザビーネが相手を殺す前に油断させるために恋人らしいセリフを言うのも「メンタリスト」に近いなあと思います。


 その続編の萬画作品の機動戦士クロスボーン・ガンダムでは、10年後のザビーネがまたさらなる実力主義組織を夢見て変節するわけですが。


 コスモ貴族主義は貴族の家名やノブレス・オブリージュを掲げているものの、地球連邦の世襲制政治ではなく、極度の実力主義で勝ち上がったものが貴族であるべき、という思想です。2020年代の自己責任社会で生き残った「自分が賢いと思っている人たち」に重なりませんかね。
 実力主義社会で、自分が有能だと思っているからこそ、自分なりの正義感を持ち、それ故に他人を(悪意なく)利用するザビーネは現代で弱者の人権を否定する人たちに重なるものがあります。
 DaiGoさんは「人間は群れに当てはまらないものや犯罪者を殺害して進歩してきた」と主張します。人権団体はこれをジェノサイドの誘発と言いますが。
 ひるがえってF91のアニメの劇中の時点での、クロスボーン・バンガードを統括するロナ家の当主(長いな)のマイッツァー・ロナはクロスボーン・バンガードの方針について「自然法にのっとった人のありように準ずる」というただ一つの基本理念で、クロスボーン・バンガードが殺人集団の軍隊になることを許可しました。
 自称メンタリストのDaiGoさんが「福祉の対象になる弱者や、社会の役に立つ見込みのない犯罪者を即刻処刑して、有能な子どもたちやかわいい猫に税金を使え。群れの異物は殺す。それが人類の本当の歴史だ」という意見はクロスボーン・バンガードの基本法に不気味に符合します。DaiGoさんの世代もクロスボーン・バンガードの若者たちも腐りきった平和な官僚制の中で成り上がろうとした実力主義者です。
 DaiGoさんが動画の中で犯罪者の処刑をしろという理由として「人口が増えすぎているので福祉に使う予算はない」と言ったのも、ギレン・ザビやシャア・アズナブル総帥などガンダムシリーズの悪役や、「過当医療禁止と安楽死の推奨法案」を掲げたロナ家出身の政治家ハウゼリー・ロナ、そしてアニメのラスボスである人口の十分の九を抹殺しようとした鉄仮面の思想に似ています。
(実は僕もコスモ貴族主義の信奉者でありますが、同時に福祉を利用している過労死寸前生還の精神障害者です。僕も資源の浪費はいけないと思う。しかし、じゃあ虐殺していいのかと言うと、そこまでの実行力はなく、よく知らないし主義も違う他人に実力主義を押し付けるつもりはないです。自分も実力主義のベンチャー企業のKLab(ラブライブ!のソーシャルゲームで有名)でのポジション争いに負けて、実力主義の残酷さも身にしみている。ただ自分に対して「アニメのブログを読んでくれる読者が自分の実力と存在意義を示してくれているので、その効果があるうちは自殺をしないでおこう」と自戒している感じです。自分の生きる価値を常に自分に証明し続けないとだめになる。つまり僕が自分に生きる価値がないと心の底から思った場合・・・。この先はネットでは書けない)



 ここでザビーネ・シャルがアニメ的には特に作劇上掘り下げられずに、ただ説明なく(バイザーにも見える)アイパッチをしている障害者(のような人物)という微妙なスパイスが効いています。
 厳密には、彼が隻眼なのか、片目を失明しているのか、色覚障害なのかファッションなのか、ということははっきりとは設定されていないそうですが。
ガンダムトライエイジ/VS1-065 ザビーネ・シャル C

 彼が身体障害者だとしたら、「自分は障害を乗り越えて努力したからこそ、努力していない人間をゴミのように扱って殺す」という思想に異様なリアリティが出ます。
 「努力して成功した」障害者だからこそ、他の「甘えているように見える」障害者や弱者を、一般的な人がするよりも強く軽蔑する、という構図は偶然にも最近の借金玉さんの荒れ方に符合しています。


 ザビーネ・シャルの話ばかり書いたが、鉄仮面がロナ家の入り婿で妻に逃げられてロナ家に取り残された立場で、義父マイッツァー・ロナのクロスボーン・バンガードの軍備増強とコスモ貴族主義のためにラフレシア計画やバグや強化人間の研究を急いだのも、「鋼の錬金術師」のキメラを作る国家錬金術師のショウ・タッカーみたいな「成果主義」の悪弊かもしれない。成果を出さないと立場がなくなるので極端なことをする。



 借金玉さん、F91のときは幼稚園児くらいだったと思うし、そんなにアニメの話もしてないので、絶対ガンダムの影響は受けていないはずなんですが。
 平和による福祉と官僚と政治の腐敗、それに反発する実力主義集団や実力で資本を拡大させた巨大企業との軋轢、というのは歴史の振り子のようなものかもしれません。
(生まれてないので三島由紀夫や連合赤軍には詳しくないのですが)


 そう考えると、月間ガンダムエースでアニメになる前の小説版で描かれた機動戦士ガンダムF91の前日譚が萬画になっているというのは、もちろん企画としては富野由悠季の世界展で発売された白いF91のプラモデルの販売促進だが、ある意味で、今日の自己責任と実力主義(実態は実力よりも要領の良さ)と拝金主義の世の中の若者に、同じような思想を持つザビーネたちの幼少期から学生時代を見せるという点で、意義はあるのかもしれない。
(単にTHE ORIGINが終わってネタ切れしたガンダムエースが富野小説でも二次創作でもいいからネタにしようとしているだけかもしれない)
機動戦士ガンダムF91プリクエル 1 (角川コミックス・エース)

機動戦士ガンダムF91プリクエル 2 (角川コミックス・エース)



 また、機動戦士Vガンダムも当時の事件直前のオウム真理教などのオカルトブームに乗っていたり、宗教的な女王を掲げる帝国が敵だったり、近世的とも言えますが。
 最近の富野監督がインタビューで問題視しているように、富豪が趣味でロケットで宇宙空間に数分行くのに金をかけたり、ロケット燃料で環境を汚染したりするというのは、もしかしたら、悪名高い「バイク戦艦」に通じる趣味を実現することにやっきになっている大人のオタクを予言しているのかもしれませんね。
(そしてコンピューターで訓練された少年兵やゲーム感覚で動くモビルスーツ兵器とか、中央政府の崩壊とタリバンのようなゲリラの台頭とか、ものすごい海洋汚染など、F91が2020年代で、その数年後にVガンダムみたいな世の中になるとしたら、地獄ですね。さすがに巨大精神攻撃兵器のエンジェル・ハイロゥは建造できないでしょうけど)(電磁波で下痢を起こさせる兵器は出来てるみたいですね)


 だからF91もVガンダムも決して近世をビジュアル的なモチーフにしているだけではなく現代的問題提起のあるアニメですね。そのことは、サンライズの有能なプロデューサーさんに逆らってでも僕は書いておきたかったのです。
 ∀ガンダムのコンセプトはおとぎ話ですが、イスラエル・パレスチナ問題に近いという説もある。


 さて、現実の地球人類は汚染と破局と戦乱を乗り越えて、Gのレコンギスタのリギルド・センチュリーまで生き延びることができるか?(たくさん死ぬ)
アニメを作ることを舐めてはいけない -「G-レコ」で考えた事- (単行本コミックス)


  • 意味のない愚痴

 クソッ!




 閃光のハサウェイがヒットしてて嫉妬して、サンライズのプロデューサーの意見が気に食わないっていうのと、最近のネットで話題の人権軽視実力主義有名人や障害者どうしの争いなどの時事ネタをちょろっと絡めて短いコラムとして書くつもりが、オタクの悪癖が出て、予想通りやっぱり3時間もかかってしまった。こんな単純な三題咄に時間を取られてっ!大人の男が、夜中に3時間もガンダムの話をするのが正しい生き方なのか?クソッ!俺の無能、遅筆、語彙の低下!
 単に『DaiGoと借金玉とF91は似てるよねー』って言うだけの話になんで1万2千文字もかかってるんだよ???
 それにパソコンの文字変換のレスポンスも遅いんだよ!もっと即座に反応しなさいよ!
 日付が変わってから「今日はブログを書いてないし、一日に充実感が足りないなー」と、ちょっとした思いつきでド深夜ですよ。


 まあ、別に就職してないしお盆だから、眠い時に寝て、書きたいときにものを書いて、適当にカロリーを摂取して寝る。それでいい。


 疲れたので寝る。午前三時半にアップロードしても誰も気づかないので予約投稿して寝る。



  • ほしい物リスト。

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↑グダちん用


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つかいかた
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