玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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死せるたかじん、生きる富野由悠季の違い

 本来、僕のような健康に自信のない精神障碍者は体力的にはブログは一日1記事にとどめるべきなのだが。


 就寝前に何となく読んだはてなブックマークホットエントリーが俺の富野由悠季欲求に火を点けた!


維新の会はなぜ大阪(関西)で強いのか|ヨッピー|note

たかじんが富野監督と同じ回のアニメトピアを聞いてたガンダムのオタクとしては、やしきたかじんは大阪ではあれだけ権威があったのに根底は負け犬コンプレックスというのがね。あと僕には京都の山紫水明だけ有れば

2023/04/15 01:47
b.hatena.ne.jp


 山紫水明の語源を調べればわかる通り、山紫水明の地は京都だけです。(スーパー差別主義者)
 まあ、建造物の高さ規制のある京都は一種の自然自治区文化保全区域でもあるし、そんな狭い町を散歩してウグイスの声に春を感じて満足しているような風流人(無職)は金とは縁遠いのだが。
 東京に政治家や名店が遷都とともに京都から移転したと嫌味を言われることも多いが、東京の六本木ヒルズのITベンチャー会社という、東京的なるもので過ごしたこともある僕としては、あんな安普請の風情もないコンクリと鉄骨を何百メートルも重ねても中で働いてる分には、つまらない箱の中にいるのとほとんど同じだった。(地下鉄も)


 そういうわけで、関西には差別があります。京都にも部落がどうのこうのがあるし。昔は部落地域だったから土地の値段が安くて豪邸が建ってたりどうのこうの。
 麻生太郎と野中広務とか。
 僕の親戚筋にも公安関係者や土建屋が居まして、親戚としては恩を受けた面もあるが、戦後直後から昭和の朝鮮人差別や下請け業者をこき使うのを武勇伝にするような面もあり、トキワ壮的コスモポリタニズムキッズだった僕としては複雑な思いがあったり。差別は富野由悠季監督のリーンの翼でも描かれていた。


www.nicovideo.jp


 機動戦士ガンダムの映画が公開され、イデオンがテレビ放送中の時期、ラジオ大阪から放送されたアニメトピアのやしきたかじんのトークと歌が始まるのは大体、再生時間20分ころ。
 やしきたかじんの東京コンプレックスと大阪内弁慶っぽさは関西在住の人にはもっと詳しく知ってる人と記事があると思うので、そちらを参照。


 やしきたかじんは「あのガンダムの!ガンダムの!ガンダムの主題歌!歌は陰気。アニメの主題歌とは思えない壮大な歌!砂の十字架700円!富野監督と谷村新司の禿げチョンコンビ!オバンとオバサン!」といじってる感じで機動戦士ガンダムの主題歌を披露した。
 やしきたかじんは東京から大阪が下に見られているというコンプレックスがあったが、「俺はアニメのガンダムよりはえらい本物の歌手だ」といういじりをしている。差別されてるやつが仕返しにもっと下の人を差別するというのは富野監督の作品で結構ある。


 機動戦士ガンダムは確かに大ブームだったが、やはりアニメは舐められてた。ラジオパーソナリティの吉田理保子さんと麻上洋子さんに富野監督は禿げ禿げとか打ち切りとか馬鹿にされていたし、お二人は他のラジオ番組とアニメトピアを比較してキレ芸をしていた。が、富野監督は「あんまりこけにしないでください・・・」とコミュ障の陰キャっぽい口調(台本を読んでるっぽい)だけど、ガンダムのイベントとイデオンの再放送の情報をクソ真面目に読み上げていた。
 80年代初頭のノリもあり、また今のインターネットで海外とも繋がる時代よりはるか以前、ラジオ大阪などラジオやテレビの電波の届く範囲での覇権争いもあった。(まあ、アニメトピアは割とその後のパーソナリティも異常なことをしていた番組でもあるが)


(富野監督も純粋な東京の人というわけでもないし、機動戦士ガンダムはメインのテレビ放送局が名古屋テレビだったりして、微妙な立場なんですよね)


  • 矢面に立つ

 富野喜幸監督とやしきたかじん氏、吉田理保子氏、麻上洋子氏のトーク内容を比較すると、富野監督はさんざん禿だのアニメの主題歌とは思えないとかいじられていたが、富野監督は他の人をいじらない。
 富野監督は本職は絵コンテ職人ですからね。なので、本来はトークとかをする職の人ではない。(今も81歳になって脊椎の病気になっているのにアニメツーリズム協会の会長という名誉職とか小田原ふるさと大使とかをやってトークショーをしている。ブレンパワード以降は多少トークがマシになってきたけど)


 でも、富野監督は番組の宣伝のため、あと新作の取材のために地方に講演会にも行くし、アニメトピアのために大阪に来て梅田のイベントを告知する。なぜなら、監督だから。富野監督世代にとっての監督とは、まあ、総責任者という意味もあるんだろうな。
 Gのレコンギスタの制作進行の女性に怒鳴り散らすドキュメントがあったけど、なんで富野監督が怒ったのかというと監督の監修チェックを省いて次の工程に回したからなので。自分で責任をとれないと困るという怒り方なので。(まあ、サンライズの作法とか世代の問題もある)


 アニメトピア当時の富野監督は宣伝原稿をクソ真面目に読んでる感じで、いじめられっ子っぽいし人の容姿やイデオン打ち切りとか大阪のイジリのノリとは違って面白みがないようにも聞こえるのだが、富野監督は自分をネタにされても他人をネタにしない。(その分作品で色々する)


 (僕は世代的に中学生の時に関西アニメラジオを新世紀エヴァンゲリオンのオンエア前後に聞いていたのだが大学受験頃になると携帯電話やインターネットの普及などで物理的に電波がつながらなくなって、一時期ラジオから離れて、最近になってスマホアプリでラジオや声優動画などをたまに見るように戻ってきた過渡期を体験した感じですね。まあ、産業発展以降は誰かの人生は必ず何かの過渡期なのだが)


 他人を揶揄する笑いというのは関西では多いのだが、富野監督は性格的なのか信条なのか、他人を揶揄しない。むしろ揶揄された側の恨みを作品に載せるので燃えよペンタイプ。


 なので、富野監督は冗談で日常的に揶揄したりしないで、怒る時は本気(真面目)で怒るので実は一番怖いタイプなんだけど……。


  • 司会者と後輩

 僕が大阪維新の会をあんまり好きじゃないのは、そういう大阪内弁慶のやしきたかじんの舎弟だった橋下徹が推されて知事になってみて、思い通りに行かないと独裁するとか都構想とか言い出して選挙に負けて引退したのにグダグダコメンテーターやご意見番みたいになっていく加齢の過程を見ていたからで。
 舎弟が年取って若い奴を舎弟にして、それで親分になったつもりなのは滑稽だと思う。


 しかしながら、これは別に大阪に限った話ではなく、テレビを見ればわかるように若いころは第一線で芸を競っていたタレントやアイドルも年を取ると司会者になる。そして後輩をひな壇に並べていじって、自分の芸ではなく後輩いじりで笑いを誘う。ドリフ、ビートたけし、明石家さんま、ダウンタウン、ネプチューン、SMAPの中居くんさん。などなど。(ウッチャンナンチャンは意外と微妙なところ。タモリさんは長らく司会者をやっていたけど、勇退した後、ブラタモリで地学の専門家でも素人でもない微妙なおじさんになってる)
 吉本新喜劇の座長もちょっとそういうところがある。キー坊の政界の引退はスパッとして好きだが。


 ま、政治権力の継承も世襲とか親分と舎弟みたいなところはありますので親和的なふるまいなのかもしれませぬが。歌舞伎もそういうところがある。(京都南座で花柳界の内輪ネタやらロビー活動を歌舞伎興行でやってるのを見たりしていたので)


 シン・仮面ライダーのドキュメンタリーは見てないけどスクショが流れてきたのでちょっと見たけど(クモオーグ戦のシン・テレビ版と藤岡弘、版だけは見た)。庵野監督も「僕よりも僕に困らされている人を撮った方が面白い」と後輩いじりをちょっとしている。(庵野さんもまあ、複雑な人ではあるのだが)


 でも僕はギリギリ子どもの頃に寄席で桂枝雀桂米朝師弟を見ていたこともあり、テレビバラエティより身一つで芸をする落語の方が好きだったりする。ブログの書き方も影響を受けている。


 んで、だ。富野監督はアニメ制作現場の指揮官であるが、トークショーでは司会はしない。自分が失言するのも込みで自分の言いたいことを言う。先日、富野監督よりも年下なのに亡くなった坂本龍一教授も富野監督と10年くらい前にYouTubeで対談配信をしていたのだが、坂本教授もかなり思想が強いのに富野監督の聞き役になっていたので。もっと教授にも攻めてほしかったんだが。


 富野監督は「エヴァと新海誠を潰す」ってパフォーマンス的に言うところもあり、本気で潰したい気持ちもちょっとある。でも「禿に庵野を潰せるわけねーだろ」みたいに言われてネタにされるのも計算しているっぽい。演出家なので。インターネットも嫌いと言いながら利用している。
 富野監督は司会者ではなく、トークの場では自分がコンテンツでネタだという意識がある。これは後輩に下支えしてもらうよりも孤独な態度で理解者も少なそうなスタンスなんだけど。まあ、天才になってしまったからなあ。そして、自分をネタにされても作品の宣伝になれば安いものだという考えもありそう。富野監督作品が制作会社からの宣伝の援護が少ないとファンから不満の声が上がることも多いのだが。富野監督は制作会社や広告代理店に思うところもあるので、(暗喩)(創通がまた微妙なポジションなんだ)、CM攻勢に金をかけるより自分がネタに出ればいいのではというシャア総帥みたいな道化を演じてるところがある。


 自分でやりたがりだけど、スタッフの手を借りなければいけないというアニメ監督なので、監修と責任はするというスタンスなのかなあ。


  • 富野監督と後進

 役者を育てたり発掘するのが有名な富野監督でもあるが。


 富野監督も後輩を無視しているわけでもない。いじらないけど、後輩を仕事で使い倒す。
 僕は最近のテレビや政治の「偉い司会者の顔色をうかがう若手」というのが渇愛のようで好きではないのだが。
 富野監督も君臨したがっていた時期もあるらしいが、Vガンダムとかでぐちゃぐちゃになったりなんなりして、多少丸くなったかもしれないが、やはりヤバい。
 声優だけでなく永野護先生やら「富野監督の現場で潰れなかった人は伸びる」というのがある。


 最近だとこれですね。

www.gundam.info
脇さんは「富野監督の表現したい“キャラクター感”が形になって良かった」と振り返るが、劇場版の制作をスタートする段階では、「目の貼り込みは1部あたり3~5カット程度。多くて10カットくらい」と言われていた。しかし、劇場版五部作に加え印刷物などのイラストも加えると、実に「約315カット」もの貼り込みが行われており、「(当初聞いていた話と違って)怒り心頭です!」と会場の笑いを誘っていた。


(引用中略)


第4部の戦闘シーンがここまでの処理に至ったのには複数の理由があるそうだが、ひとつには『G-レコ』を8年間作ってきて富野監督と仕事をすることに慣れてしまい、ルーティーン的で“こなす仕事”になってきたのが個人的に嫌だった、と脇さんは振り返る。


その上で決定打になったのは、富野監督との打ち合わせでのエピソード。
富野監督が仕上げた絵コンテには、空間を計算され尽くし手描きでできる最高峰とも評すべき戦闘シーンが描かれていたが、打ち合わせを始める前に富野監督自身が「何てことはない、つまんない戦闘シーンですよ」とつぶやいたことに、脇さんはなぜか怒りと悲しみを覚えてしまったという。
監督が謙遜で言っていることは理解していたものの、脇さんにとっては「絵コンテ通りに作業をこなせば、作品にはなるから」と言われたかのように感じられてしまい、「監督が絵コンテで想定している以上の画面を作って、やる気を出させたい!」と強く願った結果、あの映像が誕生したのだと明かす。このエピソードには、客席から大きな賞賛の拍手が寄せられていた。

 富野監督の方が脇撮影監督にキレられるんかい!



 アニメ制作現場怖いなー。まあ、富野喜幸さんが撮影スタッフにキレられるのは鉄腕アトムの頃からの伝統ではある。というか、その分、ポスプロ段階まで監督としてチェックして仕事量がすごい。


 脇顯太朗撮影監督は多分僕より若いと思うけど、富野監督のような異常者と仕事をすることに慣れてしまい、監督の絵コンテよりも、さらに上を目指したいって富野監督にキレるの、向上心の塊。無職にはまぶしすぎる。


 そういう風に後輩が育っていくのも、富野監督が高齢者なのに脚本だの絵コンテだの編集だの撮影だのアフレコだのダビングだのの実作業の矢面に立ち続けて、僕みたいな卑怯な評論家にならず、後輩に顔色を窺わせる司会者にもならず、時に普通に揉めごとを起こしながら現場にいるからなんだろうな。


 僕は、富野監督がガンダムエース創刊100号の祝辞の代わりに無理やり投稿した小説の「はじめたいキャピタルGの物語」の頃からのGレコのオタクだけど、(いや、なんでガンダム関係の企業代表のお歴々が祝辞する場で富野監督だけオリジナル小説を突っ込むのか?コワッ)


 キャピタルGからテレビ版Gレコまでも結構時間があって、Gのレコンラジオの最終回の富野監督ゲスト回に「誰よりも仕事をしていると聞くけど、どうか死なんようにちゃんと寝てね」と心配する投稿をしてしまった。(テレビ版円盤の最終巻に収録。僕のお便りが同じ番組に2回採用されるという天丼を果たした。寿美菜子さんに「グダちん♡」って呼ばれたぜ!神崎美月さん!)
【メーカー特典あり】Gのレコンギスタ COMPACT Blu-ray BOX(メーカー特典:桑名郁朗描き下ろしミニ色紙(サイズ:212×182mm予定)付)
(再版テレビ版ボックスにラジオが収録されてるかはよくわからんけど普通に放送当時に買ってたので何枚も買うほど金はない)


 いや、出崎統監督が死んで、高畑勲監督も死ぬ前に引退して、宮崎駿監督も引退を撤回したけど停滞していたので、富野監督もヤバいと思ったのだが。いや、普通に全話脚本とコンテ(連名込み)と監督でテレビシリーズ2クールは死ぬやろって思ったし。Gレコを映画に作り直すと聞いた時は驚いて「今度こそ死ぬ」って思ったし、その期間にガンダム関係者が何人か死んだりしてたけど、富野監督はいろんなトークショーやらイベントや富野由悠季の世界展をこなしながらGのレコンギスタの劇場版全五部作完結まで生き延びてまた新作ヒミコヤマトを作ると言っている。野望の塊。


 もう富野監督が死ぬのを心配するのは飽きた。あの人は私たちとは違う。心配するだけ無駄。今もどこかでコンテマン。今もどこかでコンテマン~。

  • オタク

 なので、富野監督やら現場に立ち続けている人はすごいかっこいいし尊敬するけど、僕は特に固有スキルもないオタクで富野監督をこする駄文を書くことしかできない…。(執筆の合間合間に∀ガンダムのプラモのシールドに光沢クリアーを吹いて、乾燥させて、磨いて、の繰り返しです)


 でも41歳の春になってもすっごいオタク。維新の会ネタがきっかけでもずっと徹夜でガンダムの話を書くの。オタク!


 だって政治家って京都市長の門川大作が京都アニメーション放火の鎮火前に立憲民主党の選挙応援演説に火災を話のネタにして、僕がそれでキレて落選させようと画策したけど、共産党とれいわ新選組以外のほぼ全部の政党が門川大作を応援したんだもん。市議会議員から出た維新候補も門川大作市政を肯定することで自民党の票のおこぼれを維新の会に誘導しようって意図が見え見えだったしつまらない。
 政治や社会や人生はつまらないので、芸術的なアニメーションの話をしようね。

  • ほしい物リスト。

https://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/6FXSDSAVKI1Z
↑グダちん用


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